ヴァルキリープロファイル

登録日:2009/11/06(金) 01:43:03
更新日:2024/03/18 Mon 20:10:55
所要時間:約 8 分で読めます




「一緒に、いきましょう」


『ヴァルキリープロファイル』とは、トライエースが開発、エニックス(現:スクウェア・エニックス)が1999年12月22日に発売したPlayStation用RPGである。
2006年3月2日にムービーを追加しPlayStation Portableに移植。更に2022年12月22日に巻き戻しやクイックセーブといった便利機能を追加しPlayStation4・5に移植。

○概要


北欧神話に登場する、命を落とした英雄たちの魂を運ぶとされる半神半人の女神ヴァルキリーを主人公にしたRPGで、英雄たちの魂を集めてていく過程や、神々の戦いの背後で密かに進行する企みといった物語を描く。

世界観は北欧神話をモチーフとしているが、フレイがアース神族の女神(原典ではヴァン神族の男神)で、スルトがヴァン神族の王(原典では炎の巨人族)であるなど様々なアレンジが加えられている。

CGとドット絵を組み合わせたグラフィック、重厚なストーリー、簡単だけど奥が深い戦闘など今でも根強い人気がある。


○ストーリー


アース神族の王オーディンは、未来を語るというユーミルの首から「神々の黄昏(ラグナロク)」が迫っている事を告げられる。
この予言を敵対関係にあるヴァン神族との最終戦争であると判断したオーディンは、来たるべき戦いに備えて戦力となり得る英雄たちの魂(エインフェリア)を集めるべく、人間界ミッドガルドに赴くよう運命の三女神の一人レナス・ヴァルキュリアに命を下した。

○システム


ゲームはチャプター制で進行していき、全8チャプターを終了するとラグナロクとなり、最終決戦になる。
チャプターは更にピリオドという単位時間で区切られており、精神集中や、都市やダンジョンに入ることで消費し、
チャプターが終了すると、神界フェイズへ移る。
ここでは神界における戦況や、神界に送った仲間の活躍が報告される。適当に育てたエインフェリアを転送していると最悪戦死報告が届くことになる。
仲間に加えたエインフェリアはそれぞれのチャプターの要望に従って神界へ送るのが基本であるが、強制ではないため、送る・送らないはプレイヤーの自由。
なんと頑張れば一人も転送しないでクリアすることも可能だとか
(実は評価値の高さは貰えるアイテムやMPにしか関係しないので、極論評価値は1あれば問題なく攻略可能な為)

○戦闘システム


ターン形式で行われる。
味方のターンではコントローラーの○×△□に対応する形に配置されたキャラクターを、タイミング良くボタンを押して連携攻撃する。
上手くコンボを繋ぐことでキャラクター特有の決め技を発動することが出来る。
最初の攻撃がガードまたは外れると以降の技は出せなくなるため、回避不能攻撃を起点とするのが重要。
魔導士の攻撃は回避不能となっている他、一部の戦士の攻撃にも回避不能となっているものがあるので基本的にそれらを用いることになる。

戦士の通常攻撃は全部で3つあり、武器によってそれぞれ出せる技が異なる。
これによって3段とも出せる物もあれば1つしか出せない物もあり、と単なる攻撃力以外の点でも武器の差別化が図られている。
なお、通常攻撃は上記の通り武器次第で出せる技が決まっているのだが、一方で技の出す順番は入れ替えることが可能。
これを利用して回避不能攻撃やコンボに組み込みやすい技を最初に出すことができるのだが、いまいちわかりにくかったのか後述のラウリィのように人によって評価がガタ落ちしてしまった例も。

マルチエンディングを採用しA、B、Cの三種類だが、Aルートに行くのは特殊な方法を行わなければならない。
またイージーモードではAエンディングのフラグを立てることが不可能。
なのだが、普通にプレイしてしまうとイージーモードはイージーと銘打ったハードモードである。このゲームの性質上めちゃめちゃ難しい。
厳密に言えば「ノーマルやハードの感覚でプレイしたり、本作の仕様を何も知らないでプレイするとものすごく難しい」というのが適切であり、イージーモードならではの攻略をすれば確かにイージーモードになる。…その時点で初心者向けじゃないのは内緒。
それでもセラフィックゲートに行くと手に入らないものの関係できつい部分も多いが。

○登場人物


レナス・ヴァルキュリア
その身に刻め!
CV:冬馬由美
主人公。運命の三女神の次女で最も神格が高い、第六級神格者。
長い銀色の髪を持ち、蒼穹の鎧をまとう美しき戦乙女…のはずが、死した者の魂を召し取る姿からよく死神呼ばわりされる。
割と天然。
決め技は神技 ニーベルン・ヴァレスティ。剣と弓のどちらを装備しているかでエフェクトとHit数が変動する。
基本的には本編は技の繋ぎやすさやゲージ稼ぎが優秀な弓、ラスボス戦やセラゲでは攻撃力や仕様の関係で剣を装備することになりやすいとか。
また戦闘の際エインフェリアは彼女に一時的に具現化させてもらっている存在という設定上、
彼女が戦闘不能後3ターン以内に復活しないと強制的に戦闘敗北orゲームオーバーなので気を付けよう。
(セラゲ限定の仲間にはこの設定は関係ないが、システムの都合なので同じ扱い。)

オーディン
CV:池田秀一
アース神族の最高神。ヴァン神族との戦い「ラグナロク」に備えレナスをミッドガルドに送る。
通称:パジャマ

フレイ
浄化してあげるわ!
CV:川村万梨阿
アース神族の第二級神。レナスの監視役。神界の情報を伝える。
レナスですら無から有を生み出すことは出来ないが、フレイのみ無から有を生み出すことが出来る。
うっかり怒らせて粛清されないように気をつけよう。お局様。
ちなみにどこぞの勇者が彼女でRPG史上最高のダメージを叩き出したとか
決め技は神技 エーテルストライク。1Hitしかしないが威力は最大級。
どれぐらい強いのかというと威力倍率は普通に使った場合のロウファの約2倍。
決め技の中で唯一ゲージ上昇が10である為どうあがいても次の決め技につなぐことが不可能になっているが、この倍率の関係上決め技リンクはラストにしか回さないので問題ない。
実はセラゲ用の上位武器「透器エーテル・レイザー」の攻撃信頼度が全武器中ワースト2位で、与ダメージのばらつきが非常に大きい*1
そのため、ここ一番の一発のダメージがヘタレてしょんぼり…という事態もしばしば。

彼女も彼女なりに慈愛に満ちた存在であるが、その優しさは同じ神族にしか向けられていなかった。
その理由は「人は死んでも魂が輪廻転生する」からというある意味では理屈が通っている物であったが、その神特有の傲慢とも取れる言動はAエンディングにて最愛の人の永久の別れという形で彼女に返ってくることとなる

アリューゼ
てめえの顔も見飽きたぜ!
CV:東地宏樹
非常に腕利きの傭兵。足の不自由な弟のロイがいる。
一時的であるがレナス以外に操作できる唯一のキャラで、数々の名言を残すがパクられる。
アルトリア国に雇われていたが、褒賞を受け取る場で王を愚弄した事をきっかけに謀略に巻き込まれてしまう。
後述のロウファの父親に対しては恩義を感じていたが、非業の死を遂げたジェラードの仇討ちにはレナスの手を借りて成功するものの王女殺害などの容疑を掛けられた末に彼の目の前で自害した。
他の二人の大剣使いの性能が残念すぎることもあって大剣使いの中ではまだ使い易い方。ただ通常技1の裏拳はスカりやすい。
決め技は奥義 ファイナリティブラスト。ダメージ倍率とHIT数が多く、かつ敵の体格を無視するため与ダメージがほぼ一定という優れた特性を持つ。EN増加量80により安定して3番目にすることも可能と至れり尽くせり。
一方でCT6はエインフェリア単独ワーストで、作中屈指の燃費の悪い決め技でもある。この技を複数回すつもりなら、ダウン中の敵を殴って紫炎石をむしり取るコンボレシピを組んでおくなどのフォローが必要。
自分勝手で冷徹など反骨精神が強いため、世界でも有数の実力者という設定の割に勇者適正値はやや低い。
そもそも神界転送出来ないけれど。
ただし「親を馬鹿にされて黙ってられる子供などいない」というなど「家族」「仲間」に対しては彼なりに慈悲を見せる。
セラフィックゲートでは全体で最強クラスの攻撃力を持つ大剣が手に入り、かつ前述の通り「ばらつき」が少ないためボスハンターとして大活躍する。

ジェラード
万死に値するぞ!
CV:荒木香恵
アルトリア国王女。父思いだが非常にわがままで世間知らず。
レナスが選定した最初にして最年少のエインフェリア。「~じゃ」という貴族口調で話す。
ガンガンに連載されていた漫画版ではレギュラーキャラに昇格。おデコが可愛い。
武勲を立てたアリューゼが国王との謁見中に王を愚弄し、その報復を企んでガバガバな計画に基づいてアリューゼに近付いた*2が、獅子身中の虫であった家庭教師役の臣下に利用されてしまう。
アリューゼと後述のバドラックが護送していた積み荷の中から薬を盛られ意識を失った状態で発見され、盛られていたグールパウダーによって異形と化し、討たれるという悲惨な最期を遂げた。
PSP版での一連のムービーは人によってはトラウマものであり、選定の場でレナスに「謀略に巻き込まれたアリューゼを助けてほしい」と懇願するが……。
最初に仲間になる魔術師であり術さえあれば殆ど変わりがないシステムなのもあって、最後まで彼女が魔術師担当というプレイヤーも多いと言われる。

ベリナス
愛しているんだ――――
声 - 中田和宏
38歳のラッセンの貴族。博愛主義者のロマンチスト。ケツアゴ
若かりし頃に奴隷市場から引き取り、長年家で働いてきた家政婦である阿沙加を愛してしまい、嫉妬した妻の呪いにより殺された彼女の蘇生を魂の選定に現れたレナスに求め、対象の命と引き換えに死者を蘇らせる秘術「換魂の法」で阿沙加を蘇らせる代わりに命を落とした。
その呪いに巻き込まれる形で古参の家政婦だったマリアを筆頭に、ベリナスの父や軍の仲間も次々に命を落としてしまった。
決め技は奥義 ボイドエクストリーム。
基本的に序盤は送るエインフェリア不足なので評価値が高い彼は直ぐに転送されがちだが、
何気に決め技の倍率は槍術師二人に次ぐ威力を誇る等非常に優秀な性質を持つため、転送しない又はセラゲでかなり活躍できる。
彼含め、エインフェリアの戦士系は全体的に「序盤に仲間になるキャラの方が強く、後半になればなるほど癖が強い」というバランスになっている。

ラウリィ
僕は死なない だから、待っていて
声 - 阪口大助
18歳のクレルモンフェランの兵卒。戦いを嫌っていたが、国単位で行っていた洗脳教育で戦争に駆り出されてあえなく命を落とす。戦争が終わったら婚約者のミリアと結婚しようとしていた(死亡フラグ)。
因みに彼が死亡するシーンも用意されていたが容量の都合で敢え無くカットされた。
イベント中では珍しくレナスの愚痴がこぼれる。

裏設定によると、彼が戦死したのは海戦でクレルモンフェランは海戦が余り得意でなく陸戦が主軸であり、海戦の相手は海戦主力のヴィルノアだった。
おまけにその日は悪天候、更にラウリィ自身がカナヅチで泳げず、状況から察するに恐らく海戦の真っ最中に海へ落ちるという起こり得る不幸が一気に襲いかかったのが原因だったらしい。

通常攻撃の3段目が回避不能攻撃となっているため、順番入れ替えでこれを初撃にすることでガード成功率の高いドラゴンサーヴァント系の対抗策になる等「ウェイト・リアクション」*3のない序盤では重要なキャラ。
また、相手の大きさ次第でヒット数が大きく上がる決め技など独自の特徴をもっており、キャラ設定に見合わぬ非常に優秀な弓使いである。
なのに何故か「全く使えないからさっさと神界に送れ」と書かれている攻略本があったりする。正直書いた人が技の順番入れ替えに気づかなかったとしか思えない。*4
逆に某大丈夫な攻略本では絶賛されており、スタッフの対談コーナーでも「序盤はラウリィがすごく使えるのに『弓兵を転送しろ』って言われる」「神様はプレイヤーの事とかどうでもいいから」とネタにされていた。*5
本当に要らない子はアリューゼ以外の大剣使いである。
なおディパンで前世がアーリィに従っているシーンがある。
決め技は奥義 レイヤーストーム。
普通に使うと大したことない技だが、多段攻撃のため相手が近くて大きいと恐ろしいダメージが入る。ほとんどできないがフルヒット時は20Hitにも及び倍率もエインフェリアの中でもぶっちぎりでトップ。
ただし後ろから外側に向けて弧を描くように飛ぶ弾が多くホーミングもしないため、頑張ってかなり近づけても基本的に極端なヒット数は見込めない。
相手によってはほとんどスカってしまうこともあるので癖が強く、単純に優秀とは言えない技である。

那々美
血筋はそれほど大切なものなの?
CV:柳瀬なつみ
17歳。海藍の昴后神社の養女で自己犠牲的。
血の繋がりを持たない養子であるがゆえに力を受け継げない自分の存在意義に疑問を持ち、死んだ神社の実娘美那代に自身の肉体を与え命を落とす。
肉体を与えた相手の美那代は、自分自身が亡くなってから養子に貰われ自分が受けるはずだった愛情を両親から受けていた那々美に対して霊体となってから嫌がらせを繰り返していたが彼女もまた養親からも分け隔てなく愛されており、自己犠牲的にもほどがある。
彼女の遺品は手に入る時期が最速chapter2と考えると非常に…どころかバランスブレイカーレベルで使える品である。

ルシオ
また置いていかれたら、俺、どうしたらいいかわからないから…
声 - 佐々木望
19歳のジェラベルンに住む、スリグループの1人。
仲間のミスから貧民街が焼き討ちに遭い、その際に仲間を守るために命を落としエインフェリアとなる。
OPで登場する人物で同じ村の銀髪の少女プラチナが人身売買されそうになり一緒に逃げるが、逃げ込んだ先は鈴蘭が一面に咲き誇る草原でありプラチナは毒に当てられ命を落としてしまう。
銀髪で髪型も似ているレナスにプラチナの面影を重ねている。
なお、彼の妹も人身売買の被害に遭って生き別れとなっており、「プラチナが売られそうになっている」と気付いた理由も、プラチナを冷遇していた彼女の実母が、妹が行方不明になる直前に親がコンタクトを取っていた人身売買業者と密会している現場を偶然見てしまっていたためであった。
彼をあるチャプター終了までに神界に送る事がAエンディングの必須条件。
通常技の性能が非常に優秀。但し、Aエンドを達成しようとすると本編では短期間しか使えないのがネック。
剣士なのでセラゲでも武器が問題ないため主な活躍の場はセラゲになるか。
決め技は奥義 ラウンドリップセイバー。
決め技の中では平凡…というより弱い。ダメージ倍率に至ってはワースト4に入る。

バドラック
死にたくねぇ
CV:星野充昭
小悪党でアリューゼと一時行動を共にした。恐らく口封じのために暗殺者に殺される最期を遂げる。
気まぐれでルシオの妹を身売りから助けた事でぎりぎり採用*6。その気まぐれの善行とサボテンの花が咲かなければヘルの下へ蹴り出される所だった。
せめてもの救いは、最期までその名の由来となった「悪運」には恵まれ、自宅前で息を引き取り遺体を母親に見つけてもらえた上で悲しむ相手がいた事だろうか。
通常技の性能が優秀で、数少ないルシオの代役も可能なキャラ。近接しなければならないがとにかくヒット数が多く、コンボのつなぎにはうってつけである。
決め技は奥義 スフィアデサイド。1ヒットしかしない上威力も低いなど、純粋な強さで言えばゲーム中もっとも使えない決め技。
一応威力倍率だけでいえばグレイ・カシェルよりは上ではあるが武器の関係上一番弱い決め技となっている。
ただCTが2なのとゲージ上昇も30はあるので一応決め技リンクの最初に持ってくるぐらいは出来、前述の通り通常技は優秀なので弱キャラではない。
流石にセラゲでは攻撃力の関係で二軍落ちしやすい。が、ボーナス経験値をじゃんじゃん稼げるのでルシオがカンストした後のレベリング時に起用されたりもする。

ジェイクリーナス
俺は逃げたんじゃない
CV:若本規夫
無口。不運。美味しい。
元々は王直属の近衛騎士で父もそれを誇りに思っていたが、実際にやらされていたのは汚れ役だった。それでも騎士を続けていたのは父を想ってのことだった。
最終的に自ら泥を被って近衛騎士の職を辞してクレルモンフェランを離れていたが、父が心配でクレルモンフェランに戻った際に騎士時代の報復を恐れた者によって謀殺される。(ちなみに報復は考えていなかった)
エインフェリアになる条件として、レナスに父の行方を探すよう頼んでいたようだが…
通常技はヒット数多めで硬い敵も毒DOTで削りを入れられるなど優秀。ラウリィが若干異質な性能を持つのに対し、このジェイクは素直さが魅力。惜しむらくは、こういうストレートな弓兵の役割はヴァルキリーと被る事か。
決め技は奥義 ギルティブレイク。威力はそこそこだが確実に多段ヒットするので1発目、2発目の決め技として次につなぐのに向いている。
若本

ロウファ
僕は、逃げられない
CV:内藤敦
アルトリア騎士団長の息子で20歳。カシェルとミリアとは親交があり、アリューゼを尊敬していた。
死んだ描写が描かれていない珍しいキャラ。コンプリートガイドによれば、投獄されていたロイを脱獄させた後に投降、処刑された。
漫画版ではロイを脱獄させようとした所で城を襲撃した不死者に血を吸われて不死者にされかけ、エインフェリアとなっていたアリューゼに討たれる形で亡くなる。
決め技は奥義 ジャストストリーム。(ラウリィのフルヒット除けば)本編で最も威力倍率が高い技で、フレイのエーテルストライクに次ぐ威力を持つ。しかもヒット数まで優秀。
それに加え通常技の性能も優秀と、間違いなくエインフェリアではダントツの最強のキャラクター。
しかも本編では隠し武器に近いがダイノソアというトンでも武器があり、彼の通常攻撃で最も使いやすい攻撃は打てるのでなおさら優遇されている。
ただしこれは本編基準の攻撃力であり、槍の最大攻撃力はセラゲではかなり低いためセラゲでは二軍落ちしやすい。
…それでもヒット数や通常攻撃も優秀なゲージ稼ぎが出来る関係上、決め技リンクの初段を任す前提なら使えるあたりやはり最強キャラである。
惜しむらくは仲間になるのが最序盤&最序盤は転送できるキャラが少ない中で転送要員にしやすい勇者適正値持ちであり、慣れたプレイヤー以外はすぐに転送してしまいがちなことだろう。

カシェル
そろそろ死んどけ!
CV:岩永哲哉
24歳の冒険者。お気楽な性格。アリューゼに憧れ大剣を使っていて、大剣の他にも言動のあちこちに影響を受けている。ロウファとは友人。口が悪い。
後述のエイミ、グレイ、そして今は2人旅をしている相棒である女性冒険者のセリアを含めた7人で冒険をしていたが、仲間の1人のレミアを含めた3人が死亡。グレイがレミアを殺したとしてその行方を追っている。
旅路の中で「魔物に襲撃されたカミール村での生存者捜索」という依頼を受けるが、その村は村人は石化された上に砕かれるという惨劇の現場となっていた。
どうにかたった1人の生存者である少女を村の遺跡で発見するが、石化を解除する薬を持っていたカシェルが不意打ちに近い形で致命傷を負い、吹き飛ばされる最中に薬が手から落ちてしまう。
その薬は魂の選定に現れたレナスが受け止め、カシェルの遺体の傍に割れる事無く落ちる。レナスの姿が見えないセリアから見れば、奇跡が起きたかのように……。

劣化アリューゼ。3段目を余り速く入力すると2段目をキャンセルしてしまう。
通常技が3つ全て転倒させることができてリーチもあるため、攻撃開始が遅いことに慣れれば案外使いやすい。
決め技は奥義 ファンネリアブレード。
ゲージ上昇量だけは並だが、CT5、相手が小さいとフルヒットしない、
フルヒットしても倍率がワースト2と、大剣の性能のおかげで充分戦えはするが、大剣の性能を差し引いても残念な性能とも言える。
一方で「大声」やら「ド根性」やら「鈍感」やら「下戸」やら人物特性が個性的過ぎるが最終的な勇者適正値は高いので、必要CPの安さも相俟って転送要員としてはかなり優秀なのでもっぱら送られる。
なお大剣が身の丈に合っていないと評されていて、構えやモーションを見ても無理やり扱っている。そのためゲーム中の性能や勇者適正(そんな状態でも二人で無事に冒険者を出来ていて精神性も優秀)は妥当だったりする。

夢瑠
賦之は、瑠璃を見つけたら…何をお願いするの?
CV:江森浩子
人魚と人間のハーフの16歳。
父親は倭国の将軍であり、人魚の世界では人間は嫌われ、母親は迫害の中で死んでしまう。
平時こそ天真爛漫な風を装っているが、住んでいた人魚の里では迫害に晒される中で感情を著しく抑え込むしかなく、母親の死を前にしても感情を抑制し続けた結果、無意識に顔に張り付けていた仮面が外れなくなってしまっていた。
父親を探しに海藍を訪れるが既に病で他界していたと知り、生きる目的を失い絶望して巨大な渦潮に飛び込んで死亡。
玉瑠璃という伝説上の宝石を探しており、立派な船乗りになりたい夢を持つ賦之という少年と出会い、彼の嘆きが伝説を現実とした。
という重い背景があるのだがエインフェリアになってからも「やりすぎちゃったりなんかして☆」などの台詞が飛び交うので多少吹っ切れたのかもしれない。もしくは無理に明るく振る舞っているか。
ちなみに魔法使用の際に人間から人魚に変身するのだが、その変身のせいで戦闘中は若干のラグがあったりする。
また彼女の両親であるがどうやら2人仲良くエインフェリアになったという裏設定があり、だからこそ彼女も「両親にあうため」にエインフェリアとなったわけである。
だがプレイヤーによってはそのまま戦闘メンバーとして使い倒すので「なかなか会えない」とネタにされている。レナスも「この子がヴァルハラに逝けるかわからないが…」と予防線はってるし…。

エイミ
あたしはまだ、死ねないんだ
CV:折笠愛
25歳の冒険者。体内に竜紅玉を持っており、巨大なドラゴンに変化する力と呪いに対する抵抗力を持つ。
カシェルの元仲間で、元仲間の1人であり仇敵でもあるグレイの居場所を突き止めるが、ドラゴンオーブを探し求めるガノッサに捕らえられ、牢獄の中で拷問に掛けられ続け、レナスが現れた時や拷問中は気丈に振舞っていたが既に限界寸前だった。
最終的には食事さえも受け付けなくなるほどに衰弱し、ガノッサに殺害された。グレイの居場所はレナスを通じて何らかの形でセリアに齎されるが……。
決め技は奥義 ドラゴンドレッド。単発だがなかなかの火力を誇る。ただしロウファには若干倍率が及ばない。フレイは言うまでもない。
通常技の性能はかなり低い。順番を並び替えればマシになるが、それでも突き詰めると全ての役割がロウファと被ってしまうので使いどころが少なかったりする。
フリーズはいい思い出
念のため言っておくと、槍は本編では強い武器なので完全に弱キャラというわけではない。
どちらかというともう一人の槍使いであるロウファが強すぎるため比較対象にされると相対的に弱キャラ扱いされるだけである。
ただしCエンドのフレイを倒したい場合に限ればロウファより優先度が高い。そもそもこのプレイがやり込みの域だが。


俺は死なない
CV:小野坂昌也
放浪の侍。盲目の双子の妹、阿衣の目を治すため倭国を旅している。
万病に効くといわれる魂玉石を持つ鬼を探して魔境窟に赴くが、己が鬼になってしまいレナスに切られて死亡。
その後妹は目が見えるようになる。
決め技は神宮流剣技 千光刃。(トライエース作品には神宮流という流派がよく出てくるが、洵については我流という設定)
倍率は並みだが、CT2と優秀。15hitもするのでコンボ用…なのだが、素の状態だとゲージ上昇量がたったの30しかない。
…まあこれはとある装備品を使うか初段に使えば簡単に解決するのだが。実際のところそのヒット数を活かすためにも初段に起用して後の決め技の威力をアップさせるのがセオリーだろう。

ロレンタ
あなたは私が一番好きな人なんですもの
CV:幸田直子
フレンスブルグ魔術学院の学院長。
人望はあるがメルティーナ、レザードと教え子に恵まれない。
レザードの策略によって変わり果てた姿となった夫に誕生日に殺害され、このレザードの行為がレナスの怒りに火を点けた。
レザードを魔術学院から破門した張本人で、在学時代から彼の歪みに気付いていた。
初期習得魔法が優秀。

メルティーナ
あんたらに存在価値なんて無いのよ
CV:蘭姉ちゃん
天才魔術師。レザードと共にロレンタの教え子でエゴイスト、サディスト、そしてナルシストに後述の件とまるで良いところがない。
魔術学院を主席で卒業し自身の研究室を持つが、レザードが破門されたため次席のメルティーナに主席の座が巡ってきただけなのを根に持っている。
それが原因で幽体離脱中にレザードの宝物(フィギュア)を盗み出し、ブチ切れた彼に本体を凍結され還らぬ人になった。
漫画版でのその時のレザードへの対応は必見。
ただレナスが信頼していたことや献身的につくしたこと、盗んだホムンクルスの寝顔を見て子供好きと思われる一面を覗かせた事、レザードと違って破門されていないことなどから勇者適正値は当然低いが根っからの悪人ではない模様。
他、レナスに関しては救われた恩義もあってか好意的で気遣う事もある。
まぁホムンクルスに関しては「レザードへの嫌がらせ」「最悪解剖に使える」などと言ってたが。
また、生前から目指していた「虹の橋 ビフレスト」への到達という目的は変わっておらず、その成就のため神界転送には応じない。

グレイ
セリア、すまない
CV:長友達也
甲冑を身に纏う剣士。カシェル、セリア、エイミの元冒険者仲間。
冒険者仲間だったレミアを殺害した疑いをかけられ、カシェル達から追われていた。
その真相はグレイが死亡した際にレミアに換魂の法で助けられ、換魂の法でレミアを助け返そうとして失敗。肉体を失って甲冑だけの存在となり、放浪していた。
外法に手を染め、摂理から外れた存在に堕ちてはいたが人間性は失われておらず、情状酌量の余地が大きいと判断されたのか、エインフェリアとなる。
なお件の騒動の際、カシェル達とグレイを除いた仲間は死亡したらしい。グレイはこの件で自分がレミアを殺したようなものだと深く責任感を感じ、弁明(説明)もしなかったことなどから仲間達に仇だと思われるようになった。
3撃目の光弾には防御貫通性能があるので通常攻撃自体は悪くはないが、本人のステータスが平均的に低い上決め技の性能も低いのでかなり使いにくい。
決め技は奥義 アイシクルディザスター。
スタイリッシュさに全振りした結果、決め技倍率はなんと作中最低。またコンボで最後の決め技につなげるには素の状態ではゲージ上昇量が2足りないという歯がゆさ。
甲冑だけになっていたので弱体化しているのかもしれない。

ジェイル
私は、ずるい女ね
CV:高乃麗
20歳。男装の騎士。本名はレティシア。
殺された家族の復讐のために女性禁制の騎士団に入るが、魅了の魔術に掛かった恋人に殺害され死亡。
決め技は奥義 エターナルレイド。
倍率や上昇量は平均的でクセのない性能だが、 飛んでる相手や小さい相手には一発も当たらない という致命的な欠点があるのでよくネタにされる。

リセリア
私は運命を受け入れます
CV:井上喜久子
ヴァン神族の始祖ユーミルの末裔とされる女性。
予知能力持ちだがアークダインの遺跡で自らを封じていた。オーディン自らがエインフェリアとしてご指名。
ハードモードのみ登場する。
彼女を神界転送するとセラフィックゲートですら使えなくなってしまうバグが存在するので注意が必要。

ガノッサ
この儂を?使役するというのか!
CV:麦人
ヴィルノアの参謀で魔術師。エイミを殺した張本人。
ドラゴンオーブを奪取せんと奉竜殿へ侵入するなどオーディンから危険視されていた。
お世辞にも褒められた人格ではないが、「力ある者が必要」というフレイからの指示を受けたレナスに殺害され、その場でエインフェリアとなった。正にデスリクルート
基本スペックはレザード以外の魔術師で最強。ただし神界転送には応じない。
老人とは思えない程に初期HPが高く、難易度ハードで始めた場合はレザードを超え最強の魔術師となれる。

ちなみにシリーズ3作目の「咎を背負う者」にて、少し昔の彼がチョイ役で登場している。

詩帆
こちらを参照

蘇芳
こちらを参照

入りきらなかった方々

レザード・ヴァレス
我は悠久の時に身を委ねし者
CV:子安武人
賢者の石を所有し、失伝魔法も使いこなす稀代の錬金術師にして屍霊術師。戦乙女を我が物とせんとする変態。
レナスそっくりのホムンクルスを何体も所有して夜な夜な愛でている
ホムンクルス製造のため数々の人間とエルフを実験に使用、レナスを呼び寄せるために師匠、旧友を手に掛ける偏愛っぷり。

ちなみに彼も一応人間キャラなのでセラフィックゲートで仲間にした後に人格矯正もできるのだが、勇者適正値を上げ切っても唯一のマイナスと、ある意味流石である。
確かに基礎スペックは強いのだが、加入時のレベルが高いため生命の腕輪の恩恵が少ないことにだけは注意。

開発中はスタッフから「変態、ロリコン、ストーカー、フィギュアフェチ」と散々な言われようだった事をクリア後のダンジョンで自虐的に話す。
だが、こいつの趣味のおかげで世界は救われた。

スタッフには割と愛されている模様。


ブラッドヴェイン
CV:乃村健次
比類なき力を持つ四宝の一つ「魔剣レヴァンテイン」を呑みこみ腹中に宿す邪悪な竜。
別名ラスボスより強いラスボス
弱点らしい弱点はなく、通常攻撃+全体攻撃ブレスの「ブレスディスラプション」やそれに+魔法を追加した「デスサンクション」、状態異常の追加効果を持つ全体攻撃「ディジーズテンペスト」を連発する。
それだけでなく体力が減ってきたら大魔法「グラビティブレス」でとにかくこちらのリソースを削りまくってくる。
更に彼は回復魔法「キュア・プラズム」まで持っており、発動された場合HPの80%…数値にすると177600も回復する。
Bエンディングだとスルー可能であるがAエンディングだと必ず戦わなければならないのもきつい。
というか竜なのにドラゴンスレイヤーが効かない時点でおかしい
Aエンディングでその後待ち構えているのは対処しやすかったり半ばイベント戦闘だったりするので実質的なラスボスと言えよう。
彼の強さは各種作家にも衝撃的だったらしく、小説版、漫画版共にかなりの強敵として描かれている。

ちなみに設定的にはロキの子供らしく、元ネタは「ニーズヘッグ」と思われる。


フェンリル
Aエンディングではそんなブラッドヴェインの後にコイツも控えている。
誰もが知っている魔狼でありブラッドヴェインの直後に出てくるから嘸かし強い…と思いきや。
  • 確かに攻撃力は高いが単体攻撃の頻度が高く、またちゃんと防具を揃えていたら普通に耐えられる。
  • その攻撃や特殊攻撃「フロストベイト」に凍結が乗る…のだが、アーティファクト「久遠の灯火」を持っているだけで凍結を封じることができる。そうじゃなくてもフリーズチェック等で十分対策が可能。
  • 炎弱点を1キルできる「紅蓮剣インフェルナス」があれば普通に1撃で倒せる
…と出る順番を間違えたのでは無いかと言われるほどの弱さでありしょっちゅう話題に出る。
まぁ比較対象がおかしいだけで対策をしなければ難敵なのには間違いないが…。




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最終更新:2024年03月18日 20:10

*1 信頼度1(最低)の武器はいくつかあるが、中でもエーテル・レイザーと並んでガッカリ度が大きいのが全武器最強の攻撃力をもつ「咎人の剣」。

*2 その最中に酒を飲んでしまうシーンがあるが、未成年の飲酒シーンであるため後のリメイク作品では削除される事もある

*3 魔導士がチャージ中も攻撃ができるようになるスキル。これも回避不能攻撃

*4 ちなみにラウリィの勇者適正値はかなり低いため、半端なレベルで神界転送すると適正値不足で戦死してしまうこともザラにある

*5 ちなみにこの対談コーナーは上記の「イージーが一番難しい」「(簡単に増やせる)生命の腕輪を献上すれば評価値を誤魔化せる」件にも触れておりかなりぶっちゃけている。

*6 ルシオの妹はカミール村の教会におり、バドラック加入後にカミール村の教会を訪れると遺品イベントが発生する