シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ

登録日:2016/05/01 Sun 01:53:15
更新日:2024/02/21 Wed 23:48:56
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◆シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ




UNITED WE STAND, DIVIDED WE FALL.

団結すれば立ち、分裂すれば倒れる。



友情が、友情を引き裂く―――


禁断の戦い(チーム・バトル)が始まる





【概要】

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(Captain America:Civil War)』とは、16年に公開された米映画。
MARVEL社のコミックヒーロー映画化シリーズ、マーベル・シネマティック・ユニバースの映画通算13作目にして、第3の段階となるフェイズ3の第一弾。
アベンジャーズ』を代表する二大ヒーロー、キャプテン・アメリカとアイアンマンの雌雄を賭けた激突を描き、シリーズの新たな段階の始まりと共に、シリーズ最大の危機をアクションと心理描写たっぷりに描いている。

原作は2000年代のマーベルコミックを代表するシリーズ、『シビル・ウォー』。
こちらは、ヒーローの政府登録制度を巡り、キャプテン・アメリカとアイアンマンの意見が割れ、マーベルヒーロー達がそれぞれの勢力に分裂し、彼らの周囲の人間を巻き込んで一大戦争が始まるというものだが、
映画では「ヒーローが政府に登録されるべきか」の筋は原作通りだが、ストーリーの根幹は映画オリジナルの展開となっている。

+ ※原作コミックのあらすじ
オンスロート事件やハウスオブM事件の後。
若手ヒーローチーム(TVスタッフ随伴)がコネチカット州スタンフォード*1にあるヴィランチームのアジトにカチコミをかけ、ヴィランの1人の自爆反撃を招き周囲が壊滅、民間人に600人超の死者(多数の小学生含む)が出るという大不祥事が発生。
今までの負の積み重ねもあってこれに市民の怒りが爆発。それに対応するためアメリカ政府は「超人登録法」を制定したが、ヒーローをアメリカ政府の工作員扱いするこの法律の是非をめぐってアメリカを中心に活動するヒーロー達は真っ二つに分裂してしまった。
賛成派の筆頭はアイアンマン、反対派の筆頭はキャプテン・アメリカ───
アベンジャーズのトップが真っ向から対立し、市民の暴力によって大御所ファンタスティック・フォーもバラバラになってしまい、アメリカ全土を舞台に分裂したヒーロー達は歯止めのない「内戦」を繰り広げ、民間にも被害を広げ、そして…

題名の『シビル(市民の)・ウォー(戦争)』とは日本語において、『内戦』の意。
ちなみに、定冠詞つき「The Civil War」という記述はアメリカ英語でおおむねアメリカ南北戦争を指す。マーベル・ユニバースにおける「シビル・ウォー」が、アメリカを真っ二つに割る深刻な内戦であったことをかつての南北戦争に比した呼び方だ。

監督は前作『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』に引き続き、アンソニー&ジョー・ルッソ兄弟が務めた。

新キャストとして、ティ・チャラ/ブラックパンサーには『42 世界を変えた男』『ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男』のチャドウィック・ボーズマン。そしてピーター・パーカー/スパイダーマンには『インポッシブル』『白鯨との闘い』のトム・ホランドが起用された。
また、謎の男ジモには『コッホ先生と僕らの革命』『ラッシュ プライドと友情』のダニエル・ブリュールが充てられている。

『キャプテン・アメリカ』の冠名があるように、キャプテン・アメリカを中心に据えたストーリー展開で、彼と親友のバッキー・バーンズを巡るストーリーに一応の決着が描かれているが、
対立する側のアイアンマンの心情にも寄り添っており、その他のアベンジャーズメンバーも多数登場し、新規参戦となるブラックパンサーやスパイダーマンの顔見せという役割も果たしている。
その為、実質的には『アベンジャーズ』の2.5作目とも呼べる作品になっており、「キャップ映画としては如何なものか」という意見も少なくない。


配給会社の枠を越えたスパイダーマンのMCU登場は多くのファンを驚かせた。
ルッソ兄弟は本作のシリアスな展開を和らげる役割でスパイダーマンの登場を熱望していたが、そのアイデアを支持したファイギの後押しを受けてソニー・ピクチャーズとの交渉が始まった。
ソニーも『アメイジング・スパイダーマン2』の興行収入が目標値を大きく下回ったため、
スパイダーマン映画の今後の制作方針を模索していたが、最終的にはシリーズの建て直しのためにマーベルとの業務提携に合意し、スパイダーマンのMCU参戦が決定した。
『アメスパ』打ち切りを惜しむ声も多かったものの、MCU版スパイダーマンは設定年齢の引き下げや明るい性格を前面に出した事で、過去の映画シリーズでのイメージの一変に成功した。

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』や『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』のように「ヒーローの戦いによる被害」がテーマとして据えられており、単純な勧善懲悪とはいえない異色の内容である。
そのため、アベンジャーズのヒーローとしてのカッコよさ、「神話」としてのアメコミが前面に描かれた『AoU』とは、同じヒーロー集合映画ではあるものの毛色が異なり、
ヒーローたちの人間臭さ、エゴのぶつかり合いといった負の側面が押し出されており、受け入れられないファンもいる。
実際にファンの間でも、意見がアイアンマン派とキャップ派に二分するほどの賛否両論を巻き起こしている。

なお、当初はバッキーの処遇に関する決着で、キャップ中心の3作目という位置付けだったが、同時期にBvSが公開されることになり、その対抗のためか、
プロデューサーのケヴィン・ファイギの鶴の一言で「シビル・ウォー」を題材にすることになったらしい。そのためかBvSと本作の間にはヒーロー同士の対立の他にも共通点が多い。
  • 対立を煽る黒幕の存在
  • 親の存在が和解・対立の決定的ファクターになっている
  • ヒーローによる被害が社会から問題視される
  • 濡れ衣を着せるためのテロ工作
  • 単独映画のヒーロー(スパイダーマン・ブラックパンサー/ワンダーウーマン・フラッシュ・アクアマン・サイボーグ)の先行登場

日本では世界に先駆け4月29日に公開されたが、
  • 公式アカウントの雑な解説
  • EXILE(厳密にはATSUSHIのソロ曲)のあんまり内容に合ってない日本版イメージソング
  • 一部のCMでの「政府の陰謀」という謎の煽り文句。*2
  • 公開記念の金曜ロードショーでキャプテン・アメリカやアベンジャーズではなく、よりによってMCUの枠外であるアメイジング・スパイダーマンが放送される。*3
  • 「アイアンマンVSキャプテン・アメリカ」「主演:ロバート・ダウニー・Jr.、クリス・エヴァンス」といった、まるでアイアンマンが主役であるような宣伝文
  • シリアスな内容なのに日本版のロゴが「キャプテン★アメリカ」とふざけた表記
などディズニージャパンの斜め上なプロモーションが物議を醸した。ただプロモーションが酷かっただけで作品自体は概ね好評である。


【ストーリー】

ウルトロン事件によるソコヴィア崩壊より1年。
トニー・スタークはバックアップに回り、新生アベンジャーズはキャプテン・アメリカの指揮の下、平和維持の戦いを続けていた。
…しかし、彼らの度重なる戦闘に一般市民が巻き添えとなって犠牲となる事態はどうしても防げない。

犠牲者遺族の批判、政治家の怒り…それらに業を煮やした国連は、アベンジャーズに対し一つの協定書を提出する。
それは「ソコヴィア協定」―――国連軍の許可なしに、ヒーローは出撃してはならないという署名。
度重なる犠牲に心を痛めたトニーはそれに賛成するが、個人の自由を蔑ろにするその法に、スティーブは納得できない。
アベンジャーズの中にも、賛成派と反対派、二つの意見が混在するようになる。

そして協定を採決する国連議会の日、議場が何者かに爆破されるというテロ事件が発生する。
容疑者として炙り出されたのは、ウィンター・ソルジャーことバッキー・バーンズ。
親友が記憶を取り戻したことを知るスティーブは、バッキーの無実を信じ、サムと共に独断でバッキーを追い始める。

それを止めるために、トニーをはじめとして、次々と駆り出される現行のヒーローたち、そして新たなるヒーロー。
だがスティーブに加勢するヒーローたちも、続々と戦場へ。

そしてバッキーを影で監視しつけ狙う謎の男の暗躍。

…やがて物語は、二人のヒーローを中心とした、最早「正義」の存在しない抗いようのない悲劇へと突き進んでいく…。


【登場人物】

≪チーム・キャプテン・アメリカ≫

演:クリス・エヴァンス/吹き替え:中村悠一

「トニー、君は自分の意思で選んだが我々には選ぶ権利すらなくなるんだぞ!」
アメリカの正義と理想を体現する超人兵士。
だがその一方で、高潔かつ頑な過ぎる意志であるために危うさも混在する男。
自分の追い続ける正義と人々の自由意思の理想と、周囲のヒーローへの弾圧という現実のギャップに悩み苦しむ。
そしてブルックリン出身の貧弱な少年が、超人兵士となった末に仲間たちからも数十年取り残されてしまったという状況から、止まれずに突き進んでいくことに。
S.H.I.E.L.D.に裏切られた経験からソコヴィア協定にどうしても賛同できず、施行を推すトニーと対立を深めていく。
バッキーの容疑にいてもたってもいられず、彼に接触し、何者かにハメられたことを知り、その黒幕を追う。

  • ジェームズ・ブキャナン“バッキー”・バーンズ/ウィンター・ソルジャー
演:セバスチャン・スタン/吹き替え:白石充

「スティーブ…俺なんかの為に…」
秘密結社ヒドラに洗脳され、裏で暗殺任務を続けていた兵士にして、スティーブの親友。
前作ラストで記憶を取り戻し、世界各地を逃亡し続けていたが、今回テロ容疑をかけられてしまう。
そして彼を追うスティーブと再会。今度はかつての親友として接し、コンビ復活となった。
しかし、一度ドイツで捕まった際、再び洗脳の危機が…。

  • サム・ウィルソン/ファルコン
演:アンソニー・マッキー/吹き替え:溝端淳平

「どいつもこいつも超人かよ!」
現在のスティーブの相棒的存在の飛行兵士。
今回、無茶して一人で突っ走ろうとするスティーブのストッパーの役割も込めて、彼とバッキーの逃避行に協力。
スティーブのかつての相棒に対面して複雑のご様子で、そのバッキーとは凸凹コンビっぷりを見せる。
今回はスーツもパワーアップ。羽は盾状に変形し、小型支援機「レッドウィング」で遠隔攻撃・監視の役割も果たす。

演:エリザベス・オルセン/吹き替え:行成とあ

「私が消せるのは…自分の恐怖だけ…!」
ヒドラの人体実験を受けた超能力少女。
アベンジャーズ入りし、罪滅ぼしの意味も兼ねながら真っ当なヒーローとして活躍できることに喜んでいたが、
自分の失敗で多くの市民が犠牲となり、また協定の通過で再び抑圧される生活に心を痛める。
そして、スティーブの逃亡で混乱する状況の中、トニーやヴィジョンの計らいで家に軟禁状態にされることに憤るも受け入れていたが、
彼女を助けに来たクリントに諭され、責任を果たすためにスティーブの手助けに加勢する。
今回は超能力のバリエーションが増え、主にサポート面で活躍しヴィジョンを屈服させたりした。

演:ジェレミー・レナー/吹き替え:宮迫博之

「いいか、学生でいたいならここにいろ。責任を果たしたいと思うなら…一緒に来い。」
3児の子持ちの弓使い。
前回でヒーロー業は引退したが、スティーブの危機に応援として呼び出されワンダの脱走の手伝いやスコットを連れてくる。
若いワンダを軟禁したりするトニーの強引なやり方に批判的な態度を取り、獄中から彼に対し「預言者様(強迫観念に駆られウルトロンを生み出したことに対する皮肉だろう)」などと悪態を吐いていた。
未公開シーンでは洗脳経験を持つ者としてバッキーに同情している。
今回はワンダやアントマンとの連携プレーが光る。
ルッソ監督曰く、今作の不遜な態度はハン・ソロがモデルとのこと。

演:ポール・ラッド/吹き替え:木内秀信

「いやぁあの…あなたなんかが俺ともあろう人に声かけてくれて…チョー感激です!」
元窃盗犯の伸縮自在ヒーロー。チームキャップの癒し要員。
上司ハンク・ピムがハワード・スタークのライバルであるため、トニーを敵視。
ファルコンを負かした功績から、チームキャップにスカウトされ大興奮。

今回はアリを連れていないが、縮小による内部攻撃、物体拡大に加え、とっておきの必殺技を用意した。
また、スーツのデザインが変わっており、収縮用の装置がボタン式からタッチパネル式に変わっている。

≪チーム・アイアンマン≫


「なんでそんなに…!なんでアベンジャーズを引き裂こうとするんだ…!」
世界を守るため武器商売をやめ、自らを鋼鉄で纏った社長。
アベンジャーズの活動の度に傷つく人々や仲間への弾圧を見兼ね、ソコヴィア協定に真っ先に賛同。
しかし、テロ事件の容疑者であるバッキーを単独で追うスティーブを追跡する羽目になってしまい、歩み寄りたいにも関わらず協定のこともあって対立を深めてしまう。
また、父のハワードに対するコンプレックスから、彼と親しかったキャップへのかすかな嫉妬心も根深いものと明らかに。
さらに両親の死も、根深いトラウマとなって彼を傷つけている事も判明する。
恋人のペッパーとはスーツを作らない約束を反故にしたことからすれ違いになっている事を明かした。

演:スカーレット・ヨハンソン/吹き替え:米倉涼子

「スティーブ…どうなるか、予想はついてるでしょ?それでも強行突破するつもり?」
元ソ連スパイの女兵士。
「アベンジャーズ」というチームの結束と存続のため、協定書に同意する現実的な選択をするが、一方でスティーブの理想も理解しているためチームの分断に悩む。
単独行動を繰り返すスティーブに幾度とも忠告するが、結局止まらず、最終的には彼の黒幕追跡を援護する。
この件をティ・チャラがエヴェレットに報告した結果、スティーブ達の協力者と見做されて指名手配されてしまう。逃亡のためにアベンジャーズ本部を離れる直前にはトニーに叱責されるも、同時に彼の素直になれない態度を指摘した。それがトニーの考えを改めると同時に最終決戦の遠因となってしまった。本作直後の物語については単独作品『ブラック・ウィドウ』で描かれている。

演:ドン・チードル/吹き替え:目黒光祐

「スティーブ、悪いけどその物言いは傲慢すぎる!」
現役空軍大佐で、トニーの親友。
世界的な治安維持という軍人的観点からソコヴィア協定に賛同。
暴走気味なスティーブとサムに頭を抱えつつも、彼らを追跡し続ける。
終盤大変なことに…。

  • ヴィジョン
演:ポール・ベタニー/吹き替え:加瀬康之

「結論として、国連の管理下に入ることも検討すべきです」
AIジャーヴィスの意識と人工細胞で作られた人造超人。
人間らしさを学ぶため、色々と日常生活をエンジョイしている。ワンダとはまんざらでもない様子。
壁を擦り抜けて入室してドアから退室したり、服を着て激マズ料理を作っている姿はなかなかシュール。
人間の行動の暴走や超人の激増と大事件の因果関係という観点から、ヒーローの活動を制限する考えに賛同。しかし、この戦いが大きな災いの前触れであると危惧している。
ワンダに対しては彼女を想っての行動だったが、かえって逆効果となってしまった。

演:チャドウィック・ボーズマン/吹き替え:田村真

「どけ、キャプテン…いいか、一度しか言わないぞ!」
ヴィブラニウムの産地でもあるアフリカの小国・ワカンダの王子。
国連会議に父王・ティ・チャカと共に出席していたが、テロに遭い父を亡くしてしまう。
復讐を決意すると、単身で自国の守り神を模したヒーロー「ブラックパンサー」として容疑者のバッキーを追跡。
後にナターシャの誘いを受けてチーム・アイアンマンに参加する。
全身にまとうヴィブラニウムのスーツによって抜群の耐久力を誇り、
キャプテン・アメリカと互角以上の戦いぶりを見せるなど身体能力そのものも非常に高い。
演:トム・ホランド/吹き替え:榎木淳弥

「ありがと!着地がイマイチだったな、スーツが新しいから…あ、いえ!スーツはすごくいいよ、どうもありがとう!」
NY・クイーンズに住む普通の男子高校生。
貧乏ながら拾ったマッキントッシュやDVDプレイヤーを修理して使うなど機械工学に長けている。
その正体はNYの街で小悪党を捕まえている謎の蜘蛛男・スパイダーマン。
自家製の粘る糸で敵を捕らえ、超身体能力で壁や天井を自在に這い回り、独自のセンスで相手の行動を先読みする。
「自分が何かできるのに、何もしなかったせいで起きたある出来事」をきっかけに、困った人を助けたくてヒーローになったらしい。
スティーブを傷つけず無力化するためにも、トニーが自らスカウトし、新型スーツを渡されて戦いに関わることになる。
チームアイアンマンの癒し要員。

≪その他の人々≫

  • サディアス“サンダーボルト”・ロス
演:ウィリアム・ハート/吹き替え:菅生隆之
アメリカ国務長官の将軍。
かつてハルク捕獲作戦の指揮を執っていた。
アベンジャーズにソコヴィア協定の話を持ち込み、彼らに決断を迫る。
やはりハルク同様に、アベンジャーズにいい感情は抱いていない。
スティーブとバッキーの逃亡を手伝ったという理由だけでサムらを問答無用で収監し、かつトニーの擁護をも一蹴したあたり、アベンジャーズを排斥する大義名分を探していた節がある。
『インクレディブル・ハルク』のキャストが他のMCU作品に出演するのは、意外にも今回が初である。ブルース・バナー役のキャスト変更や続編未制作の影響でMCUの中でも不遇な作品ではあったが、今回のウィリアムの出演により現在もMCUの1作である事が改めて認識された。
作中ではブルース/ハルクについても言及しており、彼がソコヴィアでの戦いの後に行方知れずとなった事態を危惧しており、圧倒的な力の持ち主である共通点を持つソー共々「核弾頭」に例えていた。

  • シャロン・カーター/エージェント13
演:エミリー・ヴァンキャンプ/吹き替え:御沓優子
元S.H.I.E.L.Dエージェントでキャップのお隣さん。
実は(勘のいい人にはバレバレだったが)ペギー・カーターの姪っ子であると判明。叔母に憧れ、S.H.I.E.L.Dに入った。
己の正義に迷うスティーブを励まし、彼と心を通わせる。
こっそりチームキャプテンの援護も行った。

  • エヴェレット・ロス
演:マーティン・フリーマン/吹き替え:森川智之
CIA捜査官で、シャロンの上司。対テロ共同対策本部の副司令。
アベンジャーズを信頼しておらず、彼らに高圧的な態度を取る。
バッキーの容疑にもスティーブの言い分に耳を貸さず、弁護無しの極刑を辞さない構えをとっている。
サディアスとは名字が同じであるが、血縁関係はない様子。
後に『ブラックパンサー』にも登場するが、本作での嫌味な役人キャラから一転して、人間性を掘り下げた結果萌えキャラとして人気になるとは誰が予想できただろうか…
名探偵(不思議博士?)の助手の医者でも、ホビット族の青年でもない。
担当声優の森川氏は『SHERLOCK』や『ホビット』シリーズなどでマーティン・フリーマンの吹き替えを多く担当しているが、
MCUへの出演は『インクレディブル・ハルク』や『アイアンマン2』以来、通算三役目である。

  • ティ・チャカ
演:ジョン・カニ/吹き替え:佐々木敏
ワカンダ国王でティ・チャラの父。
国際協力のため、ソコヴィア協定に批准するべく参加したウィーンの国連会議のテロ事件で爆破の直撃を受け、息子の腕の中で死亡してしまう。

  • アヨ
演:フローレンス・カサンバ/吹き替え:織部ゆかり
ワカンダ国王親衛隊ドーラ・ミラージュのメンバー。
ティ・チャラと会話するナターシャを凄い目で威嚇した。

  • ハワード・スターク
演:ジョン・スラッテリー/吹き替え:仲野裕
  • マリア・スターク
演:ホープ・デイヴィス/吹き替え:泉裕子
トニーの偉大なる両親であり、ある意味全ての始まり。
父はスティーブの親友であり、トニー最大のコンプレックスにして最大の後悔でもあった。
彼らは1991年、自動車事故で死亡している。前作において、その裏にヒドラが関与している事が示唆されていた。そしてその事故の真相は…。

  • ペギー・カーター
演:ヘイリー・アトウェル(写真のみ)
今回、遂に天寿を全う。
彼女にとってキャプテン・アメリカは永遠の存在だった。
彼女の言葉として語られる「お前がどけ」は、原作でキャップがスパイディに送った名言である。

  • メイ・パーカー
演:マリサ・トメイ/吹き替え:安藤麻吹
ピーターの育ての親の叔母さん。
美人で優しく、そしてエロい。こんな美人な叔母さんと二人暮らしなんて、羨ましいにもほどがあるぞピーター。
しかもなんと演じる女優はリアル50代。おまけに劇中ではトニーとも会話していたが、実際に役者同士でも過去に交際していたとか。おばさんにもいろいろいるのよ。

  • ミリアム・シャープ
演:アルフレ・ウッダート
国務省の職員。
息子をソコヴィア事件で亡くし、トニーに怒りをぶつけた。
演じたアルフレ・ウッダートはMARVELのNetflixドラマ『ルーク・ケイジ』でマライア・ディラード役を演じている。

  • ブロック・ラムロウ/クロスボーンズ
演:フランク・グリロ/吹き替え:水内清光
元S.H.I.E.L.D兼ヒドラの戦闘員。
前回の事件でヘリキャリアの墜落に巻き込まれていたが、顔に大火傷を負いながらも生存しており、キャプテン・アメリカに復讐するために密かに活動していた。
髑髏模様のマスクを装着してラゴスの研究所に侵入しウイルステロを目論もうとしたが、事態を予め予測していたアベンジャーズに阻止される。
だが本当の目的はキャプテン・アメリカとの心中であり、スティーブを道連れに自爆した瞬間、ワンダが咄嗟の判断で爆発を抑え込んだ事でスティーブは脱出。そのまま超能力で上空に持ち上げて爆発させるはずが、誤って近くのビルに叩きつけてしまい、そこに残っていた多数の市民を巻き添えに死亡した。
原作ではキャプテン・アメリカを殺害する為、ファンの間では物語の裏で暗躍するヴィラン候補に挙がったり、「原作同様ラストでキャプテン・アメリカが死ぬのではないか」と憶測されていた。実際の役回りはその予想とは大きく異なったが、最期の行動がきっかけとなって一連の事件が起こることを思えば、ある意味で目的は達成できたと言っても良いかもだが……。

  • ウィンター・ソルジャーの残党たち
シベリアの旧ヒドラ基地で冬眠状態にされている、バッキー同様のヒドラの超人兵士。
ヒドラの暗殺業を専門とし、来るべき一斉蜂起のために温存されていたが、S.H.I.E.L.D崩壊によってヒドラも勢力を失い、見捨てられていた。
国連爆破の真犯人がその在り処を探していると知ったスティーブたちは、彼らを復活させ秩序を転覆させることが最終目的と睨み、それを阻止するためにシベリアへと向かうこととなる。

  • ヘルムート・ジモ
演:ダニエル・ブリュール/吹き替え:内田夕夜
バッキーを追い続ける謎の男。
ヒドラの秘密文書を盗み、バッキーを陥れ、再び「ウィンター・ソルジャー」に仕立て上げようとする。
かつてのヒドラの科学者を父に持ち、次世代ウィンター・ソルジャーの保存場所を探している。
「帝国の崩壊が目的」との言葉から大規模テロが狙いと予想されたが……。
原作ではヒドラの大幹部だが、映画では全く別の役回りとして登場する。

  • スタン・リー
やっぱり、いるよ!
トニー・スカンクスタークに小包を持ってきた元気な爺さん。








追記・修正は1991年12月16日を回想しながらお願いします。









SPIDER-MAN will return


スパイダーマンは帰って来る



IN SPIDER-MAN:Homecoming 07/07/17



and Tony Stark too ...?




and then...

そして…

Black Panther 02/12/18










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最終更新:2024年02月21日 23:48

*1 実在する住宅街

*2 本編を見れば分かるが、今回の戦いは政府の介入も一因となっているが、ヒーロー達が政府にハメられたシーンは一切無い。原典では、とあるヴィラン勢力が政府に食い込んでいたことが明らかになるのだが、MCUでは現状そういうことにはなっていない

*3 ただアメスパ公開時にはライミ版が放送された事もある。それにスパイダーマンの紹介としては最適であろう。