登録日：2015/04/20 (月曜日) 16:00:00
更新日：2023/09/20 Wed 12:50:27
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久大本線(きゅうだいほんせん)は、久留米駅と大分駅を結ぶ
JR九州の鉄道路線である。
概要
読んでの字のごとく久留米と大分を結び、同じく大分駅で合流する豊肥本線と共に九州を横で結ぶ重要な路線である。
湯布院と日田という観光地を抱える為、特急が2本運行する他に全線に「ゆふ高原線」の愛称が付けられている。
平成29年7月に発生した九州北部豪雨の影響により、橋梁が流されるなど大きな被害が発生した。
そのため光岡～日田間で
バス代行運転が行われており、特急列車も運転区間変更を余儀なくされていた。
平成30年7月14日に復旧し、全区間で運転再開した。
路線図
○運行形態
全線通しの列車もあるが、概ね日田駅・由布院駅を境に運転系統は分断されている。
また、一部の列車を除きワンマン運転が行われている。
久留米～日田
普通列車は毎時1本が基本だが、久留米～筑後吉井・うきは間の区間運転が入って2本になる時間帯がある。
また、朝の1本のみ鹿児島本線鳥栖からの直通列車がある。
この他、特急列車が6往復運転されている。
善導寺まではSUGOCAエリア。
日田～湯布院
閑散区間であり、普通列車は基本的に1時間に1～2本程度で運転されているが、時間帯によってはかなり間隔が開く。
特に豊後森から湯布院方面の普通列車に限れば、7:56発大分行きを逃すと13:09発大分行きまで列車がないため、5時間以上待つ羽目になる。
特急列車は久留米～日田間と同じく6往復運転されている。
湯布院～大分
特急こそ4往復に減るが大分近郊の為、1時間に1本の普通列車に加えて朝晩の庄内・向之原・豊後国分～大分間の区間運転がある。
これらを全て含めると、普通列車は1時間に2～3本が運行される時間帯がある。
向之原から再びSUGOCAエリアとなる。
○使用車両
キハ185系…特急「ゆふ」で使用。元々は
JR四国所有だった物を1992年に譲渡されてやってきた。
キハ71系…特急「ゆふいんの森」で使用。
緑色の外観に内部にビュッフェやサロンスペースを設けるなど後の「ななつ星」に通じる観光車両の元祖的存在。
なお、新製したのは車体のみで台車やエンジン(2003年にリニューアル)はキハ58形・65形から流用されているため、正確には改造車である。
キハ72系…同じく特急「ゆふいんの森」で使用。
キハ71系をモデルに1999年に新たに製造された車両。71系と比較すると所々でバリアフリー化が施されている。
こちらはキハ71系と異なり、完全新製車となっている。
キハ40・47・140・147形…全線で運行。勾配区間を走るため、エンジンを換装した車両が使用されている。
キハ125形…全区間で使用される。
キハ200形・キハ220形…2001年の筑豊本線・篠栗線の電化で余剰となった転入車両。全区間で使用。
因みにキハ220形の一部の車両は前面・側面行先部分にバス用のLEDが取り付けられている。
◎駅一覧
久留米…
九州新幹線・
鹿児島本線乗り換え。筑後川花火大会の最寄駅。
福岡県第三の都市・久留米市の代表駅。元々市の中心部に建てられたはずだったのに中心部が東に移動してしまった珍しい駅。
その為、現在の市の中心街に位置する西鉄久留米駅には乗降客数で2倍以上の差を付けられている…。
それでも駅別取扱収入はJR九州の全駅中8位であり、県庁所在地の代表駅を除けば小倉駅に次いで2位だったりする。
久留米高校前…JRの駅として初めて、県立高等学校の学校名を冠した駅。
また、久大本線の中で最も新しく設立された(2009年)駅でもある。
因みに完璧な学校名に拘らなければ他に
土讃線の高知商業前駅がある。
南久留米…何故か駅舎入り口部分の天井に六芒星の飾りが取り付けられている変な駅。
久留米大学前…2000年に建てられた文字通り
久留米大学の最寄駅。
特急「ゆふ」が上下1本ずつ停車する。
御井…西方で九州自動車道と交差する。久留米の市街地はこの辺りまで。
善道寺…浄土宗大本山の同名の寺の最寄り駅。SUGOCA利用可能エリアはここで一旦途切れる。
筑後草野…棒線駅から交換可能になったという、近年各地で見られるスリム化とは逆の経緯を辿っている。駅周辺では旧くからの街並みを楽しめる。
筑後吉井…うきは市の中心駅はこちら。特急ゆふ停車駅で一部の列車は当駅で久留米方面に折り返す。
うきは…市名と同名だが、これは合併前の浮羽町の中心駅だったことが由来。一部特急が停車する。
筑後大石…駅舎のようで、実はただの待合スペースの建物が隣接している。
夜明…
日田彦山線BRT乗り換え。大分県最西端の駅。
因みに駅名は
太陽の夜明けとは全く関係なく焼畑開墾地である事から夜焼と付けられたが、「焼」の字を嫌って夜明となった。
光岡…高校の通学需要がメイン。
日田…日田市の中心駅で全列車停車。この駅を境に運転系統が分断される。
「おんせん県おおいたデスティネーションキャンペーン」に合わせて、駅舎が改築された。
また
進撃の巨人の作者の出身に因み、
リヴァイの銅像が駅前に置かれている。
豊後三芳…倉庫のような消防団の建物が駅舎になっている。
豊後中川…桜の時期の撮影スポット。かつてはスーパーと一緒の駅舎だった。
天ケ瀬…全特急停車駅。駅の目の前が天ヶ瀬温泉。
杉河内…慈恩の滝最寄り駅。近くの橋を通過する際は特急が徐行運転する。
北山田…二階建ての駅舎になっており、三日月の滝を望める。
こちらも春の撮影スポットの一つ。
豊後森…玖珠町の中心駅で、久大本線の重要な拠点駅。
駅の近くには鉄道遺産である扇形機関庫がある。
かつてはこの駅発で宮原線乗り入れの列車も存在した。
恵良…かなり珍しい住宅併設型の駅舎だったが2014年1月18日に空き家となっていた住宅部分から出火し全焼してしまった…。
その後駅舎は1年後の2015年3月31日に再建された。
かつてはここから宮原線も接続していた。
引治…九重町役場はこちらが最寄り。菜の花や桜の時期の撮影スポットの一つ。
豊後中村…九重町の中心駅で特急「ゆふ」が停車。九州最高峰の中岳を含む九重山の最寄駅。
2010年には日本では湯野上温泉駅に続く2つ目の茅葺きの駅舎となった。
野矢…この路線で一番標高が高い(海抜543m)。ここも元棒線駅。
由布院…温泉地として全国的に名高い由布市の中心駅で、特急「ゆふ」・「ゆふいんの森」を含む全列車停車駅。「湯布院」と間違えられやすく、所在地は由布市湯布院町、温泉は由布院温泉なのが紛らわしい。
この駅を境にまた運転系統が分断される。因みに駅舎内に有料の足湯がある。
南由布…由布岳をバックにした列車が拝める。
湯平…特急「ゆふ」停車駅。
「
男はつらいよ」シリーズ最大のヒット作である「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎」の舞台になった事がある。
その為、何故か2006年に2番ホームの待合所を改装し、映画撮影時の資料を掲示した「寅さん思い出の待合所」が造られた…
ホームには実際に渥美清がロケ時に使用したベンチが設置されている。
庄内…由布市の代表駅はこちら…らしい。
天神山…由布市役所の最寄り駅。
小野屋…県立由布高校の通学利用がほとんど。駅名は近くの酒屋から採られている。
鬼瀬…山と川に挟まれた駅。
向之原…特急「ゆふ」停車駅。ここからまたSUGOCA利用可能エリアとなるとともに、普通列車も本数が増える。
豊後国分…大分市歴史資料館最寄り駅。
賀来…この辺りから大分市の市街地に入っていく。
南大分…日本初のコンビニ一体型の駅だった。現在は新聞販売店になっている。
古国府…「ふるごう」と少し難読。県下有数の進学校である県立大分上野丘高校の最寄り。
大分…
日豊本線・
豊肥本線乗り換え。
大分県の県庁所在地である大分市の代表駅にして終着駅。
2012年に駅舎が高架化された他、2015年のダイヤ改正で終電が1時間延長された。
追記・修正をお願いします。
最終更新：2023年09月20日 12:50
