サクラ大戦Ⅴ~さらば愛しき人よ~

登録日:2014/08/23 Sat 13:51:28
更新日:2023/11/25 Sat 17:38:54
所要時間:約 5 分で読めます




夢と希望の新天地、紐育(ニューヨーク)

そこに一人の少年が降り立ったとき、

が空へと舞い上がる。



サクラ大戦

~さらば愛しき人よ~



「僕は、でっかい男になるんだ!!」



摩天楼にバキューン!


サクラ大戦シリーズのメインタイトル第5作目。
ナンバリングが算用数字からローマ数字に変わっており、これは主人公が交代したことを表している。
サブタイトルの由来はレイモンド・チャンドラーの小説『さらば愛しき女よ』から。断じて大神さんのことではない。


【概要】
元々本作が『サクラ大戦4』として企画されていたが、セガの家庭用ハード事業撤退を承けて実際に製作・発売された『サクラ大戦4~恋せよ乙女~』の後に回された経緯を持つ。
その名残として、『3』の後日談である『サクラ大戦 活動写真』のゲストヒロインが主要キャラかつ隠しヒロインとして登場している。
また、主人公交代と紐育が舞台という点もこの時点で決定していた。

セガハード撤退後、PS2ユーザーを積極的に『サクラ』に取り込むべく2002年に立ち上げられた「サクラ大戦ワールドプロジェクト」の大本命的作品として、2005年にプレイステーション2用ソフトとして発売された。
またワールドプロジェクトの名の通り、2010年にはどういうわけかセガアメリカではなく日本一ソフトウェアの在米法人・NIS AmericaからPS2とWiiのマルチプラットフォームで海外版が発売された。

ところが書いてはいけないことが祟って買い控えを招き、内容では新要素がなかなか受け入れられず、売り上げでも『1』のPS2リメイク『熱き血潮に』を下回る事態となり、残念ながら商業的成功と呼べるものではなかった。
その結果、「ワールドプロジェクト」で発表されていた作品のうち、『サクラ大戦物語~帝都編~』『KOUMA』『桜姫錦絵巻』(いずれも仮題)がお蔵入りになり、『サクラ』本編も14年の眠りに就くこととなってしまった。

と、ここまで書いたが本作は確かに改善を要すべき点こそ少なくないものの、口さがない者が言うような「『サクラ』凋落の元凶」「シリーズの面汚し」では断じてない。
過去作よりヒロイックなデザインの可変式霊子甲冑、英雄に憧れた少年の成長劇としての物語、女性視点では母性本能をくすぐるタイプの主人公、(選択ミスをしなければ)恋の修羅場がなく安心して見ていられるヒロイン達との交流といった要素を好むのであれば、プレイする価値は十二分にある。

今作の後日談としてOVA「サクラ大戦 ニューヨーク・紐育」(全6話)がある。
エジプトのツタンカーメンが敵とされるOVAは、諸事情で入りきれずカットされたエピソードが元となっている。
また、紐育星組の歌謡ショウはゲームでの展開が事実上できなくなった鬱憤を晴らすかのようにシナリオ・演出・楽曲とも非常に力作揃いで、本作の理解を深めるごとに味わいを増すものとなっている。


【ストーリー】
大河新次郎は帝国華撃団及び巴里華撃団を率いて帝都、巴里の危機を何度も救った叔父・大神一郎に憧れて軍人を志し、海軍士官学校を飛び級主席で卒業した新米少尉。
彼は大神からアメリカ・紐育(ニューヨーク)で新設された紐育華撃団・星組への入隊を命じられる。
意気揚々と渡米する新次郎だが、紐育で待っていたのは厳しい現実だった。
司令のサニーサイド、星組隊員のサジータ、昴は冷たく言う。
「我々が求めたのは大神一郎であって君ではない」
実戦はおろか作戦司令室にも入れてもらえず、モギリ他劇場の雑用係をやらされ鬱屈していた新次郎だったが、下働き仲間のジェミニやセントラルパークで知り合った女性・ダイアナに励まされて前向きになり、劇場でのとあるトラブルを解決したことがきっかけで星組隊長・ラチェットから「サムシングエルス」を見出だされ、戦いの舞台に立つこととなった。


【登場人物・団体】
個別項目のあるキャラクターはリンク先参照。

《紐育華撃団》
帝都、巴里に次ぐ第3の華撃団。

星組
大河新次郎 CV.菅沼久義
海外版では「Shin(シン)」もしくは「Shiny(シャイニー)」(ジェミニのみ)というニックネームがある。


サジータ・ワインバーグ CV.皆川純子
海外版では「Cheiron Archer(ケイロン・アーチャー)」という名前に変わっている。

リカリッタ・アリエス CV.齋藤彩夏
海外版では苗字はそのままだが名前が「Rosita(ロジータ)」に変更されている。

ダイアナ・カプリス CV.松谷彼哉


司令
マイケル・サニーサイド CV.内田直哉

副司令
ラチェット・アルタイル CV.久野綾希子
作中当初は星組隊長だった。2周目以降は攻略対象となる。

虹組
後方支援部隊。ワンペアとも呼ばれる。
プラム・スパニエル CV.麻生かほ里


整備スタッフ
王行智 CV.後藤哲夫
海外版では「Mr.Wong(ウォン)」。


《信長一派》

蘭丸 CV.浅井清己
信長一派の最高幹部。
宣教師風の服を着たウサミミの邪悪ショタ。

黒龍姫 CV.朴ロ美
ハーレムの再開発問題と時を同じくしてして起こった連続落雷火災の元凶。

髑髏坊 CV.江川大輔
その名の通りドクロを模した仮面を着けた僧形の大男。頭に刀が刺さっている。
ウォール街の銀行を襲って金塊を強奪した。
の敵がアホなのは『2』以降の伝統か。

夢殿 CV.雨蘭咲木子
自らが作り出した「蟲」を放って紐育中の野鳥を凶暴化させ、人と鳥の全面戦争を引き起こそうとした。

東日流火 CV.鉄野正豊
紐育の社会的地位ある女性をパーティーに誘い出し、霊力を吸い取って石化させ、売り飛ばしていた。

織田信長 CV.小杉十郎太
本作のラスボス。ご存知第六天魔王と恐れられた戦国武将。
本能寺の変で魔人と化して生き延び、その後五輪の戦士達の手で「覇王の剣」に魂を封印されていたが終盤に蘭丸の手で復活。
中の人は別の作品でも信長を演じている。


《第三勢力》
仮面の剣士 CV.????
紐育華撃団が信長一派の魔人と戦っている最中に時折現れては去っていく謎の女剣士。
街の悪党を退治しながら何者かを捜しているようだが…。
どこかで見たようなカウガールルックと赤毛に拍車を模した仮面を着けている。一体ジェナニ・ナンライズなんだ…?


帝国華撃団
大神一郎
ご存知初代主人公。新次郎の叔父にして帝国華撃団司令兼花組隊長兼大帝国劇場支配人。
新次郎を紐育に送り出す際、「どうしても耐え難い苦難があったときこれを使え」とあるものを託す。

真宮寺さくら
ご存知大神さんの鬼嫁初代メインヒロイン。
新次郎を大帝国劇場に案内した。以上!!

このシーンは『1』のセルフオマージュである。

加山雄一
ご存知「ROMANDO」店主にして隠密行動部隊・月組隊長。
帝撃の連絡員兼新次郎のお目付け役として紐育に滞在中。
大神との付き合いから新次郎とも以前からの顔馴染みなのだが、プチミントの正体には気付いてない模様。それでいいのか諜報部隊隊長。



追記・修正は、サクラ大戦Ⅴ EPISODE 2を希望していた方がお願いします。

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最終更新:2023年11月25日 17:38