毛利小五郎

登録日:2009/10/28 Wed 21:01:34
更新日:2024/03/23 Sat 12:34:49
所要時間:約 11 分で読めます







何か、お困りのようですな、お嬢さん……。



出典:名探偵コナン、774話『消えたムンクの叫び』、
1996年1月8日から放送中。TMS、読売テレビ、
(C)青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996


名探偵コナン』の登場人物。

CV:神谷明(初代)、小山力也(二代目)
演:陣内孝則


【人物】

「毛利探偵事務所」を経営する私立探偵で毛利蘭の父。
ちょび髭がトレードマーク。38歳。
名前の由来は江戸川乱歩が著した名探偵「明智小五郎」と(娘と同じく)作家「モーリス・ルブラン」。


帝丹高校出身で、大学は米花大学卒業。
学生時代は柔道部所属で、実力は部内トップだったが、試合では緊張して実力が全く発揮できなかったという。
元警視庁捜査一課強行犯係の刑事で目暮十三警部の部下だったが、一時期火災犯係にいた事も。この頃はちょび髭がなく、若さも相俟ってなかなかの男前。
酒癖が悪く、ヘビースモーカー。銘柄はハイライト。
趣味は競馬・競輪などのギャンブルと麻雀。
美人に目がなく、見かける度に鼻の下を伸ばす事もしばしば。ストライクゾーンは娘の蘭くらいの若い子からアラフォー、アラフィフまで幅広い。ちなみに脚フェチ。

アイドル・沖野ヨーコの熱狂的ファンであり、彼女が関わるものはドラマ、CDなど逃さずに押さえている。
旅行先や入院中でも必ず番組に出ていれば見ようとしているため、その隙を悪人に付け込まれたこともあった。
そのため、妻の妃英理には「グズで不潔で女たらしで飲んだくれでいーかげんな男」と評される。
しかし責任感の強い所もあり、アニオリ回の『毛利小五郎探偵廃業の日』で依頼人に頼まれた証拠が入手できず、結果依頼人が追い詰められて自殺してしまい、犯人だと思われる容疑者を追及したが冤罪で自殺に追い込んでしまった時は(実際には真犯人のトリック)、責任を取って探偵事務所の看板を下ろそうとしたこともある。
ちなみにアイドルオタクの女性の家に行った際には、ヨーコ以外の芸能人の写真も見るなりすぐに名前を当てていたような芸能通であり、
コナンからは「そんなに知ってるあんたもすげーよ」と呆れられていた。

アニメでは高所恐怖症で高いところが苦手であり、アニオリ回『名探偵に弱点あり』ではこの設定を据えたエピソードが描かれている*1
またアニメ版初期はいびきがうるさいという設定で、同じ部屋で寝ているコナンはよく彼のいびきに悩まされていた。


初登場時は依頼が全くなく、無精ひげを伸ばして酒浸りの毎日だった。
これをコナンプロデュースで名探偵に仕立て上げられ、いつしか「眠りの小五郎」の異名を取るようになる。
椅子に座ってうつむき、眠ったかのような姿で推理を披露するため付いた名前である。
また、小五郎をよく知る人物たちは普段は的外れなことを言うがそれは仮の姿で、奇妙な声と踊りを合図に態度が豹変し、何かに取り憑かれたかのようになって名推理を披露するのだと思われている。
コナンに麻酔銃で眠らされ、腹話術の人形役にさせられていることは読者の誰もが知る事実。
「奇妙な声と踊り」と言われる行動はコナンの放った麻酔針が刺さり、意識を失いかけてフラフラしているだけである。
ちなみに眠りの小五郎が浸透するまでは、「平成の明智小五郎」と呼ばれていた。

なお「眠りの小五郎」については現在「潜在的に自分の中に眠る真の自分で普段は実力を温存している。
睡魔はそれによって脳細胞がフル回転するため。記憶が無いのは推理ショーで全精力を使い果たすから
というどこからつっこめばいいのかよくわからない認識になっている模様。本人も刺さった瞬間「きたきたきたー!」「きました!」と言って眠ってしまうなど、当てにしているフシも見受けられる。
時々コナンが眠らせる前に小五郎の声を出すこともあるのだが、何の疑問もないのだろうか*2

近年では世良や安室など、推理力に優れた者が推理ショーをフォローするので小五郎になりすます必要が無くなった事もあり、アニメオリジナル回以外の話では滅多に眠らなくなった。
特に安室は時計型麻酔銃を打ち込もうとする瞬間を目撃し「眠りの小五郎」のトリックを見破られたことと、黒の組織のバーボンであることが分かった為、下手に行うと新一であることがばれる恐れがあるのではとコナンが警戒するほど。
その結果、原作では2014年の1年間は眠りの小五郎で推理を行ったエピソードがゼロという事態になり、更に眠りの小五郎の推理ショーが減った為、小五郎の出番も以前より少なくなっている。
アニメ版の原作回に限った場合でも、2018年に放送された『となりの江戸前推理ショー』の次に披露したのは2024年に放送された『千速と重悟の婚活パーティー』だった為、約6年間は原作回で眠りの小五郎が登場しなかった。
その為、現在は「眠りの小五郎が登場=アニメオリジナル回」である事がほとんどである。

美術館オーナー殺人事件』で新聞に、『テレビ局殺人事件』でテレビに出るなど、探偵なのに顔バレしまくっている*3
だが、初期の『ピアノソナタ「月光」殺人事件』では田舎の島であったため名乗っても全く理解してもらえず毛利衛や毛利元就、明智小五郎に間違えられていた。
黒の組織からまで「あの有名な探偵だ」と言われ、それだけなら組織としても何ともないのだが、コナンのミスにより黒の組織とは無関係なのに命を狙われたことすらある。

全国的に有名だが、各県警の刑事には妙な覚え方をされている場合がある。
北海道警では「行く先々で不幸を呼ぶ呪われた探偵」、神奈川県警の横溝重悟には「『煙の小五郎』とかいうケチな探偵」、千葉県警(アニオリ)では「沖野ヨーコの曲で踊りながら推理する『踊りの小五郎』」、沖縄県警では「食いっぷりのいい探偵」として覚えられている。
他にも天国へのカウントダウンでは被害者の男性から「居眠り小五郎」と間違えられたこともある。

高額な報酬につられて依頼を受けることが多く、金に弱いように見えるが、実は汚いお金の稼ぎ方については嫌っている。
事実、金のために犯罪に走った知人に対しては「そこまでして金が欲しいのか」と軽蔑した。
また、宝探しのような現実味のない話にも興味はないようで、『コナンと平次の鵺伝説』では徳川の埋蔵金発掘のためにやって来た平次の誘いを断っていた。

行く場所では必ず何かしらの事件が起こるため、目暮から「疫病神」「死神」とメタ的な呼び方をされることもある。
しかし目暮も最近では、小五郎が絡まない時でも事件に関わりまくっているコナンが真の死神ではないかという認識になっている模様。
冷静に見ると、ほぼ毎日様々な凶悪犯罪が発生していることになる米花町や住民の気質に何らかの問題がありそうだが

女性には手を挙げない主義であるが、守るべき明確な対象がいる場合は女性であっても容赦しない。
劇場版第9作「水平線上の陰謀」で黒幕の女性と対決した際には、相手も格闘技に精通していた所為もあって打ちのめされるが、それでも手を挙げなかった。しかし、守るべき者であるコナンが危険な現場に現れるや否や即座に手を出し、相手を一瞬で返り討ちにしてみせた。
更に後述の通りこの時はコナンの助け無しで一人で犯人に辿り着いたと言ってよく、日頃のヘボ探偵ぶりが嘘のような大活躍であった。
因みに、犯人は英理に似ていた。そのため、無実を証明しようと捜査していたはずが結果的に追い詰めてしまったと語っている。

なお美人に弱いのは周知の事実だが、一応内面もちゃんと見ているようで、
美人でも性格や言動に難があるタイプに対してはあまり興味をそそられないらしく、一部にはかなり冷たく接することも。
(アニオリ『夢みる乙女の迷推理』のフナチなど)
その割には、同じくアニオリ『黒いイカロスの翼』に登場した内面最悪の女優の美脚に鼻を延ばしている面もあるが。

某推理漫画では主人公などの主要人物の知り合いが犯人や被害者になる事が多いが、未成年の人物が少ない『コナン』では小五郎の知り合いが犯人や被害者になる事が多い。


【能力】

当初は“ヘボ探偵”と紹介され、どこか憎めないお笑いキャラだったが、ストーリーが進むにつれ優秀な一面を覗かせることもある。

普段はあまり優秀ではないが、昔の友人知人や家族などが絡んだ事件では本気の小五郎が見られ、推理においても(コナンが僅かにアシストをするものの)殆ど自力で犯人とトリックを暴いたりしている。
ちなみにその「家族」にはコナンもきちんと含まれているのが人としての器の大きさを感じられる。
基本的にコナンのようにひらめきで手掛かりを掴んで謎を解くタイプではなく、地道かつ徹底的に証拠を集めて真相を見抜くことに長けているのだが、性格的に短気なので証拠集めを途中で投げ出すことが多く、結果的にミスリードにあっさりハマっている。
これが昔の友人知人の絡む事件になると、非常に冷静に現場を調べ回るため自力で真相に辿り着いている。
本気を出したときの実力はコナンに引けを取らないと言って良い。
状況次第では人の少ないところで真相を語り、自首を勧めて穏やかに事件を解決させたこともある。
小五郎も目立ちたがりなところはあるものの、本気の推理を披露する場面ではコナンよりも冷静で淡々としている。

更に人生経験の差からコナンにはわからなかった事実を導き出したりもする。
特に結婚にまつわる話や女性の扱いに関しては、本気を出せばコナンよりも数枚上手である。
コナン(新一)が幼なじみの蘭と恋人同士になったばかりなのに対し、小五郎は幼なじみの英理と結婚までして娘をもうけているので、これは当然とも言える。
というか大人並みに女性慣れした高校生なんていたらそっちの方が問題だが、コナンの世界では小学生も大人の恋愛事情に詳しかったりする。
また、上記の通り小五郎の友人が犯人や被害者になる事もある為、犯人に対しての台詞が人生経験の浅いコナンや蘭とは違い、小五郎の場合はその重みも強いと感じるファンもいる。

総じて、彼の推理力は根気強く粘り強く調査したときに発揮される
逆に言うと、普段はものぐさで面倒くさがり、かつ短気な性質が邪魔をして、その「根気強い調査」がなかなかできない
また生来人が良い為、他人に入り込んだ質問が出来ない。ここは人間としては正しいかもしれないが、探偵としては致命的である。
そして、諦めずに真相を導き出したときは最後まで非常に冷静な判断力を見せる。
コナンからも「探偵のくせに足を使わない(普段地道な調査をしない)」と内心で言われたことがある。
(一方でそう言うコナン自身も、少年探偵団を使ったり他人の調査結果にタダ乗りしたりであまり自身の足を使っていない)
青年時代はこの部分に関してはむしろ逆で、火災係の刑事時代には、現場に乗り込んで放火の可能性を執拗に捜査していた為、消防関係者に疎ましがられてしまっていた。
「羹に懲りて膾を吹く」例かもしれない。

ただし、推理の伴わない一般的な探偵の仕事ではかなりしっかりと足を使ってやっている模様。
(たまに「靴底が〇ミリも擦り減っちまった」と自慢げに語ったりしている)
この辺りの矛盾は長期連載ゆえだろうか。

また、元刑事だけあって犯人の取り押さえではよく活躍する。相手が襲ってきても得意の一本背負いで犯人を地面に転がしてしまう。
狭くて投げ技が難しい場所では大外刈りで犯人を転がしたこともある*4
娘の蘭が悪党をフルボッコにして戦闘不能に追い込むのに対し(ファンからよく過剰防衛扱いされている)、小五郎は基本的に取り押さえと身柄の確保を前提に手早く相手の無力化を図る。
蘭ほどのインパクトはないが、1対1であれば転がして押さえ込んだ方が効率は良い為、小五郎のほうが犯人確保は上手いと言えるだろう。
なんだかんだで刑事だった頃の感覚や考え方は残っているのである。

柔道の名手で大学時代は柔道部に所属。段位は不明だが有段者であり、その部の中で一番の腕前だった(在学中に個人の全国大会で優勝した同級生が一度も勝てなかった程)らしく、当時は「米花の三四郎」と呼ばれていたらしい。
犯人を捕らえる時にその技の切れを見せることもあるが、大学在学中は試合になると気合が空回りして調子が狂ってしまい、公式戦では部内で唯一一勝もできなかった。
なお、漫画を見ると英理に背負い投げを教えていた事が解る。
ほか、劇場版第2作「14番目の標的」では射撃も得意である事が言及されていて、拳銃の腕前は目暮警部曰く「警察内でも1、2を争う物だった」らしく、体術だけならず射撃にも才がある事が示されている。
番外編である「警察学校編」では警察学校での訓練の際、初めての試射で20発全弾を的の中心に当て、満点を取ったと語られている*5

なお刑事時代について、目暮からは「お前のおかげでほとんど迷宮入りだった」と評されている一方、阿笠からは「あれでも一応昔は敏腕刑事だった」と真逆の評価をされている。
矛盾がないものとすると、「現行犯の確保などには持ち前の身体能力と正義感で一定の功績を上げたが、コツコツ証拠を集める地道な捜査は苦手だった」ということだろうか。
メタ的に仕方ないとはいえ、基本的に素直なのでトリックには騙されやすく、そこから推論してしまいがちな面が強い。
それでもまだ現実的な推理をするという点では山村ミサオよりはマシではある。……比較対象が悪すぎかもしれないが。

コナンが勝手に現場を捜索しているのを咎めている姿がよく見られるが、これも現場保存の重要性を認識しているからであり*6、コナンも気を遣っていることは多いのだがトリックや証拠捜索優先で本当に現場を荒らしていることも多い。
というか現場近くをうろちょろするだけでも荒らすことになりかねないわけで…靴の汚れを床につけたり頭髪が落ちたりするだけで捜査に支障をきたしてしまうわけで…。
軽犯罪ならともかく、基本的に殺人事件なので気を遣い過ぎてやりすぎということはない。
そもそも殺人事件なんてきな臭いものに無関係の子供が関わろうとすることを止めようとする真っ当な行為だろう。
ただし、コナンを咎めた結果、話によっては解決が遅れるという事もあるが。

また、現場からコナンを追い出す時に頭をポコポコ殴ってるようなイメージもあるかもしれないが、それは初期だけ(それも回数にして20回程度、連載期間を考えればかなり少ない)で大抵の場合は普通に怒鳴りつけたりつまみ出したりしているだけである。

また、殺人事件ばかり起こるあの世界にいながらもズレていない感性を持っていて、阿笠博士の作った殺人事件のゲームのテストプレイを引き受けた時、「このゲーム立て続けに殺人事件が起こりすぎじゃない?」とツッコむ蘭に対して、

いいんじゃねーか?本当に人が死ぬわけじゃなし。
そのつらい気持ちがプレイヤーに伝わればちったぁ意味もある。
まあ殺人なんてゲームやドラマの中だけに留めて欲しいもんだ。
本当に人を亡くした哀しみは、ゲームやドラマどころじゃねぇからな。

となかなかに人として深いセリフを返した。
この言葉に恐らくこの少女が一番共感したであろうことは、想像に難くないと思われる。

以上のようにたまにコナン以上の見せ場があり、コナンとは違う大人らしい活躍をする為、小五郎がたまにコナンを差し置いて活躍すると歓喜するファンも多い。
要するにやる時はやる人


【仕事】

作中で触れられることは少ないが、浮気調査・素行調査・ストーカー対策といった一般的な探偵業務も行っている描写がある為、普段でも全くグータラな人物という訳ではない。
本人曰く「標的をレンタカーで追跡して使い捨てカメラでコソコソ現場を撮影した」と述べており、追跡スキルや隠密スキルも並みの探偵くらいはあるようだ。

というかコナンや小五郎、優作のような民間の協力者抜きでは対処できないような難解な重大事件が頻繁に起きまくっているあの世界の方がどうかしている。
そもそもの前提として日本における刑事事件に探偵が関わる方がおかしいというつっこみに関してはもっともだが、それを否定すると作品が始まらないので仕方ないというか、そもそも小五郎より先に工藤新一とかコナンとかの設定の方が明らかにおかしくなる。

似た者プリンセス』ではお金持ちの奥様からの大口の依頼があり、
「旦那の命を狙っている家の中の人間を見つけ出すだけで一千万円を出す」という依頼に「自分の力を持ってすればあっという間に解決できる」と大きく出たが、捜査は上手くいかなかった様子でその前に3日間ドンチャン騒ぎをして300万円を使い込み、その分まで取り返そうとして更に借金をしてしまいショックのあまり泥酔。
その後余計なことを知らないようにソファに括り付けられ、トイレにも行くことができず失禁してしまった。

【小五郎が眠らず解いた事件(一部)】

初期の事件。コナンが「書けないペンのトリック」を実証するために真犯人に鎌をかけ、解くことが出来た。

現場の状況から瞬時に同窓会に集まった自分の同級生の中に犯人がいることを見抜いていた。
一度はコナンも麻酔銃を撃とうとしたのだが、小五郎が殺人を決して許さないと言う正義感に燃える姿(てか怒り)を見せたため、その気持ちを理解して麻酔銃の使用を控えた。
若干コナンのサポートがあったものの、抽象的な言い回しから瞬時にヒントを掴み取るなど、極めて高い推理力を発揮した。
さすがは元殺人課の刑事。

ちなみに小五郎ファンの陶芸家の家で宴会をやった際には「同窓会の話と美術館とマジシャンの事件くらいしか覚えてない」と言っている。

伊豆の海での海難事故を装った殺人未遂事件。
事件の方はコナンが眠りの小五郎を行うことで解決したが、その後のシーンで英理が指輪をなくしていた事に気づき砂浜から見つけ出す。
コナンは英理が指輪をつけていなかった事を「小五郎の気をひく為に自分で外した」と考えて本当になくしたとは気づいていなかったが、
小五郎は「バスタオルを頭に被っている(=頭が濡れるような状態だった)で眼鏡をかけてるなんて不自然。おそらく何かなくし物をしてそれを探していた、海ならば財布かコンタクトか指輪が定番」と推理して無事探し出した。
小五郎の膝に砂がついていたのも(コナンや英理が想像していたような)女の尻をローアングルで眺めるためではなく、砂浜で地面を探し回っていたから。
なお、コナンのモノローグをまとめると、砂浜に出て膝をついた形跡のある小五郎を見て「もしかして(結婚指輪を探していたのでは)」と考えたが、小五郎の態度から「まさかねぇ」と考え直し、その後、指輪を探していたことが発覚すると「やっぱり気づいてたのか……そのキレがいつもあれば……」とある。英理が指輪をなくし、小五郎が探している可能性を一応は考えたが、破棄した模様。

幼なじみの女優・雨城瑠璃と再会し、撮影現場で起きた殺人事件。
コナンはテレビ撮影の際に麻酔銃を使って眠りの小五郎推理ショーを披露してしまい、殺人事件の謎解きで小五郎を眠らせることが出来なかった。
しかし小五郎は既に事件を解いており、瑠璃を通じて真犯人である南雲暁の自首を勧めた。
コナンは蘭にセクハラ発言を行い、そこでの会話を聞かせることでさり気なくサポートしていた。

なお、コナンは真犯人の南雲が瑠璃の愛人だと思っていたが、小五郎は南雲が愛人でなく瑠璃の父親である事に気付いていた。
親子と悟られぬよう愛人であるかのように振る舞っていたが、一瞬だけ父親の顔を見せた場面があり、小五郎はそれを見逃さなかった。
更に瑠璃が南雲の犯行に気付き庇うに至った経緯について、コナンは何も気付いていなかったが小五郎はしっかり見抜いていた。

余談だが、『迷宮カクテル』にも似たような状況が発生していたが、依頼人とは知り合いではない為か、依頼人が被害者の父親である事には気づかなかった。

後半の『探偵甲子園』では、無関係の平次とコナン諸共友人の仇を無人島に閉じ込めて皆殺しを図っていた犯人から2人を救出。
平次が用心の為に移動に使った船に括りつけた帽子に助けられた部分もあるが、異常を悟ると即座に女優であるヨーコに協力を依頼して2人が誘き出されたテレビ企画が偽物である証拠を掴み、拷問と言う手段を使ったものの共犯の漁師から情報を引き出す等、犯人の想定を超えた迅速さで救出に成功した。
犯人の特定に貢献した訳では無いが、人命救助と言う観点からは大きな貢献をしている。

  • 柔よく謎を制す
英理の依頼人である女性柔道家の夫が殺害された事件。
直接推理を披露はしないが、犯人の使ったトリックが刑事時代に自分が使っていたそれに似ていた為、電話で事情を聞いて一瞬でトリックを見抜く。
そして昔使っていた録音テープをさり気なく聞かせて英理をサポートするが、誤ってテープの余計な部分まで流したために誤解を招く結果に。
帰宅後、コナンが小五郎の様子を見に行くと、小五郎が事務所の机で電話しながらメモを取り、
内容を整理して即座にトリックを見抜いていた形跡が残っていた。

静岡のホテルの一室で女性が殺害された事件。
丁度この日は英理の誕生日だったが、小五郎の態度に腹を立て、英理は自分の部屋に戻ってしまう。
その数時間後に英理の部屋で遺体が発見された事から英理が疑われる事に。

いつものように麻酔銃を使おうとするコナンだったが、
大事なときに事件の手がかりさえ掴めていない事に苦悩する小五郎を見て、眠らさずヒントを与えて小五郎をサポートする。

コナンのヒントもあり無事事件を解決し、
英理の誕生日を勘違いしていたというアクシデントもあったが、小五郎は無事プレゼントを渡す事にも成功した。
……かに見えたが、箱の中身を間違えた上に渡したのが数珠だった為またも英理の機嫌を損ねる事になってしまった。

ほぼ完全に自力で犯人を突き止め、謎解きを行う。
唯一見抜けなかったのは自身が情報を得ていなかった部分のみで、情報を得られなかった理由も事件捜査に当たっていたためであった。
コナンは変声機を使って小五郎の声で間違いを訂正した。

小五郎が大学時代、家庭教師のアルバイトで担当した元教え子が何者かに命を狙われそうになり、代わりに教え子の妹が殺された殺人事件。
教え子の夫が別の夫と交換殺人を行っていた事が明らかとなり、その2人は逮捕。
さらに教え子が夫の交換殺人を利用して自分の妹を殺害しようとしていた事も明かされた。
コナンからのヒントを受けた際、当初は教え子が犯人ではないと否定していたが、単独での捜査により真相が明らかになった。
教え子に「車に爆弾が仕掛けられている事を知り、妹をその車に乗せた場合、殺人罪と見做される」「罪を償ったら、人生の勉強を教えよう」と言うシーンは、この話の名場面である。

ちなみに家庭教師のアルバイトをしていた理由は、英理と学生結婚という形で結婚したばかりで、生活していく収入を得るためだった。

ソーシャルゲーム『グランブルーファンタジー』とのコラボイベント。コナン・蘭・安室と共に登場。阿笠と灰原、新一は顔見せ程度。
阿笠が開発中のVRゲームの監修を依頼され、コナン達と共にテストプレイに臨むがグラブル側の世界に飛ばされてしまう。
経緯が経緯なのでゲームの世界と思い込んでいるが、それを抜きにしても元軍人かつ身長215cmと種族柄体格に恵まれているバロワを一本背負いで投げる実力を見せ、館が崩落した際には館の入り口に固まっていた面々の避難誘導をバロワと共に率先して行うなど頼りになる一面を見せた。
またバロワとは平時はポンコツ探偵という共通点があり意気投合してしまい、バロワの助手であるサーヤと蘭が苦労話で意気投合する場面もあった。
小五郎にゲーム監修を任せて果たして大丈夫なのだろうかと思う人もいるだろうが、原作でもゲーム監修する話があったので多分問題ないはず

プレイアブルキャラクターとしては参戦していないものの、コナンの1アビ「眠りの小五郎」で呼び出されてコナンに麻酔銃で眠らされるという役回りも。
どんな相手だろうが呼び出されては眠らされて3ターンの間バフを撒き続ける光景はかなりシュールだが、
「発動出来るのは戦闘開始3ターン目以降」「発動中は攻撃行動が不可能」というデメリットを差し引いても配布キャラとしては破格のバフをばら撒く為、解禁されてからリキャスト毎に麻酔針が刺さりまくることが多い。
そして終了直後のイベントがGvGイベント「決戦!星の古戦場」でコナンの属性である光属性有利での開催だったため、早々に酷使される未来が確定して案の定酷使され、
その後に開催されたイベント「サウザウンド・バウンド」ではコナンの得意武器が銃/格闘である為、「得意武器が格闘のキャラのみ使用可能」という特殊連続バトル「スカイグランデファイト」で再度酷使される事になった。

【小五郎が推理以外で活躍した事件(一部)】

コナンに推理で先を越されつつも、犯人の取り押さえで圧倒的な活躍を見せており、人間としての器の大きさを見せることもある。

刑事時代のとある事件に纏わる逆恨みから自身を蘭やコナンもろとも爆殺しようとした犯人に対して、未遂に終わり誰も犠牲者が出なかったことから殺人犯にはならずに済んだことを『良かったな』と慰め、更正と反省を促した。

  • 14番目の標的(劇場版第2作)
コナンが「眠りの小五郎」で犯人を突き止めるが、追い詰められた犯人は発狂して蘭を人質に取り、自分を逃がすように要求。
小五郎も推理の直後に速効で目を覚ましており、予想外の人物が犯人であった事や彼の豹変に動揺を隠せなかった。
コナンは危険を顧みずに勝手に拳銃を蘭の足目掛けて撃ち、ワザと彼女を歩けないようにさせ、犯人が蘭を解放せざるを得ない状況にした。
…と、謎解きから終始完全にコナンの一人勝ちかと思われる状況であった。
しかし犯人も諦めが悪く、歩けない蘭になおもナイフを突き付けるが、小五郎は娘を助けるために突撃。
今度は自らがナイフを突きつけられそうになったが、手早くナイフの手を払って一本背負いで投げ飛ばし、お互いが無傷のまま蘭を犯人から完全に引き離すことに成功した。
その後、海に転落しそうになった犯人の手を目暮と共に掴み、手を放して自分を死なすように要求する犯人に対して「てめぇに、自分の犯した罪の重さを分からせてやる!」と言い放った上で引き揚げたのだった。
映画ならではの尺の長さを存分に活用した演出で、クライマックス後半の見せ場は小五郎が全部持って行った

  • 妃弁護士SOS
「妃英理被害者の会」を名乗る男たちに誘拐された英理。
監禁現場にたどり着いたとき、廃ビルの3階から助けを求める英理に犯人グループの1人が襲いかかったため、咄嗟に排水管をよじ登って3階の窓から部屋に入り、英理に手を出そうとする犯人を大外刈りと三角絞めで気絶させてことなきを得た。
1階の出入りはシャッターが閉まっており、犯人グループのメンバーは他にもビル内におり、なおかつ一刻を争う事態であったことから、小五郎の判断自体は非常に的確だったが、よじ登った後の排水管は一部が壁から外れかかっており、非常に危険な状況であった
多少の危険を冒しても確実に英理を救出しようとする姿は漢そのもの。

【探偵以外の仕事】

タレント活動も多く、有名人との対談依頼、講演会、ゲーム化、推理ドラマの前説としてのゲスト出演、お菓子のCM出演などもしており、一躍「時の人」となっている。
しかし、タレント活動をしている時に事件に巻き込まれる事がよくあり、その結果それらの仕事が無かった事になってしまう事も多い。
例として有名人との対談の場合は、画家との対談の時はそいつが殺人容疑で逮捕されたのでパーになり、野球選手との対談の時は相手が殺害されたのでやはりパーとなっている。

基本的には仕事の依頼が来ない時は事務所でテレビを見たり、競馬中継のラジオを聞いたりして過ごしている。
知名度が上がったからこそか、むしろ本業である探偵の依頼が来ない日が続く事もあり、コナンに「ヒマなんだなおっちゃん…」と突っ込まれることもあったりする。
実際に高校時代の同級生も知名度を理由に婚約者の浮気調査を別の探偵に依頼をしたことがある。
マイカーは所有しておらず、遠出の際にはいつもレンタカーを利用するのだが、大抵は何らかの損害に遭っている。

「コナンドリル」の考察によれば、テナントの一階を喫茶店「ポアロ」に貸しているので、割と大きめの家賃収入があるのではないかとされている。
だから余程の無駄遣いをしない限り、食べていくだけの金銭に困ることはないはずだが…。

このように「眠りの小五郎」として有名になってからはメディア媒体への出演も増え、さらに依頼も以前よりも増加しているようだが、それと比例して金遣いがかなり荒くなっており、蘭からお小遣いを厳しく管理されるのもやむなしである。


【対人関係】

妃英理

大学時代に結婚したが、10年前から別居中で、たまに会ってもお互いに悪口を言い合っている。
だが、英理がなくした指輪を密かに見つけ出したり、ファンだった野球選手のサインボールを渡そうとするなど、お互いに心の奥では想い合っており、英理の些細な変化も見逃さず、彼女の仕草や行動から的確に心理状態まで見抜くという、常人離れした凄さも披露している。
しかしラストは基本的に小五郎の女好きが災いしたり、再び誤解を招いたりして英理が怒り、結局は振り出しに戻る展開となる。
なおダメ探偵の小五郎の問題は大きいものの、実際は英理もいじっぱりな性格だったりすることも影響しており、割とお互い様である。
何だこの面倒くさい夫婦……

劇場版第2作「14番目の標的」では、過去に取調べ中の容疑者に脱走され英理を人質に取られた際、得意のはずの射撃を英理の足に当ててしまった事が判明。
その責任を取る形で刑事を退職、英理とも別居したとされる。
しかし、この誤射は小五郎の配慮*7による意図的なものであり*8、英理もそれを理解していた。
本当の別居理由は「その夜、英理が怪我をおして作った(下手で不味い)料理に文句を言ってしまったから」というもの。
実は「怪我してるんだから安静にしていろ」という彼なりの気遣いでもあったのだが、如何せん言い方が悪すぎたようで、小五郎がトイレに入っている間に出ていってしまった。

毛利蘭

普段は憮然とした態度で接することが多いが、父親としての愛情は非常に強く、蘭が窮地に陥った時には身を挺してまで助けようとしたり、蘭が恥ずかしい思いをした際には激怒したりする*9
また、蘭が新一に想いを寄せていることには薄々気付いているが、2人の仲については快く思っていない様子で、記憶喪失になった蘭が帰宅した際に部屋に飾ってある写真を見た際には「こいつはお前のことを誑かそうとしているとんでもねえ野郎だ」と酷く扱き下ろしていた。
ただし、何だかんだと娘の思いは見守るようにしているらしく、積極的な妨害は一切していない。

江戸川コナン

基本的に「小僧」や「ガキ」、また「坊主」と呼ぶことが多く、名前で呼ぶことは少ない。
また前述しているが、「子供が捜査に加わるべきではない」というまともな感性の持ち主(※仕方ないことだが、本作の世界ではかなり少ない)で、たとい事件の第一発見者であっても、コナンを目暮の許可も得ずに勝手に追い返すこともあった。

このように普段は「小生意気な小僧」と邪険にしている印象だが、何だかんだで保護者としての情はちゃんとあるようで、一緒にババ抜きや将棋をして楽しんだり、コナンが風邪を引いた際は食事を作ってあげたりと、不器用ながらも優しさを見せていることから、彼の事を嫌っているわけではない。
実際、 コナンが爆弾事件に巻き込まれて負傷した際には本気で心配しており、その際に犯人だけでなくコナンが事件に巻き込まれる原因になった(と思っていた)新一に対しても激怒していた。

また作中では度々コナン(新一)とは実の父である優作以上に小五郎と似た者同士であるという様子が描かれている。
ざっと挙げただけでも、
  • 小五郎が英理にプロポーズした際の言葉と全く同じ台詞をコナンも蘭に告げている。
  • 上述の『水平線上の陰謀』において、無実を証明しようと捜査していたはずが結果的に追い詰めてしまうという流れは、コナンがかつて解決した「ある事件」と全く同じ。
  • 「どんな理由があっても殺人者の気持ちなんて解りたくない」という共通の信念を持っている。
  • 7代目OP「Mysterious Eyes」の冒頭では寝ぼけたまま仲良く(?)歯を磨き、動きがシンクロする場面がある。
  • 自己主張が激しい。
  • 女優に片思いされている。
  • 偽者が登場した。
  • 同窓生(同級生)に「中道」と「ゆみ」という人物がいる。
  • 有名人になったことに天狗になっている時がある(コナンの場合は工藤新一の時、探偵として有名になっていたことに高笑いを浮かべていた)。
といった具合。何だかんだで相性の良い部分が描かれている。

ちなみに初期の頃には、一度だけだが彼の正体を怪しんだことがある*10

警察関係者や学生時代の同級生など

男女を問わず友人関係も豊富で、作中では学生時代または警察官時代の関係者と事件現場に鉢合わせることも多い。
基本的には良好な関係であり、とりわけアニオリや劇場版では、大学時代に家庭教師をしていた教え子やゼミの後輩とも個人的な交友を続けるなど、教師や先輩として慕われている様子が散見される。

ただ、目暮をはじめとする警察官時代の上司達には「警部殿」と呼ぶなど低姿勢で接するのに対し、目下・年下に対しては高圧的に接しており、加えて度重なる的外れな推理で捜査を混乱させることが多いためか、一部の警察関係者には、半ば厄介者扱いされる形で鬱陶しがられたり、推理しても聞き流されたりしている*11


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最終更新:2024年03月23日 12:34
添付ファイル

*1 エピソードによってはこの設定がない場合がある。

*2 仮に迷推理後の場合でもなんとかなってる場合が多く、案外答えさえ知れば整理はできるのかもしれない。

*3 これは主人公である工藤新一や江戸川コナンにも言えることだが。

*4 なお、大外刈りの後に三角締めで相手を気絶させた。

*5 余談だが、初代小五郎役の神谷明は『シティーハンター』の主人公である冴羽リョウを演じており、こちらも射撃能力はトップクラスである。

*6 本来なら小五郎自身もあまり口出し出来る立場ではないが。

*7 「犯人を撃つと逆上した犯人が人質にさらなる危害を加えかねないが、怪我をした人質が文字通り足手まといになれば、解放して犯人だけが逃走する」というもの。実際は突然の出来事に犯人が驚き、その一瞬の隙を突いた小五郎は犯人の左肩を撃った。

*8 実は白鳥警部も当初は「銃の腕に自信を持っていた彼が人質に構わず発砲した」と認識していたが、これは先輩刑事から概要だけを聞いていたからであり、物語の終盤では認識を改めた。

*9 とりわけ劇場版やアニオリでは、蘭が窮地に立たされることも多いため、小五郎が絶叫したり号泣したりする場面も多い。

*10 「新一だ」という考えには至らなかった。

*11 実は警察関係者の中で小五郎を信奉しているのは、山村ミサオ横溝参悟ぐらいである。