ワンナイト人狼(ゲーム)

登録日:2016/10/20 (Thu) 12:33:39
更新日:2023/07/19 Wed 15:04:03
所要時間:約 5 分で読めます




ワンナイト人狼とは、あの有名なトークゲーム、人狼の簡易版ゲームである……のだが、後述するようにこのゲームは人狼とはかなり違ったルールなどが採用されている為、「人狼とは似て非なるゲーム」といっても大げさではない。

基本的に10人以上でプレイされる通常の人狼と違って、3~7人と少ない人数でプレイでき、ゲームそのものも5~10分程度で終わるという手軽なもののため、友達との軽いゲームで楽しむことができる。




【概要】

このゲームでは役職の書かれたカードが8枚あり、プレイする際には3~5人なら人数+2枚、6,7人ならすべてのカードを用いてゲームを始める。

なお8枚のカードの役職内訳はスタンダードな場合は「村人4/占い師1/怪盗1/人狼2」となる。

上記の通り、3~7人で行いプレイヤーはそれぞれ自身に配られたカードの役割を持ち、お互いに正体を探りあう。 カードの枚数の関係から必然的に1枚、もしくは2枚の余りが出る訳だが、このカードは「欠け」のカードとして卓上の中央に裏向きで置く。

「ワンナイト」とあるように、ゲームは夜・昼の半日単位で進行して昼のフェイズが終了した時点でゲームが終了する。夜パートには特定の役職者による能力の実行、昼パートには全プレイヤーの投票により決まった人狼容疑者の処刑が行われる。
各陣営がそれぞれの勝利条件を満たすことで勝利となる。

プレイヤーは村人としてロールプレイを楽しんだり、淡々とゲームを進めたり、疑心暗鬼の中の推理を楽しんでいってもいいが、「ワンナイト」ゆえに処刑のタイミングは1回しかないため、通常の人狼と違い、決め打ちを先送りにすることはできないので注意。



この時点で察しのいい人なら、気が付くだろう。





「これ、状況によっては人狼がいないケースもあるんじゃね?」





その通り
これが本家の人狼と最も違うところの1つである。本家では「人狼がいない」というゲームはそもそもありえないのだが、ワンナイト人狼では人数によって使用されないカードや欠けのカードが人狼の可能性があるため、状況によっては人狼がいないただの村(通称「平和村」。)がありうる。

例えば5人でゲームを行うとして、「村人が3人・占い師が1人・怪盗が1人」で欠けのカードが「村人1人・人狼1匹」、使われなかったカード1枚が人狼となった場合は村の中には人狼は1匹もいない事になる。

この平和村かそうでないかによって、村人陣営の勝利条件に違いが生じてくるのだ。

他にも、ある意味逆のパターンとしてカードの配役によっては

3人でゲームを行うとして、「怪盗が1人・人狼が2匹」で欠けのカードが「村人2人」、残りのカードが「村人2人・占い師1人」

と言う様な人狼が村人と同数あるいは多くなることもあり得る。
この場合は本家の人狼では人狼陣営の勝利条件を既に満たしている状態だが、後述する勝利条件からこの時点ではまだ勝利が決定しない。



これらの点を踏まえて、以下の役職の説明に移っていく。



【役職者】


役割



役割は大きく分けると「村人」と「人狼」(たまに第三陣営。)であるが、さらに細かく分けることができる。
また通常の人狼同様、場所によっては微妙に呼び方が違ったり、役割が省かれたり、追加されたりすることがある。


以下、比較的よく見られる役割とその呼び方。


村人陣営



  • 村人
村人陣営の大多数。
本家同様、レベル0の無能力者である。
特別な能力はなくても、自身の発言などで敵を追い詰めていこう。
なお、本家の人狼では能力の無い村人の騙りは基本的にNGだが、
ワンナイト人狼では素村騙りは基本的には禁止されていない。
もっとも余程の状況でない限り、騙りをする事は推奨されないが。


  • 占い師
村人陣営で基本的に1人。
夜に誰か1人のカードを確認して人狼かそうでないかを知ることができる。
この点は通常の人狼と同じだが、ワンナイト人狼ならではのルールとして役職まで知ることができる。
また、特定の誰かを占うのではなく、「欠け」のカードが何であるかを確認することができる。
怪盗の存在もあるため、占い結果も安心することはできない。


  • 怪盗
ワンナイト人狼オリジナルの役職。
村人陣営で基本的に1人。
夜に誰か1人のカードを選択して、その人物と役職を入れ替えることができる。
(ただし役職が入れ替わるだけで、その役職の能力は使用できない。)
また、「選択しない」という行動をとっても構わない。
選んだ人物が村人陣営ならその人物が味方だと知ることができるが、人狼を選択していた場合その瞬間から人狼陣営に変わり、村人達の敵となる(逆にそれまで人狼だった者は、怪盗となり村人陣営になる)。
入れ替えの対象にされた人物は入れ替えられた事を知る事はできないため、怪盗が存在する村の場合、自分が人狼である場合は上記の勝利条件入れ替わりの事も念頭に置かなければならない。もちろん味方の人狼が入れ替えられることも考慮しよう。


人狼陣営


  • 人狼
人狼陣営で人数は基本的に2人。
ワンナイト人狼では夜にできるのは自分以外の人狼が誰かを知ることができる。
(相手がいない場合は「自分1人である」であることを知ることができる。)
本家と違い、夜時間の会話はできず、村人を捕食することもできない。
いかに村人の信用を勝ち取るかが焦点だが、「人狼として動いていたが、実は怪盗と役職を入れ替えられていた」ということもあるので、注意が必要。


その他


  • 村長(ゲームマスター)
GMの略称が一般的。ゲームの司会及び進行役で1人。誰がどの役割か全部知ってる。

主な流れ


(ゲーム前)
各プレイヤー、自身の役職の確認

■夜パート
占い師、プレイヤー1名もしくは欠けのカードを確認

人狼、パートナーの確認(1人の場合は仲間がいないことを確認)

怪盗、プレイヤー1名を選択。(もしくは選択せずにこのフェイズをスキップ)

朝。昼パートへ

■昼パート
議論し、誰を処刑するか決める。時間制限有り

投票でプレイヤー処刑(もしくは誰も処刑しない。)

処刑された者の役職→残っていた者の役職の順に役職を公開し、勝敗を確認。

ゲーム終了


特徴として、本家では処刑先が2人以上同数だった場合、再投票か抽選によって1人を選ぶか、再投票の上限回数を超えて引き分けになるかのどちらかになるが、ワンナイト人狼では2人以上が同数の場合はその対象を全員処刑する。(例:A,B,C,D,Eの内、Aが2票、Cが2票、Dが1票という票数になった場合は、A,Cを両方とも処刑する。)
そして、上の「処刑しない」については、残っている者全員が他の者から1票ずつ票をもらっていた場合に発生する。(例:A,B,C,D,E全員が誰かから1票ずつ票をもらっていた場合、全員生存となる。)



【勝利条件】


  • 村人陣営

人狼がいる村だった場合は、人狼を1人でも処刑できれば勝利となる。複数人処刑した場合でも、その中に1人でも人狼がいれば勝利となる。

しかし、平和村の場合は当然村人しかいない村になるわけだが、その場合は誰も処刑しなければ勝利となる。もしこの状況で誰かが処刑された場合、全員敗北となる。


  • 人狼陣営

処刑時に人狼を1人も処刑させられなければ勝利となる。

平和村を匂わせて勝利をかっさらうという戦略もある。






【ローカル役職】


ワンナイト人狼には様々な版があり、その中には上記のそれとは違う役回りの役職が存在する。ここではその中のいくつかを紹介する。

  • 狩人
村人陣営。
本家では人狼の襲撃から村人を守る存在。
ワンナイト人狼においては夜のターンはアクションを起こさず、昼のターンに自身が処刑された時に残っている者の中から一人を指名して道連れにする、本家でいう猫又のような役回り。
この時指名した人物が人狼だった場合は村人陣営の勝利となるため、勝ちのチャンスを増やせる。

  • 狂人
人狼陣営。
本家ではほぼ必ずいる役職だが、ワンナイト人狼ではローカル役職となる。
立ち回りは本家と同じ。しかし、ワンナイト人狼では占い師は役職まで知ることができるため、占われると放置される可能性がある。
平和村の時に限っては村人陣営となって村人の勝利に向けて行動しなければならない。

  • 吊人
第三陣営。
村人陣営でも人狼陣営でもない。
勝利条件は自らが処刑されること。
複数人処刑された場合でも自身が処刑されればいいため、この役職がある時は村人陣営は注意しなければならない。



追記・修正は平和村でも間違えて村人を吊らないようにしながらお願いします。

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最終更新:2023年07月19日 15:04