シェパードン(ウルトラ怪獣)

登録日:2015/10/05(水) 19:27:06
更新日:2024/04/20 Sat 20:58:57
所要時間:約 9 分で読めます







シェパードン……お前がいてくれるから、俺は絶対に負けない!!




いくぞ、シェパードン!


シェパードンは、ウルトラシリーズに登場する怪獣。
別名は「地底聖獣」。

この項目では、シェパードンに関連する武器「シェパードンセイバー」についても紹介する。


【概要:シェパードン】

身長:48m
体重:4万8千t
宇宙から降り注いだ「スパークドールズ」以外に怪獣が存在しないと思われていた、
ウルトラマンギンガ』・『ウルトラマンギンガS』の舞台となる地球に元から住んでいた巨大生物=怪獣
この地球の地底に眠る神秘のエネルギー「ビクトリウム」を遥か古代から守り続けていた守護獣で、地底人ビクトリアンからも聖獣として崇められている。
ギンガ世界では初のスパークドールズではなく、純粋な生物としての怪獣。ついでに久々の新規地球怪獣でもある。

現在のところ、ギンガ世界にいる怪獣はスパークドールズや異世界からの乱入者を除けばシェパードンのみである。


強面の顔や巨大な手、背中から飛び出た巨大なビクトリウム鉱石と一見凶暴そうなグラードンに似ている外見だが、実は非常に健気かつ博識

ビクトリアンの記憶から敢えて消去されていた過去をしっかり覚えていたり(ヒヨリのことも覚えていた)、
ショウ=ウルトラマンビクトリーを始め地底人らの危機を何度も助けたり、劇中でも度々その一面を覗かせている。

また仲間の危機の際には自分の命を犠牲にしてでも守り抜くという強い意志も有しており、ショウにとっては聖獣であると同時に頼もしい戦友でもある。
ただし普段は健気で温厚とはいえ、ビクトリウムを傷つけられたり、盗まれたりなど危害が及びそうになると怒って凶暴化してしまう。
過去にも地底人の争いの中で暴走した際にビクトリーと戦いになった事が伝えられている。

背中のビクトリウム鉱石のエネルギーを凝縮した熱線「シェパードンビクトリウムフラッシュ」や怪力などの武器はあるものの戦績は思わしくなく、
劇中では侵略者との戦いの中で何度も危機に陥ったり撤退を余儀なくされている。他の対戦相手となる怪獣がいないため鈍ってたのだろうか?

そして、最終的に……。



【概要:シェパードンセイバー】

シェパードンの力を宿した、ウルトラマンビクトリーの武器の1つ。通称:『絆の聖剣』。
水色に光り輝くシェパードンのスパークドールズを用いる事で召喚される。
シェパードンの上半身から巨大なビクトリウムが細長く伸びたような、非常に独特で武骨な外見が特徴。七色に輝く。
必殺技は敵を「V」の字に切り裂く「シェパードンセイバーフラッシュ」である。

ナイトティンバーを武器にするウルトラマンビクトリーナイトの状態でもウルトランスで召喚可能であり、
後述の通り『ウルトラファイトビクトリー』では二刀流も披露している。

ウルトラマンギンガビクトリーも使用可能。ギンガビクトリーのシェパードンセイバーはビクトリーの物よりも威力が上らしい。


【主な活躍】


◇ウルトラマンギンガS

登場:第1話「切り拓く力」~第10話「未来への聖剣」
『ウルトラマンギンガ』での戦いでギンガや地球人に敗れ去ったダークルギエルを復活させるべく、
チブル星人エクセラーやその部下が暗躍を開始。

その中でビクトリウムがエネルギーとして各地で奪われ始めた事で、シェパードンも地上にその姿を現すこととなった。

一時は地球人の防衛組織・UPGと戦闘に陥ってしまうも、ショウと共に繰り広げる戦いの中で少しづつ彼らに協力する姿勢を見せ始める。
ただ、エクセラーの配下に操られた怪獣との戦いでは何度も苦戦を強いられてしまい、
第6話「忘れ去られた過去」でとうとうエクセラーによって背中のビクトリウム鉱石に目を付けられてしまう。

だがその一方で、第6話に登場した女性・ヒヨリを庇うという行動によって、彼女もビクトリアンの一員である事、
かつて争いの末に彼女の一派が追放され、その記憶が消された事が判明し、和解のきっかけを作っている。

そして第7話「発動!マグネウェーブ作戦」でついにエクセラーの部下であるガッツ星人ボルストは、
シェパードンのビクトリウムを狙うべく本格的に活動を開始。

礼堂ヒカルウルトラマンギンガやショウ=ビクトリー、
そしてUPGによって何とか守り通せたものの、その後に現れたファイブキングの攻撃からウルトラマンたちを庇い倒れてしまう。

しかし、それでもなおシェパードンは自分の身を犠牲にしてでも彼らに力を与えるべく、
ファイブキングの猛攻の前に敗れたウルトラ戦士に自身のビクトリウム鉱石のエネルギーを与えるよう進言。
そしてその力を受けたギンガとビクトリーは、見事ファイブキングを打ち破る事に成功した。





超獣ドラゴリーの毒牙に侵されたショウ。

彼を救うのは、親友シェパードンとの絆、そして命……

次回、ウルトラマンギンガS!


未来への聖剣


だが、これらの度重なる戦いの中でシェパードンの疲労も限界に達し、ショウにも無理をするなといわれるほどにまでなってしまう。

しかし、第10話「未来への聖剣」の時点で既にシェパードンは自分の命が長くない事を察しており、
ベロクロンドラゴリーの猛攻に追い詰められたギンガとビクトリーを守るべく再び参戦。

そして、彼らを守るべく立ちはだかったシェパードンはベロクロンのミサイル攻撃を浴び、ついにその命を落とした……。



……ところがその時、奇跡が起きた。
なんとシェパードンの魂が光り輝く「スパークドールズ」へと転生。
ショウ=ビクトリーに新たな力「シェパードンセイバー」を与えたのである。

生まれ変わった頼もしい相棒の力と共に、彼はもう1人の戦友であるヒカル=ギンガと共に、見事二大超獣を撃破したのだった。


シェパードン……お前がいるから、俺は戦える!


その後もショウの頼もしい力となって活躍したシェパードンのスパークドールズだが、
ビクトリウムの力を武器に利用しようとしたUPG上層部に激怒した彼がUPG基地に潜入した際に奪われてしまい、
その力を禁断の兵器「ビクトリウムキャノン」のエネルギーに利用されてしまう。

だが、その膨大なエネルギー量は到底地球人に制御できるはずも無く暴走。
さらにこのチャンスを狙っていたチブル星人エクセラーによって他のビクトリウム鉱石ごと利用され、
UPG基地は新たなダークルギエルの体ビクトルギエルへと変貌してしまった。

ちなみに関連があるかどうかは不明だがビクトルギエルのフォルムはどことなくシェパードンに似たものとなっている。

その後もビクトルギエルのエネルギー源として利用されてしまうが、内部に潜入したアンドロイド・ワンゼロ=マナの奮戦で奪還に成功。
そしてシェパードンセイバーの形でショウ=ビクトリーと共に戦いへと挑み、忌まわしきビクトリウムキャノンを破壊している。


なお、劇場版『決戦!ウルトラ10勇士!!』ではこの膨大なエネルギーが切り札となり、エタルガーによって封印されていたウルトラ戦士たちの解放に成功している。


◇ウルトラファイトビクトリー

登場:第6話、第7話
再び暗躍を始めたヤプールの手下である超獣との死闘の中、
ウルトラマンヒカリの助力で新たな姿「ウルトラマンビクトリーナイト」へ変身する力を得たショウ=ビクトリー。

しかし、ウルトラマンエースやウルトラマンギンガを破った強敵・エースキラー改めビクトリーキラー、
そして援軍に加わったルナチクスの前に苦戦を強いられてしまう。

その時、突然シェパードンのスパークドールズが光り輝き始めた。


シェパードン……ッ


ナイトティンバーが、君を導いてくれるだろう。



ふ……そうか……!


全てを察したショウはウルトラマンヒカリが作った聖なる力を宿すナイトティンバーを構える。


奏でろ! 勝利のメロディー!!


そして、その笛の音を奏でると、ショウが「最も信頼しているその存在」に力が宿り ――――



いくぞ、シェパードン!!



画像出展:ウルトラファイトビクトリー(2015年3月31日 - 6月23日) 第6話
@円谷プロ

その光は本物のシェパードンとなって現れたのである。
あくまで一時的な復活だったものの、ルナチクス相手に格闘戦で互角以上の強さを見せつけ、ショウ=ビクトリーと共に強敵を撃破する事に成功。
さらに背中のビクトリウム鉱石のエネルギーをギンガやエースに分け与え復活させた後、元のスパークドールズへと戻った。

明らかに生前よりも格段に戦闘能力が上がっているため(ブースト要素もあるかもしれないが)、
今回の件から最盛期は本編よりはるかに強かった可能性を感じることができる。


その後、ヤプールが蘇らせた宇宙の帝王ジュダ・スペクターとの戦いにおいて、
ビクトリーはナイトティンバーとシェパードンセイバーの二刀流を披露。

彼らを含めた強い絆、そして強い心を武器に、勝利を収める事に成功している。


※ウルトラマンX

上記の後日談である『ウルトラマンX』第13話「勝利への剣」、第14話「光る大空、繋がる大地」にてイメージ映像として登場。
怪獣との共存を願い日々奮戦するXioの大空大地隊員に対し、ショウは自身とシェパードンの絆の深さを語り、彼の夢を後押ししている。


【余談】

◆シェパードンの名前の由来は綴りが「SHEPHERDON」であることから、守護者・保護者を意味する「Shepherd」からだと思われる。
その忠犬染みた劇中の活躍から、一部ではホワイト・シェパードと同一視する人も

◆巨大なシャベルのような手を持っているが、これは「地底を掘り進む」と言うイメージから考案されたデザインらしい。
背中の鉱石で落盤起こすだろとか言ってはいけない

◆第10話以降ショウの頼もしい力の源となったシェパードンのスパークドールズ(クリスタルクリアver)だが、
通常の商品としては発売されず、『ギンガS』の関連商品を買ったうえでくじを引き、そこから当てる必要があるというレアアイテムとなった。
なお、シェパードンのソフビ自体は通常商品として発売されており、2021年に生産終了するまで各地の玩具屋で購入可能だった。

◆シェパードンの体色はもともと白かったのだが、撮影中に土ぼこりが付いてしまっていってどんどん変色してしまい、
ウルトラファイトビクトリーに登場するころには小麦(金)色に変わってしまっている。エレキングみたいな経緯だな……。

◆『ウルトラマンX』には上記の通りイメージ映像として登場だが、玩具のサイバーカードセットではサイバーシェパードンが登場。
番号はBK-023で、タイプは地底怪獣なので『G』。
金色だった頭部や爪(とサイバー怪獣特有のXマークとイニシャルマーク)は明るい黄色、体を走るラインはビクトリウムをイメージする水色となっている。
特徴的な爪の部分がカラーリングのせいでバナナに見えなくもない。

一部ではXioと協力してエックスにサイバーシェパードンアーマーなるモンスアーマーを装備させたいという声もあるとかないとか。


◆現在子供用玩具の規格は危険性がないよう厳しく取り決められており、DXシェパードンセイバーのような剣型の玩具はどうしても刀身が短くなってしまう。
そのためゴツゴツした形状も相まって一部の品のないネットユーザーから「大人のおもちゃ」「どう見てもバ○ブ」などと言われ続けた結果、
Google検索に「シェパードンセイバー」と入力すると、サジェストに「シェパードンセイバー 卑猥」と表示される。
言うまでもなく「ウルトラマンギンガS」のメイン視聴層および玩具のメイン購買層は純粋な子どもたちである。
特撮ファンのモラルが問われるところと言えるかもしれない。





シェパードン……お前がいるから、俺はいつでも追記・修正出来る!

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最終更新:2024年04月20日 20:58
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