ニート

登録日:2009/11/14 Sat 17:52:44
更新日:2024/04/09 Tue 12:31:43
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働いたら負け

かなと思っている


※以下の記述には多分に偏見が含まれているかもしれませんが、判断することは不可能です。真実かどうかは貴方自身で確認して下さい。

概要

ニート(NEET:Not in Employment,Education or Trainingの略)は、就業も就学もしておらず、就業訓練や就職活動もしていない人を示す。

本来の定義では、上記の状態の若者が該当する。
日本では、15〜34歳までの非労働力人口の内「通勤、通学、家事、職業訓練、就職活動を行っておらず、なおかつ 就業意欲の無い人 」を指す(後述の通り、働く意欲はあるが、持病・介護等で働けない場合はニートには該当しない)。
35歳以上になると単に「無職」と呼ばれることが多いが、近年ではニートと呼ばれることも珍しくはない*1。「スネップ(孤立無業者)」という呼び方も提唱されたが、あまり普及していない。
とはいえ、現実には世代や事情関係なく「理由もないのに無職の人」の代名詞と化している。
2010年代後半以降は引きこもりの若者がそのまま歳を重ねた「ニートの高齢化」も指摘され、80代の親が50代の引きこもりの子の面倒を見ている「8050問題」と絡めて社会問題とみなされ始めた。

なお、日本国憲法第二十七条一項は、「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う」としているため、 「ニートは憲法違反」などと言う人が偶にいる。
しかし、22条で職業選択の自由を保証し、29条で私有財産を認めている。
さらに言えば第18条で意思に反して強制労働させられることもない様にしている。
じゃあこの義務は何なのかという解釈だが、道徳的な義務、倫理的な指針にとどまるという解釈が一般的である。

自宅・極端な場合は自室から殆ど出てこない、所謂「引きこもり」になっている人も少なくない*2
逆によく表に出て友人などと明るく遊び歩いていたとしても就労していない以上ニートである

傾向としては男性が多いとされ、統計では全体の7割を占めている。
ただし女性の場合、「(専業主婦になるため)家事を行っている」と回答したために定義から外れ、少なくなっている可能性がある。
かつては「専業主婦になるための職業訓練をしている者」と見なされていた女性の家事手伝いが、
女性の社会進出も当たり前になったことでニート同然と見做される場合もあるなど、ニートとそうでない者の境界は社会情勢によって変化するようだ。

そもそも"職業"は、「生計を得るための仕事」という意味であるため、雇用形態や仕事内容よりも、 お金を稼いでいるかどうか が大事な点。
いくら世のため人のために動いていたとしても、お金を稼いでいなければ定義上は無職となる(専業主婦など)。
ただし上記のように、専業主婦は無職ではあるが、ニートではない。

定義を端的にまとめると、要するに「働く意思があるか否か」。
なので、自分だけの都合で求職活動を止めて引きこもっていたら就業意欲が無いのでニートに該当する。
ただし、就業意欲が無いとは言っても、自身の状況や将来に不安や危機感を抱えている者は多いと思われる。

日本では2004年頃から知られるようになったが、「働いたら負けかなと思っている」といった某コメントや、「親に寄生」といった悪い面のクローズアップ、かつてのフーテンやヒッピーなどのイメージと重ね合わされた事などから、
「怠け者」「パラサイトシングル」のようなマイナスイメージが付き纏う蔑称となってしまっている(実際、レッテル貼りとして使われることも多い)。

そのためにニートは「いい年して怠け癖が抜けないだけ」「仕事を選り好みばかりしている」ような人間ばかりと思われがちだが実際は社会構造、経済状況によるところも大きい。
学校や職場でのイジメやハラスメントといった問題、過酷な内容に見合わぬ給与の安さ、残業時間の多さや休日が異常に少ないなどブラックな仕事ばかりという状況では意欲も湧くまい。
無理にそういう場所にいても長続きしないどころか、肉体や精神を病む可能性だってある。
また、未就労期間を就職面接で問い質され、それを理由に不採用とされた結果、強烈な自己否定を受けたと感じ病んでしまう(そこが負い目になって踏み出せない)というパターンすらある。

「部屋に篭ってゲームやパソコンをいじっているだけ」「働きもせずに遊んでいる」「寝ているだけ」とかなら、(家族には負担をかけているが)大きな問題とは言えない。
しかし、中には 「刑務所に入りたい」という理由で盗みを働くなどの、罪を犯す人がいる のも紛れもない事実である。
また、不良や暴走族、半グレなどの反社会的勢力と交流を持ったり家出などをすることで、非行に走ったり犯罪に巻き込まれてしまうという可能性も否定できない。
そうなると当然家族だけの問題では済まされないし、(ニートの段階では、まだやり直しが効くかもしれないのに) 前科がついたりして、復学・就職の難易度が上がるという悪循環になってしまう

他にも「子供がニートで、親が面倒を見る」というパターンが一般的だが、 「親がニート」 というパターンも存在し、
「定職に付かないまま子供が産まれてしまった」、「または退職した後に再就職しない*3」などの例がある。
子供が成人で既に自立しているのであれば、(納税等は置いといて)とりあえずあまり問題はないのだが、
子供がまだ幼いにもかかわらずニートでいると、子供に十分な食事を与えることができず 虐待 と判断されかねなかったり(捕まる可能性あり)、
子供を学校に通わせていなかったら 教育を受けさせる義務 に違反する可能性もある。

また、劣悪な環境下で育てることは、子供の将来にも深刻な悪影響を与える可能性がある*4ので、その観点でも良くないと言える。

また、ごく稀な話ではあるが、 「社会を恨み、凶悪犯罪に手を染める」、「死刑や無期懲役を望んで、凶悪犯罪に手を染める」といった人もいるし、実際にそういった人による事件が起きているため、 色々な意味で放っておけない''存在になっている。


一緒くたにされがちだが、ニートには該当しない例

  • 正規雇用で働いていない者(アルバイト、パート、派遣、非常勤(臨時.嘱託.契約etc)職員)
    • 勤務形態や条件はどうあれ、就業している事には変わりない為である。転職活動をしつつ働いてる人も多い為、寧ろ求職活動と経済活動を両立している熱心な人とも言えよう。

  • 自営業者や経営者
    • 当然「就業=雇用」ではないし、自営業や経営業自体は立派な「労働」であり「就業」しているのでニートには当て嵌まらない。

  • 在宅勤務が主な者、町工場などの職場が自宅という者
    • こちらも通勤というプロセスを排しているだけで就労しているため当然ながらニートには含まれない。単なる言いがかりである。
    • 似たような例では、長期休暇の学生、主婦(夫)、仕事の少ないフリーランスなども同様である。
      • 彼ら(彼女ら)が、休みの多さや出勤の少なさを理由に(本人または第三者によって)ニートと呼ばれる事もあるが、これも上記と同じく誤用である。

  • 職人・芸術・芸事などの弟子、漫画家や音楽家などのアシスタント
    • 師匠や兄弟子から教えを受けたり、彼らの作業を補助する役割がある。また将来的には自立を目指して活動するため、給与や雇用形態に関わらずニートには含まれない。
      • 法律上の問題を防ぐ目的や福利厚生の充実を目的として、社員やアルバイトとして雇用される場合もある。

  • 家族の介護、心身に就労が困難な病や障害を抱えているなどで働く意志はあるが働けない状態の者
    • しかし、前者はともかく後者のように病や障害によって引きこもってしまった人達の場合、ニートかそうでないかを見分けるのはなかなか難しい(就労困難などと明記された診断書や障害者手帳があるなら別だが)。

  • ミュージシャン・アーティスト・YouTuber・プロゲーマーなどの収入が不安定な職種に就いてる者
    • 趣味の延長線上と捉えられがちである(特にフリーランスの場合)。しかし、自身が生活可能な金額*5を稼いでいれば、立派な就労と言えるだろう。また、生計を立てるために別の仕事している場合もあり、あくまでも趣味や副業*6として活動している者もいる。

  • 若くても余生を過ごすためのお金を十分に稼ぎ、働かなくても問題ない場合(莫大な報酬を得ているスポーツ選手や芸能人、印税だけで生活が可能な漫画家や音楽家、株式投資などで財を成したトレーダーなど)
    • 就業意欲が無くてもニートに含まれることは少ない*7。なお、就労しつつも投資などで財を成して早期に仕事を辞める「アーリーリタイア」という言葉も使用され、決して簡単なものではないがライフスタイルの一つとして認知され始めている。
      • 一方で、若い時にお金を使い過ぎてしまったり、莫大な借金を作ってしまったりして、老後に困るというパターンはあり得る。また、短期間で莫大な収入を得ると税金もその分高額になるため、1年だけ年収が数億円になったとしても安心はできない。

  • 定年退職し年金で生活する熟年層
  • 日本における多くの労働層が最終的に辿り着く状態であり、就業意欲の有無にかかわらずニートと呼ばれることは稀。
    • ただし、定年退職後も再雇用制度で引き続き同じ職場で就業したり新たな仕事を見つける人もいれば、引きこもり同然になってしまう人などのライフスタイルに個人差はある。

  • 暴力団や半グレなど、違法・脱法行為を生業としている者
    • こちらもニートと言われることは稀。もちろん、公的に職業として認められているわけではない*8が、非合法であっても経済活動を行ってはいるため、ニートの定義に該当し難い。
    • 国によってはスパイやハッカーを国家プロジェクトとして動かしている場合もあり、この様な場合は、当該国では違法行為だとしても職業として扱われる。
    • 一方で、学生でも社会人でもないトー横キッズや暴走族メンバーなどはニートに該当し得る。

  • 受刑者
    • たまに「税金で衣食住全ての面倒を見て貰っている」とニートの括りとして扱われているが、懲役囚(禁錮刑は希望制)であれば平日は刑務作業が科されるため、一応働いてはいる。
      死刑囚は刑務作業が無く、独居房で過ごすだけなので何もしていないが、シャバに出られる可能性が無いため 働いてお金を稼ぐ必要はない (そもそも当人の意思に関係無く、働くことが許されないため、働けるのに特に理由もなく働いていないニートとは根本的な事情からして違う)
      そもそも彼らが第一にやるべきなのは働くことではなく、 下された量刑に従って罪を償う ことである。

  • オタク
    • インドアなイメージからこじつけられ「ニート=オタク」みたいに扱われる事もあるが、本来ならわざわざ語るまでもないが「オタク」とは就労していない人間を指す言葉ではないので ただのレッテル貼り 以外の何物でもない。
      安定した収入を得て自立してるガチオタも、サブカルとは無縁なニートだって居るのだ。


生活資金

国からの生活保護もしくは親族の資産で賄っている。
……といわれているが、健康体なら求職しないと生活保護は受けられない(給付されていても打ち切りになる)。
また、「親族の資産」と言えば聞こえは良いかもしれないが、有り体に言えば親族が労働で得た生活費で食わせて貰っている者が多い
中には子供時代のようにお小遣いをもらっている事も珍しくない。

よくニートの親族は資産家なのかという疑問が挙がるが、必ずしもそうとは限らない。
子供時代と変わらない水準の生活であれば、平均的な世帯収入でもどうにか養えてしまうだろう。

(ケースバイケースだが)実家暮らしであれば家賃、食事代、水道光熱費などが浮くし、ずっと家にいるのであれば、服や装飾品等のいわゆる「おしゃれ」と言われるものをする必要が無くなる(服は最低限で済む)ので、必然的にそれらの費用も浮く。なので、一応のところ生活する上では問題はない(働かずに生活させてくれるだけで十分贅沢なのだが、中には遊興費を払ってくれる親もいる)。

ただこの場合、いつか両親が定年を迎えるなどして、現状の世帯収入(=生活)を維持できなくなることは目に見えている。

生活保護の場合、実際のところ、何かしらの精神疾患を患っていると判定されているパターンや、
求職してはいるものの、勤め先の条件が悪過ぎる、面接を受けても落とされるなど、受けるには各種の厳しい条件があり、一概にどうとは言えない。

過去に就労自体はしていたという人は79%はいるらしく、人によっては前職分の失業保険で生活できているという場合もある。
ただし、失業保険はあくまで「次の就職先が決まるまでの繋ぎ」であり、受給するには一定回数の求職活動の認定をハローワークで受ける必要があり、
職を紹介された場合正当な理由無しで断り続けたりすると認定に響く事もあるので文字通りのニートでは受けられずない*9
受けられたとしても大抵は90日分、どんなに優遇されても最大360日分しか受けられないので*10本当に一時のつなぎである。
不正取得しているケースもなくはないが、それはごくごく少数の中の僅か。まあこれは断じて許されないが。

なお、一定期間だけ期間従業員(所謂「期間工」)として働き、それ以外は仕事をしないという例外もある。
期間従業員とは一定期間(3ヶ月~およそ2年11ヶ月)だけ勤めるという雇用形態である。
主に自動車の生産ラインなどに多い。有名な自動車メーカーは大抵期間従業員を熱心に募集している。
基本的に免許や業界経験などが不要なので応募のハードルが低いのが特徴。給与もそこそこ高く、ボーナスに相当する各種手当ても充実している。
休日数や各種福祉も一通り備わっており、遠方からの出稼ぎでも寮が提供され食事もある程度保証されている(格安の食堂が付属している・食事補助が給付されるなど)。
結果、出費が少なく貯蓄し易いので一定の期間だけ働き、十分な貯蓄ができたらしばらく休み、また働くといったサイクルができる。
条件こそ非常に厳しいが、年齢と会社でのがんばり次第では正社員登用の可能性もある。
ニートのイメージとは違うのではないかと思うだろうが、貯蓄で生活している間は労働をしておらず、求職もしていないので定義上はしっかりニートである。
資産運用や印税等の不労所得で十分豊かな生活が可能になり、経済自立したした人物もこの範疇であろう。
こうした人物は、「高等遊民」「ネオニート」*11とも呼ばれる。
ただしこれらが合法的な手段で稼いだ物で、なおかつ定められた額の税金や公共料金などを支払い自立出来ているなら問題視される云われはない。


なぜニートが増えるのか

ニートが増えた背景には不景気による若年失業率の上昇や進学や仕事に対する価値観の変化があると言われる。
個性発揮や専門性を過度に求められ、生きていくのにはオールラウンドあるいは生産性のある個性が必要で自分のやりたい仕事に就けなければ自分の人生は不幸だと信じ込んでしまいがち。
ただしあまり努力家でないタイプは大半はマルチタスク脳だが悪くいえば飽き性で集中力が散漫、定職に就いてもすぐビジネスに無関心になり、ニートになるパターンも見られる。
そういったプレッシャー源になるものとは正反対の位置にいる、個性も専門性も要求されないイメージが持たれ易い肉体労働や兵卒にすら高い専門性が求められるご時世である。
こうしたプレッシャーが家庭や学校、メディアなどあらゆる場所で発信され続けている。

近年問題視されている「 YD(やりたいことしかできない)病な若者の増加 」もこれが原因であるとされており、人気は高いが求人の少ない事務職などのデスクワーク、室内作業といった所謂ホワイトカラーな職種にばかり求人が少ないにもかかわらず応募が殺到し、逆に需要が多く人手不足な土木・建設業や(本物の)警備業、運送業や介護職の様に就業条件の割に給金が低かったりする業種、また伝統工芸職人やアーティスト(歌手・画家など)の様な極めて専門性の高い技術を要する為に修業期間に長い時間を費やす必要がある業種、
農業や畜産業、水産業などと言った「自然環境によって生産品の量も質もバラつく上に需要に読みが必要となる」業種(いわゆる第一次産業)などの業界は、どんなに求人や教育、労働環境を整えようとその過酷なイメージから(実際過酷だが)見向きもされにくいという厳しい現実も存在する。
先述の伝統工芸やアーティスト系の高い専門技能を要する職種は健常者でも中途転職する場合があるが、
親の背中を見て決意した様な家業として継ぐ者や幼少期の時点で道を決めた者達に技術や経験の点で劣る場合が大半である事も課題の一つである。
また所謂ニートが本業にステップアップする為の軽作業などは若い世代のフリーターや、賃金や就業条件がより厳しくても働ける発展途上国系の海外労働者に回されがちだったり脱ニート者向けの負荷が低い作業を一般の健常な若者が取ってしまったり、昨今言われている「AIに置き換えられて無くなる仕事」が多いなどの問題もある。

また、進学・就職をしなかったため、ニートになってしまう例もあるだろう。
日本では義務教育は中学校までであり、それより先は本人の意思無くして進学や就職することはできない。
よって、義務教育終了後は、受験や就職活動を行わなければ、必然的に無職になってしまう。

少ない例であるが、 中卒であるが故に、どこからも雇われずニートになってしまった という人も存在する。
というのも、現代日本における中学生の高校進学率は現在では99%(更に卒業率は90%以上*12)と言われており、事実上 高校卒業が当たり前 ということになっている*13
なので、「学歴不問」などと応募条件に書いてあっても、高卒以上じゃないとたとえアルバイトであっても相手にされない場合もあり、更に大半の会社は「高卒以上」を求人の最低条件にしている(大手の間接部門・営業・研究開発などであれば、専門学校・短大・大卒以上もザラ)。
現場作業員の類なら、企業によっては必要としている資格免許と業界の従事経験があるなら年齢次第では採用される所も少なくないが。

いじめや病気、金銭的な事情で高校への進学・登校を諦めざるを得なかった等の仕方ない理由*14であればともかく、「面倒くさいから勉強をサボっている」という本人の努力不足が原因で高校進学をしない人や中退をする人*15がいるのも事実であり、 中卒では人生がハードモードになる *16ということをあまりわかっていなかったりする。
ただし、周囲からははサボっているように見えても、実際には学習障害・発達障害・知的障害などを抱えていることに気付いていない場合もある。
授業内容が頭に入らない、授業に集中できないという人は、一度病院を受診してみるのも手だろう。

他国ではまた事情が異なることもある。
例えばアメリカでは、個人の独立性を重んじる国民性ゆえに、同様の事態が発生するとニートよりも若年ホームレスの方が増えやすいようだ。
これは子供が成人になったら扶養義務がなくなったとして家から追い出す文化があるからである
…と言われていたが、昨今ではなんだかんだで両親が家から追い出すことをしなくなった結果日本同様のニートが増加しているというデータもあるらしく、もはや世界的な問題になりつつあるのが現状である。


ニートから脱却する為には……

抜け出したければまず現状を変えることが大切であり、行動が早い(年齢が若い)ほど抜け出して軌道修正する難易度が下がる
周囲のサポートを得られやすい小中学生の引きこもりならともかく、歳を重ねれば重ねるほど状況が悪化していく事になる*17
しかし、だからといって年齢を理由に諦めてしまっては、破滅の未来から逃れることはできない。
たとえどんなに厳しかろうと馬鹿にされようと現状打破のために動いた方が良いことに変わりはない。

親族や友人、知人の協力が不可欠の場合は、土下座するくらいの強い気持ちでお願いしよう。
些細なことからでも良いので、まずは第一歩を踏み出してほしい

ただし、闇雲に就職した結果辞め(させられ)てニートに逆戻り……なんて事になっては意味が無い。
特に長期間ニートであった場合、同世代に比べて体力・学力・経験全てにおいて劣ることもあり得るため、
一旦辞めると立ち直るのにも相当なエネルギーを使うので、逆に状況が悪化することもある。
地固めはキッチリすることと、地固めを進学(復学)・就職しない言い訳にしないことの両方が大切である


一例

ニート脱却に悩むアニヲタ諸君の参考になれば幸いである。
ただし、脱却を保証するものではなく、あくまでも参考程度に捉えておこう


+ 長いので折りたたみます
  • 一度現実と向き合う
ひたすらゲームやネットサーフィンにふけったり、ただただ寝ていたり、夢や妄想に浸っていたり、お酒に頼ったりしても、状況はまったく好転しない。
辛いかもしれないが、まずはきちんと現実を受け止めることが、ニート脱却の最初の一歩と言える。
何らかの病や障害が疑われる場合は、病院に行ってみるのも手だろう(後述)。


  • 身分証明書を取得しよう
労働契約を結ぶ際や、学校に入学する際、あるいは資格試験を受ける際にも身分証明書の提示を要求されることがあるが、
そもそも 「何の身分証明書も持っておらず、まずそこからどうにかしなくてはいけない」という人 も少なからず存在する。
学生ではないので学生証は持っていないし(過去の物を持っていたとしても効力はない)、海外渡航歴が無ければパスポートは持っていない可能性が高いし、車が必要ない人(都会の若年層に多いとされる)は運転免許証を持っていない……など、理由は様々あるが身分証明書を持っていない人が存在する。

保険証や年金手帳は(紛失していない限り)ほとんどの人が持っていると思われるが、 顔写真付きの証明書のみ認めている という場合も多いのでそれだけでは不十分なこともある。その場合は取得が簡単なマイナンバーカードを取得しよう。
有料かつ期限もあるが、パスポートも比較的取得しやすい。海外に渡航することを考える場合はこちらも視野に入るだろう。

そもそも、 (パスポートなど)身分証明書を取得するのに身分証明書が必要 という例も多いので、身分証明書を全く持っていない人は、まず簡単に取得できる 住民票 を取得し、その後に保険証を取得するのが良い。


  • 生活習慣を改善しよう
意味もなく昼夜が逆転していたり、ジャンクフードばかり食べていたり、食事の時間が不規則といった生活習慣を改善しよう。
こうした不摂生が日々の気力を奪っている要因かもしれないし、仮に就職できても生活サイクルに全くついてけなかったり体調不良の原因となる。
食生活は朝昼晩の3色を基本に栄養バランスの良い食事をとる。間食(おやつ)は食べ過ぎないように。
夜の寝静まった時間は自分もちゃんと寝る、朝はしっかり起きて日光を浴びる、昼寝は時間を決めて程々に。基本的な部分からメリハリを付けよう。
睡眠障害や摂食障害などが疑われる場合は、病院を受診すべきであろう。


  • 自宅で特に何をするでもなく過ごしているなら家事のお手伝いでもしてみよう。
料理、皿洗い、洗濯、掃除、買い物何でも良い。もしかしたらお小遣いをもらえるかもしれないぞ、それも立派な労働で得た対価だ。
また、両親に対する感謝の気持ちが生まれ、恩返しのための勤労の意欲が湧くかもしれない。
こうした基本的な家事が、アルバイト等のスキル習得に繋がったりもする。


  • 人と話してコミュニケーション力を身につけよう。
家族は身近すぎるので友人などが理想だが、誰とも話していないならまず家族からでもいい。
元々吃音などの言語障害を持っていてスムーズにしゃべれないというなら仕方ないが、健常者でも誰かと長らく会話をしないとびっくりするくらい声が出なくなる。
いきなり会話は難しいという人は、発声練習をしたり、カラオケに行ってみるのも手だろう。
ただ、いきなり長時間声を出して喉を傷めないように……。


  • 身だしなみを整えよう。
見た目に自信が付けば外に出る意欲が湧くかもしれない。
髭やムダ毛を剃る、髪を切る、髪型を整える、シェイプアップする、新しい服を買う、スキンケアやメイクをする等…できる事ならたくさんある。
まさかしわくちゃのスーツとネクタイ&襟が黄ばんだワイシャツを無造作に着て無精髭と寝癖ボッサボサな顔写真を履歴書に貼り付けるつもりじゃないよね?
まずは、風呂にはなるべく毎日入って服は洗濯しましょう(災害など非常時を除く)。
ここを見る余裕があるなら水とガスは通っているはずだし、お風呂が使えなければ近所の銭湯やネットカフェのシャワーなどでも良い。


  • 外出したり適度に運動をして体を鍛えよう。
引きこもったままだと就職出来ても体が持たない。通勤やデスクワークだけでも結構体力を消費するのだ。
筋トレは精神的にも良い影響を与えるとされるが、いきなりハードなトレーニングをすると身体を壊すので注意。
公共交通機関を利用しても旅をしてみるのも良い。…そもそも一人で電車に乗れる?
切符の買い方や路線図の見方ぐらいは覚えておいて損はないだろう。


  • 一度病院に行ってみよう/健康診断を受けてみよう。
気づいていないだけで、何らかの病気が潜んでいる可能性もある。
うつ病を患っていたり、発達障害や学習障害、軽度の知的障害で就労・学習が困難な場合や、体力ややる気を奪う要因となる病が見つかるかもしれない。
きちんとした診断がつけばもはやニートではなく、社会復帰のサポートを得られるだろう。
度合いによっては障碍者手帳などが交付され障碍者年金含めた公的な支援を受けられる。
病気や障害と知らないので敬遠していた人も、そうだと分かれば支援してくれる人も出てくるかもしれない。

そうした心当たりがなくとも、(特に成人は)定期的な健康診断を受けておくと安心である。


  • 趣味を作ってそれに集中する。
お金が必要になり働く意欲が出るかもしれない。
無論、どんな世界でも簡単にプロになれるほど甘くは無いが、その趣味が仕事に繋がる可能性もある。
ただ、熱中し過ぎて就職活動が疎かになったり、酒や煙草といった嗜好品やパチスロ等のギャンブルにお金を使い過ぎないように注意しよう。


  • 自分を見つめ直してみよう
自分を見つめなおせば何かしら取り柄に気づけたりするかもしれない。
やりたい事や目標を紙に書いてみたり、PCのメモやワードで文章を作ってもいい。
また、余裕があれば一人旅に出てみても良いが、危険地帯に行くのは絶対に止めよう。

「やりたい事」が特にないならば、いっそ「耐えられそうな事」を探してみよう。
今普通に働いてる人達だって、元々やりたかった仕事に就いているとは限らないのだ。


  • 読書をしよう。
新たな知識を得る事は自分の武器となる。
漫画や雑誌も良いが活字も読めれば読書の幅が広がる。読書の習慣が無い人は、まずは10ページ…いや1ページでも良いので、少しずつ習慣付けてみよう。
図書館に行ってみるのもお勧め。公立の図書館の多くは無料で利用できるし、学外の人も利用可能な大学の図書館もある。


  • ネットだけでなく、テレビなど別のメディアも見よう。
「今の時代、動画配信サービスも充実しているし、ニュースならネットで十分」と思うかもしれないが、依然としてテレビや新聞の影響は大きい。

バラエティー番組や芸能人などの話題はネット上では軽視されがちだが、そうでない層からすれば今でも重要な娯楽である。
何事も概要くらいは知っておくと、あらゆる人とコミュニケーションを育む上で役に立つ。
社内のコミュニケーションは勿論、営業職や接客業なんかだとある程度顧客と雑談する事も求められるので猶更。

また、ネット上のニュース記事は断片的にしかまとめられていなかったり極端に偏った記事、中にはデマも少なくないのだ。
特に個人サイト(ブログなど)、SNS、匿名掲示板、コメント欄などでは発言に対する責任やリスクの低さゆえ無責任な縷言も飛び交っており、要らぬ誤解まで生みかねない
ネット上では「大手メディアが報じない情報」としてセンセーショナルな記事が投稿されていることも多いが、真偽の程が定かではない内容や元記事を間違って解釈しているような内容も多い*18
面接の場でも社会情勢についての見解を尋ねられたり、質問前後の雑談にそれとなく混ぜ込まれて観察される事もあるため、下手なニュースを鵜呑みにしているとあっさりその狭量さを見抜かれペケをつけられてしまうかもしれない。というかネットなど悪意だらけ。
「新聞やテレビも偏っているじゃん」という反論は間違っていないが、新聞やテレビ番組は内容に対して責任が伴うという点で違いがある
不適切な発言をしたコメンテーターが降板させられたり、スタッフが処分を受ける、デマを流した番組が打ち切りになる、関連企業の株価が暴落するといった事件を見たことある人は多いだろう。

偏った情報がよくないからと言って全く情報を仕入れないのでは、余計に思考が凝り固まったり、ただの無知になってしまい本末転倒だ。
というか、人間が作っている以上どんな媒体でも多少の偏りは避けられない。
大事なのは自分に都合の良い立場だけでなく、様々な角度(複数のメディア)から情報を仕入れ、それらを比較し俯瞰的に考えること。
しかしながら、現代では新聞やテレビがない家庭も少なくない*19。ネットを利用する場合でも「信頼できる情報かどうか確認する」「興味のないニュースも見て、多角的な視点を身につける」などを意識する必要がある。
もちろん自分が興味のある話題、調べたいことをいつでも掘り下げられるのはネットの強みでもある。特性をよく理解した上で使うこと。
それさえ嫌ならば、いっそ世俗を捨てよう*20


  • 学習をしよう。
学生時代の復習や興味のある分野がお勧め。長らく学習していない人は、まずは習慣付けからスタートしよう。
陰謀論疑似科学、詐欺に騙されない為にも、正しい知識と自分の頭で考える能力が重要である。

進学(受験)を目指す場合は、社会人や引きこもり向けの予備校や家庭教師を利用するのも手で、義務教育の学習範囲すらうろ覚えと言う人にも対応してくれる。
そうでなくとも企業の中には義務教育修了程度の学科試験を導入している所も少なくないので、義務教育レベルの国語・数学・英語くらいはある程度復習しておくと良い

また、就職する前に最低限のビジネスマナーとネットリテラシーも身に付けておきたい
特に言葉遣い、身だしなみ、電話やメール対応、席次、名刺交換の作法などは、あらゆる職種で役に立ち、ネットリテラシーも情報漏洩や炎上等から身を守る為に覚えておこう。
仕事が終わらないからと会社の機密データだけどUSBに入れて持ち帰って終わらせよう…なんてやめた方が身のためで、下手しなくても懲戒処分コース、紛失して悪用されようものなら加えて何千万単位の損害賠償モノ……場合によっては刑事事件になる恐れもある。


  • 学校に通い直そう。
上記の派生として、入試があったり時間やお金は掛かるものの学校に通い直して(転学・編入含む)勉強する選択肢もある。
義務教育である小学校、中学校には年齢制限があるが、そうではない高校から上は年齢制限が基本的には無いので、お金と学力、時間さえあれば何歳でも入学することが可能。
ただし、全日制の高校だけは現役世代でないと入学できない場合が多く、普通の高校生活をしたいという場合には注意が必要。

若ければ若いほど有効な方法 であり、特に10代であれば編入または再入学すれば進路の修正は比較的容易である(学科にもよるが、一浪、二浪程度であればさほど珍しくない)。
成人してからの再入学でもアプリケーションや交通機関等で学割が利用できるメリット*21もある。
や人目が気になるという場合は、定時制高校や通信制高校、通信制大学(院)、夜間学校という選択肢もあるのでチェックしてみると良いだろう。

日本では義務教育での原級留置(留年)がほぼなく*22、極端な話、中学校までは1日も登校しなくても卒業することができてしまう。
なので義務教育段階でつまずいて学校に通わないままニートになったようなケースだと、初歩の漢字や四則演算すらわからないため、就職できても上司の指示の意味が分からず、資料の読み書きや計算も出来ず、仕事が続かなくなる。
本項目を読んですいすいと意味が分かるニート諸君は大丈夫だろうが、家族がそうなっている場合、義務教育からの学び直しから考えた方がよい場合も多い。せっかく学校に通ってもついていけずに挫折では何にもならないのだ。
もし、そのような状況の場合は義務教育レベルから指導してくる学校に通うか、予備校などを併用する事をお勧めする。

また、学校に通うメリットはただ学力を身に着けるだけでなく、
  • 学校生活や部活動を通じて、社会生活(集団生活)のマナーやコミュニケーション能力を身に付けられる
  • 同じ趣味や志を持つ仲間に出会う機会ができる(生徒だけでなく教師や講師も含む)
他者とのコミュニケーションや人脈作りの面でもメリットがあり、こうした物も一生役に立つ財産になる。

なお、特に職や目標が決まっていない場合、前述の通り高校は卒業して(高卒資格は持って)いて当たり前と言われている
アルバイトであっても高校生又は高卒以上を対象にした求人は多く、大学・短大・専門学校を目指す場合も高卒(卒業見込み)である事は前提となっている。

16歳以上かつ就職や大学進学を目標とする場合は、「高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)」も選択肢に入る*23かもしれない。

高校を卒業した(している)場合は、大学・短大・専門学校進学を目指すと更に進路の幅が広がる。
大卒者でないと受験できない資格や求人を狙う場合や、そうでなくとも高度な学問を学びたい場合は、一考の余地があるだろう。
特に大手かつホワイトカラーの職種や、研究職、専門職は、大卒(卒業見込み)を前提とした求人が多く、高卒では就職が難しい職種も視野に入れられる。
入試の無い大学や卒論の無い大学も存在するが、有り余っている時間で猛勉強し、難関校を狙うのも選択肢かもしれない。
なお、無認可校*24は、書類上では学歴扱いにならないので、進学の際は確認しておこう。

ただし、 現役世代と比べて学歴が就活に有効とは限らない(新卒扱いにならないなど)ため、しっかり目標を持って進学しよう
学生だからといって遊び惚けていると、結果的に数年を無駄にする可能性もあり得る。

なお、ニート脱却(就職して自立)と言う事を目標に据える場合、趣味色が強い分野の学科や専門学校はあまりお勧めできない。
こうした学校は、幼少の頃より研鑽を積んできた(入学の時点で高度な知識・技術力を持つ)人も多い事、(特に芸能関係は)若い人材が求められやすく、周囲より年上・経験不足という状況で入学しても就職まで繋げることは難しい。一般的な職種で役に立ちにくい内容であれば尚更。
また、趣味色の強さから就職(活動)への実感がわかなかったり、モチベーションを保てずにニートに逆戻りというパターンも考えられる。


  • 資格取得しよう。
特に「免許」と付く物を取得すると応募できる職種が増える。様々な装置や車両を動かせる人は引く手あまたである。

まずは何より「運転免許」の取得を優先したい 。就活関係無く顔写真付きの身分証として役に立つ。
それに「運転免許」は、事務職等でも銀行や官公庁、取引先への出向業務のため優遇(又は必須)とする求人は多く、
更に大規模な工業地帯の構内や僻地の職場だと公共交通機関も乏しい場合や、敷地内を自動車で移動する必要があったり、
徒歩通勤を想定してない立地だったりするのでマイカー通勤を必須条件にしている所も出てくる。

よく論争になるAT限定免許とMT免許に関してだが、 車は移動に使う程度で特殊な車両を運転しないという場合はAT限定で全く問題ない
というのも、取得だけならAT限定の方が簡単であり、更に日本で販売されている自動車の9割以上がAT車である後述した状況を除いてMT免許を活かせる機会が少ないため。
とはいえ、社用車がMT車の企業やMT免許が必須になっている職種*25もあるため、職の幅を広げたい場合や趣味として様々な自動車に乗りたい場合は、MT免許を取得しよう。
ネット上では「AT限定に甘えるくらいなら最初から免許なんか考えるな」「今時MTを取る意味www」など激しい論争や煽り合いが繰り広げられているが、あまり気にし過ぎないように
ネットの意見など鵜呑みにしていたら命がいくつあっても足りない。あくまであなた自身にとって何が必要なのか、で考えよう。

ほかにも「玉掛け技能講習」、「天井クレーン」、「第二種電気工事士」、「アーク(ガス)溶接」、「フォークリフト」、「中~大型(牽引・第二種)免許」、「ボイラー技士」、「各種危険物」なども必要としている職種は多い。
決して楽な職種ばかりではないが、十分選択肢になるだろう。
ただし、一部は職業訓練校などを利用しないと学習自体が厳しいものや、実務経験や大学などで専攻している必要があるものもある。

逆に、よく取ればお得などと宣伝されている簿記英検IT系などは未経験からの中途採用を狙う場合はオススメ出来ない。
20代半ばまでの若年層なら兎も角、これらの資格が活きる業界は基本的な事はそれほど教えなくてもこなせる経験者を求めており、実際求人でも〇年以上の経験を必須としている所も少なくないからだ。
ましてこのテの業界は上述したように求人数が少なく中小企業でも1人の募集に対して平気で2~30人、大企業となると3桁近く応募が集まるのが普通なくらい競争率が高い。その中に上位の国家資格を得つつ10年単位で専念してきたプロも多く居るため、未経験の人間が低級の資格ひとつ取っただけでは書類選考の時点で真っ先に不採用行き、最悪レベル不足で応募自体を断られる事すらある。
特に英検で給料をもらうつもりなら準1級(大学中級レベル)は無いと厳しく、どんなに妥協しても2級(高校卒業レベル)からでないと目に通してさえもらえない。3級以下を今更取得しても「いい年して中学レベルの英語って…」と呆れられてマイナス評価の原因にさえなりかねない。2級以上だと難易度もかなり高くなるのでぶっちゃけコスパは良くは無い。
エンジニア方面に至っては資格よりも「それまでにどれくらいプログラムを企画し作ってきたか」という 経験と実績がモノを言う業界 な為、仮に死に物狂いで「応用情報」レベルの資格を取ったとしても実務経験が無いと首を傾げられがち。
このテの資格は学生のうちに、或いは在職中に更なるステップアップするために取得するものと思って良い。


  • 外国語を習得しよう
世界共通語とも言われる英語の他、日本では中国語や韓国語を話せる人の需要も高いため、語学学習は選択肢の1つとしてありである。
ちなみに話者の数は 中国語が世界で最も多く 、次いで英語、ヒンディー語(インドなど)、スペイン語(スペインの他、南米など)、アラビア語(中東など)と言われている( ただし、母国語のみの話者であり、第二言語も含めれば「英語」が最も多いとされる )。
言うまでもなく、話者の人口が多いほど、利用機会も多いので、大きなアピールポイントになる(ただし、地域に寄る部分が大きく、例えば日本ではヒンディー語、スペイン語、アラビア語を求められる機会はほぼない)。
ライバルが少ないという意味では上記以外の言語も視野に入るが、現地で暮らしながら仕事をする訳でもない限りは、学習環境が充実している英語の習得を優先していいだろう。
日本においても、高等教育やIT業界の現場などでは英語の知識が求められることがある。

また、大事なのは 資格を取得することよりも、読み書きができ、そして話せるようになること
どんなに良い資格が取れても、「話せなければ意味がない」ということになりかねない。
ただし、資格を持っている事も条件とする求人もあるため、高難易度の物であれば取得しておいても損はない。

語学習得のメリットは、「需要が高いこと」、「一生役に立つ可能性が高いこと」「海外で働く(海外と取引する)、留学するという選択肢が生まれること」「外国語の資料や論文を読めるようになり、別分野の学習効率が上がる」など。
また、語学スキルを持つ者を優遇・昇進・昇給や海外赴任の条件としている会社もあり、特に海外に支社を持つ企業や外資系の企業は必須とする企業も珍しくない。

逆にデメリットは「習得に多くの時間がかかること」「独学では間違った文法や発音を覚えてしまう可能性があること*26」が挙げられる。
習得する言語や、学習意欲にもよるが、 0から勉強する場合は、どんなに早くても日常会話程度で3年はかかるとされてる ため、早く働きたい場合は不向きであると言える(上記の運転免許や、PCの資格は取得までにそこまで時間がかからないため、それと比べるとどうしても時間はかかる)。
「学校で学んだので基礎知識がある*1」とか、「帰国子女なので(流暢ではないが)ある程度は話せる」「夢を叶えるためにどうしても必要」などの場合は一考の余地がある が、0から始める、つまり何も知らない状態から始めるのはあまりおすすめできない。

また日本では英会話教室や英語の参考書など、英語に関するコンテンツは多くあるが、それ以外の言語のコンテンツはあまり多くないため、習得する言語によってはそういった点で苦労する可能性もある。

お金に余裕があるのであれば、 ワーキングホリデーを利用する というのも1つの選択肢になり得る。
年齢制限があるが、学校に通えば学歴が取得できる上、アルバイトをすれば就労の経験も積め、行った国の言語をある程度は話せるようになる。
しかし、ワーキングホリデーで遊んでいては本末転倒なので、きちんと目標を持って利用する必要があるだろう。


  • ボランティア活動をしてみる。
収入は得られないが、それでも「何もしてませんでした…」よりずっと心証が良い。
そこで出来た人脈や経験が仕事に繋がる事もあるだろう。
ただし、紛争地域・災害現場などのボランティアは危険が伴い、場合によっては逆に迷惑を掛ける可能性もあるため、軽い気持ちで行くべきではない。


  • 視点を変えてみる。
ネットで底辺職などと揶揄されている職種でも、そこで長らく働いて自立し立派に家族を養っている人が沢山いるのだ。
底辺という表現も、見方によっては社会を支える基盤として無くてはならない最重要なポジションといえる。
ホワイトカラー(頭脳労働)な仕事だけでは世の中が物理的に成り立たない。
こうした所謂ブルーカラー(肉体労働)の現場職の人達がモノを生み出し、或いは獲得しなければホワイトカラーのお仕事は始まらない。

この手の職種は雇う側も「失業者が次の仕事を見つけるまでのつなぎとする」「夢を追いながらとりあえずの生活の糧を得ようとする」といった目的で入社する者の存在を想定し、「来る者は拒まず、去る者は追わず」というスタンスを取っていることが多い。

また、ホワイトカラーの職種がブルーカラーの職種よりも楽とは限らず*27、逆にブルーカラーでも給与や待遇がしっかりしている企業もあるだろう。
また、性格によってはブルーカラーの職種の方が向いているという事も充分にあり得る。
天職というものはホワイトカラーの職種に限らないのだ。

ネットの穿った書き込みだけを鵜呑みにせずに視野を広げ情報を集めよう。0か100かだけの極論に染まってはいけない。
理由も無く無収入のニートのままでは、ネット民の中での底辺職未満という事をお忘れなきように……。


  • 自分の好みだけではなく「自分の適性」も見直してみよう。
好みと適性が合致しているケースだけでなく、逆の「好みと適性が不一致」というケースも少なくない。
ハローワークではそういったマンツーマンでの適正チェックやセミナーなども定期的に行っているので、自分に合っている職種が分からなくなったら利用してみよう。


  • 自分が働きたい会社だけではなく、自分を雇ってくれる会社を探そう。
今の自分のスペックや職歴などではありえない好条件・職種ばかり探して「自分は就職活動してるからニートじゃない」と納得させてるならなおさらだ。
あくまで就職する為の活動である事を忘れずに。失業保険の認定だけかっさらう為の常套手段でもあるが…。


  • 職業訓練を受けよう
いきなり求人に応募する事が難しい場合は、職業訓練を受けるという選択肢もある。
職業ではないため無職と名乗らざるを得ないのがツラいが、ニートからは外れるので脱却の半歩になるし、完全に何もしないよりは遥かにマシ。
また、卒業すれば企業の斡旋を受けられ、条件は厳しいが自治体によっては在学中に毎月一定額の給付金が支給される所もある。
訓練校と聞くとひたすらその職種の勉強ばかりすると思われがちだが、就職する事を目的とした学校なので就職にあたっての各種勉強や会社見学、面接練習や適性を測るための面談なども相当数盛り込まれている。
ただし、人気の訓練は面接や筆記試験などの選考を行っている所もある。


  • ニート・引きこもり向けの就労支援機関を利用してみる
闇雲に求人を応募するよりも、ニートへの理解がある職員のサポートの元で企業を斡旋してもらえる可能性がある。
ただし、悪質な物に引っかからないように評判を調べてから使用しよう。


  • 親族や知人のツテを利用してそこで雇ってもらう。
「七光り乙」や「他人に甘えないで自力で就職しろ」等と貶される事もあるだろうが、人間頼れるツテを活かすのは当然の事である
結果として 就職し真面目に働いて利益に貢献したのなら他の労働者と何も変わらないし恥じる事も無い

そんなコネ入社だが、実際はコストや選考をパスするリスクを承知で紹介・採用してくれた人達の面目を潰さないよう、そうでなくとも社内で目立ってしまう立場な為一般入社組よりも襟を正さなければならず、事情を知る社員や取引先からも厳しく評価される。イージーモードどころかハードモードですらあるのだ。
コネ入社=ちやほやされるなんて創作の中だけの話である。
もし親類や知人のツテを頼る場合、入社してからは常時頭と体をフル回転させ、それこそ身を粉にして仕事を覚える覚悟で申し出よう。


  • いっそのこと起業してみる。
無計画に起業する事は止めた方がいい が、選択肢の一つではある。
大抵は、普通に雇用されるよりも厳しい道のりになるが、雇用されるよりも向いている場合もあるかもしれない。

また、実務経験が一切無いままフリーランスのクリエイター・アーティスト・プログラマー・エンジニアなどになる事もお勧めできない。
どうしても、そうした道に進みたい場合は信用のあるプロや学校の下で学ぶなど、相当な覚悟を持って猛勉強する必要があるだろう。
何度か記述したが、この手の業界は長年地道な学習・開拓を行っているようなプロがごまんといる世界であり、
その中で未経験のフリーランスが継続的に仕事を得られる可能性は殆ど無いのだ。


  • 専業主婦(主夫)を目指す。
先述した項に関連しているが、家事を極めて、専業主婦(主夫)を目指すという手もある。
無職であることに変わりはないが、家事をしているのでニートではないし、社会的な地位・信用が得られるし、何より ニートよりかはかなり安定している という大きなメリットがある。

家事に専念するのであれば就活は必要ないが、 婚活が必要になってくるので、結局のところ難易度自体は高い
大前提として自分が高いレベルであらゆる家事をこなせなきゃいけないし、配偶者は平均より多く稼いでくる人でないといけない(結婚適齢期の20代〜30代前半の平均月収は20〜30万前後なので、それより多いとなると40〜50万前後の月収を稼いでいる人ということになる)。
しかし… 20代で40万以上も稼いでいる人は少数派な上、その年代の中では高収入の部類であるため、人気でライバルが多くいるだろう

それに加え、同年代で婚活に臨んでいる人は、(学生で婚活に臨む人、無職で婚活に臨む人は、いずれも少数派であると思われるので)既に働いていることが殆ど。
なので、どうしてもニートだと相対的な評価は低くなってしまうし、なんなら「働いていて、家事もできる」という人も今の時代珍しくない。

若い頃は容姿で選ばれることが多いが、20代後半(いわゆる結婚適齢期)にもなると、
価値観が変化し、「経済的に安定した生活を送れるかどうか、将来的な不安がないかどうか」も重視される(依然として容姿などの影響は大きいが)。
男女ともに就職することが当たり前となっている現在で、ニートであることは結婚をする上でかなりのマイナスになってしまう。

有名俳優並みの美形で器量も良く実家が超大金持ちなら、ニートのままでも結婚できるかもしれないが、
そうでなければ、「いい歳して働いていない怠け者」という評価しかされないの実情。

仮に相手が認めてくれたとしても、親が認めてくれるかどうかは別であるため、そういった壁もあると言える。

また、仮に結婚できたとしても、専業主婦(主夫)の場合、 離婚した後に1人で生計を立てるのが困難であるため、離婚の難易度がものすごく高い という無視できない点もある。
家事に専念してた期間=ブランクということになるし、「結婚前はニートで、1度も就職したことがないまま40歳になり離婚…」ということになると、まず正社員での就職はまず望めない。バイトや派遣であっても相当数の不採用通知を叩きつけられるのは覚悟すること。

離婚しなければ済む話…ではあるのだが、3組に1組の夫婦が離婚していると言われている現代で「死ぬまで一緒に居続ける」というのは容易ではない。さらに、離婚しなくても、 頼みの綱である配偶者が病気や怪我、死亡をした時にどうやって生計を立てるのか という問題も出てくる。
選択肢の一つではあるが、こちらも相当厳しい道のりになるのが実情だろう。


  • 覚悟が出来て準備が整ったら、求人に応募をしてみよう。
最初は、正社員に拘らずアルバイト・派遣・期間工も選択肢に入れる。
「実家から通いたいから~」などと地元のみに固執せず、社会経験だと思って他県の求人にも目を向けてみよう。特に工場での派遣や期間工は全国に目を向けてみると未経験でも歓迎する多くの求人があり門戸が広い。
上述したようにある程度の家具がついた寮や社宅(或いは会社が契約する一般アパート)や、赴任費用を負担してくれる会社も少なくない。
給与は高くないが、軽作業を在宅で可能な内職から始めてみるのも良いだろう。

闇雲に求人を探すだけではなく、ハローワークや就職支援サービスに相談してみるのも有りだろう。

また、学校に通い直す場合も学費を稼ぐ必要があれば、アルバイトも含めて何かしらの職に就かざるを得ない。

工場の作業員、飲食や小売業のアルバイト・パートの場合、「正社員登用制度」を設けている場合も多いので、正社員になりたいのであれば、それを利用するのも一つの手である( ただし、正社員登用制度が実際に利用されているケースは多くない )。
正社員登用制度で正社員になった場合、会社とのミスマッチが少ないため、退職しにくいというメリットもある。
利用資格に「勤続年数3年以上」のような制限を設けている場合もあるが、正社員登用試験の多くは社内である程度実績を積んで所属長から推薦されて受験する為自身に大きな付加価値を得た上で受けられるという利点があり、一人の枠に何十人もの若きプロが集まる中途の正社員求人に裸一貫で挑むのに比べたら、破格の好条件であると言える。

ただし、 甘い言葉で誘惑されがちだが、ネットワークビジネス(マルチ商法)、情報商材で紹介されているビジネスなどには注意が必要
再現性が皆無の(稼ぐことが出来ない)悪質な情報商材を高額な値段で買わされたり、逆にお金や人脈を失うといった事もあり得る。

また、いわゆる闇バイトなどの仕事を騙った犯罪行為にも手を出さないように注意しよう
一度手を出してしまえば、国内外の反社会的勢力(暴力団や半グレ、詐欺組織や窃盗組織など)に加わってしまって犯罪行為の片棒を担がされ、いずれは逮捕される運命にある(蜥蜴の尻尾切りに利用されてしまう)。
また、一度携わってしまうと、下手に辞めることが出来ずに逃げ出そうものなら、命に関わる報復をされる危険性すらある。
従って、絶対に携わってはいけない。


ニート対策

さすがに国も対策を打っているが、事態の抜本的解決は簡単ではない。

というのも、全く働く気の無い者を無理に働かせたところで貢献度などたかが知れている。法律で最低賃金が定められている以上、貢献できないからという理由で薄給にするのにも限界があり*28、意欲のなさゆえボケーっと重大なミスや事故を起こされては雇い主にばかり負担がのしかかってしまう。
また、冒頭でも記したようにニートの背景には精神的な病気等があるケースも少なくなく、そうと知らず無理な対応を取った結果、事態がさらに悪化するケースもある。
抜本的な解決には、 本人に最低限度の勤労意欲を持ってもらわなければならない が、これがとても難しいのである。

一方、しばしばこの話題になると「ニートを徴兵して鍛え直せ」という意見が出るが、荒唐無稽も甚だしい暴論である。
そもそも 軍隊・自衛隊は教育機関ではない し、自衛隊を例にとっても隊員には
  • 緻密なチームワーク
  • 一方で命令なしでもある程度臨機応変に対応する機敏な行動(判断)力
  • 徹底した上下関係の礼節の把握
  • 規則正しい生活習慣
  • 相手を選ばない(たとえ日本語も英語も通じない外国の兵士や民間人相手だろうと対応できる)柔軟なコミュ力
  • 海外の軍隊との合同訓練・任務もあるので日常会話を難なくこなすレベルの英語力*29
  • 不測の事態や過酷な状況にも耐えられる肉体能力と精神力
  • 複雑化する現代戦に対応する機器の操作・保守管理
  • 災害救助時には日本国内法、戦時中なら国際法規の知識
これら全てが必要不可欠。
当然こんな超人になろうとすれば何年もかけて徹底的に鍛え上げる事ができて意欲に溢れ、厳しい試験をクリア出来る程度の能力を持った志願兵でなければ到底使い物にならないし、ただでさえ深刻な予算不足に悩む自衛隊に、将来育てたとしても使い物になる見込みの低い自衛官を養う余裕などない。
また、仮に「実は自衛官とかに憧れていた」「俺もそういったのになれるのならやる気を出そう」と、やる気がありそのために努力する気もある者なら見込みはあるにしても、それすらない者は正直どうしようもない。
仮に予算があったところで、そういう自衛官がいれば逆に能力のある自衛官の足を引っ張ることになってしまう。一刻を争う災害現場や紛争地帯なんかの任務でキョドってマゴマゴされたりしょうもない凡ミスをされようものなら、被災者や部隊の命運すら危ぶむ惨事に繋がりかねない。規律や懲罰などで脅した所で、無能が有能になることはない
こういった反論に対して「囮や使い捨ての突兵にはなるだろ」と主張する者もいるが、それは現代においては国家問わず常に国際社会の目の中にある正規の軍隊として断じてあってはならないものだし、「もはや事情がどうであれ、ニートの命はどうなってもいい」という暴論を通り越して人権無視(かつ世界共通)の危険思想である。
仮に彼らの主張が正しいならば、良心的兵役拒否*30が認められないなど厳しい兵役制度を持つ韓国にはニートなど存在しないはずだが、
残念ながらニート・引きこもり・不正な兵役逃れは韓国でも深刻な社会問題となっている。

また、最近はニートを養う事に苦しむ親御さんを自立支援ビジネスの悪徳業者(通称「引き出し屋」)が狙っていると言われ、業者が裁判で敗訴する例も出てきた。
ニートを養っている親御さんは「今は」ニートを一応養うお金がある訳で、しかも精神的に参っていることが多い。
そのため、引き出し屋にとってはいいカモなのである。
「うちにお金を払えばニートのお子さんを自立させられる」と甘言を吐きつつ、実際には何の専門性もやる気も無い怪しい「自称支援団体」が増えてきている。
藁にもすがる思いでなけなしの金銭(大体数百万円になる)をそんな団体に払ってもカウンセリングなどの専門的な支援などなく、理不尽同然の理由で暴行を加え暴力的に拉致して施設に叩き込み、何の意義もない『規律』などで痛めつけるだけ。場合によっては経営陣が責任逃れや証拠隠匿の為に「施設内居住者同士での諍いや私刑を止めさせたり仲裁しない(暴力を振るったのはあくまで連れてきた「更生者」にすり替えるという事)」という形で虐待を行うケースも有る。
結果、ニートは数少ない拠り所だった親に対しての信頼までもなくし、うつ病など心に深い傷を負って就労どころか外出すら出来なくなる。
勿論社会経験や就職した際の技術などは微塵も身に付かない。寧ろ規律や目上の立場に対する徹底的な恐怖ばかり植え付けられるので、就職出来ても却って職場内で委縮・動揺して何も出来なくなってしまう。
最悪、暴行の末自殺に追い込まれたり殺されたりする事すらある。
また、「ニートを更生させる」名目でニートに「自立支援」「研修」名目で無給・或いは最低賃金以下・労働基準法なんてクソ食らえな労働条件で仕事をさせる自立支援業者に見せかけたブラック企業も出ている。
ニートから脱却するためだからと言って安易にブラック企業に就職してはいけない。
更生からは程遠い結果になることも少なくないし、ブラック企業がのさばれば健全な企業が競争に負けて消えてしまうという形でニートとは無関係な所でも社会の害になりかねないのだ。
よく「ニートは仕事を選ぶな」「選り好みしなければ必ず仕事がある」と言われるが、就職出来ても定着出来なければ意味がないし、それで退職なんてしたら本末転倒だろうしそもそも、選ばなさすぎるというのも問題である。

ニートを養うのが大変でなんとかしたい親御さんは、自己流でなんとかしたり甘言ばかり口走る怪しい団体に高い金を払う前に、まず病院やハローワーク・役所に相談してみよう。
勿論、真っ当な自立支援ビジネスの業者もいる。しかし、インターネットでちょっと検索して見つけた業者が真っ当かどうかは分からない。
業者に頼むなら、せめて業者が本当に信用できるのかどうか、多少は時間をかけてしっかり見極めよう。業者に頼む何百万円ものお金があるなら、その程度の余裕はあるはずだ。
少なくとも、テレビで引き出しの光景を取材・放送させているような業者はアウトである。
たとえ対象者を匿名でモザイクをかけようと衆目の晒し者にし、関係者の心をより頑なにさせかねないことに抵抗感のない業者がまともなわけがないのだ。

そして、悪徳業者に依頼して子どもの心を壊し、業者には逃げられたとなれば、親も(法的なものも含め)責任を問われることになりかねない。
よく「生半可な措置ではニートは社会復帰しないんだから多少の荒療治は仕方ない」という意見もあるが、荒療治には相応に重いリスクもついて回る事を忘れてはならない。
何故医師免許が最高峰の難易度を誇っているのかをよく考えてみよう。

上でも何度か触れているが、自治体によっては各職種での知識や資格などが格安で得られ、企業への斡旋もしてくれる職業訓練制度もあるので、
迷ったらこちらも検討してみるといい。

近年では、ニート含め無職の人による「社会への恨み」や「死刑になりたい」といった理由での凶悪な犯罪が増えており、決して家庭内だけの問題ではない。

犯罪に手を染める人が1番悪いのはもちろんではあるが、 そこに至るまでの過程で救うチャンスは何度もあったはずなのに、誰も手を差し伸べなかった という事例も少なくなく、一概に犯人のせいだけとは言えない。
「周囲の人ひいては社会全体がどのようにして、良い方向に導くか」が今問われている。


余談

ニートという言葉の流行当初から、「求職ないし休職中の者」、果てには「自分と考えが合わない者」をもニート呼ばわりする風潮がある。
が、先述の通りこれは誤用であり、言葉通りのニートであっても、自分を取り巻く環境に悩む人物は多く、安易に攻撃するような真似はやめよう。
必死で努力する人や悩んでいる人の精神を攻撃すれば、ニート脱却の気力も失われて本来脱却できるニートからも脱却できなくなりかねないし、逆に叩けば脱却できるほどニートは簡単な問題ではない。
そもそも単に職を失った人は「失業者」であって「ニート」ではない。

ネタ・揶揄ではあるが、ネット上では「自宅警備員」とも称される。
「自宅に留まっているのは自宅を警備しているから」という理由を付けて、まるで職業のように紹介することからきている。

ネット上では、しばしば「ゆうすけ」ないし「ゆうちゃん」なる名前がニートの代名詞扱いされ、所謂「ゆうちゃんコピペ」が多く制作されている。
これは2ちゃんねるニュース速報板に存在した「【お盆こわい】 親戚がくるぞー!逃げろー!」というスレッドにて、ニートである>>104がうっかり自分の名前を書いてしまったことが由来。
きちんと働いているゆうすけ諸氏からすればとんだ災難である。

アニメやゲームなどに出てくる正義のヒーローや勇者も定義上はニートとなり得る(プリキュアなどの様に本業が学生の場合は別として)。
世の中に多大な貢献をしてはいるが、労働の対価として給料を貰ったりしていない以上、仕事とは言い難くボランティアに近い。
(また、そういった方々は往々にして存在が秘匿になっていることが多く、そういう意味でも公的に"仕事"として認められているとは言い難い)


関連項目

アニメ・漫画等における主なニートキャラは こちら。
ニートと揶揄されるだけのキャラクターなども含むので注意。



追記・修正はニートの方がお願いします。

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最終更新:2024年04月09日 12:31

*1 ただし、34歳以下でもテレビ等で紹介される際は「無職の○○さん」と呼ばれる。

*2 ニートと混同されがちだが、「引きこもり」は不登校の学生なども含むため、厳密には区別される。

*3 定年退職の場合や退職しても十分な稼ぎがある場合を除く。

*4 凶悪犯罪者の多くは家庭環境に問題があったと言われており、幼少期の家庭環境がどれだけ大事かが明らかになっている。

*5 広告収入、投げ銭(スーパーチャット)、スポンサー料など。

*6 本人の意思としては不安定な職種が本業で、生計を立てるための仕事が副業という場合もあるだろう。

*7 後述するがネオニートと呼ばれることはある。

*8 ただし、フロント企業(企業舎弟)などを持ち、表向きは会社員(役員)などとして活動している例もある。

*9 「職業選択の自由」は憲法でも保障されている正当な権利だが、職業の選択そのものとそれを条件に任意で受ける給付金制度とは話は別である。

*10 20年以上勤務(雇用保険の加入)していて、更に倒産といった完全な会社都合での退職を余儀なくされたり、或いは身体的な障害を患っていた場合の特別枠など。

*11 こちらの場合、どこかに勤めれば税支出が大幅に増える、事業を起こせば不労所得源を危険に晒してしまう等の理由により、「働いたら負け」が冗談では済まなくなる。

*12 高校進学後、わずかに中退する人がいる。

*13 大学進学率が高まっている現在では、高卒がスタートラインと考える人も珍しくない。

*14 その場合でも編入するなりして、高校卒業を目指した方が良く、場合によっては高卒認定試験を受けるという手もあるだろう。

*15 もっと酷いのだと、学校をズル休みし、出席日数が足りなくて留年→退学というのもある

*16 中卒でも立派に働いている人、中には大きな成功を収めた人物もいるが、大半は険しい道のりとなる。

*17 若い内に出来る経験が減る、より良い労働条件が減る、身体機能・脳機能が衰えて労働や学習が難しくなる、恋愛・結婚が難しくなる、両親が退職して世帯収入が減る(=自分の生活費も減る)、両親が高齢化し逆に介護しなくてはならない、周囲からの目が一層厳しくなる、友人達が就職・結婚して疎遠(孤独)になる等……。

*18 大手メディアが報じないのは、裏取り(真偽の確認)ができないためである。

*19 2022年時点で、新聞の世帯購読率は60%を下回っている。テレビがない家庭はまだ少数派だが、保有率は90%弱で決して珍しい存在とは言えなくなっている。

*20 言うまでもないが自給自足もラクじゃない。篤い信仰心をお持ちなら宗教に帰依して僧侶や修道士になるという選択もあるが、信仰をすべてに優先してあらゆる未練を断ち切るくらいの覚悟と体力はいる。一応職業ではあるものの、ふつうに就職して働くよりずっと大変であり、そもそも彼らは全ての情報を断ち切っている訳ではない。

*21 ただし、年齢制限を設けている学割や学生版の使用範囲に制限を設けているアプリケーションもある。

*22 実は全く無い訳ではないのだが、法的な強制力はなく進級させる方針が一般的となっている。一部の私立学校では独自の規則があるが、こちらも転校することで留年を回避できてしまう。

*23 16歳以上になると受験可能になる試験で、高卒と同程度の能力がある事を証明する試験。合格すると高卒とほぼ同等の扱いで進学、資格受験、就活ができる(一部例外もあるが少数派)。学校に通う必要が無く受験可能だが、あくまでも高卒と同等レベルであるいう証明だけなので高卒扱いにはならない(学歴欄には「高等学校卒業程度認定試験合格」と書く)。

*24 法律上学校扱いにならない教育施設。

*25 特にトラックなどの特殊な車両を扱う職業や自動車産業ではMT免許を要求する職種が多いと言われている。

*26 外国人が話す片言の日本語が何となく通じるの同様に間違った文法・発音でも理解してくれる人もいるが、トラブルの原因になったり、ビジネスの現場では悪印象を与えてしまう可能性がある。

*27 ホワイトカラーと言われる職種でも、厳しいノルマが課せられたり、激務な割に給与や休暇が少ない、福利厚生が機能していないといった、所謂ブラック企業も少なくないと言われている。

*28 一定の条件が揃えば減給処分も出来るが今はかなり厳しく、減らせる範囲も限られている。

*29 低く見積もっても英検準2級以上(下手すりゃ英語圏以外もある)。

*30 平たく言うなら、戦場で敵であっても人を殺したくないからといった理由での拒否。