SCP-014-JP-J

登録日:2016/11/08 Tue 11:35:00
更新日:2023/09/23 Sat 22:41:59
所要時間:約 12 分で読めます






O5-█のミスにより、SCP-014-JP-Jが財団の端末からいくつかのSCP報告書にアクセスすることに成功しました。
SCP-073とSCP-076の記事に触れたSCP-014-JP-Jは他の財団職員が報告書の内容に恐怖する中、
「F██eのパクリじゃないんですかこれ?」と平然と言いました。
このことからSCP-014-JP-Jは恐怖に対して強い耐性があるものと思われます。




SCP-014-JP-Jはシェアード・ワールドSCP Foundationオブジェクトのひとつ。
ただし「-J」がついているように、これは「ジョークオブジェクト」。
オブジェクトクラスはEuclidのちNeutralized。


概要

注意:ジョークオブジェクトなので深く考えたら負けです

SCP-014-JP-Jはサイト-8141の家具及び洗面・風呂場を備えた人型生物収容室に収容されます。
SCP-014-JP-Jの激しい発作を抑えるため、また攻撃にそなえて機動部隊て-4("みんなが通る道")のメンバーが収容室の監視を行います。

…と書いているが、もう機動部隊の名前の時点で気付いた人もいるかもしれない。

特別収容プロトコルはまだ続く。
SCP-014-JP-Jには1日3回の食事と1回の間食を与えてください。財団職員と同じもので構いません。ただし、蕎麦にたいしてアレルギーがあることが発見されているため、蕎麦を使用した食品は別のものと取り替えてください。
財団職員によって、日曜日を除いた毎日、休憩を挟んで1日6時間中学校二年生レベルの学習をSCP-014-JP-Jに行わせる必要があります。
激しい発作を起こし、機動部隊(という名の周りの大人たち)に監視されているのに普通に生活している。

SCP-014-JP-Jには与えられた予算の範囲内で、職員による許可を得た上で望むものを購入することを許されています。
…もうわかったかな?じゃあ答え合わせ。

SCP-014-JP-Jは199█年に財団のフィールドエージェントである████ ███と研究員███ ████の間に誕生した、現在14歳の女児です。SCP-014-JP-Jは脳に対する精密検査や精神鑑定からは異常が見られないのにもかかわらず、多重人格を主張しています。
財団職員の夫婦の間に産まれた少女は、おそらく財団の人材として育成されており、
現在14歳なので中学二年生のお勉強をしている。そんでお小遣いとおやつ。
ご飯はそばアレルギーがあるのでそれだけ取り替える。

そんな女の子が発作を起こすも別に異常性が確認されていない。

…つまり厨二病である。

ということで、ジョークオブジェクトというのは「SCPじゃねえだろそれ!」みたいなものや
「皮肉をメインとするオブジェクト」など、時折「マジモンのギャグ」も含まれるが普通のSCP記事ではできないようなことをやっちゃう記事群である。
本家では『SCP-123-J - Amazing Butter-like Substance!(素晴らしきバター様物質!)』というマーガリンの宣伝や
『SCP-329-J - The Ghoooost Siiiign (幽霊のおぉぉ標識ぃいい)』といった新入職員への警告、
『SCP-1234-J - An SCP (あるSCP)』といったフォーマットそのものを笑いの種にしたものまで存在している。
ああ、ジェラルド博士の運転スキルをネタにしたものもある。

で、日本支部でも当然ジョークオブジェクトは多数書かれているのだが、本家が一通り皮肉ネタをこなしているため*1
皮肉ではない笑いをメインとしたものが多い。
ひたすら五七五七七で記事を書き連ねる『SCP-57577-JP-J - 銀竹の 幻氷溶けて 春日向 撓わの一朶 染め射る美ぞ』とか
SCP-240-JPをパロディ化した『SCP-240-JP-J - 0本の頭髪』とか
…あとAchoo!とかDUEL!とか。

で、このオブジェクトの項目名は「『奈落の悪鬼、黒き翼の堕天使アイスヴァイン』」。
その第二の人格(以下、SCP-014-JP-J-2と表記)は『奈落の悪鬼、黒き翼の堕天使アイスヴァイン』を自称しています。SCP-014-JP-Jが主張するところによれば、「彼は第十二地獄ヘルからやってきた天界より追放を受けた堕天使であり、自身の前世であったが、14歳になった我の中で目覚めたのだ」と発言しています。
大真面目に財団のフォーマットに従って中学二年生の女の子の主張を記録する鬼畜な財団。
ちなみにこの女の子が主張する能力は
  • 「邪悪な霊」を見る超常的視力
  • 「天才的」剣術
  • 冷気を操る力(これによって『神々の戦』では氷の剣を生み出して戦ったとSCP-014-JP-Jは主張します)
  • 飛行能力
  • あらゆる人間を魅了する超美貌
自分で自分のことを超美貌とか言っちゃったよ。
おかげなのかなんなのか財団二次創作においてはとりあえずアイスヴァインちゃんは美少女として描写されることが多い。

ちなみにアイスヴァインという名前は勿論彼女がかっこいいと思ったからつけたのだが…。

エージェント・カナヘビ:ふーん……ところで堕天使なのに「なんとかエル」とか付いてへんのやね。

SCP-014-JP-J:ふふふ、それはですね、我の堕天使様は特別だからですよ!

エージェント・カナヘビ:へー。でも特別な存在に対してドイツの豚の塩漬けの名前を付けるのってなんでなんや。

SCP-014-JP-J:(1分間の沈黙)豚の、塩漬けなんですか?

エージェント・カナヘビ:うん。

SCP-014-JP-J:(3分間の沈黙の後、声を低くして)そは我が名前にあらず……我が名前はアザナエルなり……(5秒間の沈黙)って堕天使様は言ってます!

エージェント・カナヘビ:さっき特別やから「なんとかエル」って付いてへん言うたやんか。……ってちょっと! んもう! 泣かせるつもりちゃうかったんやって! 中止や中止!

<録音終了>

付記1:SCP-014-JP-Jに対して激しい苦痛を与えたという理由で、エージェント・カナヘビは1週間の間サイト-8141の玄関掃除を命じられました。

付記2:SCP-01-JP-JによるSCP-014-JP-J-2の呼び名が「アイスバイン」から「アザナエル」へと変化しました。この「アザナエル」の名前が、インタビューの二日前にエージェント・カナヘビが差し入れたケイオス・ヘキサ三部作*2に現れる神性の名称と同一であることにいかなる意味があるのかは現在研究中です。
エージェント・カナヘビ、鬼畜である。
なおエージェント・カナヘビはまじでカナヘビ(トカゲ)そのものの姿をしているサイト管理官*3
なので見ようによっては「お前のほうがSCPだろと言わざるを得ないしゃべる爬虫類が、ただの普通の女の子を泣かした」という酷い構図になる。
なお玄関掃除を爬虫類に命じる財団も財団だが、エージェント・カナヘビは普通の人間ができることは(どのようになのかは不明だが)できるらしいので問題はない。
つーかエージェント・カナヘビもどうしてそんな姿してんのって聞かれたら毎回ネタで返してるんだからもっと優しくしたげて*4

その後も
「悪魔を名乗り氷ではなく液体窒素の剣と主張していたので「あれ設定変わった?」と聞くと『わた……我の間違いでし……だった』と答え、設定が戻った」とか、

「コクヨ社製のA4ノートをビーズや色紙で飾り付けしてよくわからない絵と文字を書き込んで『魔道書』と主張したため
そのノートの内容のコピーをとってこの報告書にリンクとして貼り付けたが後年削除を懇願され削除した」とか、

「誕生日直前に『悪霊がいる』などと叫んで財団職員が大慌てしたために、
SCP-014-JP-Jにはプロトコル"プレゼントとケーキ抜き"が実行された」とか、

とかく可愛い逸話…じゃなかった補遺には事欠かない豚の塩漬け肉ちゃん。
ちなみに冒頭のもそれで、O5がよりにもよって
SCP-073 - "Cain"(カイン)SCP-076 - "Able"(アベル)の報告書を漏洩してしまい、
財団日本支部職員が内容に「なんだこのおっそろしい生き物!?」と驚愕するなか、
ひとり「F██eのパクリじゃないんですかこれ?」と言うという中学二年生らしいすれた感性をみせつけた。
ネタにされ過ぎなアイスヴァインちゃん。そして真にネタにされ過ぎなアベル。

さてさてそんなアイスヴァインちゃんだったがNeutralizedした。
それは彼女の15歳の誕生日の4日後のことだった。

彼女はそれまでの二重人格性を示すことなく、それについて聞かれると苦痛を訴えるようになった。
このことから、「SCP-014-JP-Jは異常性(ちゅうにびょう)喪失(そつぎょう)した」とされ、
「聞かれると身悶えるという後遺症はあるが」Neutralizedに再分類された。
今後は「異常性を再評価する必要に迫られるか通常のメンタルセラピーに加えてチェックを行う」ことになっている。
ちなみにメンタルセラピスト以外の職員が彼女にSCP-014-JP-Jとして分類されていたころの話をふると、
著しく彼女の職務遂行能力に影響をきたす(原文ママ)」ため、禁止されている。
しかし彼女が登場するTaleを見る限り、大概の職員はこの特別収容プロトコルに違反して(彼女をいじりまくって)いる。やめたげてよぉ!
そもそも一職員の黒歴史を記録して保管している時点で鬼畜だと思うが

補足

彼女と比較されるジョークオブジェクトとして、しばしば『SCP-777-J - Darkblade("漆黒の刃"<ダークブレイド>)』や
『SCP-10101-J - Not A Self-Insert At All (俺じゃない)』があげられることがある。
しかし前者はいわゆるチート系SCPを皮肉ったもの、後者は自己投影創作を皮肉ったものであり、
単純に厨ニ病の女の子をいじり倒すこのSCP-014-JP-Jとは性質が異なる。

SCP-014-JP-Jそのものはただの普通の女の子だからなのか、普通に財団Taleでも出番がある。
とあるTale(削除済み)ではなんと先述のエージェント・カナヘビを調理して食ってしまった。まあ財団職員を調理するTaleは珍しくないし美少女に食われるなら本望だろう。
他にもアイドル誌に応募したビデオにエージェント・カナヘビが書き物をしているのが映っていたせいで
オカルト誌に回されたことに泣き叫んだりしている本望だろうとかいじるのはやめて差し上げろ
なお当然情報封鎖ものの事態だったためカバーストーリーを流布したりしなきゃいけなかった。
エージェント・カナヘビは大量の始末書を書かされた。
他にも『SCP-XXX-JP-J。 - ミーム的時間逆行装置*5』のひとつを作成していたことがバレて
激しい動揺ののち罵倒ご褒美ですをはなったためにまさかの黒歴史サイトがThaumiel指定になるなど酷い目に遭っている。

なお基本報告書通りに黒塗りになることが多い苗字だが数人が書いたTaleを見る限り「立花」姓のようだ。
もっとも元々のSCP-014-JP-Jを作成した筆者自身は使っていない設定のため非公式設定と見なすべきであろう。
ちなみに当の筆者が元ネタになった人こそエージェント・カナヘビである。
そのためなのか(というか筆者も絡めてたし)、SCP-014-JP-Jの出演Taleは大概エージェント・カナヘビが登場する。

勿論財団日本支部内にとどまらず愛されており、2chSCPスレやニコニコ動画、Pixiv、Twitterなどでも散々ネタにされている。
というかPixivではカナヘビの中の人が監修した漫画があり、なんと彼女も財団神拳の使い手の模様。
それどころか財団ロシア支部、韓国支部、中国支部にまで翻訳されて進出。彼女の黒歴史記録は留まるところをしらない。
国外にまで黒歴史をバラされるアイスヴァインちゃん可哀想

余談

このアイスヴァインちゃんに着想を得て同じナンバーで書かれたのがSCP-014-JP-EXである。
…こっちは正直笑えないが。



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最終更新:2023年09月23日 22:41

*1 Jどころか通常ナンバーやEXナンバーでも皮肉を込めたものが多数存在している

*2 古橋秀之著「ブラックロッド」「ブラッドジャケット」「ブライトライツ・ホーリーランド」の三部作の小説のこと。実際にアザナエルという存在も登場している。

*3 エージェント・カナヘビに限らず日本支部の偉い人は大概人外である。まあ本部もしゃべる犬とかエロ猿とかロボットと疑われる無感情博士とかいるけど

*4 実はヤマタノオロチの子孫だとか、実はあのクソトカゲのはとこだとか、実は魔法少女の付き人だったとか

*5 ホームページビルダーで作られた黒歴史に葬り去りたいWebページ