小楯衛

登録日:2012/05/06(日) 15:12:59
更新日:2024/04/14 Sun 05:26:14
所要時間:約 6 分で読めます




俺は…ッ!ゴウバインだッ!


蒼穹のファフナー』の登場人物。
CV:斎賀みつき


※この項目はネタバレを含むため注意。
(重大なネタバレはステルスの上、注意書きをしてあります。)


■人物像
温厚で、のんびりとした性格の少年。犬が苦手。
剣司、咲良と仲良しで、常に行動を共にしている。
アクの強い島の子供たちのなかでは、比較的常識人。後述するある一点を除けば、だが。
不器用などっかの誰かや喧嘩っぱやい咲良などの仲裁に入るなど、衝突しがちな子供たちのムードメーカー的存在。

大粒あんこ作の漫画「機動侍ゴウバイン」の大ファン。
実は、大粒あんこの正体は衛の父、小楯保であるが、本人は知らない。


彼の戦闘における最大の特徴は、ゴウバインヘルメットと呼ばれるおもちゃを装着して戦うことだろう。
もちろん、衛本人は大まじめである。
ゴウバインヘルメットを着用することで、衛は自らに『自分はゴウバインである』という暗示をかけている。
ゴウバインになりきることで、戦闘の恐怖から逃れ、果敢にフェストゥムに戦いを挑むことが可能となっている。
ただし、自己暗示下における記憶はヘルメットを取った後には残らない。
因みにゴウバインヘルメットは衛の手作りである。

天才症候群による才能として、「構造理解力」を持つ。(後述)


■本編中での活躍
剣司や咲良たちと共に、パイロット候補生となる。
一騎のダイナミック家出の後、マークフュンフのパイロットとしてファフナーに登場する。
初陣では、普段とは打って変わって咲良や剣司を率い、フェストゥムを見事撃退した。

その戦いぶりは、戦闘指揮官である皆城総士にも高く評価される。
総士に、戦闘能力が一騎に匹敵するとまで言わせたのは衛だけである。
総士に一騎とのツインドッグを提案されるが、剣司と咲良とのトリプルドッグを選んだ。


フェストゥムとの戦いのさなかであっても温和な性格は変わらない。
(戦闘中の不和で剣司とカノンが気まずい雰囲気になった時には、二人が仲直りできるように気を使うなど。)


そんな衛も、剣司や咲良の成長を見届け、父が漫画家として自分のために漫画を描いていてくれたという事実を知ることで、成長したいと強く願うようになる。
その直後、初めてゴウバインヘルメットを付けずにフェストゥムと戦う。
戦闘後、恐怖を感じる衛だったが、彼は決して逃げ出そうとはしなかった。



以下、ネタバレ。



22話。咲良が同化現象に倒れてしまう。
自分の力で戦う覚悟を決めた衛は、後輩の堂馬広登にヘルメットを託し、出撃する。

現れたのは、希少なスカラベR型種フェストゥム。
苦戦するも、一騎との連携プレーでなんとか倒せそうになる。
しかし、土壇場で一騎が激しい同化現象に襲われ機体を動かすことすらままならなくなってしまう。
その隙をついて、フェストゥムは体勢を立て直し、竜宮島に「根」を張りだす。
絶体絶命の状況でも、衛は諦めなかった。

「もう…!誰も悲しませないッ!僕が…、僕が衛るんだぁーー!」

フェストゥムを持ち上げ、マークザインのルガーランスでコアを串刺しにする。
窮地を脱し、総士が起動した脱出ポットも正常に作動した―――――――――かに見えた。

スカラベR型が絶命の間際にワームスフィアを急速展開。一騎のマークザイン諸共飲み込まれてしまう。巻き込まれたコックピットはひしゃげ、ねじれた。
マークザインは爆心地にあっても無事だったが、飲み込まれた衛の脳裏に走馬灯が過り、黒いヘックスに飲み込まれた

茫然とするCIC。そして父。やがて、ワームスフィアは晴れた。

そこに残っていたのは、ワームスフィアによって捻じれてしまったコックピット。
それが落ちていたのは、親友の剣司の目と鼻の先だった。
通称、雑巾絞り。
DVD版以降では赤い液体が付着している。
翔子・甲洋に続く三番目、冲方脚本では最初の戦死者となった。

衛の死は、先の咲良の同化、続く道生の死と共に島の人々、特に親友の剣司に大きな衝撃を与える。


そして劇場版では、広登が二代目ゴウバインを受け継ぐことになる…。


ネタバレ終わり




■搭乗機
ノートゥングモデル「マークフュンフ」
イージス装備と呼ばれる盾を装備した「衛る」ことに長けた機体。衛と共に、最前線で戦い抜く。



■構造理解力
衛の天才症候群によって得た才能は「構造理解力」。
(正確には、天才症候群は小説版の設定だが、事実上本編にも反映されていると考えられる。)
「構造理解力」とは、物を分解・再構築する能力のことで、衛は幼少期からその才能を発揮した。
初見だと気付きにくいが、第一話冒頭の子供たちがラジオから流れる
「あなたは…そこにいますか?」
の声に皆で答えるシーン(時系列的には、本編の9年前の西暦2137年)。
このことが、偽装鏡面によって隠匿されていた島の存在が察知されフェストゥムが襲来してしまう原因になってしまうことは本編で触れられる。
このラジオ、もともとは壊れていたものを当時6歳の衛が直したのだ(衛は西暦2131年生まれ)。
彼の才能の片鱗が窺える。

この事件がなければ竜宮島の存在がフェストゥムに気付かれるのがもう少し遅くなった可能性が高いと言われ、
またL計画の発動も遅くなった、もしくは立案もなかったと思われる。


■関連人物
  • 小楯保
衛の父親。通称、おやっさん。表の顔として島の銭湯「竜宮城」を夫婦で営んでいると思われる。
裏の顔は、島唯一の漫画家「大粒あんこ」。
息子・衛に本物の漫画を与えるために、一から漫画を勉強して漫画家となる努力家。
Alvisではファフナーメカニックチームのチーフを務める。
島の子供たちを愛しており、子供たちを生き延びさせるためにもファフナーを整備する。
そのわりには脱出機構がうまく作動していないとか言ってはいけない。

以下、本編及び続編のネタバレ含む。
衛の戦死、続く妻・千沙都、部下の手塚一平らの死に動揺し、一時は廃人のようになる。
しかし、そこから立ち直り全てのファフナーを修理・整備し、戦える状態に直す。


  • 小楯千沙都
衛の母親。多忙な保を支える良妻。
息子の死を悲しむが、フェストゥム襲来の際には敢然と立ち向かう。

以下、ネタバレ。
しかし、スカラベR型種の根から西尾里奈たち後輩組を守り、押しつぶされてしまう。
続編で竜宮島が戦い抜けたのは、彼女が後輩たちを救ったことが少なからず貢献しているだろう。



親友。二人の恋を応援し、二人を衛ることを誓う。

実は「戦力の要」として一騎と並ぶほど衛の事を信頼し、「一騎とツインドッグを組まないか?」と持ちかけた事もある。
そして、衛の最後の戦いで脱出ポッドを作動させ、最後まで救おうとしたのも総士であった。
「間に合えっ!」


■他メディア
  • 漫画版
原作と異なり、生存する。


他の「いなくなる」人々同様、フラグを立てれば生存は可能。
壁役としてあまりに優秀なので抜けられると地味に困る。


こちらもフラグを建てれば生存可能。
全体的にしっかり原作再現していく本作のファフナー勢では珍しく、原作とは全く違った展開を迎える。
第二部終盤、散々味方を苦しめてきた人類軍を助けるステージで強制出撃となり、ホウジョウ軍に立ち向かう。
脱獄囚を人間爆弾に仕立てて利用するハザードの悪行に憤るサコミズ王に「君のような若い戦士が何故奴を守る?」と問われるも、島のために戦う衛。
しかしハザードは衛がサコミズ王と鍔迫りあった隙に衛ごと後ろから攻撃。結果、サコミズ王には一切効果がなく衛だけがその若い命を散らしてしまう。
サコミズ王はその悲劇的な最期と、彼に助けられたにもかかわらずその死を愚弄するハザードに激怒し、地上への憎しみを募らせることになった。
ハザードめ、ゆ”る”ざん”!!!
だがその最期は、咲良の同化と彩乃の死で塞ぎ込んでいた剣司を奮い立たせることになる。

なお、フラグを建てると第三部序盤で剣司や咲良、後輩たちの危機を救うべく「帰ってくる」。どうやらエンネアに助けられたらしい。
劇場版仕様になったマークドライ、マークアハトとトリプルドッグ攻撃も可能。そのスパロボマジックはファフナーファンを歓喜させた。
惜しむべくは、マークフュンフのパイロットが広登と二択になることか。



続き…どうなったんだろう。きっと、ハッピーエンドで終わるんだ。

…そのために、戦ってるんだから。

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最終更新:2024年04月14日 05:26