ナユタ・サードマディ

登録日:2016/06/14 (火) 03:54:47
更新日:2024/02/20 Tue 15:49:35
所要時間:約 5 分で読めます





罪人を裁き、必ずや被害者の御魂を冥界へと導きましょう。


ナユタ・サードマディは『逆転裁判』シリーズに登場するキャラクター。


■概要

声:浪川大輔


逆転裁判6』に登場するライバル検事。
年齢は25歳。一人称は「拙僧」。


「クライン王国」出身の、信心深い「クライン教」の僧侶。母国では知らぬ者がいないほどの有名人。
世界中の法廷に立つ資格を持つ国際検事でもあり、通称「トムライの検事」と呼ばれている。
腰まで伸びた紫がかった銀髪を持ち、白色基調の浮世離れした衣装が特徴の美青年。
その中性的な外見から、発表当初は「狩魔冥以来の女性ライバル検事では?」との声もあったが、
担当声優でも分かるように男性である。
開発スタッフによると、名前の「ナユタ」の由来は、仏教用語の「那由他(なゆた)」から。
名字の「サードマディ」は、ことわざの「仏の顔も三度まで」から来ているとのこと。


『6』第2話「逆転マジックショー」から登場。
とても穏やかで礼儀正しい性格だが、どこか掴みどころがない人物。
基本的には、誰に対しても柔らかな物腰で接する。ちなみに、本人曰く「こう見えてもフェミニスト」らしい。
しかし、犯罪者や弁護士を相手にすると毒舌になり、優しく微笑みながら「ド腐れ頭」等と罵倒したり
「あきらめなさい」と降参を要求してくる。
(このため、ある証人からは「毒舌クソ坊主」というあの人みたいなセンスのあだ名をつけられた。)
これは、彼が裁判を「被害者の御魂を供養する鎮魂の儀」と考えており、「弁護士」はそれを阻む存在と認識しているため。
このことを聞いた希月心音は「裁判でお葬式をする」と解釈した。


人使いの荒い一面もあり、日本で出会った宝月茜を気に入り、
彼女をクライン王国にまで呼び寄せてこき使いまくっている。
時間に遅れたりすると長々と「ありがたい説法」をするらしい。


かなりの勉強家でもあり、国際検事として異国の裁判を担当する際には、事件に関する情報のみならずその国の文化等も調査する。
第2話では日本のテレビ業界について調べたり、名刺交換を日本の伝統的なあいさつとして「ドーモドーモ」と作法を身につけていた他、
行列のできるラーメン屋に食べに行っていた(ちなみに、ナユタのオススメは「塩ラーメンのレモン盛り」だとか)。
第4話は落語家の殺人事件であったため落語についても調べており、有名演目の暗唱を披露している。


山崎剛ディレクションの『逆転』シリーズでおなじみ、ライバルキャラ固有のボイスは「サトラ!」。
これは、クライン語(作中の架空言語)で「迷える者を救済する呪文」とのことで、ゲーム画面では梵語に近い創作文字で表記されている。


自身の教えを聞かない者には、装着している数珠を投げて頭や腕等を拘束し、呪文を唱えることでその部分をキツく締め上げることができる。
この時の呪文はボイスつき。
ただし、某パンダ侍には飛ばした数珠を斬られた。これぞ法廷バトル。
ブレイクモーションは手にした数珠が壊れ、飛散した珠が顔に当たり白目を剥いて倒れるというもの。










※物語の重大なネタバレ注意※
















じつは、弁護士を不要とする「クライン王国」に反旗を翻す「革命派」の集団《反逆の龍》のリーダー、
ドゥルク・サードマディ」の実の息子である。
ドゥルクは、クライン王国の前女王アマラと結婚しており、2人の間に生まれたのがナユタだった。
つまり、ナユタはもともとは王族の人間だったのだが、23年前に起きた「アマラ暗殺(未遂)事件」でドゥルクに容疑がかけられ、
クライン王国に根強く残っている《親の罪は子の罪》という思想により、子のナユタも王族を追放された。
そして、現女王ガラン・シガタール・クラインの娘と思われていた姫巫女レイファ・パドマ・クラインも、
本当はドゥルクとアマラの実の子であり、ナユタの実妹に当たる。


ナユタは元々はドゥルク同様に「革命派」であり、検事になった理由も、当初は「内部から法曹界を変える」という目的があったためだったが、
ガラン女王に「レイファがドゥルクの子であると公表する」と脅迫され、
レイファとその付き人に扮していた本当の母親を守るために、ナユタは「革命」を諦め、彼女の言いなりに成り下がってしまった。
弁護士に向けた「あきらめなさい」という言葉も、本当は彼が自身に言い聞かせていたものだったのかもしれない。


さらに、幼少期にはドゥルクが養子として連れてきた王泥喜法介と同居していたことが判明する。
つまり、王泥喜とは義兄弟の関係である。
幼少期は負けず嫌いな性格で、朗らかに笑う普通の子供だったという。
王泥喜と共に、素っ裸で走り回ったりしたこともあったらしい。
それから10数年後。
「弁護士」と「検事」の関係で王泥喜と再会を果たすも、既にガランの手下になっていたナユタは、彼を拒絶してしまう。


最終話では、ドゥルクが被告人の事件の担当を任され、実の父親を処刑台に送るという残酷な役目を強いられる。
事件が新たな展開を見せてからは、ガランの策略により彼女の罪を被り、死刑をも受け入れようとするが、
やがて明らかになった全ての真実と、自身を救うために数々の活躍を見せた王泥喜により、ついにガランに再び抗うことを決意。
同時に右手を覆っていた手甲を外すと、そこには父と同じ《反逆の龍》の刺青が刻まれていた。
王泥喜の呼び方もそれまでは「赤ピーマン」「王泥喜弁護士」だったが、ガランから離反して以降は、
幼少期と同様に「ホースケ」と呼ぶようになる。


‥‥すべては宿命‥‥。そう思い、己をかえりみることさえしなかった。
あきらめというまどろみの中で、前に進もうとさえしなかった。
ですがホースケ。あなたが思い出させてくれたのです。
父が残したこの‥‥言葉の意味を‥‥。


龍は屈せず。


その後、ガラン政権が崩壊し平和が訪れたクライン王国で、ナユタは国の法曹界を立て直すために王泥喜に残留を求め、彼もそれを了承。
王泥喜はしばらくのあいだ日本を離れ、クライン王国で自分の事務所を開き、
クライン王国に弁護士の制度を根付かせるために活動することとなった。
王泥喜にはかなりの無茶もさせているようだが、力を合わせながらクライン王国の革命に貢献していくことだろう。
ナユタと王泥喜、この二人が検事と弁護士として法廷で争う姿は、この国の未来を象徴しているようにも見える。



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最終更新:2024年02月20日 15:49