カードファイト!!ヴァンガード(ニンテンドー3DS)

登録日:2016/05/15 (金) 00:50:00
更新日:2023/04/27 Thu 00:47:38
所要時間:約 7 分で読めます




ブシロードのTCG、「カードファイト!! ヴァンガード」のコンシューマーゲーム版
今のところハードは全てニンテンドー3DSで、タイトルはいずれも「○○ビクトリー!!」で統一されている。

開発はKOTY常連のフリューだが、目立った問題は無い。多分。


●目次

【概要】

ジャンルは「ヴァンガードファイトシミュレーター」。
アニメに登場するキャラクターとファイトしていくという内容。
シミュレーターと銘打つ通りどちらかというとファイトに力が入っており、ストーリーはオマケ程度である。
公式二次創作の域に達している他TCGのアレがおかしいのである。

プレイヤーは最初、カードキャピタルで好きなトライアルデッキとパック1つを貰ってゲームを開始する。
このトライアルデッキはカードキャピタルでしか扱っていない特別品で、一箱で全カードが4枚手に入る
ロクビク以降ではそれに加え、トライアルデッキが商品化されていないクラン向けの「特製お試しデッキ」というものを購入できる。
要するにゲームオリジナルのトライアルデッキ。

トライアルデッキやブースターパックは現実と全く同じラインナップ*1であり、PRカードも収録と歯抜けはほぼない。
ただし、版権的に無理なカード群(エトランジェや刀剣乱舞といったとコラボカード)に関しては存在が抹消されている。
また、収録パックの決定と発売までにはちょっと間が空くので、その時点での最新デッキをシミュレーションすることはできなかったりもするが、
これは他TCGの類似作品でも同じなので仕方ない。

ファイトで勝てばVP(ヴァンガードポイント)がもらえ、それを使用してパックやトライアルデッキを買っていくというよくある感じの構成となっている。
他にも、ファイト終了後に相手のデッキに入っているカードを1枚入手できたり、
イベントで配布された冊子や月刊ブシロードに掲載されたパスワードやゲーム内イベントでカードやスリーブを入手することができるなどツボはきっちりと抑えている。

また、いずれの作品においてもオンライン対戦・ローカル対戦が可能で、カードショップに行かなくても気軽にカードファイトを楽しむことができる。
ロクビクからは対戦後、CP(後述)を使ってお互いにランダムパックを送り合うこともできるようになった。

【シリーズ】

カードファイト!! ヴァンガード ライドトゥビクトリー!!


記念すべき1作目。カード総数約1300枚。通称「RtV」「ライビク」。
1期~アジアサーキット編をザックリと再現しているがほぼオリジナル。主人公キャラもゲームオリジナルで、男女それぞれ3人から選ぶ。
ブースターは第1弾『騎士王降臨』から第9弾『竜騎激突』までとエクストラブースター第1弾『コミックスタイル vol.1』から第6弾『綺羅の歌姫』までを収録、
トライアルデッキは第1弾『聖域の光剣士』から第7弾『海王の末裔』まで。

この時点でゲームとしてはそれなりに完成しているのだが、最大の問題点として一部デッキの効果処理によるテンポの悪さがよく挙げられる。
カードの効果が誘発するたびに(ここ重要)自分と相手の双方に確認を取るのだが、
エンジェルフェザーの《不死鳥 カラミティフレイム》のような一気に何度も効果が誘発するユニットが場にいると、
そのたびに双方に確認を取らせ、エンフェお得意のダメージゾーン操作の度にまた確認を取らせ…と、とにかくゲームが進まない。
エンフェ使いのウルトラレアのレッカと戦った場合、1ファイトでキュンキュンスキルハツドウ!を嫌になるくらい聞く羽目に。
エンフェの影に隠れがちだが、ディメンジョンポリスのダイユーシャやイニグマン系統も、
効果の誘発がアタックステップ開始時であるため、攻撃が終わるたびに確認させられてやはりテンポが悪くなる。
総じて連続パンプを駆使するデッキを使った・使われた場合のテンポは最悪だったが、次作以降ではオプションで確認画面を出すタイミングを設定できるようになり改善された。

隠し要素としてミルキィホームズの4人と対戦できるという唯一無二の要素がある。
とうとう謎ミルキィですらなくなった。


カードファイト!! ヴァンガード ロックオンビクトリー!!


2作目。カード総数約2400枚。通称「LoV」「ロクビク」。
タイトル通り「呪縛(ロック)」「解呪(アンロック)」「ブレイクライド」が実装。
時期的にしょうがないのだがブレイクライドゲーなのは否めない。
もっとも、トライアルデッキ『奈落の撃退者』と第12弾『黒輪縛鎖』の箱買いで完全ガードも含めた当時の環境デッキを作れるのは優しいのかもしれない。
TCGの常として、一部のデッキを除いてインフレについていけないカードがあるのはご愛嬌。*2
また、第四期環境の双闘は収録されたクランとそれ以外の格差が特にきつかった時期なので、
三期環境をしっかり遊べるという意味ではある意味バランスが取れている。

カードは前作のものをほぼ収録した上で、
ブースター第10弾『騎士王凱旋』から第15弾『無限転生』までとエクストラブースター第7弾『神秘の予言者』から第10弾『歌姫の二重奏』まで、
トライアルデッキは第13弾『神器の伝承者』までを収録。更に『ファイターズコレクション2013』や『DAIGOスペシャルセット』*3も。
また、カードがダブり4枚以上となった場合は自動的にCP(カードポイント)に変換されるようになった。CPはスリーブやコレクションパックの購入に利用できる。
ただし使い道はその程度なので、最終的にCPも余る。

バグなのか仕様なのかは不明だが、本作のCPUは《抹消者 ドラゴニック・ディセンダント*4を異常に恐れており、手札があってもガードしないようになっている。

今回はアイチ(宮地学園)・櫂(後江高校)・レン(福原高校)の3ルートのストーリーが用意されている。
一部は髪型が変わったりしているものの主人公キャラ6人は続投で、更に男女2人ずつが追加された10名から選択可能。制服はルートに応じたものとなる。
なお、前作とはパラレルワールドの設定らしく、主人公とアイチ達は面識がないことになっている。
話の流れ自体はどのルートでもほぼ同じで、

他の高校のキャラと一通り戦う→Яファイターがちょいちょい現れる→VF甲子園の舞台にЯファイターが出てくるので叩きのめす→優勝する→クソガム(闇タクト)さんを倒しに行く
という感じ。

途中なんかおかしかったが気にしてはいけない。
ジリアンとシャーリーンが二人ともЯしてるのに全く気付かず登場したレオンを責めてはいけない。
でも実装されたばかりのリンクジョーカーで無力化するのは許す。
主人公の性別によって一部テキストが変化する。
例として、女性だと福原高校編ではアサカに警戒されたり*5、後江高校編では待望の女子部員だと井崎が喜んだりする。

また、一定回数ファイトを行うごとにカードキャピタルでショップ大会が開催。勝ち抜くことで通常のファイトより多くのVPとレアカードを入手することができる。

そしてまさかの「セーラー服は無理がねーか?」のボイス収録。 カワイガッテアゲタクナッチャウ...


カードファイト!! ヴァンガードG ストライドトゥビクトリー!!


3作目。少し間が空いたので情報がなかなか出ずファンをヤキモキさせたが、タイトル自体は予想通りだった。
今回から主な舞台は『G』に移る。通称「ストビク」。
「超越(ストライド)」「双闘(レギオン)」実装。

カードは前作までのものをほぼ収録した上で、
ブースター第16弾『竜剣双闘』と第17弾『煉獄焔舞』、エクストラブースター第11弾『宵闇の鎮魂歌』と第12弾『女神の円舞曲』、
トライアルデッキは第14弾『希望の探索者』から第17弾『決意の呪縛竜』まで、更にムービーブースター『ネオンメサイア』、『ファイターズコレクション2014』も収録。
加えて、G第1弾『時空超越』からG第4弾『討神魂撃』とGエクストラブースター『宇宙の咆哮』、Gクランブースター第1弾『歌姫の学園』、Gコミックブースター『先導者と根絶者』をも収録している。
Gトライアルデッキは第1弾『覚醒の時空竜』から第5弾『宿星の救世竜』までとレジェンドデッキ第1弾『The Dark "Ren Suzugamori"』、『ファイターズコレクション2015』*6と、膨大な収録数を誇る。カード総数は約3800枚。
いわゆる「宝石レガリア」がフルパワーで使用できる時期なので、ロイパラのトライアルデッキを組み合わせて少量のパーツを追加すれば環境トップがこちらでも制作できる為、前作同様初心者にはお勧め。

ただし、時期と収録パックの関係上どうしようもないがG1期の伊吹の最後の切り札である<<創世竜 エクセリクス・メサイア>>が収録されていない。
また同様にどうしようもないのだがあくまでG1期の環境の為、2期以降に活躍やストライドボーナス持ちのユニットが出たクラン
(グランブルーやペイルムーンなど。初の超越ボーナス持ち収録時に本格的に追加が来る形であった為)がGユニット等で割を食っている。


『G』1期の内容を再現した『ヴァンガードG編』と、レギオンメイト編の直後を描いたオリジナルストーリーの『ヴァンガード編』の二本立て。
『ヴァンガードG編』はクロノではなく主人公が中心となるため多少の差異*7はあるが、展開自体は原作に忠実。
クエストをこなしていくことでグレードを上げることができ、それによってシナリオが進んでいく。また、グレードを最高(グレード6)まで上げてクリアするとSPカードが貰える。
終盤の選択肢によってEDがドラエンルートとユナサンルートに分岐する。
片方のEDを見た後に分岐直前まで戻れる上に、一度行ったファイトはスキップできるので周回もさほど大変ではない。
ただし、「名乗らなかった男」のクエストが2周目にならないと受けられないので、グレード6の完全クリアには周回が必須となる。

『ヴァンガード編』は『ヴァンガードG編』のドラエンルートクリア後に解放。
10人*8いるキャラクターの中から1人選び、それぞれのストーリーを追っていくオムニバス形式となっている。
キャラクターは固定されるが使用デッキは自由で、ナオキでゴールドパラディンを使ったりミサキさんでシャドウパラディンを使ったり櫂くんでバミューダ△を使ったりもできる。
時代的には存在しなさそうだが超越も問題なく行うことができる。というか、CPUも容赦なく超越してくる。
なお、『ヴァンガードG編』における主人公キャラは前作から一新されているが、一部*9は『ヴァンガード編』にて登場し、
ファイトアバターとしても使用することができる。*10

主な進化点として、
  • 演出カットのON/OFFなど、前作までと比べてゲームスピードが向上
  • CPUが積極的にリアを守るようになった。また、速攻気味に動いたり序盤からダメージを抑えるようにガードを行うといった変化も
  • 自分ライドフェイズに「ファイナルターン!!」宣言ができ、宣言したターンに勝利すればボーナス獲得
  • スタンドアップ音声で「THE」「マイ」「ル」を付けたバージョンを選択可能。櫂、レン、伊吹、レオン、ガイヤールといったキャラだけでなく、オリキャラ含む全員でそれぞれのスタンドアップ音声を使用できるように
  • 最初の所持金でレジェンドデッキを買える*11
  • 前作のセーブデータをSDカードにセーブしておくことで、前作で入手したカードを本作に持ち越すことができる
  • レアリティに応じたCPを払うことで所持しているカードを増やすことができるようになった。ただし、SPやPRはやや割高。

などがある。

なお、当初はCPUがストライドボーナスを使わないというかなり重大なバグがあったが、Ver.1.2以降では修正されている。

隠しキャラはまさかのKIRIMI.ちゃん。彼女の声優が先導アイチ役の代永翼氏であるためだと思われる。使用デッキは【Duo(バミューダ△)】






追記・修正はドラゴニック・ディセンダントでCPUの戦意を喪失させてからお願いします。

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最終更新:2023年04月27日 00:47

*1 ブースターの封入率は現実のものと少々異なる。

*2 特にブレイクライドの登場した三期からは(他クランについていけていなかったクランも強化されたことや一期終盤から全く環境の変わらなかった二期環境のことを考えれば良くも悪くも)環境が目に見えてインフレしているので落差が激しい。

*3 ただし、名前は海外版の名前である「Rise of Royalty」に変わっており、キャラクターとしてのDAIGOも登場しない。

*4 効果は簡単に言えば、アタックがヒットしなかったらVスタンドすることができるというもの。その凄まじい絶対殺すマンっぷりから、わずか3ヶ月足らずで規制されるまで環境で猛威を振るっていた。

*5 後に「私は○○なら絶対に勝つと思ってたけど」ときっちり認めてくれる。

*6 ゲームではFC2013、FC2014、FC2015は全て統合され『ファイターズコレクション』というパックになっている。

*7 トライスリーが結成されない、タイヨウの憧れの対象がクロノではなく主人公であるなど。

*8 最初は5人だが、クリアしたキャラの人数で順次解放されていく。

*9 主人公キャラの中でもメイン格の日田リョータと人気の高い月城ルナの2名。

*10 ただし、制服はそれぞれ固定でリョータが宮地、ルナが後江。

*11 『G』の時代におけるレジェンドファイターのデッキを再現したもの。トライアルデッキよりは値段が高めだが、個々のカードが強いためデッキとしてもパーツ取りとしても優秀。ただし、本作に収録されているのは雀ヶ森レンをイメージしたシャドウパラディンデッキの『The Dark "Ren Suzugamori"』のみ。