スポポビッチ&ヤムー

登録日:2014/12/03 Wed 00:55:00
更新日:2024/02/22 Thu 21:08:29
所要時間:約 15 分で読めます




ドラゴンボール』の登場人物。
アニメ版ではスポポビッチの声優は江川央生氏、
ヤムーの声優は『ドラゴンボールZ』では龍田直樹氏、『ドラゴンボール改』では高戸靖広氏。

名前の由来については諸説あり、
前者は「すもも+ピーチ」「サッカー選手のマイケル=デ=スポポビッチ」、
後者は「ヤム芋」「闇」等と言われるが、公式では明らかにされていない。

●概要

地球人の武道家達。
実力はあまり高くなかったようで、前回の天下一武闘会でもミスター・サタンに一蹴される程度だった。
しかし、ある出来事から強大なパワーを持つ戦士へと変貌し、再び武道会に参加するのであった。

以下ネタバレ注意‥‥えっ、みんな知ってる?





邪悪な魔導師バビディに目をつけられたことで、彼らを取り巻く状況は一変することになった。
バビディは父ビビディが造った魔人ブウを蘇らせるエネルギーを集めるために宇宙船で地球へと訪れており、
二人を魔術で洗脳すると共に肉体の力を限界以上に引き出すことで、自らの手駒としたのである。

こうしてスポポビッチとヤムーは一般人を遥かに超えた力を手に入れると共に、凶悪な性格へと変化した。
(元々赤いロン毛だった容姿も額にMのマークがついた目付きの悪い半裸のハゲマッチョとなり、知り合いも最初は本人と分からなかったほど)
そして、主であるバビディの求めるエネルギーを他の武道家から吸収するために天下一武道会に参加するのであった。
(エネルギー吸収にはバビディから与えられたランプか如雨露、または尿瓶のようにも見える奇妙なデザインのアイテムを使う)

なお、バビディのこの魔術は「相手の邪悪な心につけこんで意のままに操る」という性質のものらしい。
この二人の場合は、武道家として栄光を掴めない悔しさやチャンピオンであるサタンへの嫉妬心であろうか。
(ただしスポポビッチはアニメでサタンに「相変わらず日頃の行いが悪いようだね」と煽られており、元から素行不良だった可能性はある)


●作中での活躍

1.スポポビッチVSビーデル
当初は実力的にはさほど注目されていなかったのだが、
明らかに怪しげな風貌や雰囲気であり、悟空も「なんだあいつら」と訝っていた。

そして天下一武道会本選の第3試合において、スポポビッチはミスター・サタンの娘ビーデルと戦うことに。
ビーデルは元々天下一武道会少年の部での優勝経験者。そこに悟飯が指導したためこの時点では格闘者として父親を大きく超える実力を身につけるに至っており、体格では上回るスポポビッチを圧倒する強さを見せる。

しかし、いくらビーデルの攻撃を受けようと全く堪える様子もなく起き上がるスポポビッチ。
(アニメ版では同じ武道家であり、知り合いであるジュエールやキーラが「随分タフになったな」「変わったのは見た目だけではないということか」と感心していた)

やがて、どんなにボロボロにされても痛がるどころか生気そのものが感じられないことから、悟空達もスポポビッチに対し異変を感じ取る。
悟空「試合を棄権したほうがいい…!あいつなにか変だぞ…!」
ビーデルはついに勢い余って強力な蹴りをスポポビッチの頭部に入れ、スポポビッチの首はあり得ない方向に曲がって倒れてしまった。
天下一武道会では対戦相手を死なせた場合は失格になってしまうのだが、スポポビッチはそれでも起き上がると自分の首を掴んで元に戻してしまうと言うバケモノじみた生命力を見せる。
ビーデルは失格にはならない代わりに舞空術や気功波を使えることまでもが判明したスポポビッチのタフさと思わぬパワーの反撃に体力を消耗していく。
優位に立ったスポポビッチは彼女を痛めつけるのを楽しむかのように攻撃を加えていく。
ビーデル「が…がはっ…」「あぁっ…がああああ…!!」
(攻撃の仕方は膝蹴りで歯を折ったり、頭部を踏みつけたりと結構えげつない。なお、原作・アニメ共に2週間に渡ってボコボコにされている。アニメは尺稼ぎの必要があった故のことと思われるが…)

悟飯「お…おのれ…!!もうゆるさんぞあのくそ野郎…!!」
試合を見ていた悟飯は怒りを爆発させ、超サイヤ人に変身してスポポビッチに向かっていこうとするが‥‥
ヤムー「お遊びはそこまでにしろ!!スポポビッチ!! 我々のすべき事はそんなことではないはずだ さっさと勝ってしまえ」
本来の任務を忘れてしまったスポポビッチをヤムーが一喝。
我に返ったスポポビッチが戦闘不能になっていたビーデルをリングの外に放り捨てたことで、試合はビーデルの場外負けとなって終了した。


2.孫悟飯強襲
第4試合は孫悟飯VSキビト。
ここでスポポビッチとヤムーはバビディから与えられたエネルギー回収の使命を果たすことに。
対戦相手であるキビトは、「自分達の力になるか確かめるため」と言って悟飯に超サイヤ人に変身するように促す。
そして悟飯が変身した瞬間、その強大なエネルギーを奪うために襲い掛かるスポポビッチとヤムー。
悟飯は反撃しようとするが界王神の超能力によって金縛りにされたため、なすすべなくエネルギーを奪われてしまう。
クリリンは悟飯の救出に入ろうとするが、界王神はそれを制止する。
(アニメ版ではそれでも強引に救出に入ろうとしてピッコロに力ずくで止められている)
界王神「言ったでしょ手を出さないで!!」


ヤムー「いいぞ!もうめいっぱいエネルギーは吸い込んだ!」
スポポビッチ「ははー意外とカンタンだったな!」

そして武道会の会場から去っていく二人。
これはバビディにエネルギーを届けるスポポビッチ達を追跡し、彼らの宇宙船のありかを突き止めるという界王神の作戦であった。
界王神とキビトはバビディが魔人ブウを復活させようとしていることを知り、それを阻止するために地球にやって来ていたのである。
キビトが悟飯の体力を回復させた後、界王神は悟空達に事情を説明し、共にバビディ達の元へと向かうことになる。


3.任務完了、その後の末路
遂にバビディにエネルギーを届けるという任務を達成したスポポビッチとヤムー。
だが‥‥‥

バビディ「これでもうお前たちは御用済みだよ」
スポポビッチ&ヤムー「え!?」
キッ、とバビディが睨みつけると…

スポポビッチ「うがあっ…!!!おおおお…!!!く…くごごごご…!!!」
バビディの魔術によってスポポビッチは、全身が膨れ上がったあげく破裂して死亡。
バビディ「ボンッ…だって、いつ聞いてもいい音だよね」

ヤムー「う…うああ…!!わあっ!!!」
バビディ「プイプイ おまえもやってみたい?」
それを見て逃亡したヤムーもまた、バビディの部下プイプイのエネルギー弾の追撃で殺されてしまう。
バビディ「ナイスショーット!」
役目を終えた彼らは、無情にもその場で始末されてしまった。

バビディはそこらじゅうの宇宙から悪の心を持つ戦士を見出しては手駒としていたのだが、
元々の戦闘力が低いスポポビッチとヤムーは使い捨て程度の価値しかなかったということだろうか。
魔人ブウ復活を巡る戦いが始まり、いよいよこれから本番という所で彼らは退場することになった。

が、元は一般人だったスポポビッチとヤムーのバビディの洗脳による異常なパワーアップは、ベジータがこの後取るある行動のきっかけの一つとなった。

なおこの二人の評価は最初から始末するまで「小間使いにしか使えない使い捨ての駒」だった訳だが、
二人を始末した後、二人が持ってきたエネルギーで魔人ブウの卵のメーターが一気に進んだのを見て、
「こんなにエネルギーを一度に集めてこられるならアイツらもう少し生かしておけば良かった」
と微妙に評価を改めて始末した事を悔やんでいる。
ただ、大量のエネルギーを集める事が出来たのは悟飯と言うずば抜けた戦士をたまたま見つけた上、
界王神の策略による手助けで「成功させてもらった」だけなので、
この件を基準に次の仕事をやらせたら間違いなく不評を買っていただろう。

●ゲームでの扱い

『ドラゴンボールZ Sparking!METEOR』では、スポポビッチを操作できる。
『ドラゴンボール ZENKAIバトルロイヤル』では、バビディとスポポビッチがセットで参戦。
『ドラゴンボールヒーローズ』にも、スポポビッチとヤムーそれぞれが参戦している。
ドラゴンボール ザ ブレイカーズ』に魔人ブウの第一形態扱いで参戦。原作同様エネルギーを集めて魔人ブウを復活させる前座‥‥と思いきやスポポビッチは気弾性能が異様に高く下手に魔人ブウを復活させるよりもスポポビッチで戦った方が強いと言われる程の強さになっていた。
‥‥が流石に強すぎた為、猛威を振るっていた気弾の弾速・射程・威力・範囲が調整で軒並み下げられてしまった。更にサバイバー側のレベル1・2の変身時の被ダメージ量が下げられ、スポポビッチのまま無双するということがかなり難しくなってしまった。しかし令和になってスポポビッチがナーフされるという状況を誰が予想しただろうか‥‥。

なお、『METEOR』は、原作で戦ったビーデルを含む多数の戦闘前会話が用意されている。
以下にその内容を紹介する。

ビーデルとの戦闘時は原作での試合後のリベンジ戦という内容であり、
スポポビッチが勝利すると「あの時の続きをしようか、うぇへへへ」非常にアブナイ笑い方をする。

悟飯、パン(『ドラゴンボールGT』版)との戦闘前会話ではビーデルを傷つけられて怒る彼らに対して、
「お前もあの女と同じ目に遭わせてやる!」と言い放ち、
前者に勝利すると「貴様からエネルギーを頂くとするか!死ぬまでな!」
後者だと「どういたぶってやろうかな?‥‥ぐへへ」と、これまたどちらも危険な発言をする。

ミスター・サタンが相手だと一度倒した相手ということで侮られるが、「昔の俺だと思うな!」とリベンジに挑む展開となり、
勝利すると「これがミスター・サタンか‥‥弱すぎるぞ!」と見下したセリフを吐く。

バビディ、ダーブラが相手だと原作同様に用済みのため始末される流れとなり、スポポビッチが勝利すると、
「邪魔者はもういねぇ!俺様の天下が始まるぜ!」「魔界の王と言えど、パワーアップした俺には敵わないようだな!」と勝ち誇る。
この辺りはサイヤ人フリーザ軍同士の対決と同様、ゲームならではの下克上と言える。

しかし、やはり最も注目すべきはベジータとの戦闘前会話であろう。

ベジータ「そこのハゲ!額にMとはどういう意味だ!? 貴様…俺をバカにしているのか!!」
スポポビッチ「なっ…何の事だ!!?」

スポポビッチが勝利すると「な、何を怒ってるんだコイツ‥‥!?」と困惑した様子が見られる。
‥‥お前だって後々額にM付けるだろ、とか言わないであげるのが優しさ。

ヤムーは同作ではスポポビッチがアルティメットブラスト「魔人ブウ復活計画」を発動した時に登場する。
これは原作で悟飯に対して行った、バビディのアイテムを使ってのエネルギー吸収を攻撃技として使用するというもの。

チーム戦では、この技を成功させると同チームのバビディのアルティメットブラスト「バビディの超魔術」の威力が上昇する。
これは上述のアイテムから強力なエネルギー波を撃ち、相手を攻撃するというもの。
二人がエネルギーを集めたおかげで、そのエネルギーを放出する技の威力が強化されるということらしい。
「魔人ブウに与えるんじゃなくて攻撃に使っちゃうの?」というツッコミは禁物)

キャラコストがミスター・サタンを除いて最低の2というだけあって、
「スピードが遅い」「気弾が一発ずつしか撃てない」「ブラスト技に遠距離攻撃がない」等かなり使いづらい性能だが、
ネタ要素やチームプレイを楽しむには良いキャラかもしれない。


●ファンの間での扱い

他のバビディ一味と同じく、公式での戦闘力はハッキリしていない。
元は一般の地球人であり、ビーデルがある程度戦えた(しかも首の骨が折れると言う本来なら死んでいる程のダメージを受けていた)ことから、
強さ議論では基本的に桃白白タンバリン等、無印時代のキャラクターと比較されるようである。
少なくともZ戦士たちと互角に勝負できると言う意見はほぼない。

一部では、スポポビッチは対ビーデル戦で純粋な少年読者(視聴者)を含む多くのファンをリョナ趣味に目覚めさせた男として知られる。
シナリオや戦闘力的には「序盤に出てくる下っ端の敵」程度の彼だが、独自の地位とキャラクターを確立することには成功したようだ。
海外では「スポポビッチ」がリョナを意味するジャンル名として定着したという話がネット上で見られるが、デマである可能性が高い。実際に、海外の画像サイトで「Spopovich」と検索しても、ジャンルになっている様子はない。

また極一部からは、彼自身もビーデルにボコられるシーンや死にざまがリョナの対象というか笑い者(北斗の拳の悪党惨殺シーン的意味で)にされることも。

一方、ヤムーはスポポビッチに比べると影が薄い
彼がやったことと言えば、ビーデルイジメに没頭したスポポビッチを制止したことと、共に悟飯のエネルギーを吸収した程度。
バトルモノの悪役にも関わらずまともに戦っていない上、相棒に比べて強烈な個性を発揮したわけでもないので仕方ないか。




追記・修正はイメチェンに成功してからお願いします。

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最終更新:2024年02月22日 21:08