織斑一夏

登録日: 2011/06/30(木) 17:31:03
更新日:2024/03/28 Thu 09:54:59
所要時間:約 15 分で読めます




織斑(おりむら)一夏(いちか)とは『IS(インフィニット・ストラトス)』の主人公。



概要

進学受験の際、受けようとした「藍越(あいえつ)学園」と間違えてうっかりIS学園の試験会場に迷い込み、興味本意で触ってみたISが反応。ISの適性が発覚する。

が、本来はISは女性にしか反応しないハズのものだった。
期せずして世界でただ一人しかいない『ISを扱える男性』として名が広まってしまう。ある意味で可能性の獣
実はこの時束がそのISに細工して男でも動かせるようにしていたのだが、束曰く「それだと継続しては使えない」らしく、なぜ他の機体も使えるのかは不明。

そこで実験動物扱いなどにならぬように姉でありIS学園教師である織斑千冬により無理矢理、
外部不干渉で在籍中はあらゆる陰謀から保護されるという理由から、女性しかいないIS学園に入学することになってしまった。
(ちなみにこの外部不干渉の特記事項は後にシャルロット・デュノアの一件でも絡む)

実はかなりのイケメンであり、原作の挿絵およびアニメ版の立ち並んでいるシーンにて、姉・千冬と顔立ちがよく似ていることが確認できる。

性格は飄々としてみえるが意外と熱くて短気なところがあり、セシリア・オルコットの挑発にも食って掛かった。
また、ことある毎に『守る』という発言をしている。
『守る』発言の根底には幼少期から両親のいない中、姉にずっと守られてきたことから来るものであり、要するに姉への尊敬の念が出たものと思われる。
事実、最初に『守る』発言した対象は『千冬姉の名前』である。シスコン言うな。
つまり嫁にやらないって事かも知れない。

そんな言動や行動から姉曰く『油断すると惚れてしまう』と言わしめた。それなんてエロゲ?

作中で最初に対峙したセシリアは、初心者であり、近接武器しかない不利な状況でも立ち向かってくる一夏にエネルギー切れで勝ちは拾ったものの、
理想の男性像と一夏が被り、ものの見事に惚れてしまった。
以後は最初の高飛車っぷりが吹っ飛んだかのように出番をシャルロットに食われるまで初心者である一夏を技術面で甲斐甲斐しくサポートするようになる。
飛行訓練はともかく、タッグマッチ前の指導を見ていると役に立つようなものだったのかは微妙だが。


ちなみに姉が働いていて帰りが遅いのもあって、家事スキルも高い。つまりいつでもドイツに嫁に行ける。

このようにあっちゃこっちゃにフラグの立ったヒロインがいるのに、腹立たしいことに当人は全然気付いてない。
ただ周りが全員女性という状況は冷静に考えて異常であり、一夏本人も実は嫌がっていた。*1


ちなみにアニメのみの視聴者にはあまり知られていないが、
原作での一夏は地の文(=一夏の脳内)でしきりに寒いギャグを飛ばしたり、健康に気を遣ったり老後を心配したりと、オヤジくさい描写がある。
もちろん表現のしようがないのでアニメでは全カット。
一方、スピンオフ4コマ「あいえすっ!」ではこの側面はかなり活用されており、
「ジジくさいって言うんだろ!分かってるよ!」と半泣きになるシーンもあったりする。



ちなみに彼に言わせれば正義の味方とは「泣きも笑いもしない人間じゃない存在」らしい。
原作においては「完全無欠のヒーローは…」と言っていた為、所謂「10を救う為に1を殺し尽くす」ようなタイプを嫌っているという事も考えられたが、
原作者が構成と脚本を担当したアニメ2期でヒーローそのものを嫌っていることがはっきりした。



専用機:白式

乗機:白式(びゃくしき)
世代:第三世代(第四、あるいは3.5世代とも)
開発:倉持技研
待機状態:ガントレット
武器:雪片弐型

武器管制を雪片弐型に集中し、その攻撃力を最大限に使いきることに特化した機体。
主人公の機体だけあってそのスペックは極めて高い。

雪片は相手のバリアを無効にし、絶対防御に直接攻撃して相手のエネルギーを削る実体ブレードであり、要するにとっつきである。
更に必殺技とも言える零落白夜はエネルギーそのものを消し去るチート性能で、その威力は無人ISを両断したことからもうかがえる。
最早ここまでくると、殺る気満々な兵器である。
もし、セシリア戦や鈴戦で発動していたらと考えると恐ろしい武器である。少なくとも、ISが兵器であるとハッキリわかる。
実際、作中で「最悪相手を殺しかねない」と言われてるし。
%%こんなの、スポーツに使うような道具じゃないよ……&&

と、凄まじく高性能な機体に見える本機だが、実態は使用時には自分のエネルギーも消費するため、
使うだけでエネルギーがガンガン消費されてしまう最大の欠点がある。
しかも強化が進むほど機動力と燃費の悪さが増していく素敵仕様。


  • 武器を持っているだけでエネルギーだだ漏れ
  • 近接武器しかなく突撃するしかないが被弾するため、バリアにエネルギーを使う
  • 高速移動するだけでエネルギーを大量消費
  • 当たり前だが光波も出ない

とまぁ、なにをするにも燃費が悪い上にエネルギーは無限供給ではないので、
最悪の場合一発の被弾で身動きが取れなくなるほど、カッツカツのエネルギー運用を求められる。人間の「体力」と変わらない。
外部バッテリーでも付けられればいいのだが……

良く言えばロマン機体。
普通に言えば欠陥機。
悪く言えば動く棺桶
本当にありがとうございました。

但し攻撃力は凄まじく、一度張り付いてしまえば白式の独壇場でもある。
そんなピーキーな機体なので、初心者の一夏に使いこなせというのがそもそも無理があると言える。

実際、『うおー』→『エネルギーがっ!』はもはや形式美になりかけている。
何度も何度もエネルギー切れを起こしているため『学習しろよ』とつっこむ読者もいるが、そもそも乗ってる機体がエネルギーカッツカツの機体なのだから仕方ない。
逆にズブの初心者がこんな機体でマトモに戦闘出来るだけでも驚愕すべきだろう。充分、可能性の獣

事実、作中ですら真っ向から欠陥機呼ばわりされているこれよりも性能が低かっただろう機体で、同じく雪片を使って世界を征した千冬姉がチート過ぎるのである。

ちなみに後に箒が手にした機体は白式とは逆の性能。エネルギーを増幅するのに特化しており、白式のバッテリーと化したりしている。
通称:ヒモ式


白式の燃費をよくしようとは考えず、外からエネルギーを供給しようという辺り、やっぱり変態技術国家日本は健在なようである。

因みに原作においては刃にエネルギーを集中するだけといった趣だったが、アニメでは零落白夜を発動すると刃が展開してビームサーベルになる。


◆第二形態・雪羅(せつら)
戦闘中に箒をかばい負傷した一夏の想いに応え、白式が自己進化を遂げた形態。三巻で初登場。
背中のスラスターが増え、複合兵器「雪羅」が左腕に装備された。
雪羅には
  • 荷電粒子砲
  • ビームシールド
  • ビームクロー
が搭載されていることがこれまでに判明している。
回避が素人な一夏のためにスラスターとシールドを増設し、武器も増やしてあげる……
なんと親切で学習能力のある上にロマンがわかる機体なのだろうか。

・・・が、ロマン盛り沢山な機体がネタ機体でない訳がない!


案の定、肝心の燃費はまったく改善されていなかった
特にシールドは零落白夜を防御に転用してビームを通さないIフィールド仕様なのだが、箒に頼らなければエネルギー消費がデカ過ぎてろくに運用できない

挙げ句に荷電粒子砲は名前こそロマンに溢れていたが、その実はエネルギーはバカ食いする癖に、原作では直撃してもほんの僅かの損傷しか与えられず、
アニメに至っては文字通りの豆鉄砲のような弾という、何のために積んだと言わざる得ないような性能である。

初登場時には
  • 海上への移動、空中での加速旋回
  • 荷電粒子砲一発
  • ビームクロー使用一回
  • シールド展開数秒
  • 雪片弐型の使用

これだけで内蔵エネルギーの8割を消費している。
ほとんどの武装を一発こっきりしか使えないとか縛りプレイにもほどがある。

先程も言ったが、エネルギー切れ=シールド展開不可なので、エネルギー切れ=死である。いのちをだいじに

まぁ、製作者である束の性格が一番反映された機体なのかもしれない。
だけど装着者の事も考えてあげようよ…

一応、簪の協力である程度燃費は改善されているのだが、それでも本当に「一応」レベル。
荷電粒子砲などはハッキリと「エネルギーに無駄が多い」と言われてたりする。
一夏本来の戦闘スタイルと噛み合ってないんじゃ……




  • “弱い”主人公?

「弱すぎて鼻につくタイプ」の主人公と言われる傾向にある一夏だが、検証・考察してみると実はそんなに言うほど弱くはない。


  • 一夏はIS学園入学決定までIS関連知識がほぼ皆無
他ならぬ千冬が知識の習得を禁じていた。
わかりやすく例えるのなら、平均的な学力を持つ小学生を、強引に高校や大学に入学させたようなものである。
と言うよりもむしろISに関しては一般常識と言える単語ですら理解出来ていない描写すらある*2ので小学生は小学生でも小学一年生レベルである可能性すらある。
(※そもそもこの作品は専門用語が多いため、読者の代わりの質問役として主人公をLv0の状態から始める作劇上の都合もある)
知識ゼロの状態から始めたのか、実際に度々授業についていけてない描写もあった(特別授業とかしてやれよ……)

  • 初陣となる対セシリア戦まで一夏がISに乗った・接した回数は数えるほどしかない
箒が訓練と称して剣道ばっかりさせてた為、一夏はISに乗れなかった。
しかもその内1回は最初に触れた試験会場での事であり、セシリア戦の時点で一夏の総搭乗時間は1時間を超えていたかどうかすら怪しい。

  • 与えられた専用機がエネルギーカッツカツの超玄人向け機体
説明不要。
しかも下手すりゃ相手を殺しかねない兵装つき。
一夏はこんな欠陥機に加え、フォーマットとフィッティングが完了しない状態でセシリアの攻撃に耐え、完了後はセシリアを敗北一歩手前まで追い詰めた
ぶっちゃけた話、死人が出ないのが奇跡なレベル。


と、環境面で物凄く恵まれていない。
つか何度も死にかけている。
作中でも生徒会長の教導を受けた時には、短時間で教えられた技術を会得しているので、弱いどころかむしろ強いレベルにある。
というか入学から半年後には手加減されていたとは言え、アメリカの国家代表パイロットと渡り合っていた(この時のアメリカ側のISは最新鋭機)。
しかも作中でも欠陥機とされる白式を使って

お前のような初心者がいるか!

ぶっちゃけた話、一夏の周りが強すぎるだけ。
いわばAC版北斗ジャギ様状態。
そもそも一夏はISに乗れると判明するまでは何も知らない一般人であり、そんな一般人が短時間で代表候補生と渡り合うだけの実力を発揮している。

もう一度言う、お前のような初心者がいてたまるか!

実際の所、戦果自体も……
試験官(山田先生?)→相手が突っ込んだ所を避けたら勝手に壁に激突して勝利
セシリア戦→試合に負けて勝負に勝った
鈴戦→対等に戦った
無人機戦(一回目)→敵を無人機だと見抜くも、最終的に(即席とは言え)チームワークでトドメをさしたが、死にかける(死の危機一回目)
ラウラ戦→危うい所を生身で介入した千冬に止められドロー
ラウラ&箒戦→シャルが即効で箒を沈めた後、2対1でラウラを撃破した
VTシステム戦→千冬の暮桜のデータに対し、一夏はISが右腕しか展開できない状態にもかかわらず、一回こっきりの零落白夜をクリティカルヒットさせ、取り込まれたラウラを救出(死の危機二回目)
福音戦(一回目)→一夏が密漁船を庇う形で撃墜(死の危機三回目)
福音戦(二回目)→仲間の危機に颯爽参上し、連携プレーで仕留めた
オータム戦→一回ISを奪われるも、奪還して生徒会長と共に追い払った(死の危機四回目)
M戦→セシリアの危機に駆けつけ、共に追い払った
マドカ戦→銃で撃たれかけるも、ラウラの介入で事なきを得る(死の危機五回目)
無人機戦(二回目)→絶対防御が無効化されるという危機的状況の中、箒、簪、楯無の三人と共に奮闘、最終的にISは大破したが、無人機の撃破に成功する(死の危機六回目)
M戦(二回目)→ガチで殺されかける、というか実際死にかけた。しかし白式が白騎士に変化して今度はMを殺しかけた(ついでに一夏気絶+白騎士暴走のオマケつき)(死の危機七回目)
ヒロインズ戦→Mをボッコボコにした後だというのに終始圧倒状態。最後は山田先生の意識があったらトラウマ確定な攻撃でダウン(死の危機八回目)


ちゃんとした環境と適切な教育と完成度の高い専用機が与えられたら世界狙えるんじゃなかろうか、この主人公
まぁ、強いと感じられないのは、訓練パートが細かく描写されてないからかもしれない。





余談だが、白式を『しろしき』にして、並べ替えると……


追記・修正はエネルギー切れになってからお願いします

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最終更新:2024年03月28日 09:54

*1 入学直後に一時帰省した際、友人である五反田弾に「動物園のパンダの気持ちが分かった」と愚痴っている

*2 セシリアの「代表候補生」と言う肩書き(実質ユース世代国家代表のようなもの)すら理解出来ておらず、その事に言及した際は周囲のクラスメイトが信じられないものを見るような視線を向けていた