GOTHAM/ゴッサム(海外ドラマ)

登録日:2016/10/20 (木曜日) 23:56:00
更新日:2023/10/17 Tue 14:12:28
所要時間:約 5 分で読めます






伝説は、ここからはじまった。



GOTHAM(ゴッサム)は、DCコミックスのアメコミ作品「バットマン」を原作とするアメリカのテレビドラマ。ダークヒーローのバットマンが誕生する以前のゴッサムシティを舞台としたクライム・サスペンス。2014年に第1シーズンが放送され、2015年に第2シーズンが放送、2016年現在は本国にて第3シーズンが放送中。

後にバットマンの協力者かつ良き友となる若き日のジェームズ・ゴードン刑事、両親が殺害されて間もない少年時代のブルース・ウェイン。彼ら二人の出会いと友情の絆を主軸として、ゴッサムの支配権を巡る熾烈な抗争劇が展開する。その最中、ヴィラン(悪人)達の誕生秘話や下積み時代、今日に至るまでの因縁も並行して語られていく。

従来の実写映画(ダークナイト三部作)等では尺の都合上、ブルースの少年時代の描写は回想シーン程度に留められていたが、本作では連続ドラマという形式を活かすことで、彼が両親の死を乗り越えて成長し、最終的に闇夜の騎士(ダークナイト)への道を歩んでいく過程を今までになく濃密に描写している。また、ゴードンをはじめとするシリーズのサブキャラクター達に備わる性格や過去、行動理念といった要素についても、劇中のエピソードを通じて善悪問わず掘り下げられており、いわば文字通りゴッサムに生きる人々の群像劇という見方も出来る。製作者は「ゴッサムシティこそが真の主役」と述べている。

既存のコミックや映像作品とはストーリー面において繋がりはなく、あくまでも独立した世界として設定。そのためあまりシリーズに詳しくない人も、物語世界に入り込めるように配慮されている。一方で原作に登場するキャラや設定が至る所に盛り込まれており、コアな原作ファンならニヤリとするはず。

主人公がゴッサム市警を職場とする刑事のせいか、全編通して銃撃戦が多め。ホント戦場(ゴッサム)は地獄だぜ。話によってはややグロテスクな演出もあり、苦手な方や食事中の方はご注意。


【あらすじ】

ゴッサムシティの路地裏で一組の夫婦が撃ち殺されたことから、すべては始まった。被害者はトーマス・ウェインとマーサ・ウェイン。この街で知らない者はいない名士の夫婦である。ゴッサム市警に着任したばかりの刑事ジェームズ・ゴードンは、一夜にして両親を失った少年ブルース・ウェインに、犯人を必ず捕まえることを約束する。だがこの事件を引き金とするかのように、凶悪かつ奇妙な犯罪者が続々と出現し始めるのであった。


【主な登場人物】

  • ジェームズ(ジム)・ゴードン
    演:ベン・マッケンジー 吹替:小野大輔
本作の主人公。ゴッサム市警(G.C.P.D.)殺人課の新人刑事。元軍人。
父は優秀な地区検事長だったが、ジムが幼い頃に交通事故で他界している。
実直で正義感が強い性格。反面、気が短く熱くなりやすい気質が災いし、時として後先考えない行動に出ることも。恋人は画廊経営者のバーバラ・キーン。
悲嘆に暮れるブルースに同情し、殺害犯を捕まえることを約束するが、間もなくゴッサム全土を取り巻く過酷な現実に直面することになる。

  • ハービー・ブロック
    演:ドネル・ローグ 吹替:仲野裕
ジムとコンビを組むベテラン刑事。
一見すると酒や女にだらしない無精者だが、中身は昔気質のタフガイ。
裏社会に顔が利き、新入りのジムにゴッサムを渡り歩くための流儀を叩き込もうとする。かつてはジムのような熱血刑事だったらしい。
ともすれば暴走しがちなゴードンを諫める役割も兼ねており、次第に良きバディとして互いに信頼関係を築いていく。
なお原作コミックやアニメ版ではジムの部下ポジションのキャラだが、本作では立場が逆転している。

  • ブルース・ウェイン
    演:デヴィッド・マズーズ 吹替:田村陸心
大富豪ウェイン家の御曹司の少年。
12歳という年齢に似合わず聡明で教養が深く、大人相手にもひるまず落ち着いた物腰で接する。
両親を失った日を境に、恐怖心をなくすためと屋敷の屋根の縁に立ってみたり、手を火であぶったりするなど、奇行を見せ始める。
街一番の名士の子供ということで学校でも浮きがちだが、とある一件から孤児のセリーナ・カイルと交流を持つ。

  • アルフレッド・ペニーワース
    演:ショーン・パートウィー 吹替:高瀬右光
ウェイン家に仕える執事。
ブルースの後見人として、彼に世間の仕組みや人間としての尊厳・品格を教え、時には厳しく、時には温かく見守る存在。
両親の死の謎を探り出そうと独自に行動を始めるブルースを憂慮する。
ゴッサムには珍しく誠実な刑事であるジムに多大な信頼を寄せており、必要とあれば彼の捜査に協力することも少なくない。
剣術やボクシングなども得意で、銃の腕前も抜群と、決して只者とは思えない一面もある。

  • オズワルド・コブルポット
    演:ロビン・ロード・テイラー 吹替:阪口周平
フィッシュ・ムーニーの手下。バカ丁寧かつ臆病な様子とは裏腹に、残虐かつ卑劣な本性を隠し持った天性のサイコパスと呼ぶべき青年。
鋭く尖った鼻と独特な歩き方*1から『ペンギン』という綽名を付けられているが、格下(と自分がみなす)連中からひとたびその名で呼ばれると激昂する。
ウェイン夫妻殺害事件に関わる情報を警察に流したことがばれて殺されかけるが……

  • フィッシュ・ムーニー
    演:ジェイダ・ピンケット=スミス 吹替:本田貴子
シアター地区のナイトクラブを取り仕切るスパニッシュ系ギャングの女ボス。
赤く染めた前髪が特徴的。ファルコン・ファミリーのナンバー2だが、オズワルドやブッチといった手下を侍らせ、密かに権力の座を狙う野心家。
人心掌握術にも長けており、有象無象の集まりでしかなかった者たちを短期間でまとめ上げたり、相手に屈しない証明として自らの目をくり抜いたりとすさまじい胆力の女傑。
珍しく原作にはいないオリジナルキャラ。ちなみに演者の旦那さんは別作品でバットマンと関わりのある凄腕の殺し屋を演じている。

ゴッサムのスラム街に暮らす孤児の少女。通称キャット。
天才的なスリの腕と持ち前の身軽さで生計を立てている。
ゴーグルとフィンガレスグローブを標準装備。ウェイン夫妻殺害の目撃者でもある。

  • エドワード・ニグマ
    演:コリー・マイケル・スミス 吹替:稲垣拓哉
ゴッサム市警の検視官。博識で分析力に長け、基本的には優秀な部類に入る。
反面、熱狂的な程のなぞなぞ好きで、公私問わず会話にいちいちクイズや言葉遊びを織り交ぜる癖が玉にキズ。
人づきあいが苦手で、粗暴な警官連中には常日頃からいじられがち。
捜査資料担当の女性署員クリステン・クリングルに密かに想いを寄せている。

  • バーバラ・キーン
    演:エリン・リチャーズ 吹替:白川万紗子
ゴードンの恋人。若くしてアートギャラリーのオーナーを務めている女性。実家は結構裕福。
当初こそごく普通のお嬢さんでしかなかったが、どこでどう歯車が狂ったのかと思うほど悪の道を歩むこととなり、次第にゴッサムシティの悪党として頭角を現していくようになる。
名前から「バットガールのバーバラじゃないの?」と思う方もおられるだろうが、むしろそのエキセントリックな振る舞いはハーレー・クインに近いものを感じる。

  • レスリー(リー)・トンプキンス
    演:モリーナ・バッカリン 吹替:松谷彼哉
アーカム・アサイラムで働く精神科医。原作では両親を失ったブルースのメンタルケアを担当した女医。
本作の登場人物の中ではまともな感性の持ち主だったが、次第に彼女もゴッサムシティに毒されていくかのように世間擦れしていく。
ゴードンとは恋仲だったり、別れたり、殺したいほど憎んだり、かと思えば助けたり……と関係性は二転三転する。
なお、演者はこの共演がきっかけでゴードン役のベン・マッケンジー氏とマジで結婚した。デップーさんはどう思うだろうか。


【余談】

  • 劇中で携帯電話やPCなど現代的な小道具が使用されている一方、服装は50年代、自動車は80年代のモデルを配置、建築物は40年代を意識したデザインにするなど、異なる年代を織り交ぜられている。これは意図的な演出であり、ゴッサムシティを時代や場所を特定できない過去の街として観る者に意識させたいという狙いである。それ故、大統領や過去にジムが参加した戦争など、国内外の情勢についても具体的に言及されることはない。



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最終更新:2023年10月17日 14:12

*1 片方の足のつま先を常に外側に向けたままで歩く。やってみればわかるが膝や股関節がすごい痛くなる。