都会のトム&ソーヤ

登録日:2016/09/22 Thu 13:48:30
更新日:2024/01/14 Sun 13:04:21
所要時間:約 12 分で読めます





おいで いっしょに冒険しよ




『都会のトム&ソーヤ』は、講談社YA!ENTERTAINMENTのレーベルより刊行されている推理小説シリーズ。
都会と書いて「まち」と読む。ここ大事。
略称は「トムソ」、「都会トム」など。

作者は「名探偵夢水清志郎シリーズ」「怪盗クイーンシリーズ」などで知られるはやみねかおる。挿絵はにしけいこ。
2003年からほぼ年一巻のペースで発売(上下巻などの例外あり)されている。
2024年1月時点では既刊20巻+外伝1巻+ゲームブック3巻、ファンブック2巻。

なお、2015年9月創刊の講談社『少年マガジンエッジ』にて漫画版が連載された。漫画はフクシマハルカ。
こちらはライバルとの最初の対決までを第一部として描いている。コミックスは既刊3巻。


2019年7月、作者のサイン会にて実写映画化が発表。
ネットメディアや雑誌各社などではなく真っ先にファンに報告されたこのニュースは、Twitter上で瞬く間に拡散されトレンド1位を獲得した。
2020年夏に公開され、主演は『万引き家族』で一躍有名人となった子役・城桧吏(じょう かいり)、監督は『チア☆ダン』の河合勇人、脚本は『おっさんずラブ』の徳尾浩司と、かなり本気の構え。
……だったが、残念ながら映画作品としての評価は芳しくない結果になってしまった。



本家wikiなどでは一応「推理小説」という区分にされ、推理し戦略を立てながら最強の中学生コンビが冒険を進めていく。
とは言ってもジャングルなどではなく、下水道や深夜のデパート、学校など、タイトル通り都会の様々な場所が舞台。

作者の小説はすべて世界観がつながっているため、この作品でも随所に他作品との共通点を見つける事が出来る。




【あらすじ】
平凡で塾通いに追われる毎日を過ごす中学2年生の少年、内藤内人(ないとう ないと)。
彼はふとしたことから、大企業「竜王グループ」の跡取りで秀才のクラスメイト・竜王創也(りゅうおう そうや)の秘密を知る。
それは「究極のゲームをつくろうとしている」こと。
2人は都会を舞台に、究極のゲームを作るために冒険することになる。


【登場人物】
◇南北磁石
内人と創也が名乗るコンビ名。命名は創也。内人のNと創也のSに由来する。

  • 内藤内人
「Are you ready?」
主人公であり物語の語り手。南北磁石ではシナリオ・実働要員。
毎日のように塾通いに追われているため慢性の寝不足で、本人曰く「どこにでもいる平凡な中学2年生」。
その言葉通り、学校ではテストの点も平均点で、運動神経も普通。
だが、幼い頃から山にこもって祖母に教わった数々の知恵をもとに、どんな状況でも切り抜けられるサバイバル能力を持っており、祖母からは「どんなことがあっても生きて帰ってこい」と教えられている。運動神経はあくまで普通だが、平地と同じ速さで山中を走れる脚力の持ち主。この時点で平凡ではない
創也からはとても信頼され、冒険にいつも付き合わされる役回り。
タダの物はすべてもらう主義。配っているティッシュや子供向けの風船、シュガースティックまでもらってしまう。
ちなみに引き出しの中のものでちょっとした軍隊と戦える。本人曰く、百円ショップの商品でアメリカ軍を迎え撃てるらしい。

また、どうやらかなりの強運の持ち主らしく「IN塀戸」では(内人の強運っぷりを見た)創也に「山の中にいるときのきみは、なにかに守られているようだ」と評されるほどで、「ぼくの家へおいで」ではただひたすらに運がいい黒川部長に勝利している。

クラスメイトの堀越美晴に淡すぎる恋心を抱いている。そのため堀越美晴の名前につられ、しばしば創也と共に危険な目にあう。
将来の夢は小説家。夢を叶えるための努力は特にしていない。
よく創也に「ワトソンくん」などと呼ばれたりトンチンカンな推理を披露したりして呆れられる。しかし、一般人の視点・自然の中で育った人間の視点から、創也が気付かなかった真相に行きつくことも。
寝不足のためか小説の冒頭部分ではよく寝ている。

名前は「ないと」なので、「無い・と」、つまり「とが無い」「と無」で、「トム・ソーヤ」の「トム」から来ている、ということに読者の投書で決まった。


  • 竜王創也
「It's a showtime!」
主人公で内人のクラスメイト。南北磁石ではプログラミングなどを担当。
学校始まって以来の秀才と言われるほど頭脳明晰。役に立ちそうもない雑学もたくさん持つ。
大企業「竜王グループ」の一人息子でグループの跡取り。
本人には「世界最高のゲームクリエイターになり、究極のゲームを作る」という夢がある。なぜゲームクリエイターになろうと思ったのかは不明。
自分の夢をけなされるのをとても嫌がるが、その分他人の夢も尊重している。「四重奏」での「誰も、夢を持っている奴を笑う資格はない。たとえそれが教師でも—―」というセリフから、彼がいかに「夢」というものを大切にしているかがわかる。
一見すると冷静沈着だが、実際にはプライドが高く猪突猛進で、よく後先の事を考えずに行動する。その為、いざというときにピンチになり、最終的には内人頼りになる事が多い。

幼少期は頭脳明晰ゆえにまわりと違うことを感じていたらしい。小学校に上がる頃、無理やり周囲に合わせることに疲れてしまったため、以来他人と積極的に関わろうとはしてこなかった。クラスでは浮いた存在となっていたが、内人と付き合うようになってからはそれなりに打ち解けるようになっている。
ハンサムなため女子からの人気は高いが、本人は恋愛を「ゲームを作る上でのデータ」としか考えていない。
しかし後に本人曰く「ぼくは、心にビビっときた女の子と恋愛をする」とのこと。

好きなものはクラシック音楽とダージリンティー。紅茶には詳しく厳しいものの、料理下手。
ワインレッドのフレームの眼鏡をかけているが、実は伊達眼鏡。
運動神経は皆無で、カナヅチ。鉄棒の逆上がりも出来ない。
とんでもない不器用なので、エプロンの紐を後ろで結ぶこともできない(縦結びになる)他、ガムを膨らませることもできないし口笛も吹けない。
最も恐れている人物は実の祖母(竜王グループの会長)。叱られた事を思い出すだけでクールな顔が青ざめる。

現在のままいくと、24年後には竜王グループ総帥にふさわしい人物になるらしいが、もし内人が側にいれば竜王グループ総帥の座が小さいほどの大人物になるとか。



◇竜王グループ
明治の終わり頃に大きくなり始め、第二次世界大戦後に財閥解体されたものの復活した超巨大総合企業。
テレビCMなどでは『アナログからデジタルまで、生活をサポートする竜王グループ』というフレーズがお決まり。

  • 二階堂卓也
竜王グループの特殊任務部雑務課主任補佐。創也のボディーガードでお目付け役。武術の腕前はかなりのもの。
趣味は転職情報誌を読む事(目当ては保育士の仕事だが、申し込んでも毎回不採用通知が届く)。
夢は「子供に好かれる、やさしい保育士になる事」だが、その笑顔は泣く子も黙る。周りにいる人に言わせれば、絶対に無理。
ここ最近は「脳内保育」と称し、24時間イマジナリー子どもたちの面倒を見ているらしい。巻を重ねるごとにヤバイ領域に踏み込みつつあり、今では幻覚レベルである

行動予測不能な園児を相手にするための、保育士に必要な動作を盛り込んである保育士拳(ほいくしけん)なるものの使い手。
さらに謎の老師の教えで保育士拳に「」を取り入れた結果、現在は保育士拳・愛の発展型という強化型になっている。

「保育士拳奥義『むずかる子どもに天上の調べ』!」

14巻ではゲーム内の役割で「中学校教師」となり、本職でないにもかかわらず保育士への道と教師への道で大いに迷ったうえに身も心も熱血教師となってプレイヤーたちを引かせた。どうやら一度決めたら周りが見えなくなるタイプのようだ。
乗っている車は、74年型のダッジ・モナコ440。
上司の黒川部長を彼の尋常ではない性格から嫌っている。一度、保育園にスカウトされたことがあったが、黒川部長に阻止された。


  • 黒川雄一
竜王グループの社員であり、二階堂卓也の上司にあたる特殊任務部部長。
強いとか弱いとかではなくただひたすらに「運のいい人」。お茶目な性格のため、二階堂卓也からは煙たがられている。
また、TSM-トップ・シークレット・ミッション(超極秘任務)といいながら、毎回卓也をひまつぶしにつきあわせる。
しかし最新刊によればほとんどは二階堂を足止めしたい創也の差し金であるらしく、純粋な好意で部下を誘っている可能性も。


  • 創也の祖母
竜王グループの会長。気品があるが厳しく、創也から恐れられている。創也曰く、鬼。
14巻上「夢幻」では、南北磁石にゲームの舞台としてグループが管理する実験用の街を貸した。
実際のところは、グループの情報網をハッキングする産業スパイをおびき寄せる目的で貸した模様。南北磁石との『商談』を終えた際、夢幻を「中学生が作った不良品」と切り捨てる冷酷さを見せた。
孫の将来を案じてはいるが、このままだと彼は父親を一生超えることはないだろうとも(彼に向かってはっきりと)発言している。


  • AKB24
竜王グループが作ったホームセキュリティーシステム。
侵入者から24時間契約者の財産を守るため、倉木伶教授が開発した。しかしその真の目的は、竜王創也を24年後まで竜王グループの総帥としてサポートするもの。
『AKB』は、表向きはAutomation Key Barrierの略となっているが、本当はAfter King's Brain『後の王の頭脳』の略。
着実にバージョンアップが重ねられており、同作者の夢水清志郎の事件簿シリーズでは製品化・一般利用されている描写があった。
現在のところ、普段は会長のそばについている模様。



◇同級生たち

  • 堀越美晴
創也に好意を寄せている。
昔から勘が良く、クイズ番組に出たときは3~9問までほとんど山勘で答え正解するほどだが、内人に好かれている事には全く気づいていない。
クラスでは見た目よりしたたかだとささやかれている。
父親がテレビのディレクターなので、彼が手がけた番組によく出演する。なお、父の堀越Dは怪盗クイーンシリーズでもその姿を確認できる。
内人にとってのヒロイン…のはずなのだが、話が進むと浦沢ユラがそのポジションを担うようになり、10巻を超えたあたりから空気化している。


  • 真田志穂
通称「真田女史」。一見クールな少女だが、「時見」と呼ばれる未来予測能力者。時見は様々な現在のデータから未来を予測するため、厳密に言うと占いとは違う。
祖母と父が時見で、志穂自身も時見の力を強く受け継いでいる。
「こんなこともあろうかと思って」がきめ台詞。クラスの中で唯一、創也と対等に話ができるため、クラスの人からは一目置かれている。
健一に恋をしていて、健一だけに可愛い笑顔を見せる。


  • 西本健一
落語が好きで、将来の夢は落語家。所属する落語研究会では「三遊亭たぬたぬ」と名乗ることも。都市伝説に詳しい。
彼も真田女史が好きで、両片思いの状態。
後先考えずに行動してしまい要領が悪いものの、人を笑顔にすることを考える心優しい性格である。



◇栗井栄太
伝説のゲームクリエイター。南北磁石のライバル的存在であり、世間に顔を出す場合はイータ・エリックと名乗っている。
男性の名前のようだが、素顔や所在は謎に包まれている。

※以下、正体ネタバレ
+ ...
実は神宮寺直人、鷲尾麗亜、ジュリアス・ワーナー、柳川博行のチーム名。神宮寺いわく「4人揃ってこそ栗井栄太だ」とのこと。


  • 神宮寺直人
ハンサムでやせ型、背が高い。ヤのつく自由業の人のような格好をしている。年齢は31歳。
雑用などを扱う栗井栄太のまとめ役で、たいていのことを、ほかのメンバーに相談せず独断で決定できる権限を持っている。また、栗井栄太はお金持ちだが、いつも土木工事などのアルバイトをしている。
[ゲームの館]を作ったのも彼。
言動や行動からは大ざっぱな印象が目立つものの、メンバーのことを大切にする。
楽しいことをとことん追求し、ゲームに命をかけるほどの情熱を秘めた男。創也とはしばしば張り合う。


  • 柳川博行
無口な美大生。ニックネームは「ウイロウ」。
音楽とグラフィック、アクションシーンなどを担当。ゲームを作っているのは戦うよりもゲームを作ることが楽しいからだという。
二階堂卓也が「自分より強い人」と発言し、実際に内人の前で指ではじいただけでカップを真っ二つに割っていることからその実力は計り知れない。
料理の腕前は超一流でレストランが開けるほど(神宮寺直人に冗談でキッチン・クリイエイタを開こうといわれている)。堀越美晴の父親が番組出演を持ちかけたことも。
また、大学には(作者いわく)ほぼ行っていないようだが、教養も持ち合わせていることが窺える。
ゲームはそれほど好きではないらしい。趣味は薬草を育てる事。ゲームの館の庭も管理している。


  • 鷲尾麗亜
表向きは売れっ子の冒険作家。栗井栄太としてはゲームシナリオを担当。他のメンバーからは「姫」と呼ばれる。
いつもは「ゲームの館」の近くのマンションに住んでいるが、作家活動で締め切りが迫るとホテルに缶詰めになり、さらにせっぱつまってくると館に逃げ込んできて悲鳴などを上げて大騒ぎする。
常に駄菓子を持ち歩き、いつも酢昆布をしゃぶっている。料理の腕前は「狩の餌になるが生け捕りには不向き」といわれるほど下手で、味は毒にも匹敵する。以前、残飯を捨てたことでゴミ捨て場にカラスが寄り付かなくなり、町内会から感謝状をもらったことも。
衣服や靴は赤い物が多い。ゲームを作ることは、本人曰く「死ぬまでの暇つぶし」だという。


  • ジュリアス・ワーナー
小学校6年生の少年。創也と性格が似ている。
外見は白人だが、国籍や生まれ育った場所は日本であり、日本語以外は話せない。
栗井栄太のプログラム担当。幼いころに両親をなくし、神宮寺に助けられた。
双子の妹・ジュリエットを気にかける優しい兄。

  • ジュリエット・ワーナー
ジュリアスの双子の妹。兄を慕う、大阪弁の快活な少女。
兄と同様プログラミングの知識は豊富。また、髪の毛や服に気を使うなど、年頃の少女であることが分かる。


以下さらなるネタバレ

+ ...
……実はこのジュリエット、ジュリアスの別人格
小学校へ行く以外の外出時や強いショックを受けた時に人格が変わり、妹・ジュリエットになる。外出時は女装する。
妹について自分の別人格であるという自覚はなく、記憶も無意識につじつまを合わせているようだが、深層心理では薄々感づき始めており、本当のことを知りたいと思っているらしい。
ジュリアスは短髪のため、彼女が人格として出てくる=ジュリアスが女装する際は髪型もそのまま。
しかし、夢幻下巻にてジュリアスが見ている本当の彼女の姿は長髪であることが判明した。

以下、15巻以降の超重大なネタバレ。閲覧は自己責任で
+ ...
神宮寺たち栗井栄太は二代目
その事実を知っているのは神宮寺のみ。
初代栗井栄太は神宮寺の師匠で栗井栄太が本名。「どうして、こんなに退屈なんだ?」が口癖。
今は旅をしており、神宮寺に栗井栄太を継がせて自分の退屈しないゲームを作るよう言い残した。
ゲームクリエイターとしての実力は正に究極で、創也からは『神』と評された。
その一方で創也や神宮寺たち以上に手段を選ばない。
この世には「やっていいこと」と「やったら面白いこと」の2つしかないと考えており、法律や道徳など不要と考えている。




◇頭脳集団
依頼があればペットの誕生日会から二酸化炭素削減国際会議の企画書、銀行強盗の犯罪計画までどんな計画書もつくってしまう集団。
迷宮入りした事件の約2割に頭脳集団が関わっているという。
日本警察は存在すら知らず、存在を知っている竜王グループもこの組織の名称すら不明なため便宜的に「頭脳集団」とつけている(麗亜は「作戦屋」と名づけた)。内人たちは名称を知ろうとしただけでかなり危険な目にあっている。
構成員は一切不明だが、組織の名前も知らずに協力する一般人も多く、身近なところにも存在する。
「時見」と呼ばれる未来予測能力者も複数所属している様子。
南北磁石が作るゲームは、時見の未来予測結果から世界の未来にとって障害になると判断しており、2人を排除しようとしている。

その時見いわく、「世界は覚めないを見る」とのことだが……?

  • 浦沢ユラ
中学3年生の、とてもかわいい女の子。
興味があるのは「人類の進歩と調和」。死を全く恐れていない。
「命は、神さまから、ほんのすこしの時間貸してもらってるだけのもの。 死は、それをかえすときがきたってこと。――死ぬなんて、それだけのことじゃない。だから、わたしはこわくない」
頭脳集団の幹部ではないが、その候補生。どんな時も生きて帰ってくることが信条の内人とは相反する存在。
殺気を出さないで攻撃できる。また、金魚を生きたまま平然と飲み込むなど、猟奇的な一面も。
内人に好意を持っている描写があるが、はたして…?



◇南北磁石の近親者

  • 内人のお婆ちゃん
幼い内人に数々のサバイバル知識・精神を教えた人物。その他にもおもしろい映画からインカ文明までさまざまなことについて教えてあるらしい。
父方の祖母であること以外、その存在はまったくの謎に包まれている。
「黒須島クローズド」にて元々、漁師町出身であることが判明した。そのため海に関するレジャーサバイバル知識も持っているらしい。


  • 内藤内記
内人の父。見た目はごくごく普通のサラリーマン。
しかし手近な物を武器にチンピラを軽くあしらったりと、内人以上のサバイバル知識・能力を持っている様子。
このあたりは父子でしっかり受け継がれている。
そして、タダでもらえるものはとにかくもらうところも同じ。
創とは知り合い。


  • 内人の母
名前、姿ともに不明。家庭では夫よりも若干強いであろう様子が見られる。
内人の成績をどうにかするため塾に通わせたり、頭脳明晰な創也に絶大な信頼を置いていたりと、教育熱心な母親。
内藤家の家計を、夫の飲むビールを発泡酒にするなどしてやりくりしているようである。


  • 竜王 創
創也の父。ハンサムだが不精ひげを生やし、一見ホームレスっぽく見える。
竜王家に婿入りしたが、今は疎遠。今でこそ竜王グループから遠ざかっているものの、「竜王グループに対抗できるだけの力」を持っている。
竜王グループを継ぐ気はなく、また義母も継がせようとしていない。後先を考えない性格は創也に受け継がれている。
義母である会長からは評価されている。
内藤内記と知り合い。


  • 創也の母
こちらも内人母と同じく、名前も姿も不明。竜王グループ社長、つまり現総帥。
会長の一人娘。家を継ぐ気のない夫のことはあまり信用していないようにもとれるが、はたして……?



【用語】
もとは竜王グループの開発計画から見放された廃ビル。四方をビルに囲まれ、入り口はビルとビルの隙間の細い路地を通った先にある。
創也と内人は最上階の4階を中枢部分として利用しており、部屋には創也が拾って修理したパソコンや周辺機器、自家発電機、ミニコンポ、本棚などがある。牛乳は腐りやすいため置いていない。
4階まで行くには創也がつくったトラップを突破しなくてはならない。このトラップに以前ジュリアスが引っ掛かり、さんざんな目に遭っている。
さらに2階には暗視カメラ、1・3階には監視カメラがついていて、4階から監視されている。

  • 四大ゲーム
過去のゲームの中で特に優れている4つのゲーム(1:子牛缶殺人事件、2:モグラ・マグロ、3:ジャムへの荷物、4:匣の中の溌剌)。
名前の元ネタは「四大ミステリ」(黒死館殺人事件、ドグラ・マグラ、虚無への供物、匣の中の失楽)。

  • ルージュ・レーブ
フランス語で、意味は「赤い夢」。上記の四大ゲームに続く、第五のゲームと呼ばれる。
しかし制作者の栗井栄太自身は「失敗作」と評した。

  • R・RPG(リアル・ロールプレイングゲーム)
現実世界を舞台に進行するゲームのこと。南北磁石が作っているゲームはこれに属する。
  • IN塀戸
    栗井栄太のR・RPG。
  • 怪人は夢に舞う
    南北磁石が制作したR・RPG。酷評され、南北磁石解散の危機に発展しかけた。
  • DOUBLE
    栗井栄太が製作したR・RPG。
  • 夢幻
    南北磁石が制作したR・RPG。「悪夢からの脱出」がコンセプトで、現在のバージョンは1.0。あらすじでは「究極のゲーム」と書かれているが、改善の余地はまだ多い。

  • 時見
自らが観測した事象・データから未来を予測する異能者。この世界には割といる能力者のようで、作者の別作品『ぼくと未来屋の夏』に登場する「未来屋」もそのうちの一人。『モナミは世界を終わらせる?』で言及された能力「サキミ」もこの力の事。
時見によって見れる期間に差はあり、「予測」ゆえに十分なデータが存在しないと起動しない欠点もあるがかなり高い精度を誇り、身近な所では自分の仕事を助けてくれる人の場所や作業の終了予定、突き詰めれば世界の未来まで見てしまえるのだが、
稀にその予測を覆す行動を起こす「時見崩し」なる特性を持つ人物もいるという。



追記修正は、究極のゲームをプレイしてからお願いします。


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最終更新:2024年01月14日 13:04