騎神(英雄伝説)

登録日:2014/11/01 (土) 11:13:35
更新日:2023/12/31 Sun 15:38:44
所要時間:約 9 分で読めます






以下、英雄伝説 軌跡シリーズのネタバレを多分に含む。




































《騎神》とは、英雄伝説 軌跡シリーズにて登場する有人型機動兵器の名称である。
ここでは同シリーズ内に登場する他の人型有人兵器も解説する。


●目次

【概要】

鋭利なフォルムをした推定7~8アージュ(=メートル)程の人形兵器。
エレボニア帝国にて伝わる「巨いなる騎士」という伝承の正体。時に災厄を退けて人々を守り、時に全てを破壊して支配する支配者として存在した。
帝国にて大きな内乱が起きる度に、歴史の裏で起こされ戦いに用いられたという伝説の存在。閃の軌跡の250年前に起きた《獅子戦役》にも騎神同士の激突が繰り広げられたと言われている。

現在は遥か地下区域に封印されているが、
起動者候補とされる人物を選定し、その人物が試練を潜り抜けた時に騎神を操縦できる《起動者(ライザー)》となる。
また起動者でなくとも共に試練を破る為に協力した者は《準契約者》となり、騎神に乗る契約者と協力する事で強力なアーツを使う事が出来る。

生誕はおよそ1200年前の暗黒時代にも遡るとされ、伝承にも語り継がれる《地精》と呼ばれる鍛冶職人達と、彼らに協力した魔女達によって生み出されたという。《地精》と《魔女》は遥か昔は共に行動をしていたが、ある日袂を分かったという。
これらの事情から、魔女の子孫たる《魔女の眷族(ヘクセンブリード)》には、遥か昔から大いなる騎士の力を見守り、見届ける《導き手》としての義務があるという。そして、現代においてその導き手となったのがエマヴィータ・クロチルダの両名である。

フレーム及び獲物の素材は希少かつ最硬度の物質であるシリーズお馴染みの《ゼムリアストーン》が使われている。
現代では希少な物質だが、地精達は地脈の上に《精霊窟》と呼ばれる洞窟を作り上げてゼムリアストーンの生成を行い、大量の素材を使い上げる事で騎神を鍛え上げたという。

騎神は特殊な工具を使用して作る"宝珠"を《(ケルン)》に組み込むことで性能を高める事が可能。
これは現代には伝わっていない途轍もない技術だが機械の作成や整備などの専門知識がゼロのクララが遺跡の壁画を見ただけで作成と組み込みを成功させている。
本人曰く石の扱いには慣れてるから彫刻みたいなものらしい。そんな感覚での出来るのはアンタだけだ。
ヴァリマールが即座にクララを《工匠(マイスター)》と認めたあたりやはり普通は出来ない事なのだろう。
なおこの宝珠は彼女により"EXオーブ"と名づけられた。
閃の軌跡Ⅲでこの技術はいろいろあって血が流れなくて良かった。ミントにも伝えられる事になる。
その際に理由は不明だがオーブの効果が準起動者が搭乗する機甲兵にも影響すると言う現象が起きている。

暗黒時代の産物であり、動力が導力ではなく霊力(マナ)である点や、各部の意匠や仕上げが工業製品というより職人の手による作品という印象を与える点など、
大崩壊以前に端を発するアーティファクトやそれを元にした現代の導力兵器とは少々毛色が異なる部分が見られる。
学生でありながらすでに一流の芸術家であるクララも素晴らしい作品と賞している。
ちなみに彼女はいずれ騎神を超える作品を作ると意気込んでいる。クララ先輩なら本当に出来そう。

+ 騎神の正体に関するネタバレ
閃の軌跡Ⅲにてその正体が明かされる。
《焔の至宝》と《大地の至宝》の融合体である《巨イナル一》と呼ばれる鋼の力を封じるため後に地精と呼ばれる大地の眷属が七つの器を用意して、後に魔女と呼ばれる焔の眷属が力を分散して宿すことで創り出されたもの。
それこそが。七体の騎士人形(デウス=エクセリオン)であることがとあるキャラより語られた。

閃の軌跡Ⅳでは、鉄血宰相と地精の主導で七つに分かれた力を一つに戻す儀式《七の相克》が行われ、再錬成された《巨イナル一》の消滅に伴い騎神達も消滅した。



【性能】

結社『身喰らう蛇《ウロボロス》』が制作した大型人形兵器ゴルディアス級に比べるとやや小型。(参考として軌跡プレイヤーに馴染み深いパテル=マテルは15.5アージュで騎神は凡そその半分程のサイズ)
機体そのものが意思を持ち、起動者と同調することによる自律性の高さが特徴で、起動者の意思に合わせた精密な機動や動きを正確に行うことが可能。単純な戦闘力は戦車といった他の近代兵器を遥かに凌ぐ。
また前述の通り、準契約者の協力で多くの能力とアーツを扱う事が可能。更に治癒能力もあるようで、多少傷付いても自力で修復も出来、また重度のダメージを負っても時間を掛けるか大量の霊力を取り込むことで復活する。

量産型の《機甲兵》程度なら(操縦者の技量にも左右されるが)数機纏めて相手に出来る程で、戦術兵器として桁違いの性能を誇る。
反面、騎神の受けたダメージは起動者にもフィードバックされ、重度の傷を受けた場合は命を失う事もあるという(ただ装甲がゼムリアストーンの為、生半可な攻撃ではダメージを受けない)。

起動するには《核(ケルン)》という箇所にマナを蓄える必要があり、マナが切れると行動不能になる。消耗したマナは大地から補充できるが、それなりに時間が必要。
また蓄えたマナを使用する事で幾つかの特殊な能力を発動出来る。

  • 準契約者の位置の索敵
地脈の流れを探索する事で、契約者と共に試練を潜り抜けた準契約者の位置を大まかに把握する事が可能な索敵能力。
但し、あくまで地脈の流れを利用しての能力なので、対象者が飛行船などで移動していた場合は把握する事が出来ない欠点がある。

  • 《精霊の道》
太古より伝わる特殊な移動法。帝国各地にある精霊信仰が残る場所には大抵は霊脈というモノが存在しており、それを開く事であっという間に移動を可能にする。
要は瞬間移動のようなものだが代償として貯蔵しているマナを大量に消費しなければならず、霊脈のない場所には移動できないので自由自在に移動は出来ない。

  • 念話
そのまんま言葉にしなくても念じるがままに契約者と騎神との会話が可能。

  • 操縦者の治癒
マナを使う事による治療能力。下手すれば命にかかわると言われる程の消耗でも1ヶ月で完治させる事が可能。

  • 空間転移
精霊の道が無くても起動者が呼ぶことによって離れた場所から現れる。屋内でもスペースがあれば転移できるが、ある程度距離の制約を受ける。
また霊的にリンクしている機甲兵も同時に転移でき、騎神がいる場所に機甲兵だけ呼び出すことも可能。

  • 起動者の不死者化
起動者が死亡すると不死者として蘇らせる。ただし完全に復活できるとは限らず、歴代の起動者の多くは不完全な不死者となったらしい。
正確には騎神の機能ではなく帝国の呪いの作用であり、最期まで呪いに抗ったドライケルスは天寿を全うしている。またある程度外部から介入する余地もあるらしく、生前は起動者ではなかった者が死後に地精の手で起動者となり復活させられた例も。
呪いによる力なので、不死者になった者は不死になるだけではなく、人の身を超えた力を得る事ができる。呪いの源泉でもあるリィンの鬼の力の派生みたいなもので、あちら程の強大な力を持たないが、こちらは相克が決着しない限りは永久に死なない利点がある。ただそれでも力の作用は凄まじく、不死者になったクロウはマクバーンに「今のお前なら自分に食らいつけるのではないか」*1と言われ、アリアンロードも生前の実力と相まってマクバーンに匹敵する戦闘力を持つ。
この事からルーファスもイシュメルガ=オズボーンとの戦いに備え、不死者になろうと目論んでいた。


等々。
単純な兵器としても強力な上にこれほどの特殊な能力がある、非常に優れた機体である。


クロウによると《騎神》も決して万能という訳ではなく、ゴルディアス最終型《神機》アイオーンの空間消滅程の出鱈目な力は持っておらず、単純な力だけであれば神機に劣るようである。
もっともあの時の《神機》の能力は《零の至宝》のバックアップがあっての芸当なので比較相手が悪すぎるとも言える。
至宝の力の抜きでの対等の条件であれば騎神に軍配が挙がるようで、閃Ⅳではヴァリマールとオルディーネを相手に神機二機が同時撃破されてしまっている。
ただしこの時のヴァリマールは《相克》を経ているので、クロウが見立てた閃Ⅱの頃よりも遥かにパワーアップしていることも忘れてはいけない。


ちなみにアルベリヒによると七騎の性能は同等ではなく、過去の戦績に緋の魔神化の影響を加味して格付けすると
(黒>)金、銀>緋>蒼、紫、灰
となるらしい。また得意分野や特殊能力にもそれぞれ差がある模様。
これは今までの戦歴などを元に(黒は別として)アルベリヒが勝手にランク付けしたものであり、プレイヤー目線だと信憑性が怪しく見える部分もあるが、仮にも騎神の第一人者の評ということもあってか少なくとも作中で異議が述べられたことはない。ただし、いざ実戦になれば単純な機体のスペック以外の要素が絡んで来ることは言うまでもない。


【種類】

以下作中で登場及び語られた《騎神》
ネタバレを含むので注意。

《灰の騎神》ヴァリマール

七つある騎神の一角を担う、トールズ士官学院旧校舎の地下に眠っていた騎神。
現在の起動者はリィン・シュバルツァー。導き手はエマ・ミルスティン
起動直後は片言の口調で最低限の受け答え程度しかできなかったが、戦いの中で記憶を取り戻すにつれて人間らしい人格になっていった。
発見当初は武器を持たなかったため、初戦では八葉一刀流の無手の型で戦うことになる。その後は機甲兵のブレードを使用していたがクロウに武器の不備を指摘され、最終的にはゼムリアストーン製の太刀を得物とする。
劇中ではリィンの鬼の力を増幅させ太刀に乗せて振るうという芸当も見せたが、これを使うと過負荷でしばらく動けなくなる。
先代起動者はかつての《獅子心皇帝》ドライケルス・アルノール。リィンたちと同様に試練を乗り越えた彼を起動者と認め、共に獅子戦役を戦いぬいた。

+ 以下ネタバレ
閃の軌跡Ⅲの終盤で黒キ聖杯の最下層である黄昏ノ始マリシ地で呪いによって穢れた大地の聖獣と戦闘。
しかし女神の聖獣にゼムリアの武器は通用せず拘束することにも失敗してしまう。
太刀を噛み砕かれるが背後の生徒達を庇い前線に立ち続るが、聖獣に押し倒され捕食され始めてしまう。
絶体絶命のリィンを守るため、アルティナは自分の命と引き換えに《終末の剣》へと変化しようとするが、聖獣に身体を引き裂かれる寸前、ミリアムはアルティナを突き飛ばすと同時に彼女と入れ替わるように自分が聖獣の前に立ち塞がる。
ミリアムはリィンやⅦ組を守り聖獣の爪に引き裂かれ絶命するが、条件が満たされて《根源たる虚無の剣》へと昇華した。
傷ついたヴァリマールがその剣を手にし、ミリアムを目の前で失った事でリィンの鬼の力が暴走。
さらに騎神へのフィードバックが発生してヴァリマールは第二形態へと姿を変えた。
社長への雑誌でのインタビューによると、第二形態に変化できるのはこの時点だとヴァリマールとオルディーネの二機のみであり、以前クロウが見せたオルディーネの奥の手はヴァリマールと同じく第二形態であるという旨の発言をしている。
全身に禍々しい波紋のようなものが現れ、胸の宝玉は不気味な目のようになり、頭部の二本の角がのようにも見える。
なお根源たる虚無の剣も禍々しいオーラを纏っているが、ヴァリマールの手から離れた時に元に戻っている。
第二形態となり《終末の剣》を手にしたヴァリマールはたやすく聖獣を撃破するが、我を失ったリィンはそのまま剣を突き立てて聖獣を屠ってしまう。
これによって《巨イナル黄昏》が完成してしまった。

暴走状態はオズボーンによって収束するが、リィンはヴァリマール、ミリアムの剣共々地精の本拠地に囚われる。
閃の軌跡ⅣではⅦ組のリィン救出作戦の際に奪還されるも、先の暴走時に思考コアをロストしたことで人格を失ってしまっていた。
その後は相克を経ることで、鬼のようなシルエットが完全になくなった第三形態への進化、人格の復活、他の騎神の能力の獲得とパワーアップしていく。
なお、ゼムリアストーン製の太刀はミントによって回収・修復されるが、一部のクエストでしか使用されない。


《蒼の騎神》オルディーネ

七つある騎神の一角を担う、海都オルディスの地下遺跡に眠っていた騎神。
現在の起動者はクロウ・アームブラスト。導き手はヴィータ・クロチルダ
得物は双刃剣。
奥の手として、全身の装甲を展開させた第二形態へと変化し、機体性能を引き上げることができる。
これはヴァリマールと同じく第二形態であると雑誌の社長インタビューにて明言されている。
ヴァリマール同様に意思を持ち会話も可能。
閃の軌跡Ⅱでは一言ぐらいしかセリフが無かったが、Ⅳでは普通にしゃべりまくる。
騎神の中でも特に飛翔能力に優れている。
+ ...
閃の軌跡Ⅱ終盤でリィンの道を開くためにエンド・オブ・ヴァーミリオンに特攻を仕掛けるが、反撃を受けてしまいクロウは致命傷を負い命を落とす。
その後オルディーネは正規軍に回収されガレリア要塞に保管される。
だが閃の軌跡Ⅲにて蒼のジークフリードと名乗る青年がオルディーネらしき機体を所持している。
そしてガレリア要塞に保管されていた蒼の騎神はいつの間にか消えていたと言う。

閃の軌跡Ⅳではジークフリード改め記憶を取り戻したクロウと共に活躍。
最初の相克でヴァリマールに敗れるがリィンの機転によりヴァリマールの眷属とする事でオルディーネは吸収されず、クロウも消滅を免れた。
以後は最後までヴァリマールと共に戦い抜いた。
クロウとの付き合いもこの時点で5年にもなっており、リィンとヴァリマールのようにクロウとは強い絆で結ばれている。
クロウも彼に対しては強い思い入れあり、バベル事件で再び自身の機甲兵にオルディーネの魂が戻り、戦いが終わって去っていった後は機甲兵の会話ログを徹底的に調べた後に、一言もなにも残していないオルディーネに非常に残念そうにしていた。


《緋の騎神》テスタ=ロッサ

七つある騎神の一角を担う、緋の帝都ヘイムダルに眠っていた騎神。
現在の起動者はセドリック・ライゼ・アルノール
七曜歴371年に緋のローゼリアが導き手となり時の皇帝ヘクトルⅠ世により起動され、ヘイムダルを死都に貶め支配していた暗黒竜を仕留めたものの、竜の血を浴びた為に穢れた存在に堕ちてしまった。
以降は帝都の地下深くに封印され、『千の武器を操る魔人』として伝承にその名が刻まれ、恐れられている。
獅子戦役の果てに野望に取り付かれた《偽帝》オルトロスによって再び起動され、他の騎神を倒す為に最悪の魔王へと変貌させられてしまう。
帝国の内戦で破壊されたが、その後大量の霊力を取り込み復活した。メインの武器は騎士剣で、更に槍や弓矢などの武器を作り出す能力を持つ。
シャーリィ・オルランドのチェーンソーライフル《テスタロッサ》はこの魔人の名を拝借したモノである。

紅き終焉の魔王(エンド・オブ・ヴァーミリオン)

《緋の騎神》テスタ=ロッサがオルトロスの秘術によって神の域まで昇華した魔神の姿。
騎神の時に比べて大きさが倍(推定15〜20アージュ程)になっている。
戦闘ではテスタ=ロッサ時の時と同じく巨大な剣や槍、弓を駆使する。
人々の精気を奪い尽くす恐るべき存在に成り果てたが、ドライケルス大帝と《槍の聖女》リアンヌ・サンドロットの手によって再び封印された。
セドリックが搭乗してからは、この形態に変化はしなかったが、半場強制的に起動者にされた上に暗黒流の血や呪いのせいで、徐々に彼の精神や体を摩耗させる影響を及ぼしており、この症状はオズボーンとアルべリヒが治療するまで改善しなかった。*2


《紫の騎神》ゼクトール

七つある騎神の一角を担う。
現在の起動者はルトガー・クラウゼル
獅子戦役においては第六皇子ルキウスの陣営の猟兵団の団長が起動者となり活躍したが、終局においてエンド・オブ・ヴァーミリオンに敗れて破壊されたとされる。
現在は同じく死んだはずのルドガーを起動者として復活していた。武器は起動者と同じバスターグレイブ。
スピードとタフネスに優れる。歴代の起動者には曲者が多く、ハマると強いタイプとのこと。


《銀の騎神》アルグレオン

七つある騎神の一角を担う、ローエングリン城に眠っていた騎神。
現在の起動者はリアンヌ・サンドロットことアリアンロード(英雄伝説)。導き手は緋のローゼリア。
獲物は非騎乗時と変わらず大型の騎乗槍。
リアンヌは起動者となってからも、その力を大きすぎるものとして封印していた。
だが獅子戦役の終盤に封印を解きドライケルスの《灰》と煌魔城攻略に向かい、決戦にてエンド・オブ・ヴァーミリオンからドライケルスをかばい致命傷を受ける。
そして終戦後に命を落とした。
しかしリアンヌの遺体は腐敗の気配がなかったためロゼが里に持ち帰った。
その半年後に理由は不明だが甦ったのをロゼと鉄騎隊の副長だったアルゼイドの祖先が見届けている。
その後、起動者と共に姿を晦ましていたが、幻焔計画奪還の為に遂に姿を現す。
大きな翼が特徴。獅子戦役の時点で他の騎神と比べ群を抜いた強さだったらしく、更にリアンヌの250年の研鑽もあり非常に高い戦闘能力を誇る。
更に大地の聖獣アルグレスの特徴を色濃く受け継いでいる。
ちなみに七騎の中で唯一女性的な声をしている。まぁ特に性別があるとは思えないが…


《金の騎神》エル=プラドー

七つある騎神の一角を担う。
閃の軌跡Ⅳにてルーファスが試練を突破し契約。試練の場は騎神が物理的に眠っている場所でなくとも帝国内の霊力が高い場所であれば構わないらしく、クロスベルの地で魔女の協力を得ずに独力で契約を果たした。
武器は騎士剣。不滅を象徴する色を持ち、単純な潜在能力では騎神の中でもトップクラスらしい。
現代の騎神と機動者の中では一番付き合いが短いが、彼なりにルーファスのことを気に掛けていた様子で、バベル事件でルーファスの機甲兵に魂が宿った時は、ルーファスの在り方が変わったことを知りながら彼を鼓舞し共に戦い抜いた。


《黒の騎神》イシュメルガ

七つある騎神の一角を担う。
現在の起動者はギリアス・オズボーン
他の6騎とは別格の力を誇る最強の騎神。
今まで表舞台に出ることがないという謎の機体。
+ その正体は…
「帝国の呪い」の本体であり、閃の軌跡シリーズの黒幕である。
思考プログラムが人間の持つ悪意の影響を受けることで進化し、自身を《巨イナル一》として再錬成することを目的に暗躍。
自身の起動者として目を付けたドライケルスやオズボーン、その下僕として隷属させた地精達をはじめ、呪いにより帝国の人々の運命を狂わせ続けて来た。

撃破後、リィンを乗っ取ろうとし、イシュメルガの悪意を抑えられないと察したリィンは大気圏外に脱出し、葬り去ろうとするが…
+ "とある存在"の加護を得た後
フランツ・ラインフォルトがイシュメルガの干渉が弱まった影響で元に戻る。
リィンの無想神気合一と大地の聖獣の加護である《大地の檻》で、聖獣の檻に封じられることで巨大な力と融合。
《巨イナル一》のみヴァリマールから分離させられ、イシュメルガの思念体であるイシュメルガ=ローゲがこの次元に顕現される。


オノレエエエエエエエエエエエエッ!!!

人ゴトキガ赦サヌゾオオオオオオオ!!

あれこそがこの次元で滅ぼせる唯一の形態。
かなりの強さだが、あれでも数十分の一の力であり、放置すれば世界を滅ぼすくらいに成長するらしい。

リィン達Ⅶ組と協力者達よって撃破された後、逃走するもののリィンとミリアムによって追い詰められ八葉の技と根源たる虚無の剣の力により消滅した。

「──だが悪いな。ここから先は"人"の時代だ。」



《零の騎神》ゾア=ギルスティン

創の軌跡で登場した、白亜の機体色をした本来存在するはずのない第八の騎神。
エネルギーの剣を生成して攻撃に使用する他、自在に空中を浮遊し瞬間的な空間転移も可能。
+ その正体は…
閃の軌跡Ⅳのノーマルエンドにて、最終相克の末に《黒》の呪いと共に大気圏外まで飛び去ったヴァリマールの成れの果ての姿(という可能性をエリュシオンが再現したもの)である。
起動者はリィンとイシュメルガが無限相克の果てに一つに溶け合った存在である、イシュメルガ=リィン(を再現した模倣擬体)。
七の騎神全てを内包した、言うなれば《巨イナル一》そのものであり、更にエリュシオンのバックアップによる未来観測まで使用する。


総評すると明確に悪意を持って人間を利用し、自身の力で世界を納めようとしたイシュメルガ以外は極めて人格者なのが、騎神である。*3
特にリィンの騎神にして相棒であるヴァリマールはリィンは勿論、リィンの仲間やかつての起動者だったドライケルスの魂が宿ったオズボーンのことも気を使っていた。
最後は黒以外の6体は自分たちが消滅する間際に人類の健闘と未来を讃えて、起動者であったクロウに餞別をして去っていった程である。



機甲兵(パンツァーゾルダ)

《蒼の騎神》オルディーネと結社の人形兵器を参考にシュミット博士がラインフォルトの技術でも量産可能な基本フレームを設計して開発された機体。

性能自体は《騎神》に劣るものの、その機動力は戦車とは比較にならない。
その汎用性と人々に与える心理的衝撃から、戦場において革命を起こしたと言われる程。
しかし火力や装甲面では戦車に劣り、戦術次第では従来の兵器でも対抗は可能。
生身の人間では到底抗えない強大な能力を誇るが、前述の通り戦車よりも装甲は薄いので対戦車砲(パンツァーファウスト)などを喰らうと致命傷になる場合も。
もしくは狙い目として機械人形全般にも言えるが間接部を集中攻撃されると機動動作不良を起こす可能性がある。

なおドラッケンは、車を投げつけられても中破し、後は拳と蹴りだけで破壊可能とのことだが、作中でそれを行ったのは一人だけなので、戦術として参考にはできないと思われる。

騎神のような超常的な機構を搭載しているわけではないが、補助的ではあるが操縦者自身の操作やクセをトレースし、フィードバックする仕組みとなっている。
搭乗者の剣術などだけでなく、アンゼリカのゼロ・インパクトなども再現可能。なんだか十分超常的な気がするのは突っ込んではいけない。
このような機能の為か、操縦者の生身の戦闘力と騎乗時の戦闘力がほぼ比例するようになっている。後述のオーレリアの機体のように騎神をも超える強さを発揮する例も。

操縦への慣れやタイプ別の適正は人それぞれらしく、ユウナなどは一日でドラッケンの基本操縦をクリア(導力車の運転をしていたため、一度掴んだらスムーズに動かせたらしい)した。
またブレードやシールドなどの兵装に関してはあくまで基本兵装であり、ほとんどの搭乗者は自分と同じ武装を使用している。

閃の軌跡Ⅲではそれぞれ最新型が登場。
第Ⅱ分校に配備され後述のブーストキャリアの追加やカラーリングの変更などが行われた。
最新型は名称が変化しているが、基本的に元々の名称で呼ばれる。むしろ誰も呼んでない気が・・・

またトールズ第二のⅦ組メンバーはヴァリマールの準起動者となっており、彼らが乗る機体は騎神のように他の準起動者からサポートを受けられるようになっている。
閃の軌跡Ⅳでは準起動者の機体がヴァリマールと霊的にリンクした影響を受けており、操縦者が不在でも準起動者の思いに反応して独りでに動くといった不思議現象を起こすようになる。またヴァリマールを通じて霊力供給を受けることで飛行船に追随して長距離飛行したり、と従来の機甲兵の枠を超えた性能を発揮している。

+ ...
実は機甲兵自体はシュミット博士の発明ではなく、博士が担当したのは設計と開発の一部。博士が新しいタイプの機甲兵を開発しないのはそのため。
正式な発明者はシュミット博士の一番弟子であるフランツ・ラインフォルト。つまりアリサの父親である。
現存する5タイプの機甲兵全ての基本コンセプトは10年前に彼が遺したノートに記されていた。
それが自分に提出する"卒業作品"であるのは明らかだったため、せめて日の目を見せてやるためカイエン公に依頼を受けたときそれを具現化する設計作業を引き受けた。

ドラッケン

最も汎用性が高い一般機として設計された《汎用機甲兵》で汎用機とも呼ばれる。特殊な機能は搭載していないが扱いやすい。
装甲は装甲車を両断したヴァンダイク学院長の斬撃でも突破出来ず、最新式のエンジンによって馬力も相当であり、執行者≪死線≫シャロン・クルーガーの鋼糸も断ち切る事が可能。

ドラッケンⅡ

甲冑風の装甲を見直すことで防御・機動性の強化も行われたドラッケンの最新型。
第Ⅱ分校に最初から配備されていた機体であり、ユウナは「一番素直で取り回しが利きやすい」という理由でこれを使用している。

【性能諸元】
▼ドラッケンⅡ
 全高:7.0アージュ 本体重量:6.8トリム
 材質:強化クロムスチールⅡ
 兵装:T3型機甲兵用ブレード/T3型機甲兵用シールド
    M10アサルトライフル

シュピーゲル

ドラッケンをベースに強化された《上位機甲兵》で上位機とも呼ばれる。部隊の隊長など搭乗する。
出力と反応速度が上がっているが操作はドラッケンよりも困難。整備項目もドラッケンより多くて大変らしい。
機甲兵の弱点である防御力をカバーするため、戦車砲を弾く《リアクティブアーマー》と呼ばれるフィールドを瞬間的に発生させる事ができるが、使いこなすのはさらに難しい。

シュピーゲルS

シュピーゲルの最新型だがどこを強化されたかは不明。
トールズ本校に配備され、セドリックやエイダ、フリッツが使用。
後にトールズ第Ⅱ分校にも配備され、クルトが「剣技が乗せやすい」との理由から使用することになった。

【性能諸元】
▼シュピーゲルS
 全高:7.1アージュ 本体重量:6.8トリム
 材質:強化レディアントスチールⅡ
 兵装:S2型機甲兵用ブレード/S2型機甲兵用シールド

オーレリア専用シュピーゲルS

《黄金の羅刹》と呼ばれるオーレリアが搭乗する彼女専用の黄金のシュピーゲルS。見た目は上位機の色違い。
……なのだが構造上無理な動きをするわリィンのヴァリマールとランディのヘクトル弐型を同時に相手をして互角に渡り合えるわはっきり言って意味不明。
ちなみに2対1で戦う前のリィンの読み曰く勝率は三割以下だった。一応リィンとランディが勝ったがそれでも辛勝だった。
通常のタイプとは積んでいるオーバルエンジンからして違うらしいがそれ以上に乗っている人があらゆる意味で規格外の化物なのが原因と思われる。

ヘクトル

高い出力と防御性能を実現するために設計された《重装機甲兵》。ドラッケンの1.5倍の装甲と出力を誇る反面速度と機動性は劣る。
ショルダーユニットに連装キャノンも搭載可能。
作中ではログナー侯爵やウォレス准将が使用。

ヘクトル弐型

速度と機動性が僅かに上昇しているヘクトルの発展型。
トールズ第Ⅱ分校に最初から配属されていた機体であり、アッシュが「他の機体じゃパワーが物足りねぇ」との理由で使用している。

【性能諸元】
▼ヘクトル弐型
 全高:6.6アージュ 本体重量:8.3トリム
 材質:強化クロムスチールⅢ
 兵装:A02バンカーフィスト/B03ショルダーカノン

ケストレル

高い速度と機動性を誇る軽量化された《高速機甲兵》であり高速機とも呼ばれる。
騎神よりもスピードだけなら上
バーニアを使用することで瞬間的な跳躍・高速移動を可能にしており、飛行船を利用した高度からの急襲作戦にも対応可能。
他の人型機甲兵と違って踵に移動用の車輪がついていない。
作中では蛇腹剣を装備してスカーレットが使用した。

ケストレルβ(ベルタ)

防御が難点のケストレルの間接部の防御性能を向上させた最新型。
トールズ第Ⅱ分校にも配備されミュゼが「魔導ライフルとの相性もいい」という理由で使用している。

【性能諸元】
▼ケストレルβ(ベルタ)
 全高:6.8アージュ 本体重量:4.6トリム
 材質:超軽量レディアントスチールⅡ
 兵装:S4型軽量化ブレード

ゴライアス

巨人機とも称される圧倒的出力・装甲性能を誇る特別な巨大機甲兵。
パワーだけなら騎神をも上回り、5機のうち唯一人型ではない。
巨大な腕による白兵戦と、肩部のブラスターキャノンによる遠距離攻撃により戦場を蹂躙できる。
速度・機動性・運用性が難点だがバーニアによる短距離移動も可能。

ゴライアス・ノア

ゴライアスの最新型。一機あたりの生産コストがドラッケンの20倍近いため量産はされておらず、帝国正規軍にも十機ほどしか配備されていない。操縦できるパイロットもごく一握り。
オーラフ・クレイグなどが使用している。
トールズ第二分校にテスト用として運ばれた際に学生達が搭乗したが、アルティナ以外は誰も乗りこなせなかった。
しかしアルティナはたやすく乗りこなしたが、模擬戦の最中に意識を失い暴走させてしまう。
これをシュミット博士は機甲兵には前述のフィードバック機能があるため、普段からクラウ・ソラスを使いこなす彼女と圧倒的な出力を誇る巨人機の"相性が良すぎた"のではないかと仮説を立てている。
実際は魔煌機兵のテストやアルティナのOzとしての資質などが目的だった模様。

【性能諸元】
▼ゴライアス・ノア
 全高:11.8アージュ 本体重量:58トリム
 材質:複合クロムスチールⅡ
 兵装:X03ダイナストアーム/X07ブラスターキャノン
    X09連装ミサイルポッド/X13リアクターベイル


ティルフィング

ヨルムンガンド戦役終結後に《ティルフィング開発計画(プロジェクト・ティルフィング)》により開発された次世代型機甲兵。フランツの構想による既存の5タイプとは異なる新規設計機であり、マカロフがシュミット博士への“卒業作品”として開発を主導した。
騎神と機甲兵の決定的な違いは"自律性"があるかどうかであり、たとえ同じ機体を再現したとしても騎神は作れない。
意思を持ち、起動者と同調(リンク)することで驚異的な"自立制御"を行うことが、有人搭乗兵器としての騎神の特徴。
逆に言えば優秀な自立制御システムさえあれば、ある程度騎神の動きを実現できるとも言える。

ティルフィングは《騎神》の動きを再現するというコンセプトで開発され、ZCF製の最新型動力演算器《カペルⅢ》を搭載。
ドラッケンⅡの数十倍の処理容量(キャパシティ)を持つ導力演算器をチューニングした高性能の自律制御システムを搭載することにより、操縦者の意図した動きを高水準で実現できる。

創の軌跡作中では試作機(プロトタイプ)とリィン用にチューニングされた《ティルフィングS》とクロウ用の《ティルフィングX》が登場した。武装はお馴染みの太刀と双刃剣の他、ミニゲーム内ではライフルも使用している。
ティルフィングSを操縦したリィンは、ヴァリマールではないはずなのに“体に馴染む”ようで、自分の事を理解してくれるような感覚であった。
有人搭乗兵器としては武を嗜む人間にとって、専用機は自分本来の動きを十二分に発揮でき“相棒”になりうる存在とまで評している。
騎神の元起動者のこの意見をもって、マカロフの“卒業作品”は見事合格となった。

余談だが機甲兵を一から開発するには、優秀な技術者でも2年はかかるらしい。
それに加えて設計思想はフランツとは別の視点、用途ではなく“己の能力を活かす”という点を突き詰めている。
優秀過ぎる兄弟子を超えられなかったマカロフらしい切り口とシュミット博士は言っているが、話を聞く限りマカロフも相当な技術者である。

+ 以下ネタバレ
ティルフィング自体は単に高性能な機甲兵に過ぎないのだが、作中ではリィンとイシュメルガ=リィンの共鳴現象の影響で不可思議な現象を引き起こしている。
ノルド高原での戦いではリィンの「ヴァリマールが居てくれたら」という思いに反応し、トールズ第二の格納庫から転移で現れ、更に本来ありえない性能を発揮し列車砲の砲弾を両断して見せた。

またゾア=ギルスティンとの決戦では、失われたはずのヴァリマールとオルディーネがティルフィングを“特異点”として理の外から“繋がる”ことでそれぞれの騎神の意思と力を再現していた。(ルーファス機のヘルモードにもエル=プラドーが繋がっている。)
あくまで超常的な力による一時的な現象で、事件終結後は影も形もなく消え去ってしまった…とリィンとクロウは考えているが、エンディングの描写からすると騎神の人格はティルフィングに残っている模様。


機甲兵用の追加装備

ブーストキャリア

RF社とZCFが共同開発した機甲兵用のユニット。アリサがクロスベルに演習に来ていたトールズ第Ⅱ分校に引渡しを行った。
背部に取り付けることにより短時間の飛行を可能とする。ただし騎神のように自由に飛べるものではない模様。
あくまで短時間の飛行であり、歩行ではいけない場所への移動手段と考えたほうが良い。
場所を指定すれば無人の機甲兵を飛ばして送ることもでき、閃の軌跡Ⅲではなんども使用された。
その出来はシュミット博士が「悪くない」と認めるほど。最も博士が手を加えれば速度、航続距離、機動性も大幅に改善できたが、それは課題としてティータやミントに好きにやらせた。
初登場時は出力と重量の問題からヘクトルは使用不可能だったがすぐに解決されたようだ。
創の軌跡では自在に空中戦闘を行えるまでに性能向上しており、技術の進歩を感じさせられる。




【魔煌機兵】

黒の工房とラインフォルト社が共同開発した新型の機甲兵。機甲兵+魔煌兵といった名前の通り、非常に禍々しい外見をしている。
帝国の呪いを組み込んだ魔煌機関を搭載しており、従来型を凌駕する性能を発揮する。搭乗者が呪いと同調することで性能が上がり、更に上位機は無人の下位機を操作して僚機として戦わせることまで可能。
反面、搭乗者は呪いの浸食を受けるようになっており、長く乗ると思考能力に影響が出る模様。後に精神浸食をブロックするプログラムも開発されたが、これを使用すると魔煌機関の特徴である高い自律性を失い性能をフルに発揮できなくなってしまう。

従来型で言うドラッケンに当たる汎用機のゾルゲ、
シュピーゲル相当の上位機メルギア、
ケストレル相当の高速機モルドレッド、
ヘクトル相当の重装機ハンニバル、
ゴライアス相当の大型機リヴァイアサン
が閃の軌跡Ⅳ作中で登場している。

更に創の軌跡では、リヴァイアサンと並行開発されるも実用前に廃棄された大型機アスモダイン、
ゾルゲやメルギアの後継機として新開発されたヘルモードの2種が登場した。


【魔煌兵】

《騎神》や《機甲兵》とは異なり、此方は騎神の起動者を付けねらう暗黒時代に作られたゴーレム。
4本腕の攻撃型や、ほっそりとしたスピード型、太ましいパワー型などバリエーションが豊富。
作中では何度もリィンの命を狙い、彼に襲い掛かった。
人間が相手できる存在じゃないと言われていた割に、終盤ではトールズ士官学院の手練れが数人掛かりとはいえ戦えており、ミュラーナイトハルトに至っては殆ど数撃であっさり倒していた上に互いに何匹倒せるか競い合う程度の扱いにされていた。
元々は暗黒時代前期において領地争いに使われていた騎神への対抗手段として当時の魔術師達によって産み出された魔導の傀儡。
有力な豪族たちがミラを出し、ある勢力(地精)の助力もあって魔煌兵は幾つも作られた。
だが魔煌兵の多くは不完全であり、霊脈が活性化している不完全な時しか動かせないという致命的な欠陥を抱えていた。
しかし騎神が顕れる時は大抵霊脈が乱れて活性化している事が殆どなので、対抗手段としてはある程度成立していた。
その割には弱い気がするけど数で圧倒していたか、兵器なので性能は種類ごとにピンキリだった可能性がある。
ちなみに七耀暦527年、魔煌兵の原型とも言える最初の傀儡が今は亡き北部の有力豪族に仕えた魔導師の工房で誕生する。
それが全高5アージュほどの後の魔煌兵よりもやや小さい首無しの甲冑傀儡である《オル=ガディア》である。


【立体化】

グッドスマイルカンパニーのMODEROIDにてヴァリマールの立体化が決定され2023年1月20日にて遂に発売。
デザイン、稼働ともに良好で膝立ちも含めて、ゲームのポージングや技の構えはほぼ完璧に再現出来る。
パーツも少なくHGのガンプラより若干多いくらいである。*4
特筆すべきは騎神特有の複雑な文様が完全に再現されていることと、ヴァリマールの全長とほぼ同じくらいがあるゼムリア製の大太刀。
ヴァリマールの足はスリムの部類に入るが安定しているので、この大太刀を構えても倒れることはない。
そして大太刀を構えたヴァリマールは迫力たっぷりである。
ヴァリマール自体の大きさは大きめのRGガンプラと同じくらい。*5

逆に問題点としてはまず色分けが全くされていないこと、というか出来が良いこのキットの唯一無二の問題点がここである。
頭部の一部と玉がある部分を除いて全く色分けはされておらず、翼の一部と文様や縁の部分が全く色付けされていない。
特にパッケージや画像で文様や縁も完璧に色付けされているのに、実際は全く色付けされていないことにガッカリした人も多かったのでは?*6
拘る人は金色のガンダムマーカーや塗装筆で文様と縁を色付けしてみよう。もの凄くカッコ良くなる。
後は翼の部分が付け根を含めて軽い*7ので、簡単に翼が動くし、若干外れやすい。
またバンダイのガンプラは安全性重視なのか先端の角が取れて丸みを帯びているのだが、こちらはデザイン重視なのか滅茶苦茶尖がっていて、しかもヴァリマールのデザイン自体が鋭角化している部分が多い。
組み立てたり動かしたりする時にケガをしないように気を付けよう。

発売日は未定だが、オルディーネの商品化も決定されているので、楽しみに待とう。(そして文様を色付けするためのマーカーも用意しておこう…)



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最終更新:2023年12月31日 15:38

*1 正確にはマクバーンの「喰らいつけるのではないか?」という質問にクロウは「買いかぶり」とすぐに否定している。不意打ちじみた一撃を入れて隙を作ったことはあるが、マクバーンと対等に渡り合ったような描写は作中には一切存在しない

*2 また症状は改善されたものの、これによりセドリックは以前とは変わった攻撃的な性格に変貌してしまい、後の相克まで精神の安定を若干崩していた

*3 緋も起動者を苦しめていたが、これはあくまで暗黒竜に受けた呪いのせいであり、緋自身が自発的にやっていた訳ではない

*4 ランナー数は多いが、ランナーに付いているパーツはガンプラの半分くらい

*5 正確に言えばRGのHi-νガンダムとほぼ同じ大きさである

*6 一応ネットの注意書きに見本は塗装済みの商品と書かれているだが、よりにもよってパッケージまでその塗装済みの代物になっているのである

*7 ヴァリマールが安定しているのもこれが理由。最近のプラモはバックパックが重いのが多く、これが理由で自立しない物が多いのである