ジョニー(イレイザー)

登録日:2016/09/04 (日) 17:19:22
更新日:2023/04/05 Wed 21:57:14
所要時間:約 9 分で読めます







We can't accept any deliveries(フッww)


組合員ならお馴染み、シュワ映画の一作「イレイザー」に登場する名キャラクター。
演じているのは故ロバート・パストレリ。
吹替は辻親八、樋浦勉の2名が担当。


◆概要
フルネームはジョニー・キャステレオーネ(John Casteleone)
見た目は冴えないチリチリ頭の小太り中年オヤジであるが、
麻薬の密売人カネリー(カネッリ)の情報を提供した関係で妻と一緒に証人保護プログラムの対象となっている。

作中冒頭から居場所がバレてカネリーの部下に妻諸共舌を抜かれて殺されそうになっていたが、
我らがシュワちゃん演じる証人保護プログラムエージェント、ジョン・クルーガーによって命を救われる。

序盤こそ超個人的なしょっぱい理由で殺されかかっていたアホなモブキャラその1でしかなかったが、
後半に再登場してからは八面六臂と言っても過言ではない大活躍を見せてくれる。
というかコイツの手助けが無かったらジョンも危なかったのでかなり重要なポジションを担っていたり。

従兄弟の港湾労働者組合ボスであるトニーと共に意外な活躍ばかり見せてくれる、
さながらコマンドーにおけるシンディのようなシュワちゃんの相棒的存在。
冒頭ならともかく作品を最後まで見れば、こんだけ優秀なら女も寄ってくるかと納得するはず。



◆作中での活躍
上述したように妻諸共カネリー一味の刺客に殺されそうになっていた。
ジョニーとしては最初どうしようもないと悟っていたらしく、カネリーの部下に殺せと啖呵を切っている。

間一髪のところでジョンが乱入し、カネリーの部下が一瞬で蹴散らされた後、
ジョンの作戦に協力し、「ジョニーたちを殺した後で仲間割れした」として最終的に隠れ家に火を放ってから逃走。
その後に明かされたカネリー一味に居場所が割れた理由というのが、
昔馴染みのイタリアレストランに入っていくところを見られたという何ともしょーもない物だった。

別れ際には別のエージェントの車に乗せられながらもジョンに感謝しており、
困ったことがあったら何でも力になると言いながら一旦フェードアウト。
以降はジョンの手引きで世間的には死人として扱われ、以降は「ヒュー・コールター」という別人にすり替わる。


そしてストーリーが進み、ヒロインのカレンと共に大手軍事企業サイレス社へと侵入するため、
ジョンは協力者としてジョニーを迎えに行くのだが、何と再登場時はプライドのあるマフィアなら死んでも来やしないゲイバーのバーテンとして働いていた。

ジョークや愚痴を交えつつもジョンとカレンに協力の意を示し、ここから彼の本領発揮。
ピザのデリバリーに化けてジョンから渡された発泡性胃薬で発作を装って騒ぎを起こし、ジョンとカレンの侵入の隙を作った。
その後担架で医務室に運ばれたのだが、うっかり医療用機械を弄った所為で心肺停止と勘違いされ、
意識がはっきりしているのに電気ショックを2度も浴びせられてしまったりしている。
冒頭のレストランの件といい、変な所でおっちょこちょいな奴である。

最終的にカレンの身が敵の手に落ちてしまい、ジョンはその救出に単身向かおうとするのだが、
ここでもジョニーは男気を見せてジョンに協力の継続を申し出ると共に、密売が行われるボルティモア港を取り仕切っている従兄弟のトニーを紹介。
自分の縄張りを余所者に勝手に荒らされていることを知らされたトニー達港湾労働者組合員の協力をも取り付ける。

港での激戦でもトニー率いる組合員と共に大活躍。
敵の気を引いてジョンの突入の時間を作ったり、他の組合員たちと共にサブマシンガン片手にマジモンのマフィア相手に大暴れしたりもした。

彼らの活躍のおかげで敵側の悪事が明るみに出てこれにて一件落着……かと思いきや最後にまたしてもジョニーが活躍。
敵側の主要人物たちを乗せたリムジンの運転手にすら化け、厄介者が爆死したと思い込んで緩みきっている彼らを車内ロックをかけた上で線路上に放置。
結果的に敵側主要人物たちを纏めて諜殺するという実にオイシイ役どころを掻っ攫う。

そして別の場所に待機させていた車に乗り込み、ジョンに対して颯爽と手を振りながら姿を消していった。


◆ジョニー語録
やはり日本テレビ版=玄田シュワ版における樋浦勉の吹替が有名だろうか。
特にイレイザー本編を見たことない人でも「仔牛の煮込み」とか「ペパロニのピッツァ」辺りのセリフは目にしたことがあるかもしれない。
勿論、ソフト版=屋良シュワ版の辻親八の方も名演なのは間違いない。

他のキャラクターにも同じことが言えるが、コマンドーと同様にシュワ映画のお約束である、
軽快で小気味良いジョークが満載である。

※青字が辻版、赤字が樋浦版のセリフ



「なぁるほど、ザマアみろバカモンが」
「なるほど……アホだなお前ら」

作中冒頭、ジョンに「カネリーの部下は自分たちを殺した後に仲間割れした」というでっち上げを聞いて、部下の死体を見やりながら。
……樋浦版については少なくともこの時点ではおまいうとしか思えない。


「あの店かちくしょう! あん時はウマいイタ飯が食いたくてしょうがなかったんだ! 死ぬほどな!」
「仔牛の煮込みが死ぬほど食いたかったんだよ! もう半年もまともな飯食ってねえ! やってられっかい!」

で、逃走中の車内でジョンに自分のヘマを聞かされての一言。
いくら食事事情に乏しい潜伏の身の上とはいえ理由があまりにも個人的すぎる。
ジョンからは次は本当に死ぬと釘を刺され、妻にも完全に呆れられていた。


「おい待てよ、こう見えても俺は律儀なんだ! 恩は絶対に忘れねえ! 何か困ったことがあったらすぐに言ってくれ力になるぞ! おいあんた名前は!?」
「ああちゃんと証言するよ! あんたに借りができたし俺も男だぜ! 困ったことがあったら、何でも言ってくれよなええ!? おい! 名前なんてーの!?」

別れ際、別のエージェントの車に乗せられながらジョンに対して。
実際、再登場後の彼の活躍を目の当たりにすればここで言ったこれらの言葉が決して口先だけではなかったのがよくわかる。
尚、妻には「文通でもしようっての?」と、これまた呆れられていた。


「ああ……そりゃ確かにマフィアにはな。まともなマフィアはプライドが高くて絶対にこんな店には出入りしねえからな」
「どうかこれだけは頼んでおく……俺がホモじゃないってことバラさないでくれ……失恋させたら気の毒だからな」

「まあ、ハハッ……マフィアからはな。プライドのあるマフィアならこんな店には死んでも来やしねえもんな」
「これだけは断っとくけどよ……俺がゲイじゃないってバラすなよ? 無闇に誰かの恋心を傷つけたくない」

作中後半、新たな潜伏先であるゲイバーでジョンと再会しての一コマ。
ゲイバーで働いていれば"マフィアからは"安全らしいが……その言葉の裏にある意味はやはりそういうことなのだろうか。
とはいえ、素性を偽っていることに気を使っている辺り、これまた変なところでマメな男である。
(だからなのか同じバーテンダーのケヴィンに気に入られてるっぽいし)


「それじゃあ戦車を用意しろ、そうだロケット砲もいるぞ。それに肝っ玉だあ、例えば……シュワルツェネッガーみたいな」
「必要な道具言っとく、戦車だろ? ロケット砲も何門かいるな。それから俺用にアルカポネ級のでっかい肝っ玉だな」

ジョンに自分に協力を頼んだその目的を聞かされて。
てっきり引越しの手伝い程度と思いきやとんでもない大事に巻き込まれながらも、
何だかんだ付き合ってくれる辺りジョニーの義理堅さと人の良さがよくわかる。
で、サイレス社に押し入るに当たって必要な道具に関するジョークを披露。これには同乗していたカレンも苦笑い。
しかも辻版に至っては目の前にモノホンがいるという妙にメタいシーンになっていたり。


「ああどうも通してください、14階のブレヴァンズさんにピザを届けに来ましたあ」
「ジゼンニチョカヲチョッテナイテェマエwwヌフフフww」
「ほら早いとこブレヴァンズさんに電話してくれよお、なんたってペパロニとチーズの……ムチャンマイピッツァだ」

「おおっと頼むよ気をつけてくれえ、14階のブレヴァンズさんにデリバリーだ」
「キョカノナイモノヲトオスワケニハwwエッヘッヘッww」
「だったらブレヴァンズさんに電話して確かめろよ、ペパロニのピッツァだぁ、激ウマだでぇ~」

サイレス社侵入の際にピサの宅配員に化けての警備担当者とのやり取り。
軽快なセールストークや警備担当の言葉をあからさまに馬鹿にしての復唱など実に多芸。
辻版、樋浦版共に実にイラっと来るワンシーンである。
というか普通にピサのデリバリーやってても通用しそう。


「あんだとぉ? ああそうかい、テロリストがお望みなんだな!? よおしテロリストになってやる! テメエら覚悟しろ! 電気ショックだ!」
「もっと刺激が欲しいかえええぇっ!? ビリビリするような刺激だ! 刺激が欲しいだろ! お前にも電気ショックを味わせてやるう!」

作戦通りに事が進んだのはいいのだが、思わぬ不注意で電気ショックを浴びせられてしまったジョニーである。
ジョンの乱入と共に半ギレ気味に医療担当者たちに怒鳴りつけたのだが、これまた上述したように半分は自業自得なのである。


「ちょちょちょちょちょちょおっと待て、俺の話も聞いてくれ。あんたがいなかったら、今頃俺のベロはカネリーの家の壁に飾られてるだろう。いいか、力になる」
「なあおい待ってくれえ、話くらいちょっとは聞いてくれよな。あんたがいなかったら、俺の舌は今頃カネッリん家で剥製の横に飾られてる。なあ、役に立つぜ?」

サイレス社での一幕が終了した後、ジョンから感謝されつつもここから先は一人でやると言われての返しがこれ。
命の恩人相手には協力を惜しまない、これまたジョニーの男気溢れるワンシーンである。
彼と港湾労働者組合の面々のおかげで、ジョンも無事にカレンを救出できたのは間違いないのだから。


「こう言ってたあ、俺あのデブのブルドックトニーには一文だって払う気はねえってなあ」
「トニーのクソッタレオヤジに払う金なんかびた一文無いって言ったんじゃないか?」

満を持して登場した港湾労働者組合のボス、トニーがみかじめをインフェンティーノが払わないせいで金の勘定が合わない愚痴に対しての一言。
死亡した筈のジョニーの登場にトニーのみならず他の組合員も当初は驚きを隠せないでいた。
トニーの方もカネリーは気に入らないとしながらも、チクリ屋はそれ以上に筋を通しておらず最低と称するなど案外昔気質なのかもしれない。


「よう兄ちゃん、おうおうおうおう待ってくれちと話があるんだ」
「へへっわかってるよ。なあ兄ちゃん……ここで何してやがる?」

「よう兄ちゃん、おおっとお、ちょっとお話しようじゃないか」
「へっへへえ知ってるよお、質問がある……何してやがんだ?」

組合員伝説の幕開け。敵組織の監視員に対してのセリフ。
軽いノリから三点リーダの後、瞬時にドスの利いた表情に変貌する。
従兄弟のトニーも当初はジョンの話を笑い半分で聞いていたが、取引場所が自分の港と知るや否や一瞬でマジ顔になっていたり、
こいつら演技力がハンパない。


「そりゃ無理だサル。床に当てるだけでも上等だ」
「やめてくれよ、床に当たるぐらいが関の山だ」

物陰に隠れて遠方で最新式のレールガンを装備した敵を旧式ライフルで狙う組合員のサリーに対して。
……こんなことを言っておきながら、後にサリーは本当に正確無比に敵を狙い打つ絶技を披露。
ジョニー含めた他のメンバーもマジモンのロシアンマフィア相手に大暴れと最後まで組合員は凄かった。





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