スーパーマリオ 魔界帝国の女神

登録日:2014/12/20 Sat 00:42:38
更新日:2024/03/21 Thu 18:39:52
所要時間:約 18 分で読めます






「マリオが、ハリウッドを本気にさせちゃった。」



『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』とは、あの『スーパーマリオ』の実写映画作品である。
日本での初公開は1993年7月10日。

概要


ハリウッド制作のアメリカ映画。
任天堂の許諾した公式作品ではあるが、製作自体には任天堂は関与していない。
監督はロッキー・モートン&アナベル・ヤンケン。

マリオやルイージはもちろん、それ以外のシリーズお馴染みのキャラクターも登場する。
ただし、名前、設定、容姿のいずれも元のキャラの面影が少しでも残っているのはマリオ、ルイージ、クッパ、デイジー、ヨッシーぐらいである。
そもそも翻訳の際に日本名に直していない(例えば、クリボーは海外名の「グンバ」になっている)キャラも多いこともあり、実質名前が同じだけの別キャラになっている。

50億円の制作費を投じて製作されたが、興行収入は北米興行収入が2100万ドル、日本配給収入は3億円と振るわず、制作費の半分も回収できない大赤字に。
日本で公開された際は『スーパーマリオコレクション』のCMでも使われるなどのPRもされたのだが、
よりにもよって『ジュラシック・パーク』の公開と同月で重なってしまったことが響いた。


これらの事から黒歴史扱いされる事も多いが、映画、並びにマリオ作品としてのクオリティはなかなかのもの。
配管工兄弟がクッパ大王からお姫様を救出して王国を救うというコンセプトをきっちり守った上で、笑いありアクションあり原作再現ありの娯楽作品に仕上がっている。
ジャンプシューズを装備しての大ジャンプ、火炎放射器のファイアボール、一撃必殺のボム兵、カートを使っての大チェイス、逆進化銃という名前のスーパースコープ*1
キノコを巨大化させて攻撃を一発防御……など、ガジェット一つとっても仕込まれた原作ネタは数多い。

長らく映像ソフトはVHSだけであったが、公開20周年の2013年にDVD化、2017年にはBlu-ray化も果たした。
こうしたソフト化の動きや、イルミネーションとの共同制作によるアニメ映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の公開の影響などで再評価の動きも見えているため、これを機会に偏見の目を持たず、ぜひとも楽しんで見て頂きたい。
実際、アニメ映画公開に伴い本作Blu-rayも急速に売り上げを伸ばすという前年にもあったような現象が起きている。
また、あらすじや設定などに本作との共通点も見られている。
2023年9月にはアニメ映画に便乗してか公開30周年を記念し4Kレストア版が劇場公開された。

あまり知られていないが、小説版もトッド・ストラッサー著で映画公開に併せた1993年に発表されている。日本語訳は石田亨。
基本映画に沿ったノベライズだが、映像作品では描き切れなかった細かい世界観も拾っているなど見所は少なくない。


あらすじ


今から6500万年前、恐竜が地球を支配していた時代。
恐竜大きな隕石が地球に落下、あっけなく恐竜の時代は終わりを告げた。「恐竜よ、サヨウナラ」

しかし、すべての恐竜が滅亡したわけではなかった。
隕石の衝突で異世界に転移した結果、生き延びた恐竜たちは人間と同様に知性と野心を得る進化を辿ったのだ。

ある日、ブルックリンのセント・テレジア修道院に一人の女性が大きな卵の入ったカプセルと小さな石を置いていった。
修道院のシスターたちが見守る中、卵から人間の女の子の赤ん坊が生まれた……。

そして20年後の現在、ブルックリンでは女性の誘拐事件が多発していた。
「マリオブラザーズ配管サービス」を営むマリオとルイージの兄弟は、地下水路で化石発掘を行う調査チームのリーダー・デイジーと出会う。
彼女に一目惚れしたルイージはデイジーと食事の約束を取り付け、マリオの恋人ダニエラを含めた4人でディナーを楽しむことに。
しかし食事を終えた後、発掘現場をライバル企業社長スカペリの嫌がらせによって水浸しにされてしまう。
早速配管工のマリオとルイージが水道修理にとりかかったものの、その間にデイジーとダニエラが謎の男たちに誘拐されてしまった!
そして二人を攫った男たちを追いかけた兄弟が目にしたのは、進化した恐竜たちが暮らす地下都市ダイノハッタンであった……。

クーデターによって恐竜世界を乗っ取ったクッパ大王に対し、デイジーとダニエラを救うため、スーパーマリオブラザーズは敢然と立ち向かう。


登場人物


TV放送版と映像ソフトで、マリオを除いて吹き替え担当が異なる。
吹き替えはソフト版/テレビ版の順に表記。

ブルックリンで配管業者「マリオブラザーズ配管サービス」を営む中年男性。
頑固一徹の職人気質な現実主義者で、男手一つで弟ルイージを育ててきた頼れる兄貴。女性の扱いも上手い。
「工具は命」と語っており、いつも工具ベルトを欠かさない。実際要所要所で役に立っている。
体の線がルイージより太い。ヒゲはあるが原作のそれとは形状が異なる。が、見た目ほぼそのまま原作再現。
2015年に映画での本名が宮本茂氏によって公式設定にされた……というニュースが飛び交ったが、後述のように「本編のマリオの本名はあくまでマリオ」と完全否定された。
「キノコを信じろ!」

今作の実質的な主人公。
お尻が痛くなるほどファミコンをやる現代っ子。オカルト番組を鑑賞するのが趣味。
ややお調子者だが兄譲りの優しい性格で、デイジーと出会い、惹かれあう。ゲームでもデイジーとはいい雰囲気だったりする。
マリオよりもだいぶ若く見えるが、ルイージがデイジーの過去を聞いて「君もお母さんやお父さんを知らないのか」と発言しているとおり、今作のマリオとルイージは血が繋がっていない。
実は孤児院に捨てられていたルイージは、マリオに引き取られ育ててもらったという設定になっている。
体の線がマリオよりも細く、原作と違いヒゲがない。でも髭を生やしたらほぼ原作再現である。
「僕はルイージ・マリオだ! それが何か悪い!?」

今作のヒロイン。
大学の化石発掘チームの一員で、地下水路の発掘現場で化石採掘を行っていた。
実はダイノハッタンの王女。20年前、クッパのクーデターから逃れた母が、卵だった彼女を地上の教会に託し、そのまま孤児として育てられた。
母の残した隕石のかけらをペンダントにしている。
ルイージと出会い惹かれあうが、魔界帝国にさらわれたことで自分の出生の秘密を知る事に……。
ゲームでは1991年のマリオオープンゴルフに登場して以来2000年のマリオテニス64に登場するまでしばらく登場していなかったがピーチを差し置いてヒロインとなる*2
ルイージとデイジーがカップリングされるようになったのはオープンゴルフ(デイジーがルイージのキャディをやっていた)とこの作品の影響かもしれない。
「信じてもらえないかもしれないけど、とんでもない事が起こったの!」

  • ダニエラ・ポリーン・ベルダッチ(演:ダナ・カミンスキー 吹替:滝沢久美子/小宮和枝)
マリオのガールフレンド。ミドルネームはポリーンで、ピーチ姫ではない。
日焼けサロンで働いている気の強い美女だが、気立てが良い姉御肌の人物。
しかしイギーとスパイクにデイジーと間違えて誘拐されてしまう。
実はポリーンは『ドンキーコング』で誘拐されていた女性キャラ(当時の日本ではレディ名義)で、ピーチ以前の元祖マリオヒロイン的キャラクター。
衣装も原作のイラストに準じた赤いドレスだが、本作では髪色が黒に近い濃い茶髪になっている。後に本家ポリーンの髪色もGB版より同様の濃いブルネットにデザイン変更されることに。
彼女を助けることもマリオの目的である。

  • クッパ(演:デニス・ホッパー 吹替:穂積隆信/有川博)
ダイノハッタンの大統領。
クーデターを起こして国を乗っ取り、地上世界と地下世界の融合を企てる。
口から火を吹かないが、代わりに火炎放射器を使う。
逆らうものをスーパースコープ逆進化銃でグンバ(クリボー)に退化させる恐怖政権を敷いている他、
最終決戦は炎の灯った橋の上でファイヤーボール銃を発射→ゴンドラに乗って対決→恐竜形態と、やはり地味に原作再現(ゴンドラはリフトのイメージと思われる)がなされている。
原作とは異なり亀ではなくティラノサウルスから進化したという設定。
ピザはまだか?」

演じているデニス・ホッパーは、69年の『イージー・ライダー』等で有名であり、フランスでは最高勲章を受けているほどの名優である。日本での知名度はそこそこだが、キアヌ・リーブス主演の『スピード』の爆弾魔役と言えばピンと来るかも。

ちなみに、クッパの海外名は「Bowser」であり、ノコノコの海外名が「クッパ(Koopa)」なのだが*3、この映画では日本でも海外でもクッパであるため、日本以外では「なぜかノコノコがラスボスをしている映画」という認識になってしまっている。
他にノコノコに該当するキャラが存在しないため、本当にノコノコをラスボスにしている可能性も無くはないが。

クッパのペットの恐竜。
ペットという設定は本名(ただし公式ではない)の「T.ヨシザウルス・ムンチャクッパス」から来ているのかは不明。
舌は伸ばせるが人は乗せない…というか本作では犬ほどの大きさしかないので乗せられない。そしてやたらリアル。
声はフランク・ウェルカー。

  • イギー(演:フィッシャー・スティーヴンス 吹替:井上和彦/牛山茂)
  • スパイク(演:リチャード・エドソン 吹替:千葉繁/納谷六朗)
クッパの手下で従兄弟でドジな2人組。
「手足が2本」というだけでデイジーと勘違いし、無差別に女性をさらっていった。
あまりのマヌケぶりに手を焼いたクッパによって進化させられ頭脳が発達するが、なぜかオネエ口調になった。そして頭脳が発達してもマヌケなのは据え置き。
ちなみにイギーは当時のメディアミックス作品では勉強好き・インテリ扱いされていた。
元からなのか進化させられてからなのかは不明だが、実はクッパ政権には反対派で、途中からは味方側に回った。
「スパイク」はガボンの英語名。『レッキングクルー』のブラッキーの英語名でもある*4が、今回の映画では前者のガボンの方。
イギーの吹き替えは井上和彦(映像ソフト)/牛山茂(放送版)、スパイクの吹き替えは千葉繁(映像ソフト)/納谷六朗(放送版)。
Blu-ray版の予告ではここぞとばかりにはっちゃけてる。主に千葉スパイクが。
「「スーパーイギー&スパイクブラザーズ!」」

  • レナ(演:フィオナ・ショウ 吹替:来宮良子/沢田敏子)
クッパの側近の女性。
デイジーの母親とも顔見知りであったらしい。
クッパの事を愛していて、その寵愛を得ようと必死だが、クッパがデイジー(の持っているクリスタル)に夢中のため、嫉妬から暴走。
隕石のかけらを手に入れその力を使おうとしたが、その力はデイジー以外には制御出来なかったため骨になって死亡した。

  • グンバ
クッパの手下達。逆進化装置で退化させられた恐竜人のなれの果てである。
いかつい外見だが退化したことで知能は殆どなく、マリオ達を襲いはするものの本人たちに恐らく悪意はない。
マリオとルイージに揺らされダンスするといったコミカルな一面も。
「グンバ」はクリボーの英語名。しかし、サイズは人間よりも大柄*5で共通点は頭が丸いこととキバがあることぐらい。
だが上から飛びおりてきたマリオに蹴り倒されるという、やはり地味な原作再現が行われている。
声はヨッシーと同じフランク・ウェルカー。

  • トード(演:モジョ・ニクソン 吹替:荒川太郎/古田信幸)
ダイノハッタンの音楽家。
クッパに逆らう歌を歌ったため逮捕され、グンバに退化させられる。
グンバになってもマリオたちの味方ポジションとして地味に活躍。
人間の時はギターを弾き、グンバになってからは首にセットしたブルースハープで演奏する。楽器が演奏できるってあまり退化してないんじゃ…
「トード」はキノピオの英語名。

  • ビッグ・バアサ(演:フランセスカ・ロバーツ 吹替:藤木聖子/高乃麗)
ブンブンバーの用心棒。
ドドリアみたいなトゲつきの赤い服を身にまとった真ん丸の大女。
最初はルイージからデイジーのペンダントを強奪するが、バーでペンダント奪還のために近づいたマリオに惚れて味方になる。
ちなみにその時の口説き文句は「もう一発殴ってくれ」。
また最終決戦で使うジャンプブーツは彼女の私物を借りることになるが、使用カートリッジはキラー型だった。
「バアサ」はプクプクの英語名であり、「ビッグ・バアサ」は『マリオ3』などに出て来た巨大プクプクを示す。

  • スカペリ(演:ジャンニ・ルッソ 吹替:有本欽隆/小山武宏)
大手建設企業のオーナーで、マリオブラザーズ配管サービスのライバル企業。
自分たちの建設現場で化石が見つかったことで工事が中断されたため、デイジーたちの発掘チームに嫌がらせをしていた。
またこの建設工事のせいで地下帝国に繋がるゲートの封印が破壊されたため、本作の元凶とも言える。
最終的にクッパのスーパースコープ逆進化銃でチンパンジーになるが、その様子を見た人々は部下を除き笑っていた辺り嫌われていたのかもしれない。
『スーパーマリオブラザーズ』となる以前のライバルや建築会社という事を考えると『レッキングクルー』のブラッキーと『ドンキーコング』あたりがモチーフとなったのだと思われる。
ちなみに人間の先祖はチンパンジーではない。

  • 王(演:ランス・ヘンリクセン 吹替:黒沢良/小山武宏)
ダイノハッタンの国王で、つまりデイジーの父。
クッパのクーデターによって王位を追われたばかりか、逆進化銃でキノコの姿にされてしまっている*6
それでも僅かに自我が残っているのか、国中に張り巡らされた自分の根っこを使ってマリオたちをサポートする。
変身させられた状態で玉座の上におり、クッパが倒されたことで元に戻って玉座に座るという、やはり地味な原作再現(『マリオ3』)が行われている。

用語


  • 魔界帝国
6500万年前の隕石衝突により生まれた異次元世界。恐竜から進化した人類が住んでいる。
首都ダイノハッタン以外はひたすら砂漠だけが広がっている。
スカペリの建設工事によって封印が暴かれ道が繋がってしまったが、あくまで少人数が行き来できる程度。
デイジーの持つ隕石の欠片を隕石本体に戻すことで完全に次元が一つになる。
似たような設定の『爆竜戦隊アバレンジャー』より10年も前の映画である。流石ハリウッド、時代を先取りしてやがる!

  • 逆進化装置/逆進化銃
クッパが所有する、生物を退化させてしまう恐るべき装置。
これによって恐竜人を退化させて兵隊グンバにしたり、スカペリをチンパンジーサルに戻したりした。
デイジーの父王もコレでキノコに変えられている。
銃型に小型化されたものはご存知え?知らない?スーパースコープがモデル。
ちなみに未来の姿へ進化させることもできるようで、おバカ二人をインテリぶったおバカ二人に進化させた。

  • ボム爆弾
ゼンマイを巻くと歩いていって大爆発する小さな爆弾。要するにボム兵。
おそらく本作で最も原作再現度が高い部分。
その危険度はダイノハッタン中に知れ渡っており、一目見ただけで住民が一斉に逃げ出した。
そこまで大慌てするほど爆発が大きくないじゃんとか言わない。


結末(ネタバレ注意!)


イギーとスパイクから「配管工の兄弟が石を持っている」事を知らされたクッパにより、指名手配されてしまったマリオブラザーズ。
しかし実はルイージは異世界に到着した直後にバアサに襲われ、石を奪い取られてしまっていた。

逮捕された二人は石を持っていないことに激高したクッパによって逆進化光線を浴びせられそうになるが、マリオブラザーズの連携プレイで脱出してバギー型パトカーを強奪。
そしてダイノハッタンを舞台に壮絶なマリオカートカーチェイスを繰り広げた後、都市の外である砂漠地帯へと抜け出す事に成功する。

これまでの失態から逆々進化銃進化光線を浴びせられたイギー&スパイクがマリオブラザーズを追撃に来たのを返り討ちにして仲間にし、二人は再びダイノハッタンへ舞い戻る。
そしてバアサのクラブに乗り込み、どうにか彼女を口説き倒してマリオは石を奪還、彼女の手引でクッパの追手からも逃れ、地下からクッパタワーへと向かう。

クッパタワーの潜入に対してマリオには秘策があった。
地下の暖気パイプを工具で閉鎖したマリオブラザーズは、赤と緑のつなぎを着込み、バアサから託されたジャンプブーツを履いた「配管工」としてクッパタワーへと乗り込む。

クッパタワーではクッパがデイジー(の持つ石)に執着することに不満を抱いたレナが、デイジーを殺そうとしていた。
ヨッシーの助けを得て脱走したデイジーは、さらにイギー&スパイクに導かれ、キノコに姿を変えられた父親=国王と再会。そしてルイージとも再会し、タワーの外へと逃げる。
一方、マリオはダニエラとさらわれた女性たちがいる部屋にたどり着き、凍りついた土管の中をマットレスで滑ることで一気に脱出する。

マリオはルイージと女性たちを地上へ逃すため、単身クッパに立ち向かう。
これまでに手に入れたボム兵ボム爆弾やジャンプブーツを駆使して戦うが、やがてマリオが石を持っていない事を見抜かれてしまい、ピンチに陥る。

ルイージとデイジーたちは元の世界へと通じる下水道へ向かうが、レナによって石を奪われてしまう。
レナは強引に隕石の力を引きずり出そうとした反動で死んでしまうが、そのせいで一時的に二つの世界が融合。
マリオとクッパは現代のマンハッタンに現れ、クッパは面白半分にスカペリをチンパンジーへと変えてしまう。
だがデイジーとルイージの協力によって石の力は封印され、二つの世界の融合は回避された。

だがクッパにスーパースコープ逆進化銃を突きつけられてしまうマリオ。
その時マリオは今までの冒険でキノコが自分を助けてくれたことを思い出し「キノコを信じろ!」とキノコを振りかざす。
光線を浴びたキノコは巨大化し、マリオを覆い隠す盾となって彼を守り抜く。そして予めセットしていたボム兵ボム爆弾が炸裂してクッパを吹き飛ばす。

駆けつけてきたルイージと合流したマリオブラザーズは、クッパに向けてスーパースコープ逆進化銃を発射。
ゴンドラに叩き込まれたクッパが恐竜と化して飛び出してきたのにもぶっ放し、とうとうクッパを原始的なアメーバに変えて叩き潰す*7

そうして二つの世界を救った二人は「スーパーマリオブラザーズ」として地上に帰還を果たすが、しばらくして別れて地下世界に残ったはずのデイジーが二人の部屋へと飛び込んでくる。

「信じてもらえないかもしれないけど、とんでもない事が起こったの!」

スーパーマリオブラザーズの冒険はまだまだ続くようだ。


余談


1993年当時のマリオ関連メディアミックスでは本作の要素もちょくちょく拾われている。
(『スーパーマリオくん』では本作の逆進化銃をクッパが持ち出してくるというシーンがあったり、スーパーマリオシリーズ(本山版)でも本作のリアルヨッシーが本家ベースのヨッシーと一緒に登場するなど)

「壁に飛び込んで異世界に行く」「凍ったパイプの中を滑る」といった要素があり、のちの『スーパーマリオ64』みたいだと言われることもある。
また、2017年発売の『スーパーマリオ オデッセイ』でもリアルな恐竜が登場したり、アメリカを思わせる大都会が冒険の舞台となっていたりと本作を髣髴とさせる部分があり、ファンから話題に上がることがある。

マリオの生みの親の宮本茂氏は「作家性の持った違う解釈ができる作品は面白い」といったコメントをしている。

またマリオ役の故ボブ・ホスキンス氏は「自分がやった最悪の仕事」とコメントしている一方、攻略本などのインタビューでは絶賛しているため、
どうにもご本人がどう思っていたかは謎のままこの世を去られてしまった。
ちなみにルイージ役のジョン・レグイザモ氏は、数年後に映画『スポーン』でデブのクラウンことバイオレーターを演じるのだが、この際の吹き替えはマリオ役の富田耕生氏が担当した。

宮本茂氏が2015年に発言したことで話題になったマリオの本名とされる「マリオ・マリオ」の名は、本作が初出。
なお、この本名に関する発言はニュースサイト等で大きく取り上げられてしまったものの、現在は任天堂から公式に否定されている
ゲームに関する都市伝説も参照。

実は任天堂ゲームの初の実写化映像作品ではない。最初の任天堂ゲームの実写化作品は『謎の村雨城』である(あっちもあっちで原作とは別物だが)。



マリオ「追記・修正のやり方が分からん」

ルイージ「僕には感じるんだ」

マリオ「本当にわかるのか?」

ルイージ「僕はお尻が痛くなるほどWikiに篭っているんだ!」

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • マリオ
  • スーパーマリオ
  • スーパーマリオブラザーズ
  • マリオシリーズ
  • 映画
  • 実写化
  • ハリウッド
  • 黒歴史←しかし映画としては名作
  • どうしてこうなった
  • 魔界帝国の女神
  • マリオ・マリオ
  • ボブ・ホスキンス
  • ジョン・レグイザモ
  • デニス・ホッパー
  • 任天堂←実は関係ない
  • B級映画
  • 巨費を投じて作られた凡作
  • パイプの中なら俺に任せろ!
  • スーパースコープ
  • リアルヨッシー
  • 怪作
  • コメント欄ログ化項目

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月21日 18:39

*1 任天堂から発売されたSFC周辺機器。スマブラにも武器として登場しているので由来は知らずとも名前を知っている人は多いはず。

*2 海外版において、ピーチは当初「ピーチという名前は女性への侮蔑の意味の隠語を連想しかねない」という理由で「Princess Toadstall(毒キノコ姫)」という名前にされていた。この名前だとキノコ王国を舞台にする前提になる為、人名としても無難な名前のデイジーをヒロインにしたのは妥当な判断か。

*3 厳密には「Koopa」はマリオシリーズにおける亀一族全体を指しており、一部を除いた亀系キャラクターは「○○koopa」という名称が用いられている。

*4 2023年のIllumination版公開に伴い日本語名もスパイクに変更された

*5 とはいえ、本家スーパーマリオブラザーズでもチビマリオと同等のサイズなので大柄なのは確か。

*6 クッパはこれについて「『皆の身近でありたい』という願いを叶えてやった」と発言しており、元から人間味のある王だった事がうかがえる。

*7 本家マリオにおいて、W8以外のクッパをファイアボールで倒すとクリボーやらメットやらの真の姿を表しながら倒れることの再現か。