宇都宮線(JR東日本)

登録日:2015/03/07 (土曜日) 02:40:00
更新日:2024/04/17 Wed 12:15:46
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宇都宮線(うつのみやせん)とは東北本線東京~黒磯間の愛称である。
ラインカラーはで、路線記号はJU

東北本線全体の概要、東京大宮間の各駅停車の役割をする京浜東北線、直通先の路線については該当記事を参照。

東武鉄道が運営する宇都宮線については「東武宇都宮線」を参照。



概要

1990年3月に愛称が制定された。
首都圏への通勤輸送を担う路線のひとつで、大半の列車が湘南新宿ラインとして横須賀線大船方面、上野東京ラインとして東海道線小田原・熱海方面への直通運転を実施しているほか、貨物列車も頻繁に運行される。

他にも烏山線日光線へ直通する列車もある(かつては小山から両毛線伊勢崎方面への直通も存在した)。

特急列車については当初対首都圏向けの列車が運行されていたが、新幹線に集約された現在は東武日光へ直通する列車のみ。また、JR化後も東北・北海道方面に向かうブルートレインも多数運行されていたが、こちらも全て無くなってしまった。

かつては上野~黒磯間の往復する列車が毎時1本以上存在したが、現在の旅客列車の運行系統は基本的に宇都宮駅で分断されており、宇都宮~黒磯間はワンマン運転が実施されている。


使用車両

  • E231系1000番台(小山車両センター・横浜支社国府津車両センター所属)
宇都宮線の主力車両。セミクロスシートでグリーン車、トイレ付。
小山車と国府津車の違いは車内案内表示器のサイズが異なるほか、普通車ボックスシートの座席数が異なる。
(小山車より国府津車の方が多い)宇都宮~上野・逗子間の運用は小山車、高崎~小田原間の運用は国府津車を使用する例が多い。

  • E233系3000番台(小山車両センター・横浜支社国府津車両センター所属)
宇都宮線の(ry。
内装設計はE231系に準じる。
E231系と併結する関係から車内案内表示器はLED式となっている。
*1

  • E131系600番台
宇都宮-黒磯間の区間運転用車両。出庫の関係で下り1本だけ小山始発で運転されている。
カラーリングは日光の火焔太鼓をイメージした茶と黄色の帯となっている。

  • EV-E301系(宇都宮運転所所属)
烏山線用の車両。日本初の蓄電池電車で、電化区間である宇都宮線内は走行中に充電を行う。同線のキハ40形を全て置き換えた。

  • 253系1000番台(大宮車両センター所属)
特急日光・きぬがわにて充当。博識な方ならご存知だと思うが、初代成田エクスプレスの車両を改造したものである。
*2

「スペーシア」の愛称を持ち、特急スペーシア日光・スペーシアきぬがわで使用される。
*3

  • EF64形、EF65形、EF66形、EF210形、EH500形、EF510形、EF210形、EH200形
貨物列車に充当。

  • DE10形、DE11形
貨物入換用。


過去の主な使用車両

  • 115系(高崎車両センター所属)
両毛線直通列車のみ充当。かつては上野まで顔を出したり北関東や甲信越、山陽地区などで大活躍していたが、時代の波には逆えずJR東日本管内では定期運用が消滅。

  • 211系(高崎車両センター所属)
かつては宇都宮線の顔と言われるぐらい大活躍していたが、E233系投入により千葉に転属したけど209系の投入ですぐ運用終了した路線やJR東海が羨ましく見える路線だったりへと転属した。高崎に残る車両が両毛線直通列車として充当されていた。
*4

  • キハ40形(宇都宮運転所所属)
ローカル路線ではおなじみの気動車。烏山線用の車両で宇都宮~宝積寺間に乗り入れていた。
*5

  • 107系(小山車両センター/高崎車両センター所属)
宇都宮-黒磯間および両毛線直通列車に充当。クモハ車がかなりうるさい。
*6

  • 205系600番台(小山車両センター所属)
宇都宮~黒磯間(早朝時間帯は小金井発着、日光線直通)にて充当。
元々は京葉線埼京線で活躍した車両で、600番台改造工事では半ボタン式、霜取りパンタグラフなどの寒冷地対策を施した。
4両が基本だが、ラッシュ時は2編成繋げて8両になることも。
塗装はE231系に準じた緑とオレンジ帯となっていた。
*7



種別

  • 普通
その名の通り各駅に停車する。宇都宮線内のほか、湘南新宿ラインへ直通するのもあるが湘南新宿ラインはさいたま新都心駅に止まらないので注意。

  • 快速ラビット
朝、夕方時間帯のみ運行する宇都宮線の速達列車。上野~小山間で快速運転を行い、小山から宇都宮は各駅に停車する。かつては黒磯発着の運用も存在した。一部は東海道線内普通列車として直通してくる。前身は新特急「なすの」だった。

  • 湘南新宿ライン快速
日中時間帯を中心に運行する宇都宮線主力の速達列車。全列車が上野止まりではなく湘南新宿ラインと横須賀線へ直通する。
宇都宮線内は快速ラビットと同じであるが、湘南新宿ライン、横須賀線は各駅に停車するので注意。

  • 東武特急(スペーシア)日光・きぬがわ
新宿から東武日光、鬼怒川温泉へつなぐ特急列車で赤羽~栗橋間に乗り入れする。詳しいことは湘南新宿ライン東武日光線を参照すること。


かつての種別

  • 快速アクティー
上野東京ライン直通列車のみ運行。宇都宮線内は各駅に停車、東海道線内は快速運転する。

  • 通勤快速
平日のみ運行。停車駅は快速ラビットとほぼ同じであるが、違うところはラビットは尾久通過・蓮田停車なのに対し、通勤快速は尾久停車・蓮田通過となるくらい。小山から黒磯間は各駅に停車する。



駅一覧

東京(JU01)…東海道新幹線山手線京浜東北線中央線快速横須賀線総武快速線京葉線東京メトロ丸ノ内線東西線乗り換え。
直通する東海道線との境界駅でもある。
日本最大のオフィス街の中心駅&日本一旅客収入の多いターミナル駅。

上野(JU02)…東北新幹線・山手線・京浜東北線・常磐線東京メトロ銀座線日比谷線乗り換え。
東京の北のターミナル駅。駅から若干離れているが、京成本線京成上野駅に乗り換え可能。

尾久(JU03)…尾久車両センターが近くにあり、新幹線開業までは昼夜問わず特急列車が数多く停留していた。現在は運が良ければカシオペアや四季島を見る事ができる。
因みに上野を出た直後は複々線となっているが、この駅600mほど手前で複線になる。

赤羽(JU04)…湘南新宿ライン埼京線・京浜東北線乗り換え。
北区の中心駅で周辺は23区北部有数の繁華街。ゲーセンやネカフェ、更には怪しい店が多く中々飽きの来ない街である。
東京メトロ南北線赤羽岩淵駅は乗り換えられなくはないが、少々離れているので注意。

浦和(JU05)…京浜東北線・湘南新宿ライン乗り換え。埼玉県庁最寄り駅。伊勢丹とかもあるが正直言って大宮は勿論や川口と比較しても地味な印象。
浦和レッズの聖地である為、試合の日は戦国時代でもないのに「赤備え」の集団を見る事ができる。
かつては通勤快速や湘南新宿ライン、東武直通特急は通過してしまう駅だったが、さいたま市が県庁所在地の面子を整える為に大金を投入して改造に改造を重ねた結果、2013年に停車駅となった。

さいたま新都心(JU06)…京浜東北線乗り換え。関東有数のオフィス街・さいたま新都心及びみんな大好きさいたまスーパーアリーナの最寄駅。
国の出先機関や大企業のオフィスが多数存在する北の霞が関であるが、埼玉県庁やさいたま市役所は昔のまま(市役所は移転計画があったがお察しください)。
大宮区役所や中央区役所(旧・与野市役所)も昔のままだったりする。
配線上の都合故に湘南新宿ラインが、隣に大宮駅がある為なのかラビット、アーバンが通過する。

大宮(JU07)…東北新幹線・上越新幹線北陸新幹線高崎線・埼京線・川越線・京浜東北線、東武野田線、ニューシャトル乗り換え。
埼玉県最大のターミナル駅で埼玉県で最も乗降客が多い駅。鉄オタの聖地である鉄道博物館の玄関駅。
再開発が進んだ西口と再開発されず昭和の匂い残る東口の雰囲気の違いが面白い。

土呂…さいたま市北区唯一の宇都宮線の駅。区役所やステラタウンへいける他、盆栽関係の施設が多い。

東大宮…見沼区の唯一の宇都宮線の駅で栄東高校や芝浦工業大学大宮キャンパスの最寄駅で乗車人員は3万人を超える。しかし隣が蓮田のため、快速には永らくスルーされていた。区役所は東武アーバンパークライン大和田駅の方が近い。

蓮田…蓮田市の中心駅。「田」市と「田」駅で若干文字が違うが、これは2011年から市名の使用漢字が改められたため。元は両方とも「蓮田」だった。
前述の通り快速ラビットは停車する。

白岡…白岡市の代表駅。

新白岡…ここで初めて乗車人員が1万人割りの駅。

久喜…東武伊勢崎線乗り換え。久喜市の代表駅で大宮以北の東北本線では宇都宮に次ぐ第3位の利用者を誇る。

東鷲宮…らき☆すたの聖地である鷲宮神社の最寄駅であるが、距離が離れている為、東武鉄道の鷲宮駅から行った方がよかったりする。

栗橋…東武日光線乗り換え。
乗換駅ではあるが快速は停車しない。そもそもライバル路線だし。
東武線との連絡線があり、特急日光・きぬがわはここで連絡線を経由し東武線へ直通する。
宇都宮線の駅としては埼玉県最北である。

古河…古河市の代表駅である。ちなみに「こが」と読む。
宇都宮線内で唯一茨城県にあり、かつ茨城県最西端の駅。また、宇都宮線としては東京都市圏の最北端の駅である。
大宮以北では珍しい高架駅。そのため雰囲気は何となく新幹線の駅っぽい。
ここで日中毎時1本程度列車が折り返す。
余談だが県庁所在地の水戸に行くよりも大宮や浦和、宇都宮に行くほうが遥かに近い。なにせ水戸駅までは最短でも2時間弱かかる。宇都宮駅までは45分で着くのに…。

野木…栃木県最南端の駅。野木町唯一の駅。
この駅含め、これから先は小山・宇都宮を除いて6000人未満の利用者の駅となる。

間々田…小山市乙女にある「ままだ」駅。
駅名にある間々田地区は少し北にある。

小山…東北新幹線・両毛線水戸線乗り換え。
栃木県第二の都市、小山市の代表駅。栃木県を東西南北に繋ぐ交通の要衝でもある。
地味に隣接するビルにはアニメイトが入っている。小さいけど。
ちなみにこの駅からは千葉以外の関東の全都県に乗り換えなしで行くことが可能である。さらに静岡県の熱海や沼津にも行ける他、新幹線なら福島県や宮城県にも1本で行ける。
県庁所在地でも政令指定都市でも中核市でもない都市の駅にしてはかなり便利。

小金井…近くに小山車両センターがある関係で、宇都宮線の半分ぐらいがここで折り返す。また、一部列車の増解結が行われる。
当駅から宇都宮都市圏の下野市に入る。

自治医大…その名の通り自治医科大学の最寄である他、下野市役所の最寄駅でもある。
この自治医大、区分上は私大なのだが実態としては総務省が管理しているので実質国大として機能している少し変わった学校である*8
なので学費も国大医学部程では無いが、平均的な私大医学部よりは安くなっている。

石橋…下野市で一番利用の多い駅。
JRが通っていない真岡市への玄関口でもあり、そこへの路線バスも発着。ただし本数は少ない。

(宇都宮貨物ターミナル…沿線随一の貨物駅。)

雀宮…ここから宇都宮市内。
次の宇都宮駅へは約8kmと地味に遠い。
2011年から橋上駅舎になった。

宇都宮…東北新幹線・日光線宇都宮ライトレール乗り換え。
北関東一の大都市、宇都宮市の代表駅で栃木県最大のターミナル。
首都圏を除くとJR東日本では仙台駅に次ぐ利用者数を誇る。旅客収入ではJR東で第13位となっている。
ほぼ全ての列車はここで折り返す。

岡本…旧・河内町。2007年に宇都宮市と合併した。
宇都宮のベッドタウンという以外は特にこれといった特徴はないが、2016年(平成28年)から橋上駅舎になった。

宝積寺…烏山線乗り換え。烏山線の多くの列車は宇都宮まで乗り入れる。
高根沢町の代表駅でみどりの窓口あり。

氏家…さくら市の代表駅。

蒲須坂…宇都宮線唯一の無人駅&乗車人員ワースト(350人/日)。
さくら市&宇都宮都市圏の宇都宮線の駅としては一番北にある駅。

片岡…蒲須坂同様に利用者は1000人未満だが2015年に駅舎が近代化&橋上駅舎化。

矢板…矢板市の代表駅。

野崎…大田原市唯一の駅だが市街地はかなり遠い。

西那須野…塩原温泉の最寄駅であるが、現在はその役割を那須塩原と分け合っている。また大田原市街への最寄駅でもある。
実は駅周辺は黒磯よりも栄えている。というか岡本~黒磯間で一番賑わっている駅だと思う。自動改札機もある。
というのも西那須野町は合併前は町にしてはかなり人口が多く、5万人手前という感じだった(矢板市は人口4万人未満だったので矢板よりも人口が多かったのである)。現在は黒磯市や塩原町と合併して那須塩原市の一部になったが。

那須塩原…東北新幹線乗り換え。
かつては東那須野という駅名で特急、急行の止まらないどこにでもあるちっぽけな駅だったが、新幹線停車駅に昇格したという珍しい駅だったりする。
駅周辺はあまり賑わっていない。

黒磯…東北本線郡山・福島方面乗り換え。那須塩原市の代表駅。しかし駅周辺は西那須野の方が元気。
かつては上野に行く普通始発列車が毎時1本出ていたが現在は廃止されている。
東京から当駅までは直流区間、ここから先は交流区間と電化方式が分かれている為、運行系統の境界駅である。
かつては駅構内に交直切り替え設備が設けられていたが、2018年に直流化され、切り替えは以北にデッドセクションを設ける方式に変更された。
現在ではここを直通する定期列車は貨物列車のみである。
東北新幹線開業前は多くの特急・急行列車が停車した他、皇族の那須御用邸の最寄り駅としてお召し列車も発着していた。その関係で駅には貴賓室が設けられている。


●停車駅一覧

※湘新:湘南新宿ライン
●:停車
○:湘南新宿ラインは通過
┃:通過
∥:経由ぜず











東京
上野
尾久
赤羽
浦和
さいたま新都心
大宮
土呂
東大宮
蓮田
白岡
新白岡
久喜
東鷲宮
栗橋
古河
野木
間々田
小山
小金井
自治医大
石橋
雀宮
宇都宮
岡本
宝積寺
氏家
蒲須坂
片岡
矢板
野崎
西那須野
那須塩原
黒磯


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最終更新:2024年04月17日 12:15

*1 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ec/233tokaido.jpg 日時:2016/01/18

*2 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ltdec/253.jpg 日時:2016/01/18

*3 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/chiho/tobu/100.jpg 日時:2016/01/18

*4 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ec/type/211_1000a.JPG 日時:2016/01/18

*5 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/kiha/kiha40karasu2.jpg 日時:2016/01/18

*6 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ec/107a.jpg 日時:2016/01/18

*7 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ec/205syonan.jpg 日時:2016/01/18

*8 同様の形式で建てられた大学は公設民営大学と呼ばれている。国や地方公共団体が資金を提供し学校法人にも職員を派遣するので国公立大に準じた扱いをされる。