フォント・ボー

登録日:2015/03/06 (金) 14:17:55
更新日:2023/11/17 Fri 08:41:22
所要時間:約 13 分で読めます




自分の行いを“善”だと言ったなっ

だが 善だの悪だの問う前に
人が……人にこんな こんなことを

こんなことをしていいわけがないんだああっ!


フォント・ボーは『機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』の主人公。続編『DUST』にも引き続き登場している。
サイド3に住む高校生だったが、あるデータを手にした事でその運命を大きく変える。

CV:石川界人(VSシリーズ)

◆人物

基本的に温和で争いは好まない。
頭が良く回る点以外は典型的なモビルスーツオタクであり、ザクⅡに乗って興奮したり、
4機目のクロスボーン・ガンダムであるX-0に興味津々だったりと、我々とさほど変わらないオタクの面が強い。
ネット上で集めたMSのデータをまとめて自身のサイト上で公開するという、我々からすると一世代前のオタクのような趣味を持っており、
公開していたデータの中には存在の怪しいGPシリーズハーフゼータシリーズなど、ややメタなMSも含まれていた。
両親はサイド5に住んでおり、物語開始時はサイド3のズム・シティで一人暮らしをしていたが、
これは転勤が多い親に対して落ち着いて生活がしたいというフォント自身の意思であり、ガンダム主人公に多い不仲や死に別れではない。

歴代ガンダム主人公がMSの知識以外にも、強靭な肉体モビルスーツの操縦技術を持っていたが、フォントは知識方面に特化している。
頭の回転が非常に速く、知識を元にMSの特性を生かす戦い方をする頭脳派主人公としての活躍が見られる。
計算したとは言え無謀と思える宇宙漂流に挑んた経験のある一つ前の主人公とある意味似ているかもしれない。
操縦技術は初見でザクIIを難なく動かすなどセンスと知識は備えているものの、物語開始時点で実戦経験は無く素人に等しい。(幼少期に作業用MSを動かした事はある)
シリーズ主人公伝統の大胆な行動力も持ち合わせており、中々に肝が太いオタク君でもある。

戦場を経験したことなどで『命』の大切さを実感したため、命を大切にしようとしないキゾ中将などには非常に強い怒りを見せる。
カーティスの友人であった木星のスパイ(故人)の話を聞いてからは、『百年間戦争をしない世界を作る』ことを目指している。

ニュータイプやサイキッカーではないがそれらとは違う、人類が順当に進化して得た(と言えるかもしれない)「デバイス・ツールを巧みに操る能力」を持っており、
ハロロによる戦闘予測を使いこなし、ニュータイプやサイキッカーが本能的に行っている超人的な判断を疑似的に再現している。
暴れ馬なファントムの性能を誰よりも引き出し、乗りこなすのもまた、この能力によるものだと思われる。
また、"蛇の足"所属スパイのかけた電子プロテクトを解除したり、ザンスカールの電子ロックを開錠するなど、
ハッカーとしてもデバイス・ツールを巧みに使いこなし、活躍している。

もう一つ、フォントの持つ能力?が「理性の暴走」である。カーティス曰く「脳ミソの熱暴走」モード。
限界を超えた判断を連続で行い続け、極度の集中状態になると陥ってしまう。
感情を極度に抑え、理性だけで思考することで周りのあらゆる情報を冷静に処理して受け止め、それを元に行動することが出来るようになるが、
自身や他人の生命といった倫理的な要素を度外視して行動してしまうため、生命を大事にするフォントにとっては厄介なモノでもある。


名前の由来は、『ゴースト』と同時代が舞台の『機動戦士Vガンダム』における主人公が「ウッソ」なので「フォント」(単行本第3巻カバーそでより)。
「嘘⇔本当」で対になっている。

◆ハロロ

フォントが部活で作った自律AI。地味に口が悪いがフォントの言う事には忠実。
外見はハロをモチーフにした少女だが、完全に萌え系のデザインであり、ベルには『可愛い』と好評だったがクラスの友人には引かれていた。
普段はフォントのタブレットやPCの中に居るが、自分のAPIとして自身ごと書き換えたのか途中からファントムのプログラムに絡まってしまいファントムから出れなくなる謎の性能。

主にファントムの制御を行っているほか、作戦行動における情報処理や、戦闘中のフォントのサポートを行う。
フォントが力を入れてプログラミングしたために非常に人間的な仕草をすることもあり、フォントの相棒のような存在で、
彼が作中においてエース級の相手にMS戦で立ち回れている大きな要因である(操作技術や反射神経などを先読みで補えている)。

しかし、元々は出来が良いだけの汎用マシンによる普通の自作AIのはずなのだが、サナリィ×木星の悪魔合体マシンを動かしたり、
未知の相手でも機体の特徴を伝えたり、戦闘予測を提示出来たり、未知のバグを利用されたのに不調の原因をすぐ特定したりと、
ガンダム世界でたまに出てくる独自AIと比較しても別方向におかしなことになっている。

後に株分けされたハロロ亜種がボルケーノやX-11といったMSにも搭載されているが、
オリジナルの製作者に最適化されすぎたせいか、それぞれのパイロットとはイマイチかみ合っていない。


◆これまでの活躍

+ サイド3~ファントム搭乗
趣味であるモビルスーツのデータ収集中にザンスカール帝国の新兵器天使の光輪(エンジェル・ハイロゥ)のデータを偶然発見し、サイト上に公開するが翌日にページごと削除される。
このデータが原因でザンスカール帝国から命を狙われるが、フォントを確保しにやってきたもう一つの勢力『蛇の足(セルピエンテ・タコーン)』のカーティス・ロスコに助けられる。

サイド3脱出後は自分と家族の安全と引き換えに『蛇の足』に参加し、危険な生物兵器【天使の呼び声(エンジェル・コール)】を巡る戦いに身を投じる。
月面の戦いでは生身で敵戦艦からデータを盗んだり、ベルの力を生かすためにクロスボーン・ガンダムにザクIIで追従したりと、中々ハードな初陣を経験する。

月面の戦いの後、自身が原因で起こった子供達の断頭台送りを阻止するために、サーカス制圧下にあるサイド5の資源採掘コロニーに無断で潜入する。
一緒に付いてきたベルと共にサーカスに捕らえられてしまうが、鎖に繋がれ放置されていた未完成のMS、ファントムをいろいろあって奪取し起動させる。
だがOSが不完全なまま起動したため再び窮地に陥るも、OSを完全起動させた後はサーカス随一の速さを持つファントムでガラハドデスフィズを沈黙させ、援軍にやってきた『蛇の足』によって救出される。
戦闘終了後、このくだらない戦争を終わらせるため、改めてカーティスたちに協力することを誓った。
また、救出した子供たちの親(コロニーの富裕層)からの謝礼を使って捕虜になったデスフィズのパイロット、ジャックを傭兵として個人的に雇う(なおカーティスには無断であった)。

おれの…俺の願いは
百年…戦争をしない国を、作ることです


+ ジャブロー~『蛇の足』脱走
エンジェル・コールを巡るジャブロー戦ではサブパイロットとしてファントムに搭乗する。
メインパイロットをリガ・ミリティアのトレスに任せてエンジェル・コールの所在探しに専念するが、対峙する高機動高火力MSエスピラルの弱点を見抜き撃破に貢献する。

その後、エンジェル・コールを入手したキゾ中将を追ってもう一人の『マリア』が居るマチュピチュのマリア・シティに潜入、エンジェル・コールの焼却ミッションに参加する。
ミッション中の絶望的な状況から生還したトレスに喜ぶ一方、同じくミッション中に出会ったローズマリー・スズキの死を目の当たりにする。
さらに、ザンスカール帝国が核ミサイルをマチュピチュへ発射しようとしている知らせを受けるが、これ以上ローズマリーのような犠牲者を生みたくないという理由でマリア・シティの住人や『蛇の足』の仲間を守る事を決意、核ミサイル迎撃に向かう。
ファントムの『蜃気楼鳥』モードと『理性の暴走』、そしてハロロのサポートにより核弾頭切りを成し遂げるも、直後に意識を失う。


3日後に眼を覚ますが『理性の暴走』は止まらず、フォントらしくない提案をしてカーティスに強く叱られる。
その後、ベルの言葉やジャックの手引きもあって、クロスボーン・ガンダムを盗んでベルと共に『蛇の足』を脱走した。

脱走してしばらくは自動操縦に任せていたが、野盗に襲われるトラックを発見、盗賊を追い払いトラックに乗っていたパン屋のシーブック・アノーの元に身を寄せる。
『理性の暴走』は収まるも、逆に命の重さを感じてしまい、MSに乗れなくなってしまう。
シーブックの元でシーブックとカーティス=トビア・アロナクスの過去を聞き、どうすればいいか悩んでいたが、
避難民達を襲ったザンスカールとの戦いの中で、ベルが作ってくれた命が込められたパン*1を食べて命を再度実感して立ち直り、
ゲドラフに乗り込んで理性を感情で抑えながら、シーブックが乗るクロスボーン・ガンダムをサポートし、ザンスカール残党を撃破した。

その後、ベルと共に『蛇の足』へ帰還。罰を受ける覚悟だったが、カーティスの根回しもあって以前と変わらない待遇で復帰した。
キゾ中将との最終決戦の前に、カーティスの計らいでジャックと話し合い、(実はよく知らなかった)ジャックのことを良く理解し、カーティスからファントム改めゴーストガンダムを託される。
そしてカーティス・ロスコ=トビア・アロナクスから彼自身の目的のために力を貸してほしいと頼まれ、それを承諾する。
『生き延びる』という決意を胸に、決戦に臨む。

おれは、いつかあの子に"仮面"を脱いで、自分の"言葉"で伝えねばならないことがある
その日のために、この戦いを勝って終わらせて…生き延びねばならない――だから――そのために
おまえの"力"を貸してくれ!フォント――誰でもない、おれの願いだっ!
…はい!


+ キゾとの最終決戦
キゾとの決戦では一番槍としてキゾ軍のMS群中心に突っ込み、ゴーストガンダムで突破口を開く。
その後、【天使の呼び声】焼却を行うがキゾのミダスによる光攻撃で行動不能へと陥る。
光攻撃のギミックを突き止めて自身含む『蛇の足』メンバーを行動不能から回復するも、【天使の呼び声】を持ったまま逃げていくキゾ達を追えず、カーティスも意識不明となり一度は敗北を喫するが、サーカスのコーシャの提案により他の『蛇の足』メンバー共々サーカスの母艦へと身を寄せることに。
カーティスが意識不明で指示が仰げない中、かつてカーティスから言われた『俺の指示が仰げない時は自分の信じる通りに行動を』という言葉に従い、キゾ達に囚われたベルの救出と、【天使の呼び声】の完全焼却という目標を抱き、正真正銘の最終決戦へと臨む。

ゴーストガンダムとデスフィズにミダスの光攻撃対策を施しミダスに挑むも、
元々のスペックが高いミダスと、高い操縦技術を持つキゾに苦戦。
戦闘途中でベルを救出し、囚われた人質も救出して後顧の憂いを無くし、再びキゾに挑む。
ベル救出後『理性の暴走』を起こしてしまい、自身とベルの命を危険に晒すも、ジャックの決死の説得で正気に戻る。
ジャックの死をあざ笑うキゾに対し、今度は怒りにまかせてミダスを殴りつけ、キゾを圧倒する。

命を…笑うなっ!!命を…蔑むなあっ
ジャックは…変わろうとしていたんだぞっ
殺人者だった過去を償おうとしていたんだ!懸命にっ生きようと…していたんだぞ――っ!

キゾから反撃を受けた際の衝撃と、膝の上のベルの重み*2により痛みを感じるも、その重さと痛みで理性を暴走させないようにしながら、
キゾと大立ち回りを繰り広げた。
育ての親であり怨敵であったカガチの死を知り怒り狂うキゾの猛攻を捌き、ミダスのビームカーテンを逆利用し、遂にキゾを倒す。

キゾを倒したものの、太陽に向けて高速で進む『林檎の花』からはゴーストガンダムではカーティス達の元へ戻れず、
地球圏からもグングンと離れてしまう。
最後の手段としてコールドスリープカプセルによって自身とベルを長い眠りにつかせ、ゴーストガンダムに抱かせた状態でオート操縦で地球圏へ戻ること提案、地球-月間の軌道を彷徨うことになる自分たちの救出を、カーティスに託す。
フォントは2~3年でカーティス達に拾われると予想していたが......

あばよ!"天使の呼び声"(エンジェル・コール)
きっと、人類はまだ宇宙からの誘いに乗れるほど、強くも賢くもないんだ
いつかそれを乗り越えて、この広い宇宙を飛び回れる日も来るだろう…
けど――まだそれはもっと遠い――ずっと…ずっと先のことなんだ…


+ ...
ベルと共にコールドスリープから覚めるも、そこにいたのはカーティス達ではなく、宇宙デブリを回収するジャンク屋であった。
さらに、二人がコールドスリープから目覚めたときには15年が経過しており、
フォントの望む平和な時代どころか終わりのない泥沼の戦いになっていた。
フォントは打ちひしがれるが、自分を支えてくれるベルの存在や、ジャンク屋がかつてサイド5で自分が助けた子供達だったことと彼から死んだと思っていたジャックの生存を知って活力を取り戻し、
再びゴーストガンダム...改めファントムに乗り込み、ジャック、そしてカーティスとの再会を目指して、
新たに『ゴースト』を名乗り、膝の上のベルと共に宇宙へと繰り出した。

この時代(宇宙世紀168年)にはザンスカールとの戦争に参加した、『ゴースト』という都市伝説的存在となっている。
フォントがX-0の事を『ゴースト』と呼び、銀色になったファントムをカーティスが『ゴースト』ガンダムと呼び、
回りに回ってフォント自身が『ゴースト』と呼ばれる都市伝説になり、最終的にフォント自らが『ゴースト』を名乗るようになった。
ジャンク屋がフォント達を見つけることができたのも、『ゴースト』を木星が探しているという噂があったためだった。


宇宙世紀――たぶんU.C170年前後
これは噂や伝説ではなく確かに存在した"もの"の話だ
ひざの上の少女の名はベル、機体の名はファントム
そして――それを操る男の名は――
そう…これは全身に炎をまとう"幽霊"の記録だ

+ DUST
続編「DUST」では幽霊(ゴースト)として幽霊(ファントム)と共に登場。
運送会社「無敵運送」と連邦軍の特殊部隊「キュクロープス」の交戦に乱入する。
当初は無敵運送とアッシュが駆るアンカーの側を支援していたが、カグヤの駆るクレインの攻撃を防ぎ、
アッシュ達と敵対していたキュクロープスのアーノルドを救出する。
アンカーを援護したのはとある目的の為にアッシュを誘いに来たからであったが、
伝えた事への理解が追いつかないアッシュとファントムを見てトラウマが蘇り暴走してしまったアッシュを時期尚早として諦め、救出したアーノルドと彼の乗機ボルケーノを抱えて連邦軍側に付いた。
その後、アーノルドの参謀としてアッシュ達の前に立ちはだかる。

コールドスリープから目覚めた後、様々な場所をベルと共に渡り歩き、荒廃した宇宙世紀をその目で確かめていた。
その最中に「理性の暴走」を任意でON/OFFにできるように訓練し、自分の意思で頭の回転を速めることが出来るようになったが、頭を回転させていないときには強烈な眠気に襲われるようになっている。

ジャックとは秘密裏に再会しており、彼から様々な情報を聞き出していた模様。
しかし、ジャック以外には必要があれば会いに行く程度であり、自身が目覚めたことは黙っておいてくれとジャックに頼んであり、ジャックはそれを律儀に守っていたため、既に目覚めていたことを知ったトレスはジャックへ激しく怒っていた。

この時代においては『宇宙世紀を終わらせない』ことがフォントの目的である。
長い混乱の時代とそれに伴う技術衰退により、宇宙世紀という時代そのものが終わりを迎えようとしてしまっているため、終わらせないための第一段階として『地球連邦政府の復権』を成し遂げようとしており、キュクロープスに付いたのはそのためである。

一度諦めたアッシュとはジャックを通じてテテニスの救出を依頼しており、ルナツーで『首切り王』相手に共闘後は一時共に行動し、再開したカーティスから木星のタカ派を抑えられる猶予を1年と告げられ、その間に首切り王討伐のため奔走することになる。
しばらくは冷静な所しか見られなかった彼だが、MSオタクな所は変わっていなかったようで、愛機であるファントムはいくら改良しようがガンダムにならないことに涙するものの*3
ルナツーから脱出したフランク・オズとは意気投合、二人でアンカー改良に情熱を燃やしており元はF89なのだから最終的にはガンダムにするとまで言い切っている。

その後ファントムの量産機である「ノエル・レイス」の開発に成功するも、キュクロープスで開発されたため一つ目にされてしまい落胆。
だがこれからの運用に応じて改良こそがMS・量産機の華と豪語するなどMSオタクぶりが揺らぐことはなかった。

アッシュがDUST計画を始動させてからは再び快を分かち、連邦軍として首切り王との決戦に向けて準備を進める。
首切り王との決戦ではアッシュらの乱入により当初のプランは崩壊するも、最終的には動き出してしまったDUST計画を完遂するのが最善であると判断し、アーノルドを巻き込んでDUST計画の最終段階に参加し、そのまま地球へと降下した。




◆乗機

サイド3の戦争博物館に展示されていたもの。フォントからはグランパ(お祖父ちゃん)と呼ばれている。
1年に1回行われるパレード用に稼動状態で展示されていたため、サイド3からの脱出に用いられた。
初代ガンダムからやられ役で出続けてきたザクⅡが、30年以上の時を経て主人公機となった。
武装は解除されているため、攻撃方法は肉弾戦や展示物を投げたりと蛮族の様。
最終的にファントムの偽装用パーツとして使われる。

『リア・シュラク隊』の一人、イー・ライチの黒いヴィクトリーガンダム。
ネオ・テキサスコロニーに向かう際に無断借用したが、鋭敏な彼のようには使いこなせず、自爆のような形でやられてしまった。
機体に損傷はなかったので、一連の騒動終了後に回収され、本来のパイロットであるイーに返却された。
フォントは本機を調べた際に「こういう機体こそが戦争を終わらせるのだろう」と非常に高く評価していた。

サウザンド・カスタムの一機。
ミノフスキー・ドライブを搭載しているが、ミノフスキー・ドライブをコントロールするのは木星の技術ではかなわず、
不完全なミノフスキー・ドライブとなっているが、それでも圧倒的な速さを持つ。
しかしその速さは扱い易さとトレードオフであり、フォント自身も時に振り回される暴れ馬だが、
フォントの豊富な知識や気転の良さと相性が良く、カーティス以上に性能を引き出している。
改装でクロスボーン・ガンダムと同じ銀色の機体となり、名前もゴーストガンダム(カーティス命名)になったが、フォントはファントムと呼び続けている。
なお、フォントからはガンダムと認められていない模様。

ちなみにDUSTではフォントには特に後ろ盾がないのに、機体の整備や改修をされたファントムだが『LOVE&PIECE』で実はフォントが自分で資金を出資していたことが判明。
ゴーストの頃に得た個人としては多額の資金はあったものの、とてもだがMSを改修するほどのものではなかった。
ではその資金をどうしたかというと、コールドスリープに入る直前に商才があると目をつけていた友人に「資金を提供するから収益の15%は自分に渡すこと」を条件に資金を全額貸した。
フォントとしては目覚めた時に少しでも増えたら御の字程度だったのだがフォントは二つ見誤った。
一つはフォントは2年程度で目覚めると想定してた筈が目覚めた時には15年経過したこと、もう一つは友人がとんでもない商才の持ち主だったこと。
友人はこの約束と額に驚愕しつつも学生企業し15年後には大企業の社長に上り詰めていた。
これを知ったのか、フォントは目覚めたばかりでまずやったことが同窓会に出席しその友人から約束の金をせびりに行った。
15年も音沙汰なかったことで油断した友人は同窓会にフォントがいたことに面食らい逃げだしたものの捕まり、フォントから法的にも譲渡しないといけないことを迫られ、独り占めできなかったことを悔やみつつも約束通り収益金を彼に渡し、これがMSを個人で改修できるほどの資金源になった。*4
このことを加味するとフォントはファントム量産化計画も彼が出資している可能性も少なくなく、ノエル・レイスをガンダム顔にするのを提案したのも出資者だった可能性もある。
少なくともアーノルドをコロニーの催しに参加させるために用意したX-13は売り出されていたのを回収した、という発言からファントム関係以外にも資金を使っていることが分かっている。

既に失われたクロスボーンガンダム3機とは別のクロスボーン・ガンダム。
『蛇の足』脱走のために搭乗するが、脱走先では意外な(そしてお馴染みの)人物が乗る事に。

パイロットを失って停止していたゲドラフ。
推進剤の切れたクロスボーン・ガンダムをアインラッドの機動力でサポートした。


◆人間関係

  • ベルナデット・ドゥガチ(ベル)
フォントが出会った少女。木星の有力者テテニス・ドゥガチの娘。
同世代の子供が居ない宇宙船の中で育ったため、初めて見た同世代の男の子であるフォントに懐いている。
ベルの無邪気な好意にはフォントもまんざらではない様子だが、見た目は完全な幼女なので、ときめく度『自分はロリコンではない』と言い聞かせていた。
ファントムの一件後はスキンシップがさらに増え、最終決戦前には(オデコだが)キスをするなど確実に距離は縮まっている。
自身の出生について疑問を持っており、フォントにも本当の父親が誰なのか一緒に探ってほしいと頼んでいる。

+ DUST
DUSTにおいてもフォントと共に登場、その能力でフォントの作業を手伝っている。
フォントにとってベルは16年の間に大きく代わってしまった宇宙世紀の中で、数少ない心の拠りどころであり、先述の様に一度は打ちひしがれたフォントが再起するきっかけにもなっている。

フォントに合わせたコードネームとして幽霊の花嫁(コープスブライド)を自ら名乗っているが、フォント自身は他意は無いと思っていた。
ゴースト最終回でもフォントといい感じの雰囲気を出していたが、本作では明らかにフォントに対する好意を見せている。ちなみに本作で互いの年齢が判明しており、フォントが18歳でベルが13歳。これは高3と中1のカップルに相当する。

初めて会った弟ニコルに対しては実年齢・身体的にはまだ子供なものの戸籍上では年上だから自分を頼るようにと先輩風ならぬ姉風をふかせていた。
彼女は木星に帰らずフォントと共に残ったがテテニスは残る理由を察し自分たちの娘なんだから仕方ないと理解を示し、カーティスも嫌々ながらも承諾したためか、
レオからはフォントはドゥガチ家の婿養子と認識され、ベルはアッシュへの謝罪でフォントのことを 「うちの主人」 と呼び、嫁として振舞っている。
もうフォント・ドゥガチに改名してもいいのでは?
ちなみに結局ニコルも両親の隙をつき脱走、変装し傭兵として無敵運送に合流するも早々に見破られてしまい、これには両親も大爆笑している。そしてニコルの元にニコルの機体であるX-13を送っていた。
しまいにはドゥガチ家にとって密航・脱出は得意技とまで言われてしまっている。X-0で脱走歴のあるフォントはドゥガチ家に入る資格ありである
なお『LOVE&PIECE』で何時ごろかは不明だが、フォントが「僕は既婚者だ」と口を滑らせたことで首切り王との決戦前には彼女と正式に 夫婦になっていた ことが判明している。*5
嫁入りか婿入りかは不明だがカーティスがこれを知ったらどうなることやら…

ベルと共に現れた盲目の青年。フォントが『蛇の足』に入るきっかけとなった。
フォントの高い能力を評価しているが、一般人だった彼を巻き込んだことを気にしており、彼に目をかけている。
一方で、溺愛しているベルがフォントにかなり高い信頼を寄せていることを警戒しており、手を出さないか目を光らせている。
フォントはベルの父親が彼ではないかと疑っていたが、シーブックの口からその素性が明かされた。
『DUST』では木星のタカ派によってテテニスと共にコールドスリープされるがフォントたちによって救出され、木星動きを止める時間稼ぎのために分かれた
なおゴーストからDUSTの間にテテニスとは正式に夫婦になり、新たにニコルという息子も設けている他、嫉妬深い彼女から尻に敷かれ苦労していることも『X-11』で判明している。

  • ジャック・フライデイ
当初は敵同士だったが彼の信条を知り、捕虜となった彼を自らの判断で雇った。
雇われた当初はどこかフォントを軽く見ており、儲け次第では裏切ることも考えていたが、
共に戦う中でフォントの人柄を気に入り、現在は雇い主としても人間としてもフォントに一目置いている。
まともな教育を受けていないのもあって、頭が悪い(いろんな意味で)
両足を失うも生還、『DUST』ではアッシュが隠れ家である教会の神父をしており、フォントとは本編前に再開していたが彼から口止めされていた。
雇用関係喪失で彼のことを「ゴースト」呼びで対等に接している。

  • トレス・マレス
『蛇の足』に保護されたリガ・ミリティアの小隊、リア・シュラク隊のチームリーダーを勤める姐御肌の女性。
当初は冗談でフォントを誘惑していたが、彼の成長や気概をファントムに(フォントはサブパイロットとして)一緒に搭乗した時などに感じ取ったことがきっかけで彼に本気で惹かれ始め、(おそらく)メインヒロインのベルを差し置いてフォントに作中初めてマウストゥマウスのキスをした。
DUSTではタガナス・タヤカと結婚し一児の母となっておりフォントのことも踏ん切りがついていたようだが、それでも彼がジャック以外に生還したことを隠したことには憤慨していた。

  • アッシュ・キング
DUSTの主人公。『ミート・オブ・トゥーン』にてフォントが助けた子供たちの一人。
フォントに助けられたことが運送屋という仕事を志したきっかけになっている。
しかし、当時の事はアッシュの中で強いトラウマとなっており、フォントと初めて再会した時にはファントムを見てトラウマが蘇り正気を失ってしまった。
一悶着はあったもののともに協力し首切り王と立ち向かっていくことになる。

  • アーノルド・ジルベスター
キュクロープスに所属する連邦軍人。
フォントがアーノルドの死地を救い、彼を連れて帰ることで連邦へ入るためのきっかけとなった。
表面上は友好的な関係だが、裏では(特にアーノルドは)お互いを信用していない模様。
ただ何かと甘いところのあるフォントには軍人としての資質がないと見ているだけで、彼の才能自体は高く買っている。
最後は「君は参謀など向いていない」と助言し解雇しているため関係自体は最後まで悪くなかった。
『LOVE&PIECE』で彼にノール・ニルという婚約者がいるが、彼女は惚れたアーノルドと婚約したいがために色々策謀を巡らせた中々強かな才女である。
彼女は婚約者を決める催しをフォントが彼に伝えて参加させることを見込んでいたため、キュクロープスでの関係は解消されたが、彼女を通じてまたアーノルドと手を組む可能性もあり得る。


外部出演

中々外部出演に恵まれないクロスボーンシリーズ、それも一旦完結した後の続編という立場もあって、
なかなかガンダムゲームへの参加が出来ていなかったが、2017年9月にVSシリーズへファントム共々参戦した。
シリーズ恒例のクロスオーバーも存在しており、全く違う世界のMSについてはAGEシステムを高く評価したりと、
メカオタクとしての面がフィーチャーされている他、本編ネタを拾ったセリフも見られる。
本編の大昔が舞台である宇宙世紀の機体については有名機の本物が見られた事で形式番号を暗唱したりと大興奮しており、
特に本編で同級生に「そんな機体は知らない」と存在を否定されたGPシリーズについては実在した事を確認出来て大歓喜している。
近い時代の物についてはF91時代のシーブックを彼の息子と間違えたり、ベルガ・ギロスを「動くのがまだあったのか…?」と言ったり、ザクⅡをグランパと呼んだりと、自身と同時代の物と勘違いしている様子。
同時代かつ味方であるリガ・ミリティアの面々にも専用セリフが用意され、特にV2ガンダムに関してはファントム以外の光の翼を持つ機体に驚きを見せている。


性能面は『ファントム/ゴーストガンダム』のページを参照。



追記、修正 お願いします。

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最終更新:2023年11月17日 08:41

*1 ベルのサイキッカーとしての能力でベルの想いが込められていた

*2 ベル自体はそこまでの重さではないが、ゴーストガンダムを高速で動かしているため実際の重さより何倍もの重さ(G)がフォントにのしかかっていた

*3 実際はファントムもF89と同じフォーミュラ計画のF99と木星版F97といえるアマクサの流れを汲んでいるのでガンダムとも言える

*4 ただフォントは2年ぐらいで目覚めると想定してたので、少し増やしてくれれば良いと思ってたが、ここまで金額が大きくなるとは思っていなかったようで、貰う割合は少し下げたようである

*5 フォントがアーノルドに婚約者を決めるコロニーの催しに参加することを迫り「君が出れば?」という問いにこの返答で彼も「ああ、やっぱり?」と納得していた