ウイングガンダムフェニーチェ/ガンダムフェニーチェリナーシタ

登録日:2015/01/20 Tue 18:56:07
更新日:2023/05/25 Thu 12:54:00
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さあ、口説かせてもらおうか

無敗伝説のセニョリータ!


ガンダムビルドファイターズ』の登場機体。
機体デザインはビルドガンダムMk-IIと同じく海老川兼武が担当している。

ウイングガンダムフェニーチェ

WING GUNDAM FENICE

基本データ

型式番号:XXXG-01Wf
全高:16.3m(データ上の数値)
重量:7.2t(データ上の数値)
ビルダー及びファイター:リカルド・フェリーニ

  • 武装
頭部バルカン砲×2
肩部マシンキャノン×2
バスターライフルカスタム×1
ビームレイピア/ビームマシンガン×1
ビームマント×1
ビームガン×1
シールド(メテオホッパー)×1
自爆装置

機体概要

リカルド・フェリーニが使用するガンプラ。
改造のベース機はウイングガンダム

機体のカラーリングはイタリア国旗を模した緑・白・赤のトリコローレ。

フェリーニが幼少期から愛用しているガンプラであり元々はトリコローレカラーのウイングガンダムだった。
現在の姿は幾度の戦闘や敗北によって壊れる度にフェリーニが改修・修理を繰り返した結果である。

「フェニーチェ」はイタリア語で「不死鳥」という意味であり、何度倒れようとも形を変え復活を果たしてきた本機に相応しい名前だと言える。

度重なる改造の結果、デザインが左右非対称になっており、翼の装着位置や装甲の重点などが左に偏った形状となった。
全体的にフェリーニの母国イタリアの銃士を思わせる姿となったが、原型機にあったバード形態への変形機能はオミットされてしまい機動性は大幅に落ちている。

機体荷重が偏重しているため機体バランスや操従性は劣悪になってしまったが、フェリーニはこれを利用して不規則な機動によるトリッキーな戦い方を生み出し、本機の持ち味としている。

頭部に経緯不明のダメージ痕が残されており右角が折れ、カメラアイも右目がピンクに変更されたオッドアイになっている。
何故、頭部にこのような傷が残されているのか?その意味を知るのはフェリーニのみである。

フェリーニは長年共に苦難を乗り越えたこのガンプラに非情に深い愛着を持っており「相棒」と呼称している。
「自分が作ったガンプラが世界で一番強いんだと叫びたい」そんな想いで情熱を注がれたこのガンプラは持ち主から愛された幸せな機体であろう。
比較的愛着を持たれて呼び掛けたりしてもらえた後継機と違って持ち主に愛されもせずポイ捨てされたオリジナルとは正に真逆の扱いである。

本機のデザインを担当した海老川氏によるとコンセプトは「ちょい悪」。不採用になった案の中には「薔薇」や「コウモリの翼」などがあった模様。


武装

  • 頭部バルカン砲
原型機にもあった武装。
ミサイルの迎撃や牽制など、火力と機動性に優れた本機においても重要な武装。

  • 肩部マシンキャノン
原型機にあった武装。頭部バルカンより威力が高く、敵機にもダメージを与えられる。
しかし射角が取り辛いという欠点がそのままで肩のビームガンもあるため使用機会は稀。

  • バスターライフルカスタム
本機のメイン武装。バスターライフルの下部に小型ライフルを装着した大型火器。
火力は高いが原典同様にカートリッジが3発しか無いため、連射には向かない。

使用しない時には背部スラスターの右部にストックされる。

  • バスターライフル
カスタムから小型ライフルを外した状態。原型機の物と同じ装備。

  • 小型ライフル
バスターライフルに接続する小型火器。
取り回しは良いが威力は合体時の半分以下となっている。

  • ビームレイピア/ビームマシンガン
近接戦闘用装備。
名前の通りビーム刃が刺突用の片手剣の物になっており普通のビームサーベルのような「斬る」ためではなくギャンの物のような「突く」ための装備となっている。

普段は左腕に装着されており、柄の先端部分からビームを連射するマシンガンとして使用できる。

  • ビームマント
左肩の装甲から発振する防御用装備。この武装は第6回世界大会で初めてお披露目された。
展開した姿は銃士、もしくは闘牛士を思わせる。
それもその筈。第5回世界大会にて、対戦した「暴れ牛」ことグレコ・ローガンの異名通りのパワフルな突進攻撃に苦戦を強いられた経験から、グレコの突進技対策として生み出したのがこの兵装だからである。

防御だけでなく、マントを腕に巻き付ける事でパンチの攻撃力を強化といった芸当も可能で、非常に利便性の高い装備となっている。

  • ビームガン
右肩の上部に設置された小型のビーム兵器。
装着位置が特殊すぎるせいか発射角度に難点が残るが威力はそれなりに高く、命中位置によって敵機の撃墜も十分に可能。

  • 自爆装置
最後の切り札として搭載されているウイングガンダム名物。
ただし原作Wでは自爆を攻撃手段として使ってはいない。あくまで機密保持のために回路部分を焼き切る際に使われたのみである。
自爆を攻撃手段として使っているのはSEEDシリーズ・・・というよりアスランだけである。


メテオホッパー

METEOR HOPPER

1輪バイク型のサポートマシン。
変形機能を失ったため低下したフェニーチェの機動力を補う目的で制作された。

現実のバイク同様フェニーチェが跨りタイヤで地上を走行するが、変形する事で空中飛行を行うサブフライトシステムとしても使用できる。

走行時には機首にバスターライフルカスタムを装着する。
補給用のエネルギータンクが内蔵されているため、装着時に限りカートリッジを消費せずにバスターライフルカスタムが発射できる。

  • シールド
メテオホッパーの機首に装備された盾。
取り外して使用できるが、デッドウェイトになる上に本体にはビームマントがあるので使用機会は少ない。

結末

単純な性能差で言うとスタービルドストライクには一段劣るとニール・ニールセンに評されている。
しかし操従するフェリーニの卓越したテクニックはレイジのそれを上回るとも言われ、互角に渡りあっていった。

その卓越した技術と戦法で第7回世界大会は準々決勝まで駒を進め、それまで傷すら負わずに圧勝し続けてきた優勝候補との対戦となった。
圧倒的な強さを持つ相手に優勢に立ち回るも、ネメシス側の介入によって敵機が真価を発揮し、本機は一方的に嬲られ、大破に追い込まれる。


この俺が…このまますごすご引き下がれるか!

付き合ってもらうぜ…、俺の自爆ショーに!これがイタリアの伊達男のッ!男の花道だァッ!!

最後の手向けにとフェリーニによって自爆装置が起動されかかるがコレはキララの叱責によって回避された。

―――言ってくれるじゃねぇか。

確かにこれは、クールじゃない。クールじゃないよな…。

戦いを終えた後の本機は無惨な姿と成り果て、修復が見るからに困難な状態であった。


ガンプラ

2013年12月にHG規格で発売された。同年9月に発売されたばかりのウイングガンダムのリデコとなっている。
素体が最新規格の物であるため稼働範囲とプロポーションは抜群。ただしHGオールガンダムプロジェクト由来の物であるため、関節が気に入らないという意見もある。

しかし、14話においてリカルドは名言を解き放った。
「痛いか?フェニーチェ。すまねぇ…
 でもな、俺がお前を作ったのは、棚に飾って愛でるためじゃねえ…勝つためだ!」
この台詞によって、14話終了後に、あちこちの店でフェニーチェが売り切れたのは有名である。

フェニーチェ本体とは別売りでメテオホッパーも発売された。
バイク型という今までありそうでなかったタイプのサポートメカであるため、鑑賞用としても好評でオリジナルメカの素体として複数買うモデラーもいた模様。








そして奴はやらかした!















フッ……ここ数日、顔を出さなかったのは相棒の改修作業をしてたため……

そして! 商品はこのイタリアの伊達男と……

ガンダムフェニーチェリナーシタが貰った!!



( 視ω視)<誰だオマエ!?
( 聴ω聴)<やだ、かっこいい
( 者ω者)<プラモ出るよなコレ?


復活どころかほぼ新規の機体としてリニューアルしてきやがったのである。
デザインの担当は引き続き海老川氏。働かせすぎじゃね?



ガンダムフェニーチェリナーシタ

GUNDAM FENICE RINASCITA

基本データ

型式番号:XXXG-01Wfr
全高:16.3m(データ上の数値)
重量:7.3t(データ上の数値)
ビルダー及びファイター:リカルド・フェリーニ

  • 武装
頭部バルカン砲×2
マシンキャノン×2
バスターライフル×1
ハンドガン×1
ビームソード×1
ビームサーベル×1
ビームマント×2
リナーシタウイングシールド×1
ミサイルランチャー×4

機体概要

キュベレイパピヨンとの戦いで大破したフェニーチェが相棒の手によって新生した姿。
名前から"ウイング"は外れたがデザイン・コンセプトはむしろ原点回帰している。

名前のリナーシタはイタリア語で復活の意味。ジュドーの妹ではないぞ。
フェニーチェという言葉自体も不死性の強い言葉であるが、それに更に復活という言葉をかけただけあって以前とは姿も戦い方も一変した。

フェリーニは以前から「フェニーチェをバランスの取れた左右対称の機体に改修する」という構想を用意していた。
世界大会で敗北を喫した事を期にそれらのプランを取り入れた上での大幅な改修をスタート。予め武器や盾は制作していたため、短期間で機体は完成した。

前述の通り、装甲は左右対称となり騎士のようだった以前と比べてテレビシリーズに出ても遜色の無い普通のモビルスーツのようなデザインとなっている。
翼も新規造形された物が背中の左右に備え付けられ、オミットされていたバード形態への変形機能も復活した。

詳細不明だった頭部のダメージ痕も消され、ブレードアンテナは新調。フェイス部分もZガンダムやキュリオス系、AGE-2を思わせるシャープな物になっている。

これまでダメージ痕を残し続けてきたこだわりはなんだったのか、というツッコミも決して少なくはなかったが、カッコイイからこれはこれでアリと支持する層もいる。

機体のコンセプトは「アニメのウイングガンダムにマークⅡが存在したら?」という想定から。
この構想に則ったため変則的な戦法が主だった先代フェニーチェから一転して、フェリーニ独自の武装を加えられてこそいるがベース機と同じ変形を活用する汎用機となった。

全体的なデザインはベース機の面影が残っていた前身と比較して大幅にディティールが変化しており、ウイングガンダムらしいラインで纏まってこそいるがパーツに面影があるのは頭のみとなっている。
デザインを担当した海老川氏は「流用したのは関節用のEランナーのみ」と発言しているので正真正銘、別物と化している。

ここまで来るとウイングガンダムの改造機じゃなくウイングガンダムver.海老川と言った方がいいのではないだろうか。デスサイズ達のアレンジにも期待したい


初登場は番組が終了間際まで差し迫った第23話から。
事前のアナウンスが全く無い状態で登場したため視聴者を騒然とさせ、サザキ君のギャンバルカンを大人げなく一蹴するというデビュー戦を飾った。

しかし、その直後のキララのガーベラ・テトラとの対戦では観戦で来日していたらしいグレコ、被害者の会会長チョマー、たまたまイベントを見に来ていたルワンさんがドン引きする中で無事敗退した
こんなカッコイイ機体を間抜けに負けさすなんてスタッフはドS。惚れた弱みってやつなんだろうが……。
中の人中の人別時空の人物がガンダムを抱きしめたがっていたが、まさか抱きしめられる側になるとは思わなかった。

大張「ガンプラとはいえモビルスーツに頬ブラシをフェードインさせた業は、一生背負っていく覚悟です…( ̄ω ̄)」


決勝戦後、マシタ会長が引き起こした巨大アリスタの暴走を止めるための破壊作戦にも参加。ア・バオア・クーの周辺宙域でモックの大群を相手に奮闘した。

そして真の決勝戦においては大破したスタービルドストライクのために本機の腕が提供された。

武装

  • 頭部バルカン砲
  • マシンキャノン
  • バスターライフル
以前の物と同じ装備。性能と役割は変わっていない。

  • ハンドガン
新造された小型火器。以前使っていた小型ライフルより更にサイズが縮小しており、取り回しは上がったが威力は更に下がった。

後述のビームサーベルを銃身に装着する事で火力が上昇する。

  • ビームソード
柄が固有の形状をしており、ビーム刃が片手剣の形になっている。

ハンドガンに接続した状態でもサーベルの発振は可能であり、銃剣として使える。

  • ビームサーベル
シールドに内蔵している格闘兵装。ソードとの威力や取り回しの違いに関しては不明。

  • ビームマント
以前から装備していた物と同じ防御機構。
改修に伴い、両肩に装備された。

  • リナーシタウイングシールド
オリジナルデザインの大型シールド。変形時の機首になる。
戦闘時にデッドウェイトになる可能性もあるためか、シールド単体での飛行機能が備わっており先行偵察が可能となっている。

  • ミサイルランチャー
翼の白いパーツに内蔵されている。主にバード形態で使用される。
追尾機能が高いため用途は多い。

関連機体

ガンダムフェニーチェリベルタ

GUNDAM FENICE LIBERTA

機体概要
「GMの逆襲」で登場したリナーシタの換装形態で、バックパックのウィングを廃した代わりにリアスカートに大型のウィングが取り付けられている。
前述のカスタマイズによって新たにメテオホッパーを彷彿とさせるバイク形態に変形するようになり、バックパックとスカートのウィングからビームタイヤを展開することで高速移動を可能としている。
また、ブレードアンテナも緑色の新パーツに変更されている。

余談

視聴者の大半が絶賛したリナーシタだが「これがフェニーチェと同じ機体なのか?」という点での議論が少々多い。
余りに大きく変化しすぎたため戸惑う視聴者も多く、左右対称でなくなり、機体からイタリアらしさが薄れた点を惜しむ意見も。
また、いくら草案が既にあったとはいえほぼ流用部分のない機体を試合終了後から数日でここまで作り上げるのは無理があるという指摘も。
(フルスクラッチで作品一つ仕上げる、というのはとても時間のかかる事で現実なら年単位で時間を要する事も決して珍しい話ではない)

デザイナー自身の発言もあってか「関節だけ流用して同じ機体と言えるのか?」という声も挙がっている。
他のキャラだったならともかく、フェリーニが「同じ機体を長年使い続け、その傷跡をあえて消さず共に歩んできた」というバックボーンで大きく人気を伸ばしたキャラだけにこのあたりの設定の齟齬はやはり無視できない。

ガンプラ

鮮烈なデビューに魅了され、本機の発売を望む声が第23話放送直後から多発した。
しかし既に番組は放送終了間近、本機の出番は少なく、直前に登場したガンダムアメイジングエクシアの発売のアナウンスも無かった事から絶望視する意見もあった。

一部の人間からは「フェニーチェから流用すればいけるだろ」という声もあったが前述の通り、ウイングガンダムとは似ても似つかないデザインであるため流用できない可能性が大きかった。
仮に流用できたとしても変形方法や各部の形状が違うのでコレジャナイ商品になってしまう危険性もあったのだ。

また、ビルドファイターズのデザイナーには「プラモ化を前提にしなくていいデザイナー自由枠」があったため、このリナーシタもアビゴルバイン同様にプラモ化が想定されていない機体だった可能性も懸念されていた。

どうしても欲しい、スクラッチに挑戦するしかないのか?フェリーニ、フェニーチェファンが苦心する中……HGガンプラで発売が決定

アニメの放送終了からおよそ五ヶ月という歳月を経て新規造形で発売。HGBF017として店頭に並んだ。

後に、まさかのMGも発売。
しかもデカールには、まさかまさかの頬染めシールが付属している。
嫁のMG化はまだですか?


ゲームでの扱い

『EXVS2』では2020年2月にフェニーチェがコスト2500で参戦。
MS時はW0(TV版)同様メインをBRからCSにより移動照射に切り替えられるのが特徴のまとまった機体だが、変形でメテオホッパーに搭乗する事で他の機体には無い高い機動力と上下左右にぐりぐり動く照射を筆頭に胡散臭い攻めが出来るのが最大の強み。一方で地走型の可変機と言う新ジャンルの機体故に使い熟そうとした際の難しさもかなり高く、乗り手の実力が問われる。

Gジェネ』では『クロスレイズ』にてリナーシタがクリア後の隠し機体として参戦。
クリア後の特典だけあって性能は最高レベルだが、MS形態では移動力6かつ地形適応Bとやや足が遅く、バスターライフルカスタムも貫通等の特殊効果を持たないためやや押しが弱い。
フェリーニは未登場であるため、同じく中村悠一氏演じるの乗機として選ばれることも多いだろうが、その場合
「流石はガンプラ!脅威の技術力ではないか!」と特殊台詞で喜んでくれる。


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最終更新:2023年05月25日 12:54