新海誠

登録日:2009/07/17(金) 01:07:17
更新日:2023/12/11 Mon 23:10:32
所要時間:約 2 分で読めます




新海(しんかい)(まこと)

日本のアニメーション作家・映画監督。
本名は新津(にいつ)(まこと)

1973年2月9日生まれ。
長野県南佐久郡小海町出身。

【作風】

村上春樹の作品から影響を受けているという。


日本ファルコムでアルバイトの時期を含めて5年働いていたが、退社。
現在はフリーランスを経て、コミックス・ウェーブ・フィルム所属。

とにかく完成度の高い背景・作画・アニメーション描写に定評がある。そして、自主製作のアニメでも有名。
デビュー作は「ほしのこえ」で、自主制作のレベルをはるかに超えたクオリティーの高さで話題となった。
しかも、25分に渡るフルデジタルアニメーションのほぼ全てを一人で行った事で更に注目を集めた。

石原慎太郎元都知事は無名だった頃の新海監督の作品を見て「この才能は世界に届く存在だ」と絶賛した。
実際、あの宮崎駿の作品を抑えて賞をとった事がある。
富野由悠季もまた、ビデオコンテ等の骨子を単独で仕上げた上でスタッフの意見を募って推敲するといった製作スタイルを指して「自分には真似できない柔軟性のある才能」と称賛している。


また、アダルトゲームブランドminori製作のゲームのOPムービーを担当する事が多い。
従来のものにはない極めて高い完成度を誇る動画に当時はかなりの衝撃だった。
しばしばその特徴的な作風は「新海節」と評される。

尚、Purple softwareの作品のOPムービーは一切手掛けていない。
また、完成度の高いOPムービーは新海氏の作品と比較される事が多い。

それほど、彼がアダルトゲーム界に与えた衝撃が大きかったのだ。

ちなみに、勘違いされがちだが、彼が初めて手掛けた作品はWindじゃない。

このように、技術そのものは高く評価され、同業者やマニアの間では一目置かれていた新海監督であったが、残念ながら電通などの業界とのコネをあまり持たない彼は作品を上映してもらえる映画館は少なく、一般的な知名度はほぼゼロに近い、
悪く言えば「鳴かず飛ばず」のマイナーな映画監督であった。

…だが、2016年、新海監督に重大な転機が訪れた。


◆衝撃デビュー

2016年、東宝系列で全国拡大公開された『君の名は。』で遂にメジャーデビューを果たす。

当初は東宝のお偉いさんは「15億ぐらい稼げれば上出来だろう」との認識だったとの事だが、感動的なストーリーと映像美により、各界著名人から高い評価を得て、ネットでの口コミを通じて幅広く伝わり、
最終興行収入はなんと250億円という2016年当時の邦画史上最大級の爆発的大ヒットを記録。*1
評判は日本だけに留まらず、アメリカやヨーロッパ、中国などといった全世界で上映され、各国で非常に高い評価を得てこちらでも大ヒット。
『新海誠』の名を、衝撃的な形で世に轟かせた作品となった。

2019年の「天気の子」は「君の名は。」の大ヒットを受け、敢えてこれに反発するような作品に仕上げたとのことで、賛否がはっきり分かれるものらしい。古くからの新海ファンは逆に安心したとか。

2022年に最新作「すずめの戸締まり」が公開。
本作は第73回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に日本のアニメーション作品として「千と千尋の神隠し」以来21年ぶりに出品。

2023年4月に全米公開されると全米ボックスオフィスランキングで7位デビューとなり、「君の名は。」や「天気の子」を上回るヒットとなり、本作は第81回ゴールデン・グローブ賞にノミネートされた。

『君の名は。』の興行収入があまりにも凄すぎた為霞みがちだが、『天気の子』も『すずめの戸締まり』も興行収入は100億を優に超えており*2
今では日本アニメ映画のヒットメーカーとして、晴れて日本を…否、世界を代表するアニメ監督として、確固たる地位を築いたと言っても過言では無い。
石原元都知事の「予言」は、完璧に的中したと言えるだろう。

【作品】


映像

  • 彼女と彼女の猫(2000年)
  • ほしのこえ(2002年)
  • 笑顔(2003年・みんなのうた)
  • 雲のむこう、約束の場所(2004年)
  • 猫の集会(2007年・アニクリ15)
  • 秒速5センチメートル(2007年)
  • 星を追う子ども(2011年)
  • 言の葉の庭(2013年)
  • 君の名は。(2016年)
  • 天気の子(2019年)
  • すずめの戸締まり(2022年)

minori


CM

  • 信濃毎日新聞(2007年)
  • 大成建設(2011年〜2020年・ver.ノイバイ空港、ver.ボスポラス海峡海底トンネル、ver.スリランカ高速道路、ver.シンガポール、ver.ミャンマー)
  • Z会「クロスロード」(2014年2月)



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最終更新:2023年12月11日 23:10

*1 なお、本作と『シン・ゴジラ』の大ヒットで当時の東宝はウッハウハだったとか。

*2 アニメ映画は「10億行けば十分に大ヒット」の認識であり、この時点で化け物作品である。むしろ『君の名は。』が日本のアニメ映画全体のレベルを上げたと言ってもいいだろう。