幽鬼うさぎ(遊戯王OCG)

登録日:2015/03/01 (日) 01:18:56
更新日:2024/02/21 Wed 23:16:19
所要時間:約 10 分で読めます






幽鬼(ゆき)うさぎ
チューナー・効果モンスター
星3/光属性/サイキック族/攻 0/守1800
「幽鬼うさぎ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドのモンスターの効果が発動した時、
またはフィールドの既に表側表示で存在している魔法・罠カードの効果が発動した時、
自分の手札・フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
フィールドのそのカードを破壊する。

幽鬼(ゆき)うさぎとは遊戯王OCGに登場するチューナーの効果モンスター。
クロスオーバー・ソウルズ (CROSSOVER SOULS)に収録された。
所謂手札誘発のモンスターの一枚。

幽鬼は本来「ゆうき」と読む。読んで字のごとく、「幽霊」や「(お化け)」の事である。
おそらく雪兎にもかけたネーミングだろうが、外見からはイマイチ雪要素は感じられない。
アンデット族のような外見や名前をしているが獣族でも水族でもなくサイキック族となっている。
かわいらしくアイドルカードとしても通用しそうな一枚。ただ英語名が…(詳しくは後述)
よく見ると顔色が悪かったりする。でもかわいいから大丈夫だ!


効果はと言うとフィールド上のモンスター効果かフィールド上で既に表側になっている魔法・罠カードの効果が発動した時に、
チェーンしてこのカードを墓地へ送って発動することでその発動したカードを破壊するというもの。

手札誘発系統のモンスターにしては珍しくフィールド上に存在する場合も墓地へ送って発動できる。
アーティファクト・ロンギヌスという前例があるので唯一ではない。
コストとして墓地へ送る必要があるため次元の裂け目などがある場合は発動できないので注意。

比較的対処しにくい手札から飛んでくる上に発動したカードを破壊していくので強力な効果である。
1:1交換を成立させやすいので除去カードとして非常に汎用性が高い。
効果を発動して耐性を得る閃珖竜 スターダストなどのモンスターはチェーンして発動すれば耐性を得る前に倒してしまう事ができる。

効果解決時までに場に残っていることが必要なArk Knightやゾンビ・マスターなどのモンスターはそのまま効果も事実上止めてしまう事もできる。
墓地からの釣り上げや手札からモンスターを特殊召喚するモンスターに対して発動すれば、
特殊召喚そのものは許すが効果を発動したモンスターが破壊されるため、
シンクロ召喚エクシーズ召喚を不成立に持ち込むことも可能。

モンスター以外にも既に表になっている魔法・罠カードにも対応するため対応範囲は広め。
既に表になっている魔法・罠カードは永続が多く効果解決時までにフィールド上で表側で存在しないと効果処理が出来ないものが多く、
破壊してしまえばそのまま不発に持ちこめる物も多い。

なのでその手のカードのサーチに依存する【クリフォート】【ドラグニティ】【列車】に対しては先攻からの展開に対しての牽制になる。
強力なフィールド魔法の増加やリンク先に効果が依存するリンクモンスターなどのメタにもなるので日々メタとしての強さは上がっている。




比較されがちな手札誘発の光属性・チューナーのエフェクト・ヴェーラーとの比較

【長所】

  • 破壊する
最低でも1:1交換ができるので、基本的にアド損のヴェーラーにはない利点。
また、効果処理時にフィールド上に自身が必須なカードを破壊すれば効果無効化できるのは前述の通りだが、
たとえ効果を無効にできなくても、召喚に手間のかかるモンスターを破壊できれば、その分のリソースを奪えるので効果無効より強力な結果になる場面がある。
特に破壊先がトランスコード・トーカーや神聖魔皇后セレーネなど、両方の要素を持つモンスターだとより利点が際立つ。

  • フィールド上からでも効果を使える
相手ターンでのリビングデッドの呼び声はもちろんサイキック族なので緊急テレポートからの奇襲も可能。

  • ダメステ以外であれば基本的に何時でも効果を使える
スタンバイフェイズや自分のターンにも発動できるため発動タイミングによる穴は少ない。

  • 対象を取っていない
対象に取ることへの効果に耐性を持ったモンスターも容赦なく破壊できる。

  • 魔法・罠カードにも使う事ができる
前述の通り。
ヴェーラーは魔法・罠カードに対応できないため、こちらならではの利点。

  • 一応そこそこの守備力がある
現環境で1800は少々頼り無いが壁として使える数値ではある。
攻撃力はヴェーラー同様0。

  • 自分のカードにも使える
基本的には自滅行為だが、例えばスキドレ発動中に強引にモンスター効果を通しに行く場合や、破壊されたり墓地に送られたりした場合の効果を能動的に発動したい場合に出番がある。

【短所】

  • 破壊耐性持ちには無力
永続効果で破壊されないモンスターに対しては壁にしかならない。
禁じられた聖衣などをチェーンされると破壊を回避されてしまう。

  • 効果を止めることはできない
ヴェーラーとの最大の差異点。
魔法・罠カードに関しては性質上それ程気にならない(というかヴェーラーとの比較の場合そもそもヴェーラーは魔法・罠カードに干渉できない)が、
自身を生存させることより効果を通すことが重要なブラック・ローズ・ドラゴンインフェルニティ・デーモンのようなカードに対しては効果が薄い。
破壊されたり墓地に送られたりした場合に効果を発動するカードも多く、相手のサポートになってしまう場合さえある。

  • 発動にチェーンしなければ発動することはできない
発動しない永続効果に対しては無力。
発動すると場から離れてしまうレスキューラビット、ローンファイア・ブロッサム(自身リリース時)などに対しても何もできない。
ヴェーラーと違い破壊したいカードが発動した直後にチェーンしないといけないためチェーンの組まれ方次第では回避されてしまう。
例えばチェーン1にエルシャドール・ネフィリムの墓地肥し効果、チェーン2にシャドール・ファルコンの蘇生効果、
のような順番でチェーンが組まれた場合は発動ができずネフィリムを倒せない。
また、永続系の魔法・罠でも効果発動しないカードに対処できないのは勿論、発動時に効果処理するカードへの対処もしづらい。

  • 1ターンに1度しか使えない
意外と忘れられがちだが、ヴェーラーの効果は1ターン中の発動に制限がない。対してこちらは名称指定の「1ターンに1度」の発動制限がかかっている。
1ターン中に複数枚の使用、及びサルベージからの使い回し、そして1度効果を無効にされた後に再使用が出来るかどうかなどの小回りのききではヴェーラーに軍配が上がる。



とこのように一概に優劣は付けにくく、どちらが強く見えるかは環境による。
両者とも強力なカードなのでもちろん両方入れるのも有りだろう。
ワンプッシュ投票でもヴェーラーとどちらを採用するかでも僅差でこちらが敗れたが、2015年当時とは環境も様変わりしているため現在では全く違う結果になると思われる。

ヴェーラー同様チューナーのため相手に対してあまり使いどころが無くてもシンクロ素材としての出番が残されており、
レベル4モンスター主体のデッキと合わせればブラック・ローズ・ドラゴンクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを呼びだすことができる。
レベル3主体のデッキではエクシーズ素材としての活躍が期待でき、氷結界の龍 トリシューラも狙う事ができる。

10期ではチューナー同士でも召喚できる水晶機巧-ハリファイバーの素材なったりチューナーとして特殊召喚されることも。
その効果から様々なデッキで投入され禁止カードとなったサモン・ソーサレスにとっては天敵でもあった。

緊急テレポートに対応したサイキック族なので上記のようなシンクロ・エクシーズ・リンク素材としての運用はしやすい。
緊急テレポートの欠点であった呼びだすモンスターを素引きすると弱めである点を克服しており大変使いやすい。


【収録パック】

この用に効果面でもイラスト面でも強力で汎用性の高いカードで持っておいて損が無いカードなのだが…
そのイラストと効果から初収録のクロスオーバー・ソウルズではトップレアになり当時のスーパーレアの封入率の低さ*1もあり相場も高かった。
初動からして高い値段が付けられ、再録があった後でもそこそこの値段が付いていた。
シークレットレア仕様も人気で発売時見られたような1万超などの値段はないが*2、相場も下記のように再録されてもなかなか値崩れすることがなかった。
後述のようにシークレットの相場は大幅に下がったものの代わりに20thシークレットが登場したためそちらが高くなっている。

初収録

クロスオーバー・ソウルズは発売時あまりの人気*3に土日で完売する店が大半でその後再販されるもすぐに品切れになることも多く
絶版になった現在では未開封箱がプレミア価格で取引されるほどの人気で、それだけ流通したにも関わらず
発売時の相場となっていることにこのカードの人気がうかがえる。環境が手札誘発系必須なこともあるけど
なお発売日は2月14日でコンマイからのバレンタインプレゼントにデュエリスト達は多々買いを強いられた……
運が良ければ一箱からスーパーレア仕様のこのカードとシークレットレア仕様のこのカードが同時に出てくるかもしれない。

初の再録

9期終盤に20th ANNIVERSARY PACK 2nd WAVEにて再録されたが1箱に3枚しか入っていない全9種類のスーパーレアでの再録だった。
パック自体も再録の大半が過去の環境デッキのパワーカードを1枚だけを入れる困った内容であったため多々買いするのにも厳しくコンマイのファンサービスをたっぷり味わう事になった。
そのため再録されても大きく値段は変わらなかった。

再録されたものの…

その1年後RARITY COLLECTION -20th ANNIVERSARY EDITION-にて2度目の再録。
しかし1箱1枚しか入っていない上に5種類あるアルティメットレアでの収録なので入手難易度はあまり下がっていない。
1箱に2枚ずつ入っているシークレットやコレクダーズレア仕様からも出てくるので実際は1/5よりは高いのだが、それでも厳しい事には変わりなかったがパックの収録内容が豪華なのが救いか。
だがその豪華さが仇となり収録パックの人気がすさまじく、多くのカードショップでは発売日前に予約完売してしまい
発売日に当日販売分がないほどの人気だったため、発売日予約販売のない量販店などに並んで買う決闘者も少なくなかった。

二度あることは三度ある…と思いきや

その翌年には対象商品を3箱購入*4することで貰える20thシークレットレアスペシャルパックにて20thシークレットレア仕様で再録。
やはりうさぎはお高いカードであり続けるのか…と思われたがキャンペーン対象になっていた20th ANNIVERSARY LEGEND COLLECTIONにもウルトラパラレルで再録。
封入率もパックに1枚封入が確定しているシークレット仕様も存在したため入手が容易になった。

2020年には海外先行で登場した新規絵と既存絵を同時に収録するという遊戯王でも珍しい方式で再録したRARITY COLLECTION-PREMIUM GOLD EDITION-
ではウルトラレアで再録され他の手札誘発カードと共にかなりお手軽に入手できるようになった。
この時シークレット・コレクターズ、新たに設けられたプレミアムゴールドレアでのみ新規絵だったが、封入率の高さと流通数の多さからそこまで高値にはなっていない。
またシークレットは引き続きパックに1枚確定封入だったため絵違いも安価に手に入る。

翌2021年にはPRISMATIC ART COLLECTIONにてスーレア枠で再録、シークレット以上では前年同様既存・新規絵の物が再録された。
最上位レアであるプリズマティックシークレットは箱に1枚封入と前年と同じだったが、絵違いを含めると82種から狙った1枚を引かねばならない
低確率から既存・新規絵共にプリズマティックシークレット枠の中では比較的人気が高い。
逆にシークレットの封入仕様は相変わらずだったことで、かつて高嶺の花だったうさぎのシークレットは完全に過去のものとなった。

2021年までの時点で5度再録されているが収録パックは全て2月なので2月に登場し決闘者を苦しめたうさぎだったが
3度目以降の再録によってシークレットなどはようやくお高いカードから脱却できた。ただし20th・プリズマティックシークレットを除く
あぁ^~高レアリティで決闘者の諭吉がぴょんぴょんするんじゃぁ^~


【余談】

光属性の「幽鬼(ゆき)うさぎ以降の第9期パック(遊戯王)では年初めレギュラーパックには、闇属性の「浮幽(ふゆ)さくらや、炎属性の「灰流(はる)うららのような
名前が漢字2文字・ひらがな3文字で攻守星が全く同じの、手札誘発効果を持つチューナーモンスターが登場している。
そのイラストや効果からいずれもユーザー人気が高く「手札誘発娘」と呼ばれている。
10期でも引き続き収録され、2018年に地属性の「屋敷(やしき)わらしが、2019年は水属性の「儚無(はな)みずきが登場、そして2020年に最後の風属性の「朔夜(さよ)しぐれが登場し、
6年かけてついに6属性が揃った。最後に回されるあたり風属性は不遇
2019年11月20日に発売されたANNIVERSARY MONSTER ART BOXにて彼女たちは妖怪少女というカテゴリに分類されることが判明した。

ちなみに上記のカードは関連性こそはあるがいずれもアンデット族であり「捨てる」ことで発動する効果であり、サイキック族でフィールドからも発動でき「墓地へ送る」幽鬼うさぎとは異なっている。
TCGでは当然のごとくシークレットレアでの収録となったためOCGよりも揃えるのが大変なためか頻繁に再録されており、中でもアルティメットレア仕様で再録されたものはコレクターに人気である。*5
2020年時点で海外のアルティメット仕様の妖怪少女は幽鬼うさぎのみであり国内外で人気の高い灰流うららは意外にもその再録枠に選ばれていない。
また人気が高い割には魔法・罠カードでの初登場はLive☆Twinチャンネルでの別モンスターによるコスプレ登場という特殊なケースであった。



追記・修正は幽鬼うさぎをパックから引き当てて心がぴょんぴょんしてからお願いします。

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最終更新:2024年02月21日 23:16

*1 当時は箱から4枚しか出なかったため出る確率が低かった

*2 ただしアジア版シークレットレア仕様は国内流通数の少なさから1万以上の値がついている

*3 他にもサイバードラゴン・インフィニティやプトレマイオスなどの人気カードが収録されたことも大きい、後者は環境を席巻したことから2015年10月のレギュレーションで禁止になっている

*4 事実上13,000円以上買わないと貰えなかったため流石に大きいお友達向けすぎると批判の声が大きかったのか以後ここまで鬼畜な条件の配布パックはなくなったものの、この時は20thシークレットは確実に手に入る仕様だったがその後の配布条件やパック仕様変更で確定封入でなくなってしまった

*5 なお上記のように日本語版でも同じ仕様で再録されたが再録されたパックでの封入率の低さと日本と海外ではアルティメット加工の違いもあって高い相場を維持している。