界塚伊奈帆

登録日:2015/02/18 (水) 22:51:08
更新日:2024/01/18 Thu 20:30:49
所要時間:約 8 分で読めます








「友達の分だ……!!」









基本情報

CV:花江夏樹
TVアニメ『ALDNOAH.ZERO』の主人公の一人である少年。読み方は「かいづか いなほ」。
2月7日生まれ、15歳、身長164cm、AB型。新芦原市の芦原高校に通う高校生。
搭乗機はKG-6 スレイプニール。
コールサインは『マスタング2-2』。
2期では『マスタング0-0』のコールサイン及び少尉の階級を獲得した。
作中世界で起きたヘブンズ・フォールによる天変地異によって、物心つく前に両親が死亡。以降は姉の界塚ユキによって育てられ、現在も二人で暮らしている。
ユキの日常生活がズボラなせいもあり、界塚家の家事は彼が一手に引き受けている。まさに主夫。
芦原高校においては学力・軍事教練共に主席を修める程の高い能力を発揮している。
本作は彼とその友人が火星のプリンセスであるアセイラム・ヴァース・アリューシアが参加しているパレードを見物している最中、火星軍からのミサイル攻撃に巻き込まれた所から始まる。



人物像

冷静沈着。この一言に尽きる。
たとえ目の前にミサイルが降り注ごうが、ヒロインにCQCかまされようが眉一つ動かさない鉄面皮っぷりを序盤から発揮した。
と言っても、その外面通り冷徹かと言うとそうではなく、身内や友達の危機には我先に救助に駆け出し、目の前の惨劇に静かに怒りを滾らせる『熱』も持っている。

また本来、市民感情的に憎んでもおかしくはない火星側の人間であるアセイラムやエデルリッゾライエ・アリアーシュに対しても、火星人だからといって色眼鏡で見るのではなく、
彼女らの人柄をありのままに受け入れ、彼女らの助力になろうと奮闘する等、優しさも持ち合わせている。

しかし敵対者に対しては結構容赦がなく、敵の外見を皮肉ったようなあだ名で呼んだり、こちらが圧倒的に有利な状況下で「素手で十分だ」と言わんばかりに武器を捨てて挑発し、実際に素手でブチのめす等、草食系な外見に反して意外とやる時はヤル性格なのがうかがえる。
また言動が基本的に理論的なせいか、ロマンチストな発言に対してマジレスしてしまい、相手の顰蹙を買ってしまうという悪癖(?)のような点もある。

実戦経験はないものの、序盤から類まれな能力を発揮。
地球軍カタフラクトを圧倒的に凌ぐ特殊機能を持つ火星軍カタフラクト相手に、物怖じせずに挑み、冷静に弱点を見極めてそれに付け入る形で勝利を重ねている。
1期終盤では要塞の対空砲の嵐の中を先陣切って突っ込み、後続の道を切り開く等、十代前半の少年ながら、既に戦士として完成しきった能力と精神を併せ持っている。



搭乗機

詳細は別項目にて。
諸事情で軍神オーディンのようだと称された伊奈帆にとって、ある意味でふさわしい運命的な量産機。
作中世界では最弱クラスの機体ながら、伊奈帆の卓越した操縦技能で最強クラスの火星カットさえ屠る戦闘力を発揮する。




能力

前述のようにどんな状況下でも崩れない冷静沈着さと分析力が最大の武器。
魔法じみた火星カットの特殊能力を分析し、時にはその死角を、時には能力自体を逆手にとって敵機と撃破していく。
時には無謀すぎる吶喊行動で敵機の不意を突き、状況を好転させる等、底知れない胆力も侮れない。
またカタフラクト操縦技能も極めて高く、実戦経験はともかくとして、キャリアなら遥かに上の火星騎士相手に能力抜きのタイマンなら圧倒できる近接戦能力や、揚陸城の強烈な弾幕を避けきる操縦センスとオールジャンルで現役の地球軍兵士を凌駕する能力を発揮している。
自暴自棄状態だったとはいえ、蟀谷に銃口を押し付けているライエを軽々と取り押さえ自殺を防ぐ等、生身の武技も侮れないレベルである。「でも姫に組み伏せられたじゃんwwww」とか言ったヤツ キノコバリアの刑な
ちなみにライエに銃を返す時も、自分の指でトリガーを引けないようにするオマケ付き。
何このチート。

2期では、諸事情で失われた左目の代わりに移植されたアナリティカルエンジン搭載型義眼によって益々チート具合に磨きがかかり、
  • 火星カットの特殊機能の解析
  • 重力風の影響で照準が定まらない状況下での百発百中の狙撃術
  • 声紋を義眼で分析する事で相手の真偽すら見抜き、尋問に使う(`∩ω・´)「嘘は言ってないね」
  • 視認した相手の身体データをスキャンできる
  • 射線等を分析し、疑似的な未来予測を行う
  • 大気圏外から地表の標的への狙撃を成功させる(より正確にはデューカリオンの観測手役を担った)
等、至れり尽くせりの特殊デバイスを獲得し、伊奈帆の高度な分析能力も相まって強力な『異能』の領域にまで達している。
一方でこの義眼、脳の未使用領域を利用して高度な解析能力を使用者に提供している為、脳への負担というデメリットを背負っている。
今のところ、これによる悪影響は表面上ないように見えたが、実際は常人なら叫んでしまうレベルの激痛に耐えながらの使用だった様子。
一応、痛み止めの薬はあるようだが、これを服用すると解析能力が低下するというデメリットがある為、伊奈帆は痛みに耐えながら使用を続けている。

そのチートぶりからさすおに、ならぬさすイナと良くも悪くもネタにされているが、実際のところ、戦況を一変させるような伊奈帆無双展開はあまりなく、
数多くの勝利も一歩間違えれば自身だけでなく、僚機も犠牲になっていたかもしれない綱渡りばかりだったということも忘れてはならない。
加えて言うならば、伊奈帆の活躍は戦術級の勝利ばかりで戦略級の勝利に貢献したのは12・13話の揚陸城反抗作戦のみだったりする。


作中の活躍

前述のようにアセイラム(実際は影武者)を狙ったミサイル攻撃に巻き込まれ、彼の物語は幕を開ける。
逃げる道中、セラムという偽名と変装をしたアセイラムと従者のエデルリッゾと合流。
火星騎士キノコトリルランの駆るカタフラクト二ロケロスに追撃され、あの手この手で振り切ろうとするも、その逃避行の中で友人の一人である箕国 起助を失ってしまう。
起助の仇討の為、高校に練習機として格納されていた旧式の地球軍カタフラクトである3機のスレイプニールを持ち出し、二ロケロスの次元キノコバリアに挑む事になる。
友人の網文 韻子カーム・クラフトマンの助けもあってバリアの穴を看破し、項目冒頭のセリフを怒りを込めて言い、見事二ロケロスを討ち取る事に成功した。
※乗り手のトリルランは別の人物に殺害される事となるのだが、それはまた別項目にて。
またその最中で民間人セラムの正体がアセイラム姫である事を知り、同時に火星の好戦派が彼女の暗殺を目論んでいる事を察する。
以降は火星軍の侵攻を根本から阻止する為、彼女を火星本国とコンタクトがとれるだろう地球連合軍本部まで護衛する事となる。

二ロケロス戦を皮切りに、次々と襲いくる火星軍カタフラクトを奇策を用いて倒していく事となる。
火星騎士フェミーアンの駆るヘラスとの戦いでは装備相性上、有効打を与える事ができず窮地に陥ったが、地球人でありながら火星軍に属するもう一人の主人公スレイン・トロイヤードのスカイキャリアの横槍で窮地を脱する。
即席の連携と新たに母艦となった戦艦デューカリオンの援護もあって、ヘラスを倒す事には成功したものの、スレインがアセイラムが生存している事を知っており、尚且つ彼女を探している事に対して
彼が好戦派の一味ではないかと疑ってしまい、彼を殺害まではしなかったものの撃墜する選択を取った。ある意味、これがスレインと自身の運命を決定づけたのかもしれない。
この伊奈帆の行動は賛否両論ながら、アセイラムを探している理由を答えずに先に武器を構えたスレインにも非がないとは言い切れない。

なんとか地球連合軍本部に辿り着くも、今度は好戦派の首魁たるザーツバルム伯爵の強襲を受け、これを退ける為に彼の揚陸城に乗り込む事となる。
ザーツバルムが駆る今まで交戦した火星カタフラクトの特殊能力を全て積んだディオスクリアの猛攻を前に、流石に苦戦するも、ディオスクリアが性能だけでなく弱点まで全部乗せであったことや、
韻子とユキの援護もあって、なんとか彼の撃退まで漕ぎ着け、揚陸城自体もアセイラムがアルドノアドライブを停止させた事で機能停止。一応の勝利を飾った。
しかし、ザーツバルムを助けんと駆けつけたスレインと彼の愛機となった火星カタフラクトタルシスの猛攻を受け、スレイプニールは大破し、自身も重傷を負ってしまう。
更に自身を介抱しようとしたアセイラムをザーツバルムに銃撃された挙句、彼女を助けようと重傷の身を押して這いずり寄ろうとした自身もスレインに左目を撃ち抜かれ倒れるという事実上の敗北を喫する。





19ヶ月後、無事に戦線復帰。
スレインに撃たれた後、意識不明の重体に追い込まれたが、かつてアセイラムに人工呼吸を行っていた事と、ザーツバルムに撃たれた彼女の血液が顔に付着し、それが自身を治療していたユキの涙によって溶かされ、
口内に入った結果、地球人でありながらアルドノアの起動権を得るという奇跡が起こった。
今までアセイラムが起動していたデューカリオンは、完全に伊奈帆と一蓮托生の関係となり、事実上地球軍の頼みの綱のアキレス腱となっている。

失った左目もアナリティカルエンジンを搭載した高性能の解析機能が搭載された義眼となっている。
階級も少尉待遇となった(准尉のユキ姉より上)。

前述のようにアキレス腱ながら、地球軍に有能な兵士を遊ばせておく余裕がないのか、前線に送り込まれるという矛盾めいた境遇に置かれている。無論、彼は彼の目的の為、後方にいる意志はないが。
韻子の反応から、19ヶ月間はデューカリオン部隊や前線から離れていたらしい(おそらくケガの治療と義眼の移植の為)。
しかしそのブランクを感じさせず、強力な氷結能力を誇るヤーコイムの駆るエリシウムを撃破。華々しい復活劇を遂げた。
かつてとは違い、地球との徹底抗戦を唱えているアセイラムをとある事情から偽物と見抜き、本物の彼女を助ける為、彼女を攫ったと見ているスレインを追跡、激しく交戦する事となる。
これまでの活躍とアルドノアの起動権まで得ていることもあってユキや韻子達のような親しい人達以外の周囲の人々からは既に英雄視を始め特別な存在と見なされているようで当の本人はそうした周囲からの評価に複雑な心境を抱えている。


関連人物

  • アセイラム・ヴァース・アリューシア
王道のボーイ・ミーツ・ガール的な出会いを果たしたヒロイン。
ちなみに前述のCQCをかましてくれたのはこの人だったりする。
当初は単なる護衛対象としか見ていなかったが、誰にでも献身的な彼女の人柄に知らず知らずの内に惹かれていくことなる。
恋愛感情かは不明だが、ユキ姉によると「入れ込んでいる」らしい。
2期ではスレインの下にいる彼女を助けるために行動を開始した。

  • スレイン・トロイヤード
宿敵。
前述のようにヘラス戦でのすれ違いやザーツバルムの揚陸城での出来事もあって、お互いに敵視しあっている。
伊奈帆は彼の事情は知らないものの、スカイキャリアの外見から付けた『コウモリ』というあだ名は何気にスレインの立場を皮肉っている。
後にタルシスの外見から『ウミネコ』にクラスチェンジした。
現状、アセイラムの現状を知っている事や偽物とはいえ彼女の顔で徹底抗戦を言わせている事もあってか、かつてとは異なり完全に敵視している。
スレインの方も単なる敵以上に伊奈帆を敵視している節があり、『強敵』と認識されている。

  • 界塚ユキ
ペニビア。
たった一人の肉親。
普段の言動からはあまり分からないかもしれないが、日常生活では彼女の健康に気を遣い、戦闘面では彼女を命の危険に晒さないように努めるぐらい大切に想っている。
ユキもまた「なお君」と呼び、溺愛している。
それだけに彼を前線に立たせるのは心苦しいと感じているが、同時に彼の意志も尊重している。

  • 網文韻子
学生時代からの友人の一人。
実は物語開始以前から伊奈帆に好意を抱いているが、当の本人に気付かれていない。
しかし学生時代から続く気の置けない関係から戦闘では抜群のコンビネーションを見せる。
友人としては伊奈帆は韻子のことを大切に思っているようで、とある違反行為を敢えて見逃してくれた彼女に「巻き込みたくなかった」と心情を吐露している。


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最終更新:2024年01月18日 20:30