ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン

登録日:2016/07/16 Sat 09:00:00
更新日:2024/04/22 Mon 12:33:03
所要時間:約 18 分で読めます






どうやら貴様には、完全なる敗北という鞭を振り下ろさねば、王の魂の足枷は外れぬらしい


儀式召喚! 降臨せよ、ブルーアイズ・カオス・MAX(ムァァアアアアックスッッ)・ドラゴン!!


『遊戯王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS MOVIE PACK』で登場した闇属性・ドラゴン族の儀式モンスターである。


【効果・ステータス】

儀式・効果モンスター
レベル8/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守0
「カオス・フォーム」により降臨。
このカードは儀式召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(2):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、
その守備力を攻撃力が越えた分の倍の数値だけ戦闘ダメージを与える。

カオス・フォーム
儀式魔法
「カオス」儀式モンスターの降臨に必要。
(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように、
自分の手札・フィールドのモンスターをリリース、
またはリリースの代わりに自分の墓地から「青眼の白龍」または「ブラック・マジシャン」を除外し、
手札から「カオス」儀式モンスター1体を儀式召喚する。


【概要・劇場版での活躍】

劇場版、『遊戯王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』にて海馬瀬人武藤遊戯戦にて儀式召喚したモンスター。

《メタモル・クレイ・フォートレス》の攻撃によって《青眼の白龍》が戦闘破壊され墓地に送られたことにより、
《カオス・フォーム》の発動条件が満たされたことによって降臨。*1

守備表示の《メタモル・クレイ・フォートレス》を戦闘破壊し、倍の貫通ダメージを与えた。
必殺技は全身の発光体からビームの雨を降らせ、口からのブレスでとどめを刺す「混沌のマキシマム・バースト」

だが次のターンで《アップル・マジシャン・ガール》《レモン・マジシャン・ガール》《ブラック・マジシャン・ガール》、
三体の小娘マジシャン・ガールズの連携コンボで攻撃力を1000まで落とされて戦闘破壊された。
その後《ディープアイズ・ホワイト・ドラゴン》に繋げ、攻撃力を継承させた。

映画では貫通とそれによるダメージ2倍の効果はあったものの、耐性と召喚制限は存在しなかった。
上記のように《カオス・フォーム》の効果も墓地の《青眼の白龍》か《ブラック・マジシャン》を除外してリリースの代わりにするのではなく、
墓地にそのモンスターがいればリリースなしで儀式召喚できるものだった(そのため一部では手札処理がどうなっているか議論されていた)。

召喚制限がなかったため、海馬が《ファイナル・ギアス》にチェーンする形でこのカードを蘇生していれば海馬が勝てていたことになる。挑発に負けたのが惜しい。


【OCGでの性能】

詳細が公開されると同時に、その圧倒的な性能と男性的で逞しいデザインによりデュエリストたちを騒然とさせた。
ついでに圧倒的なネーミングセンスも多くのデュエリストたちを驚愕させた。
しかし映画に於いて、召喚時のハンパでない熱量が籠った海馬の叫びを聞いて、むしろ格好よく思えてきたデュエリストも少なくない。
ちなみに中国語だと《青眼混沌極龍》。直訳だがこっちもかっこいい。

まず、ステータスであるが、攻撃力4000と儀式モンスターとして文句なしの最強を誇る。
守備力は0で表示形式変更にはもろいものの、《悪夢再び》でサルベージが可能でもある。

属性は。言うまでも無くぶっちぎりでサポートの多い属性である。
もっとも、ブルーアイズはほとんどが光属性なので、あまり闇属性を組み込むとバランスが悪くなる。
光属性と闇属性両方投入する場合はカオス寄りにするのも手。

種族は当然ドラゴン族。《ドラゴン・目覚めの旋律》からのサーチ可能であり、手札に加えるのは容易。
儀式モンスターなので《マンジュ・ゴッド》にも対応する。

また、ご丁寧なことにレベルは8であり、《高等儀式術》で《青眼の白龍》をデッキから落とすことで簡単に儀式召喚できる。
OCGでは儀式召喚でしか特殊召喚できない制限が付いたが、場持ちがいいのでそれほど気にならない。


【効果の解説】

効果はシンプルで、耐性と貫通のふたつである。
が、このふたつがかつてないほどの凶悪無比なレベルの組み合わせとなっているのだ。

(1)の効果によって、対象をとる効果の対象にならず、効果による破壊を受け付けない。
つまり、現在までに大型モンスター対策用として用意されていたほとんどのカードが通用しないということになるのだ。
マジェスペクター」と全く同じ耐性を打点4000が持っていると言えば厄介さがわかるだろう。

例えば、モンスター破壊の定番である《ブラック・ホール》《ブラック・ローズ・ドラゴン》《琰魔竜 レッド・デーモン》《激流葬》《奈落の落とし穴》といったカードは全て効かない。

破壊ではないとしても《強制脱出装置》《次元幽閉》《月華竜ブラック・ローズ》《No.101 S・H・Ark Knight》《鳥銃士カステル》《No.11 ビッグ・アイ》等は対象をとるため無意味。
凶悪な万能除去効果を持つ《黒の魔導陣》《十二獣ドランシア》も完全に無視できる。
効果を止めようにも《エフェクト・ヴェーラー》《デモンズ・チェーン》《ブレイクスルー・スキル》では対象をとってしまう。
この他にも、汎用除去カードの大半が紙と化してしまう。

一応「対象をとらない破壊以外の効果」では対処できるが、数はかなり限られる。有名なものでは《氷結界の龍 トリシューラ》《波紋のバリア-ウェーブ・フォース》《闇の護封剣》《強制転移》などが対策になり得るが、これらにはどんなデッキでも投入できるような汎用性はない。

他には《神の宣告》や《神の警告》で儀式召喚自体を潰すという手もあるが、先出しされると意味が無いので苦しい。


(2)は貫通効果。これ自体はよく見るものであり今さら珍しくもなんともない。
ただ、よく見ると、ある一文が追加されている。

「倍の」

 なあにこれぇ? 

そう、貫通ダメージを倍加するというとんでもない効果となっているのである。

普通に考えても、攻撃力4000の貫通持ちというのは十分すぎるほど強力である。
それがダメージを倍加してしまう。つまりは、守備力0のモンスターを攻撃したら4000の貫通ダメージの倍で8000ダメージとワンショットキルが成立してしまう。

相手がしめしめと《シャドール・ドラゴン》などを伏せていようものならあっさりとゲームセットである。
それでなくとも最近のテーマには守備力0のモンスターが少なくない。様子見でそいつらを伏せたとしても、様子見すらできずに終わってしまう。

こいつの登場で《アイス・ハンド》&《ファイアー・ハンド》や「グレイドル」はかなり使いづらくなってしまった。

ただし軽く考えると、「攻撃力8000の貫通効果と同意」と思ってしまいかねないが、これは間違いなので注意しよう。

攻撃力8000の貫通持ち。わかりやすく言えば《パワー・ボンド》で出した《サイバー・エンド・ドラゴン》と比べてみよう。
守備力1000の守備表示モンスターを攻撃したと仮定して、

サイバーエンド ⇒ 8000-1000=7000ダメージ
カオス・MAX ⇒ (4000-1000)×2=6000ダメージ

と、まったく違う結果が出てしまう。
守備力0を攻撃した際には同じ8000ダメージだが、さすがサイバー流の切り札は伊達ではないということか。


このふたつの効果、どちらも強力であるが、どちらかひとつであれば最近の環境であれば「まあまあ強いモンスター」で終わっていただろう。
だが、耐性と貫通のふたつが絶大な攻撃力と豊富なサポートという恩恵の元でシナジーした結果、
【儀式青眼】は環境の一角に食い込んでくるほどの隆盛を見せることとなった。

前述のとおり、ほとんどの汎用除去が通じない攻撃力4000を突破するのは容易ではなく、デッキの構築次第では皆無の場合もある。
そしてダメージ量が異常な貫通効果によって、守備表示でしのいで解決策を引くまで待つという手も使えない。
ワンショットされなかったとしても、守備力2000以下のモンスターを二回殴れば《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》にとっては十分だからである。

デッキによっては『出されれば負け』な場合も多く、対抗手段のあるデッキでも都合よく用意できていなければ時間稼ぎをして引くのを待つともできない。
召喚反応罠を除くと、汎用除去として使えるカードは少なく、一度召喚に成功すると、後出しで突破できるカードは非常に少ない。

安定して出せるエクストラデッキでも、汎用で突破できるのは《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》と《氷結界の龍 トリシューラ》ぐらい。
そもそも、出したターンに攻撃を阻止できなければ、2倍ダメージもあり下手な盤面・ライフ状況では次のターンさえ回ってこない。


【他のカードとの関連】


この手の強力モンスターは過去に前例が無いわけではない。

例えば《毒蛇神ヴェノミナーガ》様や《創星神 sophia》などがあり、
同じパックに入っている《暗黒方界邪神・クリムゾン・ノヴァ・トリニティ》はこのカードより強力なステータスと効果を持っている。
なのにこれらのカードがあまり問題とされなかったのは、召喚のしにくさや召喚の妨害が容易な点にある。

このカードの真の恐ろしさは、その召喚難易度の低さと妨害の難しさにあると言っても過言ではない。

まず、上記のカードは呼び出すために必要な専用カードが必要だったり、召喚のために特定のモンスターを並べたりする必要がある。
ナーガ様は「蛇神降臨」が引けなければアウトで、サーチ手段にも乏しい。

が、このカードはそれ自体が儀式モンスターであるために、《マンジュ・ゴッド》系列で本体と儀式魔法の両方がサーチ可能。
サーチで言えば「ブルーアイズ」カテゴリであり「ドラゴン族」でもあるため、《ドラゴン・目覚めの旋律》《青き眼の巫女》がある。
墓地に落ちても《太古の白石》《悪夢再び》でサルベージ可能。
《儀式の下準備》には対応していないが、ここまで多いともはや「だからどうした?」なレベルである。

そして出しやすさであるが、儀式召喚でレベル8の調整の容易さは語るまでもない。
しかも《高等儀式術》にも対応しており、《青眼の白龍》を落とせば手札二枚で儀式召喚可能。《カオス・フォーム》の条件も同時に揃う。
《カオス・フォーム》のほうも優秀な効果を持っており、墓地に「青眼の白龍」があれば《高等儀式術》と同じ消費二枚で儀式召喚ができる。
《高等儀式術》で《青眼の白龍》を墓地に送って一体目のこのカードを召喚の後に《カオス・フォーム》で墓地の《青眼の白龍》を除外して二体目を召喚という芸当も割と容易。

儀式召喚の妨害も困難で、《虚無空間》《神の宣告》《神の警告》では無効化できるが、これらは先に伏せていなければ意味がなく、都合よく引けるとは限らない。
ライオウ》ではサーチは阻害できるが儀式召喚は止められない。

シンクロやエクシーズと違って素材を並べる必要なくいきなり出てくるために、
素材に対して《エフェクト・ヴェーラー》や《幽鬼うさぎ》を打つ手も使えない。
増殖するG》も一枚引くだけとなる。

さらに儀式モンスターであるために手札から出てくるので、最近流行りのエクストラデッキメタが無意味と化す。
《影依融合》はデッキ融合ができず、【影霊衣】も「儀式魔人リリーサー」で先出しされない限り妨害されない。
アモルファージ」に対しては魔法やモンスター効果封じをされると問題だが、守備力0が多いので向こうも気を抜けない戦いとなるだろう。


これら全ての要素が高レベルで噛み合ったことによって、このカードは単体で場を制圧することも容易な最強クラスのカードとして猛威を振るっている。
しかし、現環境では対策も進んでおり、【儀式青眼】は環境トップにいるわけではない。
今後の進歩が期待できるテーマといえるだろう。

【派生モンスター】

《青眼の混沌龍》

儀式・効果モンスター
レベル8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守0
「カオス・フォーム」により降臨。
このカードは儀式召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(2):「青眼の白龍」を使用して儀式召喚したこのカードの攻撃宣言時に発動できる。相手フィールドの全てのモンスターの表示形式を変更する。この効果で表示形式を変更したモンスターの攻撃力・守備力は0になる。このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が越えた分だけ戦闘ダメージを与える。

ご覧の通り、このカードの下位種といえるモンスター。儀式魔法も完全に共用できる。
本家との相性は抜群で、このカードで守備表示に変えて守備力をゼロにしたモンスターにカオス・MAXで攻撃すれば、まずゲームエンドである。
単体としても優秀で、弱体効果は永続なので、相手によってはこのカードより優先して出してもいい。


《マジシャン・オブ・カオス》

《マジシャン・オブ・カオス・MAX》

派生というよりは《マジシャン・オブ・ブラックカオス》のリメイクモンスターの一種。
カオス・フォームが共用できるため同一デッキに入れることも可能だがシナジーはほとんどない。


以下は全くの余談ではあるが
儀式にはアニメオリジナル『乃亜編』において《青眼の白龍》を破壊し瀬人に屈辱的敗北を与えた乃亜の切り札「天界王 シナト」が存在する。
せっかくなので両者を少し比較をしてみよう

同じ儀式モンスター・同じレベル8・登場時の儀式モンスター最高攻撃力更新・守備表示モンスターを破壊した時に発動する効果持ち

正面から殴り合えばこちらが勝つ

……社長の怨念が見え隠れするのは気のせいだろうか。



【相性のいいカード】


+ 詳細は以下
表示形式変化系
「月の書」「皆既日食の書」「闇の護封剣」「妖精伝姫-シラユキ」「アヌビスの呪い」その他
言うまでも無く貫通効果は相手が守備表示でないと意味がないために、こちらから守備表示に変えてやれるこの手のカードは相性抜群である。
相手が高攻撃力で守備力の低いモンスターを出していたとしたらカモとなる。

「月の書」「皆既日食の書」「妖精伝姫-シラユキ」は天敵である「ホープ・ザ・ライトニング」「オネスト」の対策としても有効。

また、「月の書」「皆既日食の書」は相手が「マンジュ・ゴッド」の効果に「エフェクト・ヴェーラー」を打ってきたときにチェーンして裏にすれば回避可能。
さらに「マンジュ・ゴッド」らは反転召喚でもサーチ可能なため、場合によっては自分から裏にして効果の再利用も狙える。

「アヌビスの呪い」は守備力を0と化すためにワンショット可能となる。
ただし引いてすぐに使えず、1ターン相手のターンを生き延びさせる必要があるのが痛い。
また社長のファンデッキを意識して「エネミーコントローラー」を投入するのもアリかもしれない。


ブルーアイズ関連カード
「ブルーアイズ」のカテゴリに属しているため、そのサポートを受けることも当然可能。
ただし高等儀式術の関連上「青眼の白龍」はデッキにあったほうが適当であるし、短期決戦型であるため「青き眼の賢士」や「光の霊堂」とはいまいち。

相性がいいのは、蘇生不能なカオス・MAXを回収できる「太古の白石」。
「太古の白石」で呼べて、邪魔な魔法・罠を排除できてかつリリース要員にもなる「白き霊竜」など。
「青眼の亜白龍」は手札に「青眼の白龍」が来てしまったときの事故回避と打点強化に役立つ。
カオス・MAXでとどめにならなかったとしても、隣にこいつがいればまず終わる。

露払いとしても有効で、カウンター罠をこいつに向けて撃ってくれたら安心して儀式召喚できる。メタ効果を持ったモンスターの始末もできる。
また、「青眼の亜白龍」は墓地にあるとき「青眼の白龍」としても扱うので「カオス・フォーム」の墓地除外条件にも合致する。ぜひ投入しよう。


トレード・イン
言うまでもないレベル8専用手札交換カード。
「青眼の白龍」を捨てて「カオス・フォーム」のコストにすることも、カオス・MAXがあるが儀式召喚できない場合の事故回避にもなる。


ランク8エクシーズ
カオス・MAXは単体でも十分すぎるほどの能力を誇るが、対処できない相手と出くわしたときのために用意しておこう。


竜核の呪霊者
ブルーアイズ連中とサポートを共有しやすいレベル8・闇属性・ドラゴン族・通常モンスター・チューナー。「青眼の白龍」と共に素材とすることで「究極幻神 アルティミトル・ビシバールキン」を降臨させ、その効果で守備力0の邪眼神(ウチャツィミーメ)トークンを相手の場に呼び出し
カオス・MAXで殴ればそれだけでワンキルとなる。何より大ボスクラスのモンスターが揃い立つ様は圧巻。
もちろん場合によっての上記のランク8エクシーズや元祖タクシーとの使い分けも容易である。
墓地へ送られた後も、「イージーチューニング」のコストに
すれば攻撃力2300アップと破格の強化カードとなる。攻撃力6300のカオス・MAXの前では、ホープ・ザ・ライトニングすらもはや敵ではない。
「太古の白石」などブルーアイズ関係にはチューナーも多いので、「イージーチューニング」自体も腐りにくいのもポイント。
600ポイントしか上がらないが、その600ポイントが重大な差になることは決闘者にとっては当然理解できることだろう。


トーチ・ゴーレム
相手フィールドに守備力300のモンスターを能動的に用意できる。
またこのカードをEXゾーンの正面に特殊召喚し、さらにトークンを素材に「スペース・インシュレイター」を出せば守備力をゼロにしてワンショットキルができる。相手の使用している列にもよるが、カオス・MAXさえ用意すればこのカード1枚でワンキルの御膳立てができるため非常に確実性が高い。
「制限カードである」ことが難点だが、これもカオス・MAXのサーチもできる「魔導契約の扉」で緩和できる。儀式デッキは魔法が多めのためコストも確保しやすい。
ただし、出したターンに通常召喚ができないため、「マンジュ・ゴッド」と相性が悪いことは覚えておこう。

夢幻崩界イヴリース
場から離れると相手のフィールドに守備表示で自己再生する守備力0のモンスター。
出してすぐにリンク素材にしてしまえば簡単に条件を満たせる。このモンスター一体からリンクにつなげられるカードにはトークバックランサーなどがある。
かつてはトロイメア・マーメイドを介してのリクルートも容易だったが、残念ながらこちらは禁止になってしまった。
上記のトーチ・ゴーレムもそうだが、モンスターへの攻撃を介するためにカオス・MAXの苦手とする「波紋のバリア-ウェーブ・フォース」を無視できるのも地味にありがたい。





【対策】

さて、これまでこのカードの強さを散々論じてきたが、ここでは対策について述べていきたい。
たしかに強力なカードに間違いはないのだが、対処方法はいくつか存在する。

大会や友人との対戦で見かけるようならば参考にしていただきたい。

+ 詳細は以下
儀式召喚を潰す
いくら強力な耐性を持っていようとそもそも出せなければ適用されない。
よって、儀式魔法の発動時にそちらを無効にすることで妨害できる。

有名なところでは「神の宣告」「神の警告」「次元障壁」「虚無空間」が使える。

ただし、儀式魔法を1度防いでも、カオス・MAXとリリース用のモンスターは手札に残ったままになるので、もう1枚あると結局出されてしまうので油断は禁物。

また、他のカードにも言えるが「王宮の勅命「ナチュル・ビースト」や「ナチュル・エクストリオ」は一旦出してしまえば存在する限り儀式召喚が絶望的になる。


サーチの妨害
儀式に必要なパーツを集める手段を封じることで、間接的に儀式召喚を防ぐ方法。

「マンジュ・ゴッド」「センジュ・ゴッド」「ソニックバード」に向けて「ヴェーラー」「神の通告」「灰流うらら」などを撃ってやるとよい。
運次第だが「ダーク・ロウ」で除外できる可能性もある。

カオス・MAXは「儀式の準備」「儀式の下準備」に対応していないため、一発で儀式召喚ギミックを揃えられない都合上上記のカードに頼ることになりがち。
カオス・MAX自体はブルーアイズサポートや「目覚めの旋律」で持ってくることは可能だが、
儀式魔法はどれにも対応していないため「マンジュ・ゴッド」「ソニックバード」か自引きで持ってくるしかない。


対象を取らない破壊以外の除去
こちらは先出しされたカオス・MAXを消し去る方法。
儀式召喚にはそこそこのリソースを消費するので、何とか除去できれば形成逆転に繋がることも多い。

カオス・MAXを直接除去できるカードは、「トリシューラ」「ティアラミス」「ドラギュラス」「冥帝エレボス」「グラン・モール」「ウェーブ・フォース」などが該当する。

エクシーズ召喚するデッキなら《天霆號アーゼウス》を重ねれば対象をとらない墓地送りによって処理できる。

他の方法としては、融合素材にする「超融合」や、アドバンス召喚のリリースにできるようにする「帝王の烈旋」もある。

直接的な除去ではないが、コントロールを入れ替える「強制転移」は必殺の手となり得る。
守備力の低い適当なモンスターを送りつければ簡単にゲームセットとなることも。


戦闘による破壊
戦闘破壊に対する耐性はないので、当然ながら攻撃力で上回れば正面から突破できる。
攻撃力4000と聞くと難しそうだが、意外と手段は多い。

ランク4デッキの定番である「ホープ・ザ・ライトニング」ならば攻撃力5000で上から殴りつけられる。

オネスト」ならば適当な光属性のモンスターとの戦闘で簡単に対処可能。

E・HEROをはじめとしたHEROを使うデッキならば、「オネスティ・ネオス」で攻撃力を2500も上昇させられるので、楽に突破できる。
大幅なダメージは見込めないもののカオス・MAX単体では対処できない「月鏡の盾」も殴り倒せる。
カオス・MAXサポートによって対処されやすい弱点もあるが。


ある程度リンク召喚できるならば《アクセスコード・トーカー》で簡単に5300打点を作り出せる。

また、守備力0のため表示形式の変更にも弱いので「闇の護封剣」「皆既日蝕の書」「重力解除」「底なし落とし穴」「砂塵のバリア -ダスト・フォース-」なども通用する。

遊戯王は表側表示でなければ永続効果は適用されないため対象を取らない裏側守備表示への変更効果は後述する耐性の無効化にも繋がる。
逆に言えばミラーマッチだとカオス・MAXのサポートが直接カオス・MAXの弱点となる


耐性の無効化
カオス・MAXの耐性も結局はモンスター効果であるため、それを無効にできれば簡単に除去できる。
こちらも数は少ないものの「スキルドレイン」「青血」「零鳥獣シルフィーネ」などが存在する。
前述の「次元障壁」は特殊召喚を封じる効果だけでなく特殊召喚された儀式モンスターの効果を無効にする効果も持っているため出された後でも有効に使える。


特殊召喚のためのリリース
あらゆる耐性持ちへの最終手段といえるのがこれ。
最も有名なのは「ラヴァ・ゴーレム」だろう。
特殊召喚のためにモンスターをリリースするのはルール上の処理であり、対象を取るわけでも破壊扱いでもない。
「リリースできない」などの前提条件が無い限り確実に対象を葬ることができる。

種類は少ないものの「サタンクロース」や「壊獣」らが該当し、少しずつ数を増やしている。

強いて言うなら「帝王」や「クリフォート」のメタとなる「生贄封じの仮面」に注意ということか。
また、特殊召喚を封じる「虚無空間」によっても妨害される。


戦闘ダメージの反射
これらの性質を持つカードを採用するデッキは限られているが場のカオス・MAXを倒さずに相手プレイヤーを倒してしまうという方法。
極めて限定的な状況ではあるが「ディメンション・ウォール」や「アマゾネスの剣士」を使えば、自分が喰らう戦闘ダメージを相手に跳ね返せる。

前者の場合、ダイレクトアタックに対して発動されたら4000の戦闘ダメージが自分に跳ね返ってくることになる。
守備力0のモンスターを殴った時に発動されれば逆ワンキルを決められる。
「魔法の筒」と違って対象を取らない効果なので耐性が意味を成さない。


リンクモンスター
カオス・MAXのデッキは基本的に「相手モンスターを守備表示に変えてカオス・MAXで殴る」が戦術なために、守備表示に絶対ならないリンクモンスターにはサポートカードが死に札と化してしまう。
闇の護封剣などの後出しでは間に合わないため、素材のうちに月の書などでリンク召喚自体を止めるしか手がない。
汎用性が高く遭遇率が高いヴァレルとの相性は悪くロードには後出しでコントロールを取られこちらに4000打点貫通が牙を剥くことになり、ソードは殴り倒された挙句カオス・MAXの攻撃力の半分を吸い取った5000がもう一度連続攻撃してきた場合はワンキルされかねない。
他には汎用性の高い所ではニンギルスなんかも対象を取らない墓地送りなため沈む。



【収録】

初録は劇場公開日と同日に発売されたムービーパックで収録され、全てKCウルトラレアであったため価格も他よりは高めではあったが比較的安かった。
デュエリストパックで初再録されたがこの時はホログラフィックレアで再録され、そのふつくしさから高い相場を維持していた。
20th ANNIVERSARY LEGEND COLLECTIONにも再録されたがシークレット枠での再録だったため20thシークレットレアも存在し
環境から遠のいていたにも拘わらず同じ青眼の新規カードである青眼の究極亜竜共々比較的人気が高かった。


【デュエルリンクス】

スキルの効果でのみデュエルに登場させることができる。
元々がLP4000のゲームであり、守備力2000という高めの壁すら致命傷になるためか、他のデッキ外投入スキルよりやや扱いづらいものとなっている。
制限は「3回目の自分メインフェイズ以降」に「デッキトップに置く」、というもの。ドローの代わりに手札に加える効果と違い、デッキトップにあることがバレバレなため、シャッフルやデッキ破壊で阻害されやすい。
その代わり、LP減少の条件はなく、ドロー効果や対応儀式魔法などの準備が揃っていればサクッと出してしまうこともできる。
ちなみに、相手の場に守備力3500以上のモンスターがいればカオスフォームも手札に加えられるが、そんな奇跡を期待できるわけもなし。肥大化を使うくらいだろうか。

そんな彼(?)を一際輝かせたのが藍神とのレイドデュエル。
次元領域デュエルというアドバンス召喚にリリースを必要としない特殊デュエルにより、素材となるレベル8を山盛りで投入することができるため、召喚難度が大幅に低下。
何ならカオスMAXも含めてクリスタルドラゴンでサーチ&圧縮してもよし。
その攻撃的な能力はレイドデュエルの莫大なLPを削るのに大活躍である。
さらに、特殊なスキルが別途使用できる次元領域デュエルEXでは一層恐ろしいことになる。
+ 以下、大体の流れ。
「俺はスキルの名目で懐から取り出したカオスMAXをデッキのトップに置く!」
「さらに、気合を入れることでそのカオスMAXをフィールドに特殊召喚!ついでに、ヘルモスの爪で黒竜剣を召喚・装備、墓地・フィールドのドラゴン族は6体なので攻撃力8000!!」
「(次の)俺のターン!もう一回ヘルモスの爪からの黒竜剣で攻撃力13000となった攻撃力を、気合を入れて5倍にする!!」
「さらに気合を入れて5倍にし、攻撃力325000!これで貴様のモンスターを攻撃し、差分323400の2倍のダメージのさらに3倍、1940400のダメージを受けてもらう!!」
※注:藍神君のLPは多くても50万くらいです

と、うまくいけばいいが、実際は闇霊術-「欲」とかに邪魔されてしまったりする場合があるので注意。
まあ、それでも100万弱のダメージを食らうんだがな!




追記・修正はペガサスのいない世界でどうやって新規ブルーアイズカードを海馬が手に入れたのかを考えながらお願いします。

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最終更新:2024年04月22日 12:33

*1 「カオス・フォーム」は劇場版効果では墓地に《青眼の白龍》が存在するときにリリースなしで儀式召喚ができた