シルクァッド・ジュナザード

登録日:2012/2/07(水) 12:01:30
更新日:2023/10/07 Sat 05:24:08
所要時間:約 6 分で読めます




シルクァッド・ジュナザードは『史上最強の弟子ケンイチ』の登場人物。
またの名を拳魔邪神。
アニメ版の声優は辻親八。


【プロフィール】

年齢:90歳以上
誕生日:10月23日
身長:165㎝
体重:60㎏
趣味:弟子実験、政治
好きな食べ物:果物全般(最近柿にハマった)
嫌いな食べ物:肉、魚、小麦
将来の夢:人の限界を捨て神と闘う


【概要】

一影九拳の一人にして、 最凶最悪の達人 。平和をもたらす気高い英雄と、戦乱をもたらす凶悪な邪神という二つの顔を持つ。
かつてティダード王国の独立戦争において活躍した、シラットゲリラ部隊の指導者。
強く美しいジュナザードはティダード国民の支持を得て英雄を越え神と崇められるに至ったが、戦後は武術実験として大虐殺を行い、現在は邪神と恐れられている。
シラットという武術の元締め的存在で、多くの流派のシラット使いがジュナザードを慕いティダードに集結している。
数えきれないほどの達人級を弟子や部下に持っており、とは別に一大勢力を築いている。
美雲と同じ、例外的に長期に渡って一影九拳に在籍する古参であり、その性格も合わせて一影の制御下にない唯一の九拳でもある。

かつて国を救い、数々の偉業を成し遂げた事から現在の凶行を差し引いてもティダード国民からは全幅の信頼を寄せられており、ただの一般国民であってもジュナザードを守る為ならば自ら命を絶つことすらいとわない。

かなり小柄で体格には恵まれていない。よくチビ扱いされている兼一とほぼ同じ身長、体格である。剣星よりはデカいが。
さらに延年益寿法により顔だけが老いずに若いまま固定されている。
外見上の年齢は兼一と同年代と思われる(目上には敬語を使う兼一から「キミ」と話しかけられているため)。
実年齢は90歳以上。将来の夢は「人の限界を捨て、神と戦う」。90歳を超えて将来の夢って……

普段は常に邪神の仮面を装着しているため、仮面を外して老いた手足を隠すだけで完全な別人を装うことができる。
作中ではこの手を用いて少年を装い、ユディスとして美羽に近づいた。
素顔は兼一やロナ姫も認めるほど美しく、特にユディスとして振る舞っている時は中性的で凛々しい顔をしている。

フルーツが大好きであり、年中色々な果物が楽しめるという理由から日本も気に入っている。
また、好きな物がフルーツで、嫌いな物がそれ以外の食品ほぼ全てに当てはまるほどにフルーツには執心している。
作中で食べた果物はパイナップル、梨、リンゴ、ミカン、さくらんぼ、バナナ、、メロン、ビワ、アケビなどで、果物であれば何でも食す。
ちなみに、人生最後の食事はメロン。
また、「結実した完璧なものを取り込む」という意味から果物を食べる時は基本的に皮や種も残さずに全て食べる。
特に柿は最近ハマったお気に入りらしく、故郷のティダードでは入手できないことから帰国に際して箱買いをするほど。


その性格はまさに邪悪の化身。
平和を嫌い戦乱を好む恐ろしい趣向をしており、常に内乱状態が続くよう神としての権力をもって裏からティダード王国を操っている。
相手が武人以外でも邪魔であれば容赦なく惨殺し、己の弟子すら気に入らなければ始末する。
その存在にはYOMIも恐怖し、同じ一影九拳の櫛灘美雲からも"闇"を乱す危険人物と目されている。
あまりの邪悪さから、その名を口にすることすらはばかられ、ジュナザードの名を口にすると寿命が3年縮むと言われている。

バトゥアンによれば「ジュナザードがおかしくなった時」があったらしい。
また、英雄だった頃を知る高齢の部下は、現在の残虐なジュナザードは別人が成り替わっているのではないかと疑いを持っていた。
どうやら、元々現在のような人物だったわけではないらしい。
ある時期、ジュナザードが変貌する何かしらの出来事が起こったと考えられる。
(回想によると自分自身の手で自らの師を殺害しているらしく、ジュナザードの変貌は或いはそのせいかもしれない。
「こんなに悲しいのなら 苦しいのなら……愛などいらぬ‼」)



【弟子】

弟子実験が趣味。立場上、ジュナザードを慕ってシラット使いが勝手に集まってくるので弟子の人数は数えきれない。
主要な弟子のみを記述する。
風林寺美羽(インダー・ブルー)
 ジュナザードがジェイハンの次にとった弟子。というか記憶を消して強引に弟子にした。
 何気に、洗脳を除けば相当優れた修行を受けていたらしい。
 公式ガイドブックによれば、ジュナザードの真の後継者。ジェイハン涙目である。
ラデン・ティダード・ジェイハン
 ジュナザードを父と慕うYOMI。
 しかし「平和を導く」王として優秀だったため、戦乱を望むジュナザードに殺されてしまう。実は生きていた
●メナング
 ジュナザードの腹心の部下。
 家族演技では父親役。隠密特化の達人級。戦闘特化より弱いが、逆鬼曰く「かなりできる」。
 あのジュナザードから「父様」と呼ばれる姿はシュールである。
●ハルティニ
 メナングの娘。家族演技では妹役。推定10歳未満のロリ。これでもシラット使いの武人。
 地味に達人級のバトゥアンより眼力が上である。
●ペングルサンカン
 通称「怪物」。武人として最も長い期間の癖に滅多に登場しない妙手という位の武人。
 ゴニョゴニョとしかしゃべれないが邪神とは談笑する。

【戦闘能力】


戦闘中も常に油断しており、戦闘を楽しむ為に相手に合わせて手加減することが常態化している意図的なスロースターター。
しかし、元々桁外れに強いため、油断する事である意味つり合いが取れている。
手加減している状態でさえ特A級の達人を全く寄せ付けず、本気を出せば同じ一影九拳を相手にしても文字通り手も足も出させない。
その強さは公式BBSで「己より強い者と出会うこと無く死んだ」と評されたほど。
これでも本領はジャングルファイトであり、作中でも力の全てを出せていたかは定かではなく。
「最強の武術など状況や時代によって変わる」煽りを受けた形と言えるかもしれない。
また、長老との戦いでは手加減をしており、互いに本気を出してはいなかったという。
連載終了後、同BBSに戦況に関しては長老の方が押していたと発表されている。

猛獣のような戦い方をするが、実は武道家としてのタイプは
無敵超人・風林寺隼人とは過去に引き分け、実力を認め合った仲。
忘心破衝撃やティダードの秘薬の知識を授けたのは、自分と唯一同格の存在という特別な思い入れが影響していたとされる。
ガイドブックによると実は、長老と同じく無敗を貫いている。唯一引き分けた相手が長老である。ただし本郷に倒されるまでは……

【技】

  • 気の消失
気配を消す技。
練度の低いものなら使える者は多いが、完璧に気を消失させられる人物はほとんど登場しない。
あの長老や煌臥之助でさえ、(生来の豪気ゆえに)完全な気の消失はできないのである。
ジュナザードの場合は長老も気づかないほど完全に気を消せる上、その状態で激しい戦闘を行う事ができる。

  • 残像
残像を残す技。ジュナザード曰く「若い頃はよく使った」。
ちなみに、ジュナザードにこの技は効かない。

  • 分身
10人くらいに分身して相手をたこ殴りにする。
分身の技量は美雲と同じくらい。

  • シラット帯術
身に着けている赤い(サロン)で相手を拘束する。

  • 貫手
ガイドブックによると達人空手家並の貫手らしいが、作中での描写は明らかにそれを凌駕している。
スピードが尋常ではなく、本郷が一発の突きを放つ間に、5~6発の貫手を放っている。
その一つ一つが本郷の頑強な腕を貫通する威力。これを食らった時、あの寡黙な本郷が大口を開けて驚愕の表情をした。

  • 猛獣跳撃(スラガンハリマウ)
虎に擬態して跳躍しながら襲い掛かり、首を体重でへし折る。

  • 樹上落とし(ジアトウハン・プンチヤク・ポホン)
真上からの奇襲。
本来は文字通り木の上から狙うのだろう。

  • 地転蹴り(トウンダンアン・グリンタナ)
手で身体を支えて軸にし、強烈にしてアクロバティックな回転蹴りを放つ。

  • 背面潰し(フンハンチユル・プングン)
背後から五体で相手をひねりつぶす。

  • 殺氣発射(プヌン・バカン・クグムビラ)
相手を殺気に呼応させ、攻撃を誘発する。特A級の達人にも通用する。

  • 渦を巻く落雷(プサラン・ハリリンタル)
よくわからないが、隙の多い技のようだ。

  • 転げ回る幽鬼(ハントウ・グルンドウン・プリンイス)
ジュナザードの奥義の一つ。
一つと言っているので、他にも奥義があるらしいが作中には登場しない。
一瞬でも躱し遅れるだけで特A級の達人を数回殺すという恐ろしい技。
必殺の投げと関節をミックスした技で、トドメの一撃は打撃。
トドメの打撃の威力はジュナザードを中心に大爆発が起こったかのような状態になる。
技撃軌道を占拠するため、この技の回避は困難を極める。相手の技撃軌道を占拠する必要があるため、
特A級の達人級を相手に真っ向から技撃軌道を占拠できるジュナザードの強さゆえに成立する技とも言える。

  • 真・呼吸投げ
手足を触れずに相手をねじ伏せる投げ技。
秋雨は究極奥義としてこの技を使うが、ジュナザードは普通に使ってくる。
秋雨のものと違い、転げまわる幽鬼を利用した投げで、技撃軌道の占拠をゆるめて一カ所だけ安全地帯を作る。
すると、相手は自分の危機反射能力によってその安全地帯へ体を激突させてしまう。
捨て身でやり過ごせる秋雨のものに対し、こちらは捨て身だとジュナザードに殺されるので、秋雨のより回避が困難。

  • 忘心破衝撃(ボウシンハショーゲキ)
無敵超人108秘技の一つ。
超人秘技でもかなり難易度が高そうなこの技をなぜ使えるのかは明らかにされていない。
はずだったが…ガイドブックで衝撃の真実が明かされた。
実は、この技はそもそもジュナザードが本家であり、ジュナザードが長老に伝授した技だったのだ。
こんな技を元々持っていたという事実はジュナザードの化け物ぶりに拍車をかけている。

  • SALJULONGSOR
インドネシア語で雪崩の意味。
大声と気を発して雪崩を起こす。スキー場という整った地理でも大雪崩を起こしてしまう。


【作中での動向】

兼一vsジェイハンが行われた雪原で初登場。長老にそっくりな匂いがしたので出向いてきたらしいが、実際には兼一だった。
兼一に苦戦するジェイハンを声で雪崩を起こして葬り、それからは新たな弟子の素材を探し求める。

鋼拳がビッグロックに収監され、師匠のいなくなったYOMIのカストルを弟子にしようとしたが逆鬼に邪魔され、カストルは友人でもあるセロの保護下に。
カストルから興味を逸らしたジュナザードに九拳仲間の美雲は、ジュナザードの新弟子として風林寺美羽を推薦。
ジュナザードは暗鶚直系の末裔、そして自分と渡り合った無敵超人の孫娘である美羽を新たな弟子にしようと考えるようになる。

そして逆鬼と本郷の決闘に乗じて美羽を誘拐。
身を挺して美羽を救出せんとする逆鬼と本郷の2人を、長老も気付かぬ程に気を消した状態で軽くあしらい逃亡。

そんなジュナザードだったが、ティダードまで追いかけてきた本郷と遂に激突。
その戦いぶりはというと、雑談しまくり、(逆鬼の方に)よそ見しまくり、わざと攻撃をギリギリまで止めない、全く急所を狙わない、本郷が倒れて隙を見せても追撃しない等々、油断と慢心を凝縮したようなものだった。
そんなふざけた戦い方でなお、本郷を一方的に追い詰め圧倒的な実力差を見せつける*1
しかし、その圧倒的な本郷との実力差こそが仇となる。
本郷はジュナザードとの実力差を鑑み、正面から勝つ気はなかった。
そして、自分が死の直前まで追い込まれた時、ジュナザードが勝利を確信して作る最後の最後、そして最大の隙をつくことだけを目的に戦っていたのである。
かくして、最後の隙を狙うことだけを目的とした本郷の陰陽脚破ねじり貫手によって、油断慢心の極みにあったジュナザードは貫かれ敗北。

敗北したジュナザードは自分が敗れる日が来たことに驚愕し、そしてそれを成し遂げた本郷を賞賛。
その後、美羽と逆鬼によって長い武術人生の中で忘れてしまった「武への執念、信念の為の武」を思い出し、その場にいる者たちにすでに手遅れだと言い残して笑顔で息を引き取った。
その遺体は死してなおも直立を続け、ジュナザードはついに最後まで倒れる事はなかったのだった。
この戦いは、かつて戦った相手である隼人の口癖「強者が勝者とは限らない」という言葉を体現するものとなった。

作中では最期まで邪悪だったが、回想やおまけ漫画では弟子の仮面は全て自作、弟子のペングルサンカンと楽しげに談笑するなどの一面を見せている。
小頃音リミに対しては妙に丁寧な応対を行っており彼女を「お嬢さん」などと呼んで果物を分け与えたりしている*2



アニオタの修業もだいぶ進んでおるし、やはりあの項目は、我が追記・修正したいわいのう。

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最終更新:2023年10月07日 05:24

*1 その圧倒ぶりはサンデー誌面において"あの本郷を赤子扱い"と表現されるほど

*2 ちなみに、レイチェルの事は「小娘」と呼んでいた