ゆとり世代/ゆとり教育

登録日:2015/3/28(土) 22:25:00
更新日:2022/10/19 Wed 20:51:41
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以下ゆとり世代の概要である
本項ではゆとり世代をメインに扱う



◆ゆとりの概要

ゆとり世代とは1987年~1995年に生まれた世代を指す。

文部省(当時)官僚であった寺脇研の提唱で、詰め込み一辺倒であった教育を見直し、もっとゆとりを持ったカリキュラムにしよう、という流れが生まれ、
学習内容の大幅削減、「総合的な学習の時間」の創設など、様々な試みが行われるようになった。
ゆとり世代とは、その教育カリキュラムの施行時期に義務教育を受けた世代のことである。

概ね90年前後の生まれは誕生した年度こそバブル期であるものの学生時代の殆どを不況で過ごした。
そして失われた10年からの就職氷河期にリーマン・ショック、幼少期に阪神・淡路大震災とオウム事件、多感な青春時代に世界同時多発テロや東日本大震災・異常気象、
果てには成人後にパンデミックと立て続けに様々な災厄を経験しているため、世相に対して斜に構えておりネガティブな精神を持った者が多い。
そして金銭感覚に対して厳しい者が多い。また上昇志向も薄く普通が一番と多くは考える。

ゲームはスーファミから始まり、まだまだ外遊びが中心であった。
中にはミニ四駆で怪我をする子供もいたり……小学校の頃にはマリオパーティやポケモンの通信交換がブームになっていた。
(今のようにオンラインシステムが普及していないないため直接友達を家に呼んでいた)

子供の頃は特撮番組の仮面ライダーやウルトラシリーズがTV放送されておらず、幼少期はメタルヒーロースーパー戦隊の時代であった。
作品の質も高いものが多く、VSゴジラも当時の子どもたちに人気であった。
1996年以後のウルトラマンティガが起爆剤となり特撮ブームが再燃する。
更には数年後の仮面ライダークウガで長らくブラウン管から退いていた仮面ライダーが復活し小学校低学年だったゆとり世代にも浸透していった。

上の兄弟や学校の先輩の影響で『ドラゴンボール』や『SLAM DUNK』などのジャンプ黄金期のアニメを知った人も多くいるであろう。

子供の頃の憧れのプロ野球選手は松井秀喜、イチロー、松坂大輔などであり軒並みメジャーリーグに行った。
サッカー選手では中村俊輔、中田英寿など。

1997年の『ポケモンショック』をリアルタイムで知っている年代でもあり当時は放送休止を残念がった子も多い。
しかしTV放送の復活後はやがて起こるであろうポケモンブームをメインで支えていく事になるのであった。

そのせいか脳科学者の森昭雄から『ゲームのせいで学力が低下する』という根拠もクソもない言いがかりを付けられた事もあった。
(自身の書籍に『ゲーム脳の恐怖』があり当時ベストセラーになった)

いじめや不登校などが多発した年代でもあり学生時代の報道番組でもそれらが取り上げられる事も多かった。

子供の頃のアイドルといえばモーニング娘やおはガール(おはスタという番組内のアイドル)であった。特に全盛期の頃はおはガールになりたい女の子が急増していた。あとJ-POPにも比較的恵まれ文化面でも充実していた

アニメも90年代は「勇者シリーズ」「魔法騎士レイアース」「ポケットモンスター」などを筆頭に様々なヒット作を経験し(早い子はエヴァンゲリオンを見ていた)、
00年代も「機動戦士ガンダムSEED」「灼眼のシャナ」「涼宮ハルヒの憂鬱」「CLANNAD」「みなみけ」、
~等と言った良作アニメを次々と体感し学生時代は比較的アニメに恵まれていた方だと思われる。
CLAMPの全盛期でもあった。CCさくらオタに目覚める人が多かったという。

実はアイドル声優の先駆けでもあり声優が一般人にも浸透し、顔出しをしてCDを売るようになったのもこの世代の功績のおかげである。

アイマスのメイン層もこの年代が中心であり熱心な水樹奈々ファンや田村ゆかりファンも多くライブなどでも資金の投資を惜しまない。
王国民もゆとり世代が中心だったりする。

なおゆとり世代の血脈は下の世代にも受け継がれておりラブライバー等は上の世代の影響を良くも悪くも色濃く受けている。

深夜アニメの繁栄とパソコンや携帯文化が普及していく中でオタク文化は徐々に広がっていった。
また一番技術力の進歩を実感している世代でもありPCやゲームの進化、
しいてはアニメの急激な進化を体感しているので時代の流れに適応できるミーハーな人間(悪くいえば飽き性)も多い。

そうした一方で男女の交際率は下がり気味であり未だに就職難民も多く就労する気がない真性のニートも多数いる。
(そういった関係で就活の開始時が10月から3月になったり、既卒という大卒専用の枠も3年という期間で設けられるようになった)

悲しいことに就活を苦に自殺する学生もこの年代が一番多かった。(2013年~2014年頃には一万人に達した)

なおガラケー時代に携帯のパケット料金で請求量が100万を超えてしまった人もいる。

ソシャゲの課金制度に対して反感を示した最初の世代でもあり課金ユーザーのファースト世代でもある。
パズドラやアイマスにお金を積み込みすぎて財布が空になる人が跡を絶たなかった。)

近年はゆとり世代が大人になり、ソシャゲのメイン層が下の世代に交代したのか以前ほど課金の犠牲者になる人は減っている。

余談として、ゆとり世代は円周率は3で教えられたという話があるが、実はデマである。このデマは、大手学習塾の日能研が学習指導要領を誤解(あるいは意図的に曲解)して広めたもので、いまだにこのデマを信じている人も多い。
もともとの指導要領では「円周率は約3.14として教えるが、実際に円の周長や面積を計算するときには必要に応じて近似値として3を用いてよい」という旨の記述がされており、何もおかしなことは言っていない。
円周率の近似値として3を使うか3.14を使うか、あるいは更に精密な近似値を使うかというのはどの程度の精度で値を知りたいかという目的によって使い分けるものであり、盲目的に3.14を使えば良いというわけではない。
とはいえ、ゆとり世代の人が3と3.14のどちらを使うべきか正しく判断できるかどうかはまた別問題である。
これと関連した話として、「円周率は3ではなく3.14」だという指摘をする人がいるが、当然ながら円周率は厳密には3でも3.14でもない。

なお森ガールや草食系男子と呼ばれるようになった最初の世代である。絶食系男子もここが発祥。
最初に週休二日制を経験した世代である(1992年生まれ以降は完全に週休二日制となっている)。1996年生まれ以降は脱ゆとり世代と呼ばれる。


◆流行ったもの

など

◆ただし……

この言葉自体に一定の世代に対するステレオタイプ的なマイナスイメージのレッテルを貼り付けるニュアンスがあり、当の若者たちにとっては非常に抵抗感が強い。
そもそも「ゆとり世代」に生まれ育った若者が自分から「ゆとり教育」を受けた訳ではないし、自分たちから「ゆとり世代」と名乗ったわけでもない。
はっきり言ってしまえば良いも悪いもなく、上の世代が感じた異なる価値観を持つ世代に対するジェネレーションギャップにしか過ぎないのだ。

ぶっちゃけ現代の若者を「ゆとり世代」だの「さとり世代」だのと呼ぶ世代もかつては色々レッテル貼られて言われてた訳で、歴史は繰り返すだけのことである。
勿論、「ゆとり世代」もいつかは下の世代とのギャップに驚き、おそらくはなんらかのレッテルを貼る可能性が高い。
その時にはレッテルを貼るという行為が本当に正しいのか、その世代の人間の事を本当に理解しているのか、
自分の価値観が主観的、一面的な見方に凝り固まっていないかを考えてみてほしい。


◆提唱者

冒頭にある通り、旗振り役は文部省官僚だった寺脇研。
寺脇の父親は医師であり、エリート家庭らしく厳格な教育を息子に施していた。
そのせいでまともに友達と遊ぶこともできず、暗い少年時代を送った寺脇は、詰め込み教育の弊害を実感。
子供をのびのび育てるために文部省に入省し、ゆとり教育の提唱をするに至った。



ということで、

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最終更新:2022年10月19日 20:51