チャイルド・プレイ/誕生の秘密

登録日:2016/11/28 Mon 01:18:12
更新日:2022/03/29 Tue 19:51:25
所要時間:約 10 分で読めます





あの呪われた人形、チャッキーの惨劇がふたたび・・・



【概要】

2013年に公開されたホラー映画。原題は「Curse of Chucky」

チャイルド・プレイ』シリーズの第六作であり、前作から実に9年ぶりの新作である。
ギャグ路線だった前作&前々作とは異なり、本作は原点回帰の意味を込めてコミカルな要素を排した純然たるホラー映画を目指して作られ、
殺人鬼人形チャッキー誕生の秘密を描かれている。
本作は劇場公開されておらず、ビデオスルーとなっている。

シリーズ全ての脚本を務めたドン・マンシーニが本作で脚本と監督を務め、チャッキーの声はシリーズおなじみのブラッド・ドゥーリフが担当。更にブラッドの娘であるフィオナ・ドゥーリフがヒロインのニカを演じている。
なお、2作目からチャッキーの日本語吹替を担当していた納屋六朗氏はシリーズにおいて本作で最後の出演となった。

キャッチコピーは「本当のターゲットはここにいた!」



【あらすじ】

生まれて以来、車椅子での生活を余儀なくされているニカの家に、ある日奇妙な荷物が届く…。
それは赤い髪の気味の悪い人形だった。その夜、ニカの母は不可解な死を遂げ、姉夫婦がニカを慰めるため家を訪れる。
その人形を見たニカの姪は気に入るが、その後、周りの人々が次々と遺体となって発見されていくなか、
ニカはその人形に原因があるのではないかと疑い始め、調べたネットの記事で驚愕の事実を知る…。



【登場人物】

  • ニカ・ピアス(演:フィオナ・ドゥーリフ/日本語吹替:中村千絵)
本作の主人公。ある意味本作一番の被害者
先天性の障害で車椅子生活を強いられており、心に病を抱える母親と共に屋敷で暮らしていた。たまに心臓発作を起こしている模様。
序盤で差出人不明の荷物として送られてきたグッドガイ人形・チャッキーが屋敷に届いた日に母親が亡くなってしまう。
次の日、姉バーブの家族とベビーシッター、フランク神父が屋敷を訪れ、一緒に食事会を開くのだが、その時を境に次々と不幸な出来事が起こる事に……


  • チャッキー(CV:ブラッド・ドゥーリフ/日本語吹替:納谷六朗)
もはや説明不要の殺人人形。
傷だらけの顔だった前作から一転、本作ではなぜかシリーズ初期を彷彿させる新品の顔になっている。
経緯は不明であるが、差出人不明の荷物としてニカの屋敷に侵入し、彼女の周りの人物を次々と殺害していく。
なお、作中ではチャールズ・リー・レイだった頃の姿も登場しており、その役もブラッド・ドーリフが25年ぶりに演じている。*1


  • サラ・ピアス(演:シャンタル・ケスネ/日本語吹替:不明)
ニカの母親。
ニカが生まれる前に夫を亡くし、現在はニカと2人暮らしであるが、心に病を抱えているせいで相当荒んでいる。
序盤でチャッキーが屋敷に届いた日に謎の死を遂げる。


  • バーブ(演:ダニエル・ビスッティ/日本語吹替:藤貴子)
ニカの姉。
母親の死後にほどなく遺産相続の手続きも兼ねてニカの元へと訪れ、自暴自棄になっていた彼女を心配していた。
普段は出版業界を勤めているが、現在は不景気である上、娘の学費がかさんで家計が苦しい状態であるとの事。
しかし、前述の家庭事情であるにもかかわらず、週に400ドルでベビーシッターのジルを雇っている。
表面上は妹思いであったが、ニカの元へと訪れたのは屋敷を売却して大金をせしめるためであり、更には彼女をお荷物扱いして障害者施設へと入所させようとする等、人間的にはどこか欠落した人物と言える。

実はレズビアンであり、ジルとは恋人同士である。夫に隠れてジルと付き合っているが、家庭を蔑ろにしているわけでなく、特に娘に対しては愛情を注いでいる。ぶっちゃけ家族も愛人も両方取りたがる節がある。
中盤でジルとの関係がイアンにバレた上に彼から親権の剥奪を仄めかされて逆上、チャッキーの事を警告してきたニカに対してもイアンとグルなのかと誤解して当たり散らす始末。
最期は正体を現わしたチャッキーにナイフで左目を刺されて死亡。


  • ジル(演:メイトランド・マコーネル/日本語吹替:東條加那子)
アリスのベビーシッター。本作のお色気要員
バーブと同じくレズビアンであるが、彼女と比べるとマトモな人物であり、屋敷の売却には乗り気ではなかった。
グッドガイ人形を認知している模様。
夜中に下着姿でバーブとビデオチャットをしていたところ、チャッキーに雨漏りのバケツの水を床ごとコンセントにまかれて感電死した。


  • イアン(演:ブレナン・エリオット/日本語吹替:落合弘治)
バーブの夫。
普段はコーヒーショップで働いているが、収入がバーブよりも少ない。ジルと同じくグッドガイ人形を認知している。
娘のアリスを溺愛しており、仕事のためになかなか娘にかまってあげられない現状を負い目に感じている。
その一方では、以前からバーブとジルの関係を疑っていたらしく、バーブのカードで買った隠しカメラをチャッキーの胸ポケットに仕込んで彼女達の様子を監視していた。
ほどなく2人の関係を知ると、それをネタにバーブを脅迫して彼女から親権を取ろうとする等、本質的にはバーブと同じく人間性に問題があると思われる。

本編後半でバーブが殺され、アリスが行方不明になった際には疑心暗鬼からニカを犯人と決めつけて彼女を部屋に監禁した。
その後、隠しカメラと直結したモニターでようやくアリスの行方とチャッキーの正体を知るが、時既に遅く部屋に入ってきたチャッキーに不意をつかれて転倒、トドメと言わんばかりに斧で下顎を切断されて死亡した。


  • アリス(演:サマー・ハウエル/日本語吹替:久野美咲
バーブの娘であり、ニカの姪。ようじょ
両親と共にニカの屋敷へと訪れた際に彼女からプレゼントされたチャッキーをすぐに気に入る。
作中では描写されていないが、普段から両親が多忙で寂しい日々を過ごしているらしく、屋敷に来る前はあまり元気がなかった模様。ジルからもその事を心配されていた。
その影響からか、チャッキーを一番の友達として寂しさを紛らわしている節があり、何の疑いも持たずにチャッキーの言葉を真に受ける等、良くも悪くも子供らしい純真な一面を持つ。
本編後半ではかくれんぼの一環としてチャッキーに言われるがまま部屋に閉じ込められてしまう……


  • フランク神父(演:A・マルティネス/日本語吹替:こねり翔)
バーブの知人である神父。
サラの死後、バーブに連れられる形でニカの屋敷へと訪れた。イアンやジルと同様、グッドガイ人形を認知している。
その日の晩の夕食でチャッキーが仕込んだネズミ駆除剤入りのスープを口にして急激に体調が悪化。
だが、スープが原因とは気づかずに急用と称して途中で退席。その状態で車で帰宅した結果、途中で事故を起こして首を切断するという無惨な最期を遂げた。


  • スタントン(演:アダム・ハーティグ/日本語吹替:不明)
フランク神父の知人である警官。巡査。
自分の名付け親だったフランク神父の教会に通っている。序盤でフランク神父が死亡した際には唯一彼の死に不審感を抱いていた。


※以下、本編のラストについてのネタバレ

















  • ティファニー(演:ジェニファー・ティリー/日本語吹替:不明)
シリーズでおなじみのチャッキーの嫁。
本作では人間の姿で登場しており、作中のチャッキーの台詞から判断すると、時系列的に5作目の後と思われる。
ニカが退場した後、4作目の冒頭に登場したベイリー巡査の時と同じく礼金を餌に証拠品保管所からチャッキーを持って来させたスタントンを用済みとして殺害し、チャッキーをある場所へと配送した。



事件解決後、ニカ以外の生存者だったアリスは父方の祖母の元へと引き取られていた。
ニカが逮捕されるまでずっと部屋の中に隠れていたため、最後までチャッキーの本性を知ることもなく保護されており、それどころか警察と同じくニカに両親を殺されたと思い込んでいた。
学校から帰った後にちょうど荷物として家に届けられたチャッキーと再会、ブードゥー教の儀式でチャッキーに肉体を乗っ取られる様子を示唆する場面を最後にアリスは物語からフェードアウト。*2彼女のその後の顛末は一切不明である。


※以下、エンドロール後における更なるネタバレ

















6ヶ月後、誕生日を翌日に控えた1人暮らしの男の元に荷物が届けられる。
荷物を受取った直後、男は母からの連絡を受けて、翌日会う約束をする。その隙を見計らって、チャッキーは密かに箱から出る。
チャッキーが箱から飛び出して後ろを振り向いた瞬間……













アンディ「遊ぼうぜ」

チャッキー「アンディ!」

\バン!/


  • アンディ・バークレー(演:アレックス・ビンセント/日本語吹替:烏丸祐一)
「1」から「3」に登場したシリーズの主人公。
3作目のラストから実に22年ぶりの登場であり、1作目でアンディを演じたアレックス・ビンセントが25年ぶりに本作で演じている。
現在ではすっかり成人しており(設定的には31歳か? 中の人は35歳)、それを象徴するかのごとく部屋には少年時代の写真や軍学校の賞状が飾ってある。
電話の内容から母親は平穏に暮らしており、1作目に登場したマイク刑事と家族ぐるみで交流している等、2作目3作目で里親に振り回された過去は払拭できた様子。
3作目で重要参考人として連行された後の事は気になるものの、平穏無事に生活しているところを見ると幸運にも逮捕には至らなかったようだ(マイク刑事からの助けがあったのかもしれない)。
過去にチャッキーに何度も襲われたせいで襲撃を察知していたアンディが上記の台詞と共にショットガンをチャッキーにブッ放したところで本編が終了する。



【余談】

続編の『チャイルド・プレイ ~チャッキーの狂気病棟~』もビデオスルーで公開された。





追記・修正は、証拠品保管所から差出人不明の荷物が届いてからお願いします。


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最終更新:2022年03月29日 19:51

*1 一部のシーンは1作目の流用。

*2 祖母はアリスが帰宅する前に既にチャッキーに襲われた模様。