天草遊泳中女子中学生サメ襲撃事件

登録日:2016/07/26 (火) 14:44:44
更新日:2023/06/13 Tue 13:51:36
所要時間:約 3 分で読めます




※この項目では実際に起こった凄惨な獣害事件を明記しています。閲覧には注意してください。

概要

1982年8月29日午後1時40分頃、熊本県天草郡大矢野町串の沖に浮かぶ羽干島近くの海で、
熊本市の会社員Aさん一家がヨットで楽しんでいた。

長女B子さん(13歳)と弟2人が「泳ぎたい」と言い出したので、Aさんは救命胴衣を着せて、
ヨットの船尾に結んだロープとつないでヨットを走らせながら引っ張っていた。

B子さんは扇形に泳いでいた3人の真ん中にいて、弟たちより1メートルほど長いロープを付けていた。

30分程たった頃、B子さんが「お父さん、(ロープを)引っ張って…」と声を上げた直後、
一瞬のうちにB子さんが海中に沈んでしまった。

Aさんが急いで救い上げたが、B子さんは胸の下半分から下腹部にかけて鋭利な刃物で切り取られたような、内臓もほとんど無い状態の即死だった。遺体には歯型の痕も残っていた。

この歯型の痕から犯人はシュモクザメと判明しているが(これに関しては否定的な意見がある)
個体駆除はされず、現在でも未解決事件となっている。
どちらにせよ、現在ではその個体もとっくに死んでいるだろうが……

獣害度

別名ハンマーヘッドシャークとも呼ばれるシュモクザメ、実は日本沿岸にいるサメの中では生息数が多い方である。
日本全域の沿岸で見かけられており、湘南や茅ヶ崎などにも生息している為、サーファーは特に注意が必要である。

4~6メートルと巨体ではあるが、サメの中では凶暴性が低い方で臆病な性格。
ただしそれもイタチザメやホオジロザメなどの他の獰猛なサメと比較した場合であって危険なことには変わりない。
サメの体内から人間の捕食も確認されている事から、人食いサメとして認定されている。

日本ではクマに次いでサメの獣害が多いとされている。
水陸両用のワニが定着していない分だけ、水辺での安心度は違うだろう。

一般的な海水浴場ならば問題無いが、日本は海洋獣害に会いやすい島国である事を忘れてはいけない。
海に慣れた漁師やダイバーでも、これら被害に会う事は往々にしてあり得る。
今回の様なシャークネットの保護が及ばない外洋は、やはり素肌で泳ぐべきではないだろう。

そんなシュモクザメも、高級食材フカヒレの材料とあって、近年は数も減って絶滅危惧種となっている。


海は海洋生物の生息域であって、人間はその海産物のおこぼれを頂戴しているに過ぎない。


追記・修正は、大自然の驚異に立ち向かえる人のみ。


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最終更新:2023年06月13日 13:51