ゼナセリス

登録日:2016/11/24 Thu 00:28:27
更新日:2022/10/30 Sun 17:58:12
所要時間:約 8 分で読めます






『モンスターハンターフロンティアZ』に登場するモンスター。



概要

『MHF-G』から大きな節目となる超大型アップデート『MHF-Z』への移行後、PS4版のサービス開始と同時に解禁された飛竜種の大型モンスター。ハードコアモードへの切り替えは対応する。
通称『裂水竜』。
新フィールドである「彩の滝」に生息しており、そこで獲物を狩りながら暮らしている。


見た目はベルドラフォロクルルとよく似た、1対の鉤爪状の器官を翼から生やした飛竜である。
ただし副尾は無く、鉤爪も彼らと比較してかなり太い。
体内には豊富な水源から蓄えた大量の水が循環しているようで、獲物を攻撃する時には口からの水ブレスだけでなく縦横無尽に振り回す鉤爪(以下「垂刃(すいじん)」)から水のカッターを射出することも可能。
また、怒り状態になると普段の黒っぽい甲殻が赤く染まる。



このゼナセリスだが、実はディスフィロア以来の「G級クエスト限定のオリジナルモンスター」となる。

『MHF-G』のG2からG10.1に至るまで、オリジナル・近縁種問わず新モンスターは常に剛種(HR帯)・G級の両ランクで登場するのが通例であった。
が、これはG2当時、G級そのものがメインコンテンツとは到底名乗れないような酷すぎる有様で、当分の間はG級の改新・整備を行いつつG級以外のハンター達にも向けた施策を行わざるを得ない状態が続いたから、というのが理由としては一番大きい。
なのでゼナセリスの扱いはある意味で、MHF-Z時点で大規模リファイン終了によりHR帯が完全にただの通過点と化し、G級がれっきとしたメインコンテンツになったことを強く象徴するものとなっている。



戦闘概要

G級では★7に位置するため、マイナス900の防御減算が働くことに注意。


MHFのオリジナルモンスターとしては初めて属性やられを扱う*1
ゼナセリスの場合は生態や能力からも予想がつくように水属性やられであり、食らうとスタミナの回復速度が低下する。
全武器種に抜刀ダッシュが存在する新スタイル「極ノ型」では致命的だが、辿異種ダイミョウザザミの水属性やられ【特大】と比べたらマシ。
(ちなみに実装順では【特大】の方が通常の水属性やられよりも先の登場)
ウチケシの実や強走薬・強走効果でカバー可能だが、防具の水耐性20以上で完全に防げる。


特徴としては、自身の属性や垂刃を存分に活かしてくるため、一つ一つの攻撃が熾烈な傾向にある。コンボ攻撃も珍しくない。
付随する水のカッターや衝撃波などが曲者であり、初見では元気のみなもとを服用しないと水属性やられも相まって一方的にやられてしまうだろう。
特に垂刃健在時は事あるごとに軸合わせと同時に垂刃を振り回すため、頻繁に回復中の隙などが狙われてウザイことこの上ない。お前は4系列のモンスターか。
その一方、攻撃終了後の隙は明確。方向性としてはトリドクレスに近い。


で、厄介な垂刃だが、なんと尻尾と同じく切断することが可能
運営曰く「ベルドラで苦しめられたあの部位を遂に切れるようにした」。
事実、切断することで垂刃を使った多くの技が弱体化し、2本とも切れば幾つかの技自体が封じられて非常に戦いやすくなる。
それなりに硬いので簡単には切られないが、一部の激しい技の後に垂刃が届きやすい位置まで下がる&しばらく動かないことがあるため、リーチの短い切断武器でも簡単に届く。
切断すると派手にすっ転んでもがくが、この間も垂刃や尻尾切断の大チャンス。剥ぐ前に切りに行こう。


このように部位切断が戦略上かなり大きな意義を持っていることに加え、当然ながら専用素材も設定されているため、打撃・弾武器はともかく切断武器を担いでおきながら切らないという選択肢はまず有り得ないと考えていい。
切るだけで目に見えて弱体化するため、PTへの貢献にもなる。
「極ノ型」には片手剣、双剣など高打点の技が追加された武器種もあるので、積極的に狙っていきたい。


また、スリップダメージや高威力多段コンボなどといった攻撃を持たないのも大きな特徴である。
即ち全てのダメージをハンター自身の純粋な防御力・属性耐性で軽減することが可能
このようなモンスター設計はスキル「絶対防御態勢」に仕様変更が入った後の環境下では初めてのことである。


弱点は雷、次いで龍。
ちなみに上記で挙げた垂刃、尻尾以外には頭部も破壊可能。専用素材は無いが。



主な技

  • 振り向き薙ぎ払い
前述したとってもウザイ軸合わせ攻撃。怒り状態では高頻度で行う。
一応、振り向く方向と反対側の翼の垂刃を振り回すこと、判定が一瞬なことを覚えておくと少し楽になる。
切断すれば意味のない無駄な動作に終わる。


  • 2連スピンアタック
垂刃を振り回しながら前→後ろに大きく回転攻撃を1回ずつ繰り出す。
翼自体に当たり判定があり、しかも範囲が広いだけでなく出も早いのが厄介で、垂刃のリーチ分が無くなる切断後も油断は禁物。


  • ダイビングプレス
唸るような動作の後、飛び上がってターゲットしたハンターの頭上から宙返りしつつ落下攻撃を仕掛ける。
怒り状態では更に続けてもう一回繰り出される。この時は落ちてくるまでの滞空時間が最初より多いので惑わされないように。
両方とも切断後は心なしか使用頻度が増加する。回避タイミングはしっかり掴んでおきたい。


  • 低空飛行
ベルドラの要領で垂刃を地面に引っ掛けながら滑空攻撃。引っかいた軌道上には水が噴出する。
切断しても噴出部分が無くなるだけで、攻撃自体は問題なく行う。


  • 水爆発→岩盤粉砕
高地のリーゼントのような羽ばたきから爆発を起こして打ち上げ、同時に垂刃で投げ上げた岩盤をまた垂刃で横に切り裂き、分断して周囲に落とす根性殺しコンボ。
2本とも切断後は振り回しモーションが無くなってただの打ち上げに終わり、根性で残った体力を奪われる危険が無くなる。


  • 垂刃ターン→水キック
垂刃を叩きつけ、先端を軸にして飛び上がったらすぐにキックで攻撃してくる。ベルドラみたいに連続でキックはしない。
キック時に水の爆発が巻き起こる。
起点が垂刃なので両方とも切断後は使わなくなる。


  • 水柱囲み→超風圧空襲
空を飛び、垂刃で地面を円形に切り裂き、軌道に沿って当たると打ち上げられる水柱を噴出させターゲットを囲い込む。
その後真ん中に向かって突撃、羽ばたいて超風圧を発しハンターを水柱に押し当てようとする。
使用後は確定で咆哮。
これも垂刃が攻撃の始点なので、両方とも切断後は使わなくなる。


  • 巨大水球裂き
頭上に巨大な水球を吐き出し、それを垂刃で切り裂き大量の小さな水球として辺りに降り注がせる。
全部が同時に落ちてくるわけではなく、第一波、第二波と着弾タイミングが微妙にズレているので注意。
やはり両方とも切断後は使わない。


  • 水カッター
ゼナセリスが得意とする攻撃の一つ。幾つかバリエーションがある。
どれも垂刃切断で弱体化、あるいは技自体が封じられる。


……宙返り水カッター
最初に垂刃と尻尾を後方に叩きつけ、水を溜めてから浮上。宙返りと共に水カッターを3WAY→2WAYの順に連続で飛ばす。


……水平2連水カッター→ベルドラ式叩きつけ
前方に向けて左右の垂刃で水カッターを1回ずつ飛ばし、最後にやや溜めてから垂刃を叩きつける。
叩きつけ後は必ず垂刃が刺さってしばらく抜けなくなるため、攻撃のチャンス。
切断した方からは水カッターが飛ばず、最後の叩きつけも残っている方の垂刃で行う。


……垂刃振り回し→後方水カッター
垂刃を一回振り回して、そこから後方に向けて尻尾と両方の垂刃を叩きつけ水カッターを3WAYで射出する。


  • 水ブレス
これもゼナセリスが得意とする攻撃。ブレス中心なので幾つかは垂刃に依存していないのがポイント。


……直線
ベルドラのモーションで行う。特に何の変哲もない。


……薙ぎ払い
普通に(ゼナセリスから見て)右から左へと薙ぎ払う。


……残留水ブレス→水竜巻
口内に水をチャージし、目の前で着弾・爆発させる。
更に残留している水にゼナセリスが回転しながら突っ込んで巻き上げ、周囲6方向に水の竜巻が拡散する。


……前転水ブレス→水衝撃波&カッター→横回転水ブレス
身体を起こして口内に水をチャージし、飛び上がって前転しながら前→後ろに水ブレスを地面に打ち込む。
続いて着地の衝撃で前後に水の衝撃波を、左右に垂刃で水カッターを放ち、十文字を描くように攻撃する。
最後に再度チャージを行い、高速でブレスを一回転させて薙ぎ払う。
2度目の水ブレスが曲者で、正面にいると回避しても戻ってきたブレスに当たってしまうことがある。
垂刃切断後は2段目の該当する水カッターが消える。


……水ブレス→垂刃振り回し
目の前を水ブレスで薙ぎ払いながら地面に打ち込み、水柱が出て即座に垂刃を振り回す。
振り回した勢いで垂刃がしばらく刺さり、隙をさらす。
トドメを垂刃に頼っているからか、両方とも切断後は使わない。


  • 大噴水
ゼナセリスの大技
口と両翼に水をチャージするのが合図で、ジェット噴射のように真上へ飛び上がる。
直下に向けて水ブレスを打ち込み続けながら降下し、着地時に超広範囲にわたる巨大水柱で範囲内のハンターを一斉に打ち上げる。
迫力満点な演出だが、前述した通りスリップダメージはつかない単発攻撃なので追撃は食らわない。
攻撃後は長い長い隙をさらすため、緊急回避なり超越秘儀発動なりで対処してしまえばこちらのもの。
その代わり垂刃を切断しても弱体化しない。



武具

G級専用モンスターなので当然っちゃ当然だが、G級武具しか存在しない。
共に同アプデにて『辿異武具』という、G級武具の実質上位互換が登場したこともあってか今までのG級モンスター武具と変わった点が見られる。


G級武器斬れ味ゲージはだけ、攻撃力が低い代わりに会心率100%という盛大にはっちゃけた性能なのが特徴。
そのぶんLV50時でも攻撃力はかなり低いのだが、斬れ味と会心率はLV1の時点から発現しているため低LVのうちから鍛えながら使える。

おっと、今「攻撃力が低いなら、他の強力な武器が揃ってきたらお役御免だな」と思わなかっただろうか?

実はそうでもない。

デフォルトで限界に達した会心率は、余剰会心率を攻撃倍率増加にあてる「閃転」スキルと相性が良い。
長大で実用的なゲージも、斬れ味消費が増大する代わりに武器倍率+100の「消費特効」スキルと相性が良い。
つまり、この二つを併用することで平均的なLV50火力を超えた高攻撃力が実現出来るのである。
しかも辿異種モンスターに挑める時期まで来ると、今度は辿異スキル「閃転強化」を組み込むことで辿異武器並の性能に昇華*2
このように周りからの工夫次第で長く使っていける潜在能力を秘めており、ある意味で『MHF-Z』を象徴する武器群となっている。


G級防具は攻撃力系スキルの「剛撃」「巧撃」、保護系スキルの「三界の護り」のポイントを有する汎用性の高さがウリ。
また、辿異防具以外では初めて新複合スキル「超回避」のポイントを持つ。
これは回避性能+2と回避距離UPの複合という強力な回避スキルであり、段階はなく15Pで発動する。
更に防具強化で要求されるHC素材はGELv7のHR帯素材だけと、ゼナセリス自身のG級HC素材は要求されないのが最大のポイント。
なので、防具としても強力だが、通常のHC素材に困っていなければ装飾品精錬のハードルもかなり低くなっている。
ただし件の垂刃などの部位専用素材やレア素材はキッチリ要求される。



余談

初登場したのは『MHF-Z』のPVなのだが、この時にUNKNOWN族のクエスト開始演出と似た流れでお披露目されたため、黒っぽい身体もあり当初は第3のUNKNOWNと思われていたこともあった。




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最終更新:2022年10月30日 17:58

*1 始種などの近縁種モンスターを含めるならヴォージャンが先。

*2 辿異武器は3段階目で素の性能が始種武器クラス、最終強化で始種武器+始種防具一部位分の攻撃力に達する。3段階目の時点で従来のLV50G級武器を超える辿異武器と並ぶ、というのはそれはもう凄いことである。