登録日:2016/10/11 Thu 12:25:00
更新日:2024/02/25 Sun 20:28:08
所要時間:約 5 分で読めます
「夢幻の七草と猛毒の街」とはソーシャルゲーム「
神撃のバハムート」にて期間限定で行われていたイベントのひとつである。
後に復刻イベントとして新規カードと内容の調整をされて、2017年6月に再度配信された。
【ストーリー】
猛毒の瘴気に包まれた街、メディス。
そこに足を踏み入れてしまった天使・エフェメラは、体を毒で侵されてしまう。
エフェメラを救うには、『夢幻の七草』を手に入れ、覇食帝・カイザとともに究極の薬膳料理を作るしかない。
騎士はエフェメラを、そしてメディスの街を救うべく、二人と共に『夢幻の七草』を探すのだった。
(本編あらすじより抜粋)
ストーリー補足
医療と薬学の街、メディスを訪れた騎士。だがメディスは猛毒の霧が蔓延する廃墟と化していた。
そこで騎士は、以前も会ったことのあるニート天使のエフェメラと、悪魔の料理人のカイザと再会する。
メディスを毒から開放するためには、メディスに伝わる薬草『夢幻の七草』をすべて揃えた究極の薬膳料理を作る他にない。
探索を開始する一行は、不思議な少女ミツェルと出会い、彼女の協力も得て七草を集めていく。
だが一行の前に、異変の元凶である猛毒の魔女リコリスが現れる。
リコリスの猛毒の前に次々と倒れていく一行。果たして夢幻の七草を揃えることはできるのだろうか?
そしてミツェルとリコリスの語る、メディスの真の姿とは……?
【登場人物】
本編主人公にしてプレイヤー自身。
本作においてもチート的な戦闘力を発揮して魔物どもを蹴散らしていくが、さすがに相手が毒では分が悪かったらしく
リコリスに対してはかなりの苦戦を強いられる。今回ゲストキャラが濃すぎるため、やや影が薄め。
「
騎士さん騎士さん! あれ、美味しそうじゃないですか?」
CV:
上坂すみれ
メディスの異変を解決するためにやってきた「ぐーたら天使」
どうやら天界でのつまみ食いがバレて主に地上での奉仕活動を命じられたらしい。
しかし調査どころか何もできないまま毒に侵されて死に掛けていたところを騎士とカイザに救われて同行する。
薬膳料理に関しては
「騎士さんが集めて、カイザさんが料理して、私が食べる。完璧じゃないですか!」
と、堂々と宣言するあたりニート根性のず太さに関してはたいしたものである。
ミツェルいわく、すごく変な人その一。
「
覇食帝に限界はない!フハハハハハ!」
CV:
津田健次郎
かつて
バトルシティグルメコロッセオで
闇遊戯騎士たちと
デュエル料理勝負を繰り広げた料理人。
元々は人間だったが炎の悪魔を食らったことにより悪魔の力を得て、口から炎を吹けるようにまでなった。
現在は料理修行の旅を続けており、メディスには
神のカード伝説の薬草『夢幻の七草』を求めてやってきた。
性格はとにかく自信家で前向き、料理のためならばどんな困難をもものともしない。あと声がでかい。
あんたどこの社長?
探索中も遭遇した魔物を片っ端から料理し、食べたエフェメラが毒に侵されようが気にせずに、解毒のコツはつかんだと
言い放つなど、反省はしても後悔はしないというタイプ。
ミツェルいわく、すごく変な人その二。
カード名は『ドレッドウイング・カイザ』
CV:芹澤優
「ミツェル、人の心の中が見えるから。近くにいると、勝手に見えちゃうから」
騎士たちが探索の途中で出会った謎の少女。しゃべる熊のぬいぐるみであるベアを連れている。
生まれながらにして強力なテレパス能力を持ったせいで、周りの人間の思考を読んでしまい、そのために疎んじられて
街を追われ、近隣の森で隠れ住んでいた。
だがそのことを根に持ったりはせずに、街の危機には毒をも恐れずに駆けつける勇気と優しさを秘めている。
ぶっちゃけエフェメラなんかよりよっぽど天使である。
出会った当初は騎士たちを警戒していたが、善意の塊のような騎士や、良くも悪くも考えていることが開けっぴろげな
エフェメラやカイザは心を読もうが読むまいが関係なかった。
なお森では木の実などを採って生きていたらしく、幼い見た目に反してサバイバル力は高め。
カード名は『ロンリーテレパス・ミツェル』
「ミツェっちゃんは繊細なんだよ~」
ミツェルが森で出会って以来、連れている熊のぬいぐるみ。
見た目は完全にぬいぐるみだが自我を持っており、流暢にしゃべる。
なお魔力の気配などはないらしく、なぜ意思を持っていてしゃべれるのかはまったくの謎。
内向的なミツェルに代わって彼女の本心を話すことが多い。「~だぜ」が口癖。
CV:明坂聡美
「悶えて。最後の一滴まで搾り出して……すぐに果てたらダメよ。ワタシを楽しませてくれなきゃダメよ」
メディスを毒の霧で覆い、壊滅状態に陥らせた「猛毒の魔女」
その毒の威力は相当なもので、チート的な強さを持つ騎士や悪魔の力を得ているカイザですらなすすべもなく倒れたほど。
が、彼女を語る上でそんなことは二の次三の次であり、リコリスを一言で言うと、そう。
エロい
言動やしぐさがとにかく扇情的で、中の人の熱演もあって男を誘っているレベルが半端ない。
エロさでいえば神撃のバハムート中トップクラスであり、下手な18禁ゲームよりも股間にダイレクトに来る。
グラフィックもなまめかしい視線と、露出度の低いドレスも逆に見えている部分を引き立てるようになっており
デザインしたスタッフの本気がうかがえる。
カード名は『ヴェノムプリンセス・リコリス』
【夢幻の七草】
メディスに伝わる伝説の薬草で、単体でも強力な効力を持つが七つ揃えれば究極の薬膳料理が作れるという。
セリーヌ、ナズナーヌ、ゴギョーヌ、ハコベラーヌ、ホトケノザーム、スズナーム、スズシローム
ただし毒の影響で魔物化しており、入手のためには戦って倒す必要がある。
モデルは現実にもある春の七草。
これを手に入れるごとにカイザの作る薬膳料理、セブンスドリーミングスープも、
改→爽→昇→激→極
と、パワーアップしていく。
以下、ネタバレ
リコリスとミツェルの口から開かされたメディスの街の真実。
メディスは医療と薬学の街という表の顔の他に、医学の研究のために非道な人体実験をおこなう闇の顔も持っていたのだ。
リコリスはその被験者のひとりであり、人間がどれだけの毒に耐えられるのかという実験にさらされたため、
内臓は溶け、体はボロボロにされるほどの苦痛を与えられ、人格もその中で歪んでしまった。
しかしリコリスは逆に毒を吸収し、操ることのできる毒人間として肉体が変異して拘束を解き放ち、復讐のためにメディスを
毒で覆い尽くしたのである。
リコリスの妨害を突破し、彼女を追い詰める騎士一行。
だが解毒料理を唯一作れるカイザが毒に侵され、絶対絶命かと思われたとき、カイザは不屈の闘志で蘇った。
「困難を制してこそ覇!
不可能を覆してこそ食!
常に君臨してこそ帝!
しかと見よ、焼きつけよ! 毒すら食材とする覇食帝の最高傑作
セブンスドリーミングスープ・極だ!」
ついに完成した究極薬膳料理はすべてを癒し、リコリスも安らかな笑みで眠りにつく。
メディスの街も毒から解放され、事件は幕を下ろしたのである。
その後、ミツェルは街が再び過ちを犯さないようにするために見守ることを決意し、エフェメラも念のために
もしまた街の人が馬鹿を考えたら天罰が下るように神に頼んでおいてくれると約束した。
事件解決でメディスの薬草での薬膳料理に舌鼓を打つ一行。しかし底なしの胃袋を持つエフェメラの食欲の前に
さすがのカイザも疲労困憊でダウン。
そして静かに目を覚ましたリコリスは、自分の体を襲う毒の痛みがなくなったことで、自分が自由になれたことを知る。
夢幻の七草は完全ではないにしろリコリスの体内の毒を浄化してくれたのだ。
自分を心配そうに見つめるミツェルの顔を見て、穏やかな心を取り戻したリコリスは優しく口を開いた。
「ありがとう」
【終わりに】
現在なお個性的なイベントを提供する神撃のバハムートであるが、今回は特に印象的な面々が揃ったこともあって人気が高い。
ストーリーの背景や、ミツェルとリコリスの過去など重い設定があるところも、エフェメラのゆるーさやカイザの常時
ハイテンションがいい具合に打ち消してくれているので全体的に暗さがあまりない。あとリコリスのエロさ
このあたり、シリアスとギャグのバランスが絶妙で、歴代イベントの人気投票では見事に一位を獲得している。
特にこの話にはヴァンピィやハンナといった人気の面々が登場しているわけでもないに関わらずである。
新規登場キャラが毎回出るのに、その人物設定をそれぞれ細かく作り、プレイヤーが感情移入できるストーリーを
提供し続けていることが神撃のバハムートの長期人気の秘訣であろう。
キャラたちのその後を描くことが多いゲームであるので、今後のイベントでもエフェメラ、カイザ、ミツェル、リコリスらの
活躍に期待したいところである。
※後に、このイベントの直接の続編となる「魔祓の茸と愛求の少女」が展開された。
騎士とミツェルがリコリスの毒を浄化できる伝説の茸を探して、モテ志願の少女ミロロと冒険を繰り広げる。
カイザは別のイベントで登場。このイベントで得た経験を生かして、さらなる食の向上に打ち込んでいる。
追記修正は食べ物を残さずいただく人がお願いします。
最終更新:2024年02月25日 20:28