ウルトラマン THE FIRST

登録日:2016/07/17 Sun 20:51:03
更新日:2023/08/11 Fri 09:39:01
所要時間:約 15 分で読めます





この物語は 科学特捜隊日本支部 ムラマツ班ともう一人
M78星雲からやって来た不死身の宇宙人が 地球を守った記録である



概要

『ウルトラマン THE FIRST』とは、高田裕三による漫画作品である。全3巻。
角川書店の雑誌『特撮エース』の看板として2003年の創刊号から連載され、同誌休刊後は『特撮ニュータイプ』に移籍して完結した。
そのため、移籍後の第2部はやや駆け足展開になっている。

作者・高田裕三はアニメ化もされた『3×3EYES』『万能文化猫娘』などの原作で知られるが、
その『3×3EYES』は「ウルトラマン」が原作になっている、と語る程の大のウルトラマニアである。
本作はTVヒーロー番組の金字塔『ウルトラマン』のコミカライズであるが、
それにとどまらず、金城哲夫の小説版などの設定をベースに独自の世界観を作り出している。

『ウルトラマン』は放映当時も楳図かずおや一峰大二によってコミカライズされているが、実は両氏の家には当時テレビが無く、
原作と比べるとやや乖離した内容や設定も否めない作風になっている(それが魅力でもある)。
実はウルトラシリーズのコミカライズはTV版に完全に沿ったものはあまりなく(第一、あまりにTV通りの作風であれば学年誌に載せる意味がない)、
こういった「原作シナリオを原作シナリオ通りやるコミカライズ」は意外にも少なかったりする。
そういった点では、放映から30年以上経ってようやく書かれた原作準拠のコミカライズと言えるかもしれない。

なお、『特撮エース』には『ウルトラマン THE NEXT』なる似たような名前の漫画も掲載されていたが、これは映画『ULTRAMAN』のコミカライズである。
新旧二つの「赤い球と青い球の戦い」、見比べてみるのも一興かもしれない。


特徴

舞台は60年代、と明確に冒頭で描かれているものの、さすがに昭和40年代のSFをそのまま今紙面で再現するのはムリがあるため、
機器や社会文化などは現代のそれに近いものとして描かれている(1980年代後半が舞台の『仮面ライダーSPIRITS』などにも同じことが言える)。
また、原作ではほとんど描かれていなかった、ハヤタとフジ隊員のラブロマンスに関しても触れている。
当時の特撮はジュブナイル色が強かったため、明確にヒーローの恋愛感情を描くのは次作『ウルトラセブン』までお預けとなった…のは有名な話である。

旧来の内山まもる、かたおか徹治、栗原仁などの作画においては
ウルトラマンは他の怪獣同様に「着ぐるみ」感を排したスタイリッシュなモノになっているが、
本作では「Aタイプ」「Bタイプ」のマスクが書き分けられ、更に皮膚が衣服のようにシワ打つなど、徹底して原作を再現した画風になっている。
一方で怪獣は生物的なアレンジが加えられていることが多い(特にゼットン)。


あらすじ

60年代半ば、地球は未曽有の危機に瀕していた。
地球各地、特に日本で怪獣や侵略者の出現が相次ぎ、莫大な被害が出ていたのだ。
国連は科学特捜隊を結成し、怪獣や宇宙人による破壊活動を未然に防ぐべく活動を開始した。

そんな中、地球にやって来た謎の青い球を追跡していた科学特捜隊のハヤタ隊員は、小型ビートルでの警邏中に赤い球と接触し、墜落。
そこで命を落としたかに見えたハヤタだったが、翌朝、竜ヶ森に浮かぶ小舟の上で目を覚ます。
彼の手には「ベータカプセル」が握られ、不審に思う間もなく湖面を割って宇宙怪獣ベムラーが現れた。
このベムラーこそが青い球の正体であり、赤い球はベムラーを追ってきた宇宙人であると確信したハヤタは、本部に連絡を取り、
ベムラー撃滅計画「ウルトラ作戦第1号」を始動させた。
赤い球___正義の巨人、ウルトラマンと合体したハヤタは、ベムラーを打ち破り、見事初陣に白星を飾る。
しかしそれはほんの始まりに過ぎなかった。
休む間もなく、次々に大怪獣は日本を襲う。
ハヤタはウルトラマンの力と、人間の知恵と勇気で恐るべき怪獣軍団に果敢に立ち向かっていく。


登場人物

本作の主人公。科特隊養成所を首席で合格したエリート隊員。ただし格闘ゲームだけは途轍もなく下手。
原作通りウルトラマンの前方不注意危険運転致死で命を落とし、ウルトラマンと融合し怪獣軍団と戦う。
原作ドラマではそのエリート性、優秀さが強調されていたが、本作ではウルトラマンに変身した瞬間に仲間との友情やフジ隊員の顔が浮かぶなど、
第2期ウルトラシリーズ以降の「思い悩み仲間と共に成長していく等身大のヒーロー」という要素も描かれている。
宇宙飛行士になるのが夢で、アランから宇宙ステーションでの勤務を打診された時にはアラシやイデから喜ばれていた。

  • フジ・アキコ
本作のヒロイン。猛烈に可愛い。独特の髪型のせいでヒナタ整備士からは「デコスケ」呼ばわりされていた。
休日には展覧会とオーケストラどちらに行くか悩む知的美人。
ハヤタに対する想いが(『セブン』のアンヌ隊員のように)深く描写されており、ハヤタが赤い球との接触で通信を断った時には一晩中泣き腫らし、
生存報告が出るなり狂乱するという人間らしい一面が描かれている。
バルタン星人との戦いでその精神体に(フジ隊員も気づかぬまま)憑依されてしまい、悪鬼の如き表情を見せることも。
巨大化しないだけ原作よりはマシな扱いかもしれないが。
一方ハヤタからもちゃんと想われており、終盤のあるシーンでは激怒のあまり…
終盤で自我を取り戻してハヤタを救うために死亡してしまうが、ゾフィーの持ってきた命によって蘇生。

  • ムラマツ
科学特捜隊のキャップ。冷静な判断力と優れたリーダーシップを持ち、ユーモアも忘れない理想の上司。
「ウルトラマンの最大の武器がスペシウム光線なら、我々人類の最大の武器は考えることだ」とハヤタを諫めるなど、理知的さが窺える。

  • イデ
科学特捜隊隊員。ひょろ長い顔が特徴のコメディリリーフ。凄腕の技術者でもあり、マルス133やアンチスペシウム合金を開発した。
しかし、無敵の矛・マルスは仲間殺しに使われ、その反省を生かした最強の盾・アンチスペシウム合金は悪の手に渡ってしまう。
そのことを受けて思い悩むものの、最後は岩本博士との協力で最強兵器を生み出し、地球の危機を救う。
趣味は科学技術博覧会の観賞。

  • アラシ
科学特捜隊隊員。ガッシリ体型の射撃の名手だが、ちょっとおっちょこちょい。
ハヤタとは同期であり、ビートル墜落時にも「あいつはオレでさえ1年留年した試験をトップで合格したんだぞ! 隕石なんかにやられるか!」としていた。
バルタンとの戦いでは氷漬けにされてしまい、原作におけるイタコ役はフジ隊員に取られる。美人の方が描いてて楽しかったからじゃないのとか言うな
趣味は見た目通り食べ歩き。

  • 岩本博士
科学特捜隊主任。

  • アラン
科学特捜隊パリ本部隊員。

  • ジム
科学特捜隊パリ支部からやって来た連絡官。アントラー事件の調査の協力を求めてきた。

  • ヒナタ
本作オリジナルキャラ。科学特捜隊極東支部の女性整備士で、赤毛にそばかす。
一人称は「オレ」で超が付くほど男勝りであるが、ハヤタに憧憬を抱いている。登場人物紹介欄にはフジ隊員の恋のライバルだとまで書かれていた。
マニュアル一辺倒なメカオタぶりに上司からも苦言を呈されていたが、アントラーとの戦いではハヤタから伝えられた「パイオニアの役目」を思い返し、
バラージに残された手がかりを頼りにアントラー撃破の布石を作り出した。

  • 整備長
本作オリジナルキャラ。ヒナタの上司で、ジェットビートルなどの科特隊のスーパーメカの整備を手掛ける頑固オヤジ。
最終回ではヒナタ共々職場をゼットンに消し飛ばされ右往左往する。

  • サイゴー
科学特捜隊極東支部の長官(いわゆる背広組)。
本作オリジナルキャラ……ではなく、元は没になった映画作品『ジャイアント作戦』の脚本*1に名前が確認できる人物であり、恐らくそこから採ったものと思われる。

  • ホシノくん
いつの間にかいなくなっていた。


ウルトラ戦士

本作の主人公その2。M78星雲からベムラーを追ってやって来た、宇宙警備隊の光の戦士。
「なぜさっさとスペシウム光線を使わないのか」という視聴者全員が思ったであろう問いに対しては、
「いきなり殺し合うのではなく、最初は相手を理解しようと試みるため」であると応えられている。
ハヤタと同化して以降は殆どウルトラマンとしての人格は出てこないので、本作のウルトラマンの人格はほぼハヤタと思ってもらって問題ない。
それどころか、ハヤタに地球上では3分間しか活動できないことすら教えてくれない。変身する上で一番重要な事だろ、それ
お陰で知らずに長時間活動して苦しんだハヤタはトラウマになってしまい、「二度と変身するか」と思われた事がある。
なお、教えてくれたのはまさかのバルタン星人であった。何故そうなる。
必殺技はスペシウム光線と八つ裂き光輪
第2部から急に顔が変わったが気にしてはいけない。
ハヤタの意識がメインなので、終盤フジ隊員がやられたときには激怒の余りべリアル様並みのすさまじい顔になった。

ゼットンに倒されたウルトラマンを迎えに来た。この頃はまだ隊長ではなくあくまで兄貴分。
この時のやりとりは原作からアレンジされており、原作とは異なる余韻が残る幕引きとなっている。
持ってきた二つの命の内の一つをウルトラマンではなくフジ隊員を蘇生させるために使用する。ウルトラマンは光の国で蘇生させるとのこと。


怪獣

青い球に変身し地球にやって来た凶悪な宇宙怪獣。原作よりも首や尻尾が長く、肩の部位のトゲがより長い生物的なフォルムをしている。
凶悪無比な怪獣ではあるもののウルトラマンは生け捕りにして怪獣墓場に護送したいと願っていたが力及ばず、
最終的にスペシウム光線で始末する結果となった。

ウルトラシリーズの永遠の悪役。
核戦争により滅んだ母星の後釜を探し宇宙を放浪していたが、地球に目をつけ、20億3000万人全員で強引に移住しようと企んだ。
科学特捜隊は穏健な立ち退きを要求したが「下等動物風情が何をぬかす、この美しい星はお前らなんぞにゃ勿体ない(意訳)」と欲を出して
フジ隊員の身体を乗っ取り暴れ回る。
ウルトラマンにより退治され、宇宙船は自爆した……と思われていたのだが、
実は死んでおらず、残党と合流すると再びフジ隊員の身体に乗り移り地球強奪作戦を開始する。
なおこちらの初代タイプは一人しか出てこない。ほとんどバルタン一族のリーダーのように描かれている。
終盤にフジ隊員に憑依した時の表情がすっごい楽しそう。

  • 宇宙忍者 バルタン星人(二代目)
宇宙船の中にいたバルタンたちの生き残り。
一人しかいない初代タイプに対して、こっちの二代目タイプは無数に登場する。
地球に生き延びていた尖兵と合流すると、怪獣墓場に向かい、怪獣たちを次々に地球に送り込んでいた。
いわば本作における(ベムラーを除く)すべての怪獣たちの生みの親でもある。この辺はむしろ『ウルトラマンパワード』に近いか。
イデを唆してアンチ・スペシウム合金を作らせるとフジ(に憑依したバルタン)に持ってこさせ、全員の胸にスペルゲン反射鏡として埋め込み、
ウルトラマンのスペシウム光線を弾き返して変身解除にまで追い込んだ。
しかし新技・八つ裂き光輪により(フジ隊員に寄生していたヤツも含めて)全滅する。

300年前にも(幼体が)出現した地底怪獣。地元からは「雷の妖怪」と言われていた。
伊豆の枯れ井戸(底が海と繋がっている)の底に隠れ住んでいたが、ラゴンが住処に立ち入って来たことで怒り狂い、
ヒレの爆弾を気にもかけずに大暴れする。
駆け付けたウルトラマンとの三つ巴の戦いでは原作では掠り傷一つ付けられなかった暴君雷撃で気を失わせる程のダメージを与え、更にラゴンも雷撃で殺害
勝ちを確信したネロンガは姿を消し、ウルトラマンを一方的に追い詰めるも、全身が大量の静電気を帯びていることに気が付いたイデにより
重油をばらまかれ、姿を現してしまいスペシウム光線で粉砕された。

海底に生息する高い知能を有する爬虫類。
本来は等身大なのだが、木星開発用の高エネルギー爆弾「ジュピター41」(さすがに原爆という設定はまずかったのだろう)の影響で巨大化
さらにヒレにジュピターを引っ掻けて伊豆近海に出現し船を片っ端から襲っていた。
TV版の個体に比べると手足がひょろ長いのが特徴。これはおそらく『ウルトラQ』の個体をモデルにしたものと思われる*2
伊豆の海底洞窟を通って枯れ井戸に迷い込み、ネロンガと取っ組み合いになる。
ちょっとでも刺激を加えたら大爆発しかねないジュピターを危惧したウルトラマンは割って入ろうとするものの、
取っ組み合いの影響でヒレから剥がれ落ちたジュピターは地面に落下。破滅へのカウントダウンが始まってしまう。
そんなのを分かる由もないラゴンは怒りのままにネロンガに襲いかかるものの、暴君雷撃の直撃を受けて焼け死んだ。

南洋オイリス島に生息する食虫植物・ミロガンダが、オイリス島を訪れていた植物学者・山田博士の実験の失敗により怪獣化した姿。
ミロガンダは皮下接種すれば一滴で数万人を殺すほどの猛毒を有しており、それを噴霧することができる(経口摂取の威力は皮下接種よりはるかに劣るらしい)。
あらゆるエネルギーを無尽蔵に吸収するという手に負えない性質を持っており、アラシの発射したスパイダーの光線を受けて巨大化、
更にはスペシウム光線までも吸収し、ウルトラマンの3倍はある程の巨体になってしまった。
ウルトラマンの強力な太陽エネルギーを受けたことによりウルトラマンそのものを食い尽くしてエネルギーを全て奪い去ろうとしたが、
ムラマツの言葉を思い出し奮起したウルトラマンにより宇宙空間まで運ばれ、欲しがっていた太陽エネルギーの塊…すなわち、太陽そのものに投げ込まれた。
しかし……

ラストの締めは明らかにバルンガを意識したものとなっている。

アリジゴクに似た姿をした獰猛な怪獣。『ウルトラマンSTORY 0』同様に6本の脚を持つ。
射程100kmにも及ぶ強力な磁力線を使って次々に飛行機を落とし、砂漠に墜落させて喰らい尽くしていた。
ウルトラマンを上回る程の怪力と、重火器やウルトラマンの打撃も通用しない頑丈な甲殻に加え、
上記の磁力線を常時皮膚に纏っているため、や熱のエネルギーを曲げてしまいスペシウム光線すら全く通用しない。
常に砂鉄を吸い寄せているため皮膚が黒く見えるだけで、素肌は赤に近いらしい。
ウルトラマンを砂漠に引きずり込んで勝利目前にまで迫ったものの、バラージに残されたノアの神の遺産「青い球」(重量7kg)と
ノアの神殿のオブジェを利用した科学特捜隊の知恵により磁力の鎧を破られ、逆上して科学特捜隊に襲いかかるが、
背後からスペシウム光線でぶち抜かれて粉々に吹き飛んだ。

作中の格闘ゲーム『ウルトラバトル』にプレイアブルキャラクターとして登録されていた『ウルトラQ』の怪獣たち。
ゴメスはゲームの都合か他怪獣とほぼ同寸になっている模様。
ハヤタはウルトラマンを操作してヒナタに挑むも、ペギラどころかナメゴンにすら惨敗してしまい愕然となった。
その後、ゲームセンターのアーケード筺体にて、フジがバルタン星人、ヒナタがゴメスを操作して深夜の熱闘を繰り広げた。
ここでフジが「このキャラクター」をセレクトしたこと自体が終盤の伏線とも言える。
この他、連載第1話の冒頭ではケムール人マンモスフラワーが回想シーンで登場している。

多々良島に住む怪獣お山の大将王。原作よりもがっしりした体格なのが特徴。EXレッドキングがダイエットしたような体型。
ウルトラマンをも凌駕するほどの腕力で叩きのめし、ピグモンも死に追いやったが、
一瞬のスキを突かれて投げ飛ばされてスペシウム光線の前に消滅した。

登場した時には既にレッドキングにやられていた

多々良島に生息する怪獣。レッドキングと共にウルトラマンに襲いかかったが、スペシウム光線で登場後5ページで死亡
でも原作を考えるとこれでもすっごくマシな方である

多々良島の調査員を助けたが、レッドキングに殺される。
他にも同族が何体かいる模様。

幼体数匹(公害で巨大化する前の姿)が多々良島の川で泳いでいた。

いずれもウルトラマンに倒される。

バルタン星人に拉致されて怪獣に作り替えられ、ブルトンの力で「役に立つかどうか知らんが、とりあえず地球に送り返して鉄砲玉にしてやれ」と
東京に無理矢理テレポートさせられたという、ある意味原作以上にヒドい扱い。
何もしてない(原作とは違い地球を憎む理由が全くない上に人間の意識が残っている)のに宇宙ステーションの破片を持っていたため
凶悪な宇宙怪獣と勘違いされた末にイデのマルス133で粉砕されてあろう事か地球人の手で殺されるという非業の結末を迎えた
死の間際、ウルトラマンにテレパシーでバルタンの脅威を伝え、意図せぬうちに仲間殺しの片棒を担いでしまったイデに絶望を齎した。

バルタン星人の手駒。宇宙ステーションにへばりついて空間を歪めた張本人。ジャミラの悲劇はこいつのせい。
異次元空間を作り出し、なんと時間までも(亜空間内においてのみ)自由に操り、ウルトラマンの3分ルールを1分ルールくらいに縮めてしまったが、
ウルトラシリーズお決まりの回ればなんとかなるの法則」で作り出した空間諸共破壊される。

シーボーズスカイドンテレスドンガマクジラ、そして地球で倒されたベムラーやラゴン、ネロンガが眠っている。
いずれもバルタン星人によりゼットンの材料にされる。
前述した4体はいずれもある特徴がある。気になった人は調べてみよう。

本作のラスボス「黒い恐怖」そのもの。バルタン星人がウルトラマンを抹殺し、地球文明を完滅させるために作り上げた最強最悪の怪獣。
3巻裏表紙には「60m 2万t」などと書いてあるがそんなもので収まるサイズではなく、顔だけでウルトラマンの身長を上回る程の巨体を有し、
上半身はオオカマキリのように長く伸びた腕を、下半身はアシダカグモのような8本の脚を生やした異形の姿をしている。
破壊と殺戮のみを目的とした生物兵器であり、隕石に擬態して日本近海に落下するや否や沿岸都市を瞬時に灰塵に変え、
生みの親であるバルタン星人が全滅したことにすら気づかず暴れ回った。
恐らくモトは原作のゼットンに近い姿だったのだろうが、バルタン星人により徹底的に改造された結果このような姿となったのだろう。
実際、ジャミラたちが怪獣墓場で目撃した際には下半身が切り落され、心臓まで露出していた。
主な武器は口から発射する幾百ものメテオ火球と、顔全体から奔流の如く打ち出す光波熱線。
巨体であるがかなり動きは敏捷であり、超音速で動き回るウルトラマンをモグラ叩きのように追い回せるほど動体視力も反射神経も並外れている。
攻撃能力は威力・範囲ともにすさまじいの一言であるが、原作のようなバリヤー瞬間移動などの防御能力は持たない。
というか要らない。巨体ゆえの重装甲と、後は適当にビーム撃ってりゃ大抵の反撃は押し流せるから。
科学特捜隊と自衛隊、更には在日米軍や地球防衛軍までも赤子の手を捻るかの如く秒殺し、
火球や破壊熱線、更にはただ単に動き回るだけで破壊と殺戮をまき散らし、東京を廃墟に変えてしまった。
駆け付けたウルトラマンの八つ裂き光輪やスペシウム光線にもひるまず、返り討ちにしてしまったが、
その瞬間、ウルトラマンの影から飛び出したジェットビートルに搭載された
超巨大ミサイル(無重力弾。スペシウム光線の2倍の威力だが急ごしらえなので射程が拳銃並)を顔面に打ち込まれ、炎の中に崩れていった。









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最終更新:2023年08月11日 09:39

*1 学研『ウルトラマン大百科 学研ムック編』(1993年刊)、講談社『Official File Magazine ULTRAMAN』専用バインダー初回生産分(2005年刊)などに収録。飯島敏宏によるそれを基にした小説作品『ノベライズ版 ウルトラマン ジャイアント作戦』にも科学特捜隊の本部総司令として同名人物が登場する。

*2 『Q』当時のスーツアクターはのちにウルトラマンを勤める古谷敏氏で腕が長かった。『マン』当時のアクターは泉梅之助氏で、古谷氏に比べて腕が短く、それに合わせて調整された。