高原竜ヒドラ

登録日:2016/09/22 (木) 09:30:27
更新日:2024/02/25 Sun 23:01:27
所要時間:約 4 分で読めます





ウルトラマン』20話「恐怖のルート87」に登場する怪獣。
本項目ではヒドラの登場エピソード「恐怖のルート87」についても言及する。

概要

身長:60m
体重:なし

鳥のような姿をしており、素早い動きで空を飛び回る。
武器は口からの火炎と嘴、ある意味あの火山怪鳥バードンの先駆けと言える。
正体は不明、劇中では古代の始祖鳥だと言われるが……

劇中での行動

ある日、大室山が発光するという怪現象が発生、科学特捜隊が調査を行うが異常は見られなかった。
それと同時に科特隊本部で待機していたフジ隊員の前に1人の少年が現れる。

「高原竜ヒドラが暴れるよ」

と言い残して去っていった、入れ違いで入ってきたイデ隊員は誰も見なかったという。

気になったフジ隊員は調査に出ていたムラマツキャップ達に報告する。
ヒドラというのは大室山の麓にある公園の石像の名前だった。
これは全国の子供達から応募したデザインによって作られた物で、当選したのはムトウアキラという少年だった。

早速住所を調べてイデ・フジの両隊員が訪ねるが、アキラ少年は半年前に国道87号線でひき逃げ事故で亡くなっていた。
そして彼の写真を見てフジ隊員は驚愕する。

そこに写っていたのは、正に今日本部に現れてヒドラの事を話した少年だったのだから…


一方、夜中まで調査していたキャップ達は山が光るのを目撃、そして山頂からヒドラが出現し、彼らの攻撃を尻目に飛び去って行った。

そして翌朝、ヒドラはアキラ少年が亡くなった87号線に現れ、自動車を襲い始める。
科特隊は直ちに出動する。ハヤタ隊員はヒドラが車を襲う理由を

ヒドラにアキラ少年の魂が乗り移り、憎き車を襲わせている。

と推測した、だが大勢の罪無きドライバーを犠牲にはできない、キャップの激励の元、ヒドラを退治する事になった。
科特隊はベムラー以来となる連携攻撃「ウルトラ作戦第二号」でヒドラを攻撃、追っ払う事に成功したもののハヤタが負傷してしまう。

今度はアラシ隊員がタンクローリーを使って、再び現れたヒドラに深手を負わせるも、逆に追い詰められる。
それを見たハヤタはウルトラマンに変身、ヒドラと対峙する。

だが、ハヤタの怪我の影響なのかヒドラの猛攻に押され気味のウルトラマン。
それでも何とかスペシウム光線を放つも、ヒドラは飛んで回避、再度スペシウム光線を放とうとするも

その背中には、ムトウアキラ少年が乗っていた……。

それを見たフジ隊員は

「ウルトラマン、ヒドラを殺してはいけないわ!」

と叫ぶ、それを聞いたウルトラマンは攻撃を中止、ヒドラを逃がす。

「あれ? ウルトラマンの奴、わざとヒドラを逃がしたぞ? 何故スペシウム光線を発射しなかったんだ?」
「ウルトラマンにはわかっていたんだわ、ウルトラマン、ありがとう!」

事件後、ヒドラの像の前に立つ科特隊

「白鷺は乙女の化身だという言い伝えがあるが、このヒドラも自動車事故で不幸な死を遂げた多くの少年たちの化身なのかもしれん」
「ひき逃げをした犯人も自首して、警察に捕まりましたよ」
「これでアキラ君も天国に行けるわね」
「ヒドラは子供達の守り神だったのかもしれませんね、遠い遠い昔から…」

結局ヒドラは何者で、何故フジ隊員にしかアキラ少年の姿は見えなかったのか、ヒドラはその後どうしたのかはわからなかった。
しかし、これだけは言える。

ヒドラはもう、人間の前に姿を現さないということだ。


他の作品に登場したヒドラ

楳図かずおによる漫画版『ウルトラマン』でも同様の役回りで登場。ホラー漫画家なだけあって、実に上手にシナリオが纏められている。

映画『甦れ!ウルトラマン』ではゼットン星人が暴れさせた怪獣として登場。
分身したウルトラマンと戦い、逃げようとしたところをスペシウム光線で撃破されるシーンが合成で作られている。

漫画『ウルトラマンSTORY 0』では惑星エレメンターにある風の国の守護獣として登場。腕は無く、ほぼ巨鳥そのもの。
他の守護獣(シーモンスパンドン、シュガロン)に比べ温厚だが、いざ戦いになると自ら前線に立つ勇猛さを見せる。
武器は羽ばたきで巻き起こす突風で、ケガのせいでゴーストロンと上手く戦えないウルトラマンを援護した。
エレメンターの力を狙うガッツ星人の罠で命を落とすも、魂になっても他の守護獣と共にガッツ星人の撃破に貢献した。

ウルトラマンギンガ』ではダークスパークウォーズに参戦しており、ダークルギエルによってスパークドールズに変えられてしまった。


『ウルトラ怪獣散歩』では巨大ヤプールと共にゲストで登場。
なお、ボイスは吹き替えではなく怪獣語(要は鳴き声)となっており、メフィラス星人にはその言葉の意図がわかる様子…といっても流石に視聴者にも言葉の意味がわからないと番組のコンセプト的にも困るため、メフィラス星人の持っている携帯翻訳機で周囲と意思疎通を行なっている。
なお、今回訪れた場所は彼の故郷である伊豆であり、出自からやたらと「ムトウアキラ」を連呼することが多かった。



余談

デザインは舞台にもなっている伊豆シャボテン公園にある荒原竜の石像がモデル。
此の話の監督である樋口祐三氏が現地にロケハンに赴いた際に即決したそうだ。
サボテグロンもアジトに使用している。

名前の由来は高原竜を英訳した「ヒル・ドラゴン」の略。多頭竜でも腔腸動物でもない。

スーツはギガスに改造された。上半身には、全く面影が無い。

追記、修正をお願いします

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ウルトラマン
  • 初代ウルトラマン
  • ウルトラ怪獣
  • 守護神
  • ムトウアキラ
  • 交通事故
  • 国道87号線
  • 恐怖のルート87
  • 高原竜ヒドラ
  • 静岡県
  • 大室山
  • 伊豆
  • 伊豆シャボテン公園
  • 荒原竜
  • 飛行怪獣
  • 始祖鳥
  • 幽霊
  • 風神
  • 怪獣
  • 少年と鳥
  • 悪役

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月25日 23:01