次元の魔女・ドロシー(shadowverse)

登録日: 2017/01/04 (水曜日) 11:27:06
更新日:2021/10/02 Sat 00:49:58
所要時間:約 5 分で読めます





天地を超え、世界を置き去りにする彼女は、ことわりの外に生きる魔女。
その手が放つ魔法は、万物を塗り替える。


次元の魔女・ドロシーとは、スマートフォン/PC向けTCG「shadowverse」のカードの1つである。
第3弾カードパックである 「Rise of Bahamut/バハムート降臨」 より追加されたフォロワーカード。
CV:木戸衣吹

概要


ウィッチクラスのレジェンドカードとして追加されたカードであるが、今までウィッチの主流であった

  • スペルを中心に編成し、エクストラターンを得る「次元の超越」による擬似疾走コンボがフィニッシャーの「超越ウィッチ」
  • 土の印がついたアミュレットとそれを消費することによる追加効果を得るカードで編成した「秘術ウィッチ」
  • 複数展開系のカードとドローソースの豊富さを活かして「冥府への道」の発動を目指す「冥府ウィッチ」

この三つのどの型にも当てはまらない効果を持つ。

9コスト ウィッチ フォロワー
5/5
ファンファーレ 手札をすべて消滅させ、カードを5枚引く。5回スペルブーストする。
スペルブースト コスト-1

スペルブーストによるコスト削減と手札の入れ替えと即席でのスペルブーストを同時に行う効果、
「超越ウィッチ」に対しては膨大なスペルブーストが必要な「次元の超越」と入れ替えつつ5回スペルブーストが噛み合わず、
「秘術ウィッチ」に対してはスペルの使用頻度の低さから少々扱いづらく(一応手札の緊急補充手段としては有りだが)、
「冥府ウィッチ」に対しては、同じ手札入れ替えカードである「新たなる運命」と違い、捨てるのではなく消滅のため墓地を稼げない。

じゃあどうするのかというと、
「(5回程度のスペルブーストで足りる)スペルブーストでコストが軽減されるフォロワーを中心に編成して、物量作戦で圧殺する。」
のである。

その回ってしまった際の展開力の凄まじさは目を引くものが有り、その爆発力は複数展開が得意なはずのロイヤルが普通に物量で押し負けるレベル
RoB時点ではそのデッキパワーで「ドロシー(テンポ)ウィッチ」は環境トップにのし上がっており、それを受けてこのデッキのパーツのうち一枚(ルーンの貫き)が弱体化を受けるという事態になっている。

相性の良いカード

※特に記載のない限りウィッチクラスのカードとします。

  • マナリアウィザード・クレイグ
2コスト フォロワー
2/2
ファンファーレ 手札のフォロワー1枚を2回スペルブーストする
  • 神秘の探求者・クラーク
3コスト フォロワー
2/3
ファンファーレ スペルブーストを持つ手札のフォロワーすべてを、2回スペルブーストする。

ドロシーと共に第3弾で追加されたフォロワー。
フォロワー限定だが、破格の安さでスペルブーストが出来るため序盤の展開やドロシーの準備をスムーズに行える。

  • ゲイザー
5コスト フォロワー
3/4
スペルブースト コスト-1
  • 刃の魔術師
6コスト フォロワー
2/2
疾走
スペルブースト コスト-1
  • ベビーウィッチ・エミル
3コスト フォロワー
2/2
スペルブースト コスト-1

コスト削減効果付きフォロワー、前二つは第3弾。最後のみ第2弾で追加されたフォロワー。
特にゲイザーは3/4という中スタッツながらドロシーから0コストで場に出せ、刃の魔術師はウィッチに今まで少なかった最後のひと押しをカバーしてくれるカード。
他にもコストは重いが超越ウィッチのフィニッシャーとして採用されがちなフレイムデストロイヤーやルーンブレードサモナーもドロシーから繋げて出すのは難しいもののコストに対して高いスタッツを持つため場合によっては採用もアリ。

  • ルーンの貫き
4コスト スペル
相手のフォロワー1体に2ダメージ。相手のリーダーに2ダメージ。
自分のフォロワーが進化したとき、このカードのコストを12にする。

そのまま使うと少々物足りないが手札にある時に自分のフォロワーを進化させるとコストが1になるため一転してコストパフォーマンス抜群のカードに化ける。
進化モンスターが居るときではなく進化した時というのがミソで、この1コストになる効果は1度発動したら永続というのが大きい。
特に進化時に1コスト3ダメージのスペル「紅蓮の魔術」を手札に加える2コストフォロワー「古き魔術師・レヴィ」との相性は抜群で
進化ができる4・5ターン目にレヴィ召喚→進化→紅蓮の魔術&ルーンの貫きと綺麗に決まる。
2017年2月末のアップデートにて、ドロシーウィッチの性能調整のためこのカードの軽減後のコストが1から2に引き上げられた。

  • 未知の求道者・クラーク
10コスト フォロワー
2/3
アクセラレート2 土の魔片を1つ出す。真理の術式を1枚手札に加える。
ファンファーレ 自分のPPを10回復。
土の秘術 自分の手札を全て消滅させ、手札を9枚引く。
  • 真理の術式
2コスト スペル
相手のリーダーかフォロワー1体に3ダメージ。
土の秘術 カードを1枚引く。

第12弾『鋼鉄の反逆者』のアディショナルカードとして登場したフォロワー。
アクセラレート*1で使うことで実質2コストのスペルカード2枚として使用でき、スペルブーストが捗るだけでなく、
真理の術式は相手リーダーか相手のフォロワー1体へ3点のバーンダメージを与えつつ(土の魔片がある場合)1ドローが出来ると、
ドロシー軸のデッキのみならず、どんなウィッチのデッキにも入る優秀なカード。
一方、本来の効果はドロシー軸では(手札が枯渇しているor手札事故を起こしている場合以外は)あまり使い道がないため、概ねアクセラレートで使用される。

  • 双刃の魔剣士
8コスト フォロワー
2/2
疾走
ファンファーレ 相手のフォロワー1体に2ダメージ。
スペルブースト コスト-1
  • 真実の狂信者
9コスト フォロワー
3/5
疾走
スペルブースト コスト-1

前者は第11弾『次元歪曲』、後者は第13弾『リバース・オブ・グローリー』で登場したフォロワー。
どちらもコストは少し重いが、スペルブーストでコスト軽減が出来る疾走持ち。
「双刃」はファンファーレで相手フォロワーにもダメージを与えられるため、盤面処理にも役立つ。
前述の刃の魔術師と後述の魔法剣と共に展開・使用すれば、一気に相手のライフを削り切ることも可能。

  • 魔法剣
7コスト スペル
自分のフォロワー1体を+2/+2する。
スペルブースト コスト-1

すごくざっくりした言い方をするとスペルブーストを持ったウィッチ版「武装強化」。
コストは本家よりも重いが、スペルブーストすれば0コストで使用することもでき、
疾走持ちフォロワーに付けてダメ押しにするもよし、場に出したドロシーに使って相手の高耐久守護持ちを倒してもよしのカード。

  • カオスウィザード
5コスト フォロワー
1/2
ファンファーレ カードを2枚引く。
スペルブースト コスト-1
進化時 スペルブーストする。

第14弾『森羅咆哮』で登場したフォロワー。
同弾収録時にローテーション*2落ちした『運命の導き』効果を内包したフォロワーで、
スペルブーストするには進化権が必要なものの、カードを引いてからスペルブーストできるメリットがある。

  • マジックオウル
2コスト フォロワー
2/2
進化時 2回スペルブーストする。

第6弾『星神の伝説』で登場したフォロワー。
進化権を使えば2回スペルブーストするという非常に優秀な効果を持ち、コストも軽いという破格のフォロワー。



欠点

サーチではなくあくまで5枚ドローであるため必然的に運が絡む。
ドロシーを使ったら全部スペルブーストがついていないカードだったなんてことになったら、今ある盤面を制圧された時点で負けの可能性が強くなる。
ドロシー自体が引けないという場合も考えられ、事故率もそれなりに高いのである。

また、展開力に優れているとはいえ、執拗に除去を重ねられると流石に息切れを起こしてしまう。
そのため、相手のフォロワーを破壊して時間を稼ぎ、『封じられし熾天使』によるエクストラウィンを狙う『セラフビショップ』は明確な天敵と言える。

このデッキはドローを頻繁に繰り返すのも特徴であるため、決定打を与えられないまま膠着状態になってしまうとライブラリアウトで負けることもある。

また、全体除去効果と13/13という高スタッツを持つ同じく第3弾の目玉レジェンド『バハムート』は、
テンポ重視で除去カードは進化頼りとなるドロシー軸のデッキにとっては、ファンファーレで場を一掃されるだけでも辛いのにその高スタッツから除去も困難という難敵であり、
ニュートラルカード故にどのクラスと当たっても突然出てくる危険性が付きまとうことからも、自ずとドロシー軸のデッキを組む際には仮想敵として対策を余儀なくされるであろう。


ちなみに、土の秘術をメインにした所謂『秘術ウィッチ』も、大量に守護持ちのガーディアンゴーレムを出してくるというだけでも辛いのに、
  • 土の秘術が発動すれば耐久5以下のフォロワーを全て消滅させる「破砕の禁呪」
  • 自フィールド上の土の魔片を一つ消費して自ターン終了時にランダムに敵フォロワー1体を破壊し、敵フォロワーが破壊される毎にゾンビを出す「禁忌の研究者」
  • 敵フォロワーをゴーレムに変えるか消滅させる「変成の魔術」
などなど、基本的に大量展開したフォロワーの火力で押すタイプのドロシーデッキには刺さるカードが多いため、中々の難敵となっている。


ローテーション・アンリミテッドの試合形式が実装されてからは、ドロシーはアンリミテッド環境でしか使用できなくなり、
膨大なカードプールで組まれた強力なデッキが入り乱れるこの環境では、流石にドロシーデッキは型落ちとしてファンデッキでしか使われない…
わけがなく、むしろ疾走持ちやスペルブースト持ちフォロワー、優秀なドロースペルやバフスペルをふんだんに盛り込むことで、
実装当時よりも安定感と速攻性を増した『ドロシーウィッチ(疾走ウィッチ)』は、第14弾実装時点ではアンリミテッドのTier1デッキの一角となるほど強力なデッキに。

…まあ、「安定感にやや欠ける」と肝心のドロシーが抜かれたり*3することもあるが、
手札が枯渇してしまった時や手札事故に見舞われた時に頼りになるカードなのも事実なので、「もしもの時のために」とピン差ししているユーザーは多い。

なお、(特にドロシーをピン差しする場合は)デッキを組むコストが他のトップデッキ群と比べて格段に安いという利点もあり、
デッキ運用にコツがいるスペルブースト軸とはいえ、安く作れる強デッキとして初心者にオススメされることも。

ちなみに、上述の通り「デッキ名に名前が付いているカードが抜かれることもある」ということでユーザーからネタにされることもあり、
「ドロシー抜きドロシーウィッチ」から始まり、ドロシー抜きの構築にドロシーをピン差しして「ドロシー入りドロシー抜きドロシーウィッチ」など、
トゲアリトゲナシトゲトゲめいた、一見すると意味不明なデッキ名で呼ばれることも。


余談


スペルカード「次元の超越」のイラストの少女も次元ってついていることから何となく想像がつくかもしれないが
実はドロシーであり、第3弾の解禁と同時に発動時にボイスが付くようになった。

「さぁ、飛ぶわよ!」

ただ、ドロシーを軸にしたデッキと次元の超越を軸にしたデッキは真逆と言っていいほど戦い方が違く(前者はフォロワーを積極的に展開するが、後者はスペル中心であまり展開はしない)
両者の効果も噛み合わないものとなっている、最も前者はコストの枠を外れてフォロワーを展開し後者はターンの枠を外れてもう1度自分のターンを行っておりルールを超えてるという意味では一致しているが。

1周年記念での人気投票においてウィッチ部門1位を獲得した為、第6弾「Starforged Legends/星神の伝説」にリーダースキン付き絵柄違いカードとして収録された。
進化モーションを始めとしてかなり動きのある手の込んだリーダースキンだが、確率は通常のレジェンドの1/3の為引き当てるには根気が必要。汚い、流石サイゲ汚い。

ちなみに、まるっきり超越と組み合わせて使えないというわけでもなくドロシー軸で攻めるor超越→ドロシーの効果で横展開でフィニッシュの2択で戦うと言った芸当も可能。
長らくファンデッキ程度で実用性は薄いとみられていたが、第6弾記念での大型大会「RAGE Shadowverse Starforged Legends」の予選では、
7コスト以上を出した際に自壊して6/7バニラを出す3コストアミュレット「凍りづけの巨象」を組み込んだ*4超越ドロシーデッキが決勝大会進出を決め話題となった。


また、第16弾カードパック『ナテラ崩壊』でリメイクである「インフィニットウィッチ・ドロシー」が登場した。

8コスト ウィッチ フォロワー レジェンド
4/4
スペルブースト コスト-1
ファンファーレ 自分の手札が9枚になるか、スペルブーストを持たないカードを引くまで、カードを引く。引いたカードすべてを、3回スペルブーストする。

旧ドロシーを踏襲した、スペブによるコストダウン+ドロー+スペブ という効果。
手札を捨てる必要はなくなったものの運が絡むようになり、うまくいけば5、6枚もカードを引けるが運が悪いとカードを1枚引くだけで終わりなんてことも。
尤もコストダウン+ドロー+スペブ が強いのはリメイク前の彼女が証明している上、そもそも0/4/4のフォロワーを出せるだけでも強いので、構築に採用するユーザーも結構多い。



結界と境界を、距離と次元を、呟き一つで超越する。
焔が如き緋色の瞳が見据えしは、何者も知らぬ未来の果て。

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最終更新:2021年10月02日 00:49

*1 PPが本来のコスト分存在しない場合、指定のコストを払ってスペルカードとして使用できる効果

*2 最新とその3弾前までのカードパック収録カードのみが使用可能な試合形式

*3 ドロシー抜きの場合『疾走ウィッチ』等のコンセプト名で呼ばれる

*4 「凍りづけの巨象」は元のコストを参照する為、スペルブーストをかけたドロシー等を出しても普通に発動する。