和ロック

登録日:2015/12/05 (土) 23:15:58
更新日:2021/12/04 Sat 11:39:45
所要時間:約 4 分で読めます



和ロックとは和楽器を取り入れたロックである。


◆概要

和楽器とロックの親和性について、和楽器の日本独特の古典芸能や宗教音楽としてのイメージが強く、相性はよくないと思われていた。(これはロックというジャンルに偏見があったのも要因であろう。)
上記のイメージから敷居が高く、邦楽を積極的に表現したり聴いたりする人も少なかった。
しかし、実際には鼓や大太鼓などの打楽器の力強さや、三味線や琴などの弦楽器の音の鋭さ、横笛や尺八の幻想的な音色等、和楽器にも多様な音があり、それらをロックに取り入れることによって、独特の世界観を形成する和ロックが誕生した。
もともと外国の文化を取り入れて独自に昇華させる日本人特有の気質も和ロックの形成の要因の1つだろう。
さすがは魔改造国家日本である。

1990年代前半に、本格的に和楽器を取り入れたロックバンドが現れるようになり、
そして、それらに影響を受けたバンドが現れたり、映像作品の劇伴やゲーム音楽といったサブカルチャーの中にも取り入られるようになっていった。
しかし、まだまだメジャーな音楽とは言えず、今後の動向に注目されるジャンルである。

ハードロックやヘヴィメタルの要素が強い場合は「和メタル」とも呼ばれる。
フィンランドのメタルバンドウィスパードやBABYMETALのメギツネがこのようなジャンル分けをされる。
また、アニメやゲームのBGMに採用されている和ロックも、ハードロックやメタル寄りの物が多い。

ギター、ドラム、ベースなどを使わずに和楽器だけでロックの要素を取り入れた物もあり、これらも和ロックと呼ばれる事がある。


◆編成、曲調

ロックバンド(ギター、ベース、ドラム、キーボード)に和楽器を入れた編成が一般的であり、ボーカルを入れたバンドも存在する。
まや、掛け声*1もよく使われ、「よっ!!」や「はっ!!」といった切れのいいものや「ぃよ~~~っ!!」など、様々なパターンがある。
劇伴やゲーム音楽を中心にオーケストラやコーラスを入れた壮大な編成の曲も存在する。

曲調に関しても、特別決まった方向性があるわけではない。
和楽器を使うという共通点はあるが、ロックと言うよりもヘヴィメタルに寄ったような物もある。
複数のバンド(作曲家)の和ロックを聴くと、全く異なる印象を受けることも少なくない。
和楽器に関しても、アクセント程度に使われている場合もあれば、和楽器を全面に押し出している場合もある。

一言でまとめれば、聴いた瞬間に日本人としての感性が刺激されるロックといえる。




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最終更新:2021年12月04日 11:39

*1 生音の場合もあるがサンプリング音源を使う場合もある。