あっぱれさんま大先生

登録日:2016/9/13 (火曜日) 17:10:00
更新日:2023/08/04 Fri 21:27:29
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「あっぱれさんま大先生」とは、フジテレビ系列で1988年から2003年まで放送されていた明石家さんまの冠バラエティ番組である。

一度「やっぱりさんま大先生」と名称が変更されたことがあったが、さんまと子役たちが触れ合うというコンセプト自体は変わっておらず、後にタイトルが元に戻ったので、便宜上ここに記す。

概要

さんまが先生役として、生徒役の子役達(主に小学生)と触れ合うバラエティ番組である。
10年以上も続いた人気番組の一つであり、この番組をきっかけに内山信二や前田愛などの子役たちが大ブレイクした。

さんまが複数のゲストを相手にトークをするというフォーマットを作り上げた最初の番組であり、後にさんまはこれの大人版として、一般女性の様々な恋愛談をトークする「恋のから騒ぎ」(1994年~2011年)、「から騒ぎ」の芸能人版として「踊る‼さんま御殿」(1997年~)の放送を開始した。但しこの2番組はフジテレビではなく日本テレビの制作である*1

ナレーションは富田耕生が担当していた。

また、エンディングでは服部克久作曲の「記念樹」が使用されていたが、とある事件で使用不可能となり封印作品となった。


番組の変遷

  • 1期(1988年~1996年)
1988年11月21日にアニメ「魁!!男塾」の後番組としてスタートした。
スタートしたころは生徒の一人とさんまがトークを繰り広げる「あっぱれ相談室」、生徒がリンボーダンスやバレエなど様々なものに挑戦する「あっぱれ隊が行く」、生徒たちがトークしたりクイズをしたりなど自由に繰り広げられる「あっぱれホームルーム」の3つのコーナーのみで番組が進んでいったが、のちにセットが教室となり、生徒たちがまじめにスポーツに取り組んだり、何かを調査したりなど内容自体が徐々に変わっていった。
1990年から日曜13時の枠に移動、以降一時期を除いてこの時間での放送が定着する。
また、この時期に出演したメンバーの何人かは後年4期に陪審員役としてゲスト出演している。

  • 2期(1996年~2000年)
1期に出演した生徒たちが一斉に卒業したうえ、タイトル名が変更など大幅にリニューアルした。
当時の生徒陣の何人かが活躍する「やっぱり学園野球部」というコーナーが番組一年目に放送された。
また生徒たちの親や祖父母たちがより生徒たちのように目立つようになったのもこの時期から。

  • 3期(2000年~2002年)
2期の何名かの生徒を引き継いでリニューアルした。
またこの時に番組名が元に戻った。

  • 4期(2002年~2003年)
番組の名コーナーである「あっぱれ学園裁判」を前面に押し出した形へとリニューアルされた。
その結果従来の教室型のセットや俳句やトークコーナーがすべて廃止され、番組内容が「あっぱれ学園裁判」のみとなってしまったので前3つと比べると物足りない印象がある。
2003年10月に「さんま大先生が行く!」というタイトルに引き継ぐ形で放送を終了した。

主な卒業生

あっぱれさんま大先生の生徒と言えばやはりこの人と言われるくらい、最初期から番組内で大いに貢献してきたデブタレント。
その丸々太った体格に加え、ポンコツぶりを何度も発揮したことによって大ブレイクすることになり、数え切れないほどの富と名声が与えられたが番組終了後に地獄を見ることになった。
司会のさんまとは現在でも深い師弟関係で繋がれている。
余談だが、彼が起用されることになった一番の理由はオーディションの600人の候補者の中でたまたま彼だけがデブだったからという。

  • 山崎裕太
現在でもドラマや舞台で活躍する俳優。
同じ年齢の年齢の男子と比べて小柄であるという事にコンプレックスを抱いていたが、中学校に入学した辺りで急成長を遂げた。

  • 前田愛
現在も女優として活躍しているうえに、歌舞伎役者と結婚するなど卒業生の中では一番の勝ち組であろう。
知性の青き泉を演じた方とは別人…だが当項目の前田氏も2003年版『キノの旅』のキノ役等で声優の活動があるので少々間違えやすい。

  • オカモトレイジ(番組出演時:三宅零治)
あっぱれさんま大先生の生徒の中でも屈指のカオスキャラ。
脈絡もなく大声ではしゃぐ(時折謎の動きをする)、やたらとトイレに行きたがる、下ネタを連発するなど数え切れないほどの問題行動をするため何度もさんまや同じ生徒役の子役(特に女)から呆れられていた。
とはいえ、7年半も生徒役として出演していた。ちなみにこの長さは男子の中では彼がトップであり、番組の顔と呼ばれている内山よりも少し長く在籍している。そして何気に男子勢の中では唯一花澤、悠木、日高の3名のさんま大先生発の声優と同番組内で共演している。
余談だが、両親の離婚や再婚の関係で番組中に3回も苗字が変わっている。(しかもなぜか本人は親が離婚したことを明るく報告していた)
現在はOKAMOTO'Sのドラマーとして活躍。

  • 加藤諒
顔と眉毛が濃すぎることに定評のある俳優。
出演した当時からカマ疑惑が浮上していた。
4期内で唐突に「くるみと呼んでほしい」と言ったことにより、番組内でもくるみと呼ばれるようになった。

物語シリーズ』の撫子や『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の黒猫などを代表作に持つ声優。
他の生徒と比べてややおとなしかったが、ゆったりとしたボイスはこの頃から完成されていた。

  • 悠木碧(番組出演時:八武崎碧)
魔法少女まどか☆マギカ』のまどかや『妖怪ウォッチ』のイナホなどを代表作に持つ声優。
当時からお転婆で、時折その可愛さを振りまいていた。
零治に恋をしていたこともあったが、結局実る事が無かった。
実は芸能界に入った当初は子役としての活動が多く、声優業からは段々と離れつつあった。
後年本人の希望により声優業へ本格的に舵を切ったという経歴を持つ。

とある魔術の禁書目録』の打ち止めや『リルリルフェアリル~妖精のドア~』のすみれなどを代表作に持つ声優。
当時はやや勝ち気な性格で、自身の両親が離婚した件についての歯に衣着せぬ発言も多々あった。


余談

この番組の源流を遡れば、歌舞伎俳優・故18代目中村勘三郎にたどり着く。
中村勘三郎といえば、平成の歌舞伎界におけるリーダー格の一人であり、子供の頃は「天才子役」の名を欲しいままにした男である。
また、さんまとは同い年ということもあり、度々ゴルフやお酒を飲みに行くほどの親友で、テレビ局で幼い息子二人をさんまの楽屋へ預けたり、長らくNHKへ出演が無かったさんまを大河ドラマへ出演させたこともあった。
(勘三郎は若い頃、さんまの元妻・大竹しのぶとデートしてフラれたこともある。)
その勘三郎が子役の「5代目中村勘九郎」時代に、喜劇俳優の三木のり平を生徒役にして、自ら先生役として生意気にも講義をする『勘九郎・のり平の大人の幼稚園』というラジオ番組がニッポン放送で放送されていた。
この番組のテープを持っていた女優・岸田今日子がさんまに「面白いテープがある」と聴かせた所、さんまはこのテープを気に入った。
そして、「これをテレビで出来ないものか?」と盟友であるフジテレビディレクター・三宅デタガリ恵介と相談して作り上げたのが、『あっぱれさんま大先生』だった。

そして時は流れて、2009年。

さんまの耳に「中村勘太郎・前田愛 結婚」というニュースが飛び込んだ。勘太郎は言うまでもなく、勘三郎の長男である現・6代目中村勘九郎。前田愛は前述の通り、『さんま大先生』の生徒役だった女優である。
二人の間には2011年に長男が、2013年には次男が生まれている。
子供の頃から知っている二人。なおかつ、片やさんま大先生のルーツである親友の息子、片やさんま大先生出身の女優。その縁から、さんまは『さんまのまんま』へゲスト出演した6代目勘九郎とその弟・七之助に「中村家だけは不思議な縁」「この巡り合わせは気色悪い」「あっぱれの子を二人も妊娠させて…」とぼやいていた。



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最終更新:2023年08月04日 21:27

*1 なお、フジテレビでは特番として東大生相手にトークをする「さんまの東大方程式」を不定期に放送している。