アフトクラトル(ワールドトリガー)

登録日:2014/08/21 (木) 00:19:11
更新日:2024/01/03 Wed 08:24:15
所要時間:約 10 分で読めます




アフトクラトルとはワールドトリガーに登場する国家並びに敵集団の名称である。

【概要】

近界(ネイバーフッド)の惑星国家の一つであり、近界最大級の軍事国家。別名「神の国」

イルガーを保有する数少ない国家で、大規模侵攻に関わってくる可能性が高い。
七年前の時点で黒トリガーを13本も保有していた。因みに「アフトクラトル」とはギリシャ語で「皇帝」の意味を持つ。


第二次大規模侵攻に関与しており、大量のトリオン兵(特にラービット)を持ち出し、黒トリガー使いを4人もつれてきている。
黒トリガーはどの国でも希少であり、通常は本国の守りに使われる。レプリカは侵攻に来るとしてもせいぜい一人ぐらいだろうと予想を立てていた。
しかも、玄界以外にも様々な国に同規模の侵攻を平行して行っているようで、明らかに国防への人員が全く割かれていない。
国防を捨ててまで行われるこの侵攻からレプリカは「アフトクラトルに何か尋常ではない事態が起きているのではないか」と推測しており、事実ヴィザもそれをほのめかすような発言をしている。

劇中での作戦の目的は「ラービットによるトリガー使いの捕獲」
特にベイルアウトが装備されていないC級隊員を狙っている。同時に「金の雛鳥」である雨取千佳の捕獲も狙っている。

アフトクラトルに起きている重大な出来事については後に死んだエネドラから回収した角をラッドに繋げて彼の人格をコピーしたもの(通称:エネドラッド)から語られる。
それは”アフトクラトルの神がそろそろ寿命”であると言うことだった。

というのも近界の星はマザートリガー(クイーントリガー)というものをベースに作られている。マザートリガーに放り込まれた者を神と呼ぶ。
神はマザートリガーと同化して死ぬまで星のお守りをすることとなる。

つまり近界の星(国)は皆マザートリガーに神という名の生け贄を放り込んで国をもたせているのである。
マザートリガーが持たなくなると星そのものが機能しなくなっていき、自然が機能しなくなり、国が死んでしまう。
アフトクラトルは放り込む神を選別し、強いトリオン量を持っている者たちで国をちょっとずつ大きくしていった。
これは最初の神よりも仮に次の神が弱かったりしたら星そのものが小さくなり、住民を住まわせる余裕がなくなるためである。

星自体を別のものでたとえるとウィザーズ・ブレインのシティのようなもの。

アフトクラトル自体は貴族制。

【登場人物】

現時点では6名の遠征部隊のみ判明している。識別の為か全員の左肩か右肩に○を組み合わせたエンブレムが存在する。用語に関しては下記を参照。

『わくわく動物野郎』ハイレイン


腕がいい 工夫もある 『戦う力』はもっている

だが勝敗はそれ以前に決まっている

声:佐々木望

大規模侵攻を指揮する近界民の部隊の隊長。黒い角つきの黒トリガー使い。
アフトクラトルを統べる4大領主の一角にして最大派閥ベルティストン家の当主。
後述のランバネインは弟。
上記の作戦目的の為、ラービットによる捕獲やイルガー特攻でボーダー本部に揺さぶりを掛けていたが、「金の雛鳥」である千佳を見つけた事で戦場に赴く。

下記の「卵の冠」の能力によってA級隊員を一蹴する等、黒トリガー使いに恥じない強さを見せている。

性格は冷静沈着かつ冷徹。
エネドラの暴走を敢えて見逃す事で彼の黒トリガー回収の名目を立てた。使えるヤツはたとえ敵であろうと勧誘するポケモン的思考を持っている事も判明する。

ハイレインはギリシャ語で「捕まえる」。まんまである。


『ビル斬りおじいちゃん』ヴィザ


有利な相手不利な相手なら覚えがありますが

真に己より強いか弱いかは 勝負決して後判ることでありましょう

声:中 博史

初老(六十五歳)の男性。仲間からは「ヴィザ翁」と呼ばれている。
唯一角付きではないにも関わらず「国宝」と称される黒トリガー「星の杖(オルガノン)」の所有者。
穏やかな性格をしており、謙遜した態度を崩さず「女子供とはできれば戦いたくない」と語っているが、戦闘に対する気力は全く失っていない生涯現役を地で行く歴戦の豪傑。
事戦闘に置いては一切の情を見せず、話術による揺さぶりやあらゆる策略を用いて邪魔者を排除せんとする冷徹な一面を持つ老獪な人物。
おまけに「後学のために~」「これだから戦闘は辞められない」とか言ってるなど好戦的な一面すらあるハイスペックお爺ちゃん。

その実力は作者公認の最強キャラ候補。
A級隊員の木崎レイジを一蹴し、黒トリガーの遊真とも互角以上に渡り合った挙句遊真も戦闘の際に複数の罠を仕込んだうえで更に初見殺しの戦法を重ねることでようやく撃破に至った程。
星の杖による圧倒的な殲滅力に加えて黒トリガーに頼らない桁違いの剣技と体捌き、誰であろうと侮ることなく常に落ち着いた成熟した精神性、積み上げられた圧倒的戦闘経験値、更には盤外での搦め手や戦術にも長ける怪物。
公式設定資料集であるBBFで明かされたキャラのステータスによる数値も、各種ハイスコアは半分近くが彼が独占してる状態である。
作者曰く「個人で城崩しが出来るレベル。若い頃はもっとやばかっただろうな」


ヴィザはギリシャ語で「螺子」。


『No.1萌えキャラ候補』エネドラ


頑張ったなあ 工夫したなあ 毎日練習したんだろなあ

けど残念 オレは 黒トリガーなんでな


長髪で右目が黒く染まっている男性。黒い角つきの黒トリガー使い。
自身の持つトリガーの強力さもあって性格は傲慢、上司であるハイレインの命令にも真面に応じない問題児。

戦闘に置いても自身のトリガーによる優位性から敵に対しての挑発が絶えず、攻撃を避けようともしない。
ただし、挑発に乗らずに撤退した風間隊を称賛する等、冷静に状況を分析する頭はある模様(あるいは、傲慢な態度すらブラフの可能性もある)。
が、言動が典型的な「ヒャッハー系噛ませ犬」っぽいせいで読者からは「…ああ、ノイトラドルキさんと同じ臭いがする…」となり、
「エネドルキさん」「ドルキさんのことエネドラって言うのやめろよ」などといじられている愛されキャラ。


風間隊を退けた後、単独で地下の通気口を伝ってボーダー本部に侵攻。
戦場と本部が通信できなくなるほどに暴れまわるが、復帰した諏訪隊や最強のノーマルトリガー使いである忍田真史によって自身のトリガーの性質を解析され、壮絶な読み合いの果てに風間隊の菊地原と歌川によって撃破された。

生身に戻った所をミラに回収してもらおうとしたが、彼女によってトリガーを装備している左腕を切断・回収される。自身が用済みである事も明かされ、口封じのために殺される。
ミラ曰く「トリガー角の侵食が進んでいない状態の彼は聡明かつ優秀であった」との事。

エネドラはギリシャ語で「待ち伏せ」「伏兵」。


『マグネティック若造』『フロムカナダ』ヒュース


弱い奴が負ける。それだけの話だ

声:島﨑信長
真面目でクール、おまけにイケメンな若者。角付き。
トリガーの力に溺れることなく目的を達しようとするが、意外と熱くなりやすく、どこか手柄を焦っているような面も見られる。

戦闘では「蝶の楯」で相手の動きをけん制したり、捕獲しようとするサポート型の戦術を使う。
大規模侵攻ではヴィザと共に行動し、玉狛第一と交戦。レイジを撃破する。

その後迅とタイマン。
暗所という事もあって当初は優位に戦闘を進めていたが、攻めあぐねている所に迅の未来視によって「これ程優秀な奴がなぜ見捨てられるのか」と指摘され、思い当たる節があったのか激しく動揺。
激昂し飛び出した所を迅のエスクード(防壁状の盾)の挟み撃ちで拘束されてしまう。
エスクードを破壊して迅に猛攻を加えるも、修とレプリカの作戦で時間切れとなり、こちら側の世界に残されてしまう。
ハイレインによると「金の雛鳥」の確保に失敗した場合、彼は残していくつもりであったらしく、逆に戻ってきた場合は始末する予定だったとの事。

神の寿命が近いアフトクラトルでは、実権を握るため治めている偉い四家で各自次代の神を探していたが、ハイレインは失敗の可能性も高いと別プランを考えていた。
別プランとは自分の勢力からトリオン量が強い者を選んで神にするというものである。
神として生贄にするということは、トリオン豊富な精鋭を減らすことと表裏であり、また家中の混乱も招く諸刃の剣である。

その別プランの神候補はヒュースを育てた家、エリン家の当主だという。
ヒュースはあくまで陪臣の立場なので、ハイレインの都合よりエリン家の当主の方が大事。
将来敵対するであろう戦士を置き去りにした、というのが真相である。

因みに彼のトリガー角は、実戦配備された物の中では一番新しい世代で、安定性・トリオン拡張性も過去最高レベルの優れもの。
しかしうつ伏せにしか寝れないと言う重い業を背負う事になる。


ヒュースはギリシャ語ではなんと「」を意味する。
どういうことだってばよ…。
そしてヒュース・アグリオスだと「」になる。どのみちわけがわからない。


『さわやかジェットゴリラ』ランバネイン


思ったよりたくさんいそうだな これなら退屈せずに済みそうだ

声:柳田淳一
色黒の男性。角付き。性格は豪快かつ大雑把な武人であり米屋並みの戦闘狂。
戦闘では「雷の羽」による大雑把な砲撃と有り余る意識による正確な防御、冷静な判断により、大多数が相手でも戦闘を有利に進めるなどただの脳筋マッチョではない。

作中では強化トリガーの脅威を見せつけ、A級・B級混合の部隊を相手に余裕を持ちながら戦っていたが、米屋・緑川・出水らA級のコンビネーションと東の指揮、数の力によって徐々に押されていき、最後は他の隊員の援護を受けた米屋に槍で貫かれ敗北。
倒された後は米屋と再戦を誓って大らかに笑いながら帰還した。

ランバネインの意味は「掴む」「略奪する」。


『サディスティックワープ女』ミラ


とても悲しいわ 昔は聡明で優秀な子だったのに

声:小堀友里絵
女性の近界民。黒い角付きの黒トリガー使い。
アフトクラトルの遠征部隊をサポートするボーダーのオペレーター的なポジションで、
黒トリガーで遠征艇と作戦領域の空間を繋げ、敗北した隊員を収容する。

性格は冷静だがサドが入っており、微笑からの「釘っぽいやつ」を放つ姿から恐れられており、本国でも言い訳の無い子供に「ワープ女が来るぞ」と言えばおとなしくなる。
本人は若干気にしてる。
それなりに高い地位の家柄らしく、政略的にはハイレインもしくはランバネインと結婚する予定だが、上記の性格もあってか本人たちは割と戦々恐々している。

ミラの意味は「運命」。


【関連用語】

トリガー関連

  • トリガー(ホーン)
アフトクラトルがトリオン能力が高い人間を生み出すために開発した技術。
トリオンを加工した角を幼少期の子供に埋め込む事で成長とともにトリオンの量や性質が変化する。
トリガーを物ではなく、自分の身体の様に使う事ができる(このトリガーは強化トリガーと呼ばれる)。黒トリガーと適合した場合は角も黒く染まる。

トリガー受容体を付けた人間はその外見から「角つき」と呼ばれる。

トリガー角が脳にまで根を張ると目が黒く染まるだけでなく、暴言や凶暴性も高まるなど人格にも強い影響を及ぼす。この状態になると余命幾ばくもない模様。
観測機の役割も兼ねており、黒トリガーの場合はそのデータを下により良い適合者を判別する材料になる。


  • マント(仮)
ミラを除く全員の共通装備。
マント自体がシールドの役目を果たしており、イーグレット*1程度では射線がずらされる。
またシールドを貫通する「鉛弾」のような特殊能力を持つトリガーを無力化できる*2


黒トリガー

  • 卵の冠(アレクトール)
ハイレインの黒トリガー。
トリオンをあらゆる生物型のトリオン弾に変形させる。作中では燕、魚、トカゲ、蜂、クラゲが確認されている。
広範囲を攻撃する時は「燕」、集中攻撃・防御時は「魚」、四肢を狙うときは「トカゲ」と「クラゲ」と使い分けている。弾は最小で蜂(虫)にまで小型化できる。
作者によると最大でも50種類以上の生物弾が使える。本人のお気に入りは「カエル」と「ゾウガメ」。

弾には後述のラービットが持つトリガーやトリオン体の「キューブ化」の能力が備わっており、被弾した個所からキューブ化は進行する。つまり一定回数被弾するとキューブにされて問答無用で無力化され、1度でも被弾するだけでトリオン体に異常が発生し身体ポテンシャルが発揮できなくなる。
トリオン体であれば「燕」や「魚」で数発、動きを止める程度であれば「トカゲ」や「蜂」の1~2発でも十分効果を発揮する。
作中ではC級隊員や千佳が「燕」や「魚」を4~5発食らってキューブ化したのに対し、出水は「トカゲ」3発・「蜂」2発食らったのにキューブ化していない所を見ると、弾が小さくなるほど効果は薄くなる模様。

出水によるとキューブ化が作用するのはトリオンのみらしく、おまけに直接的な攻撃力は皆無なのでメテオラで破壊した瓦礫(要はトリオン以外の物質)などを撤去(もしくは防御)できない弱点がある。
そのため、トリオン体を捨てて純粋な生身になればアレクトールでの攻撃は効かない。
更には複雑な攻撃性能、攻撃と防御の為に常に膨大な数の弾を展開しなければいけない事からトリオンの消費が激しく、長期戦には不向きであると見破られている。
しかし、トリガーやトリオン体の性質を考えると、上記の弱点があっても攻防共に非常に隙が無い。
現時点で有効なのは、
(1)弾のわずかな隙間から狙撃できるほどの腕を持つ狙撃手によるアレクトールの射程外からの狙撃
(2)弾が反応できない速度での接近戦、並びに弾を通過できる「鉛弾」と細かく展開できる「盾」による接近戦
障害物に関してはミラの黒トリガーを使えば簡単に克服できるうえ、ワープ能力で死角からの攻撃もできる。
しかも、キューブからトリオンを搾取する事でトリオン体の"修復"とトリオン弾の"補充"が出来るという更にチートな機能が判明した(鉛弾もこれで解除できる)。

ぶっちゃけ、これまで登場したトリガーの中でも頭一つか二つどころか、ぶっちぎりで飛びぬけているチート中のチートトリガー。

「アレクトール(ἀλέκτωρ)」はギリシャ語で「雄鶏」を意味する。


  • 星の杖(オルガノン)
ヴィザの黒トリガー。アフトクラトルでは国宝として扱われている代物。
通常時は白い杖の様な姿をしているが、使用する時に黒く染まる*3
使用時には杖の周りにサークル状のトリオンが出現し、一瞬の輝きと共に周囲のあらゆる物を切断する。
切れ味は凄まじく、コンクリのビル程度なら豆腐のように裁断し、鉛弾の重りすら超高速で削り取ることでほぼ無力化できてしまう。

攻撃の正体は「伸ばした円の軌道上を走る超高速の斬撃」の発動。通称「広範囲無差別瞬間即死斬撃」
展開から攻撃までの速度が異様に早く、
トリオン出現→サークル展開→軌道上をブレードが走る
までのプロセスが一瞬*4で、正面ではなく側面からの攻撃である上に非常に切れ味が高いので、性質が分からない状態での回避・防御はほぼ不可能。
足元が死角となり弱点とされるが、ヴィザは足元にブレードを密集させることで盾代わりとしいとも容易く対策をして見せる。
おまけに仕込み杖の様に杖自体にもブレードが装備されており、ヴィザの卓越した剣術が合わさり遠近共に全く隙が無い。
この状態でもサークルブレードは使用可能なのでサークルの届かない近接戦を行いながら広域斬撃までこなせる優れもの。

一応展開したブレードに鉛弾のような超重量級の重りをくっつけられると、重さに比例してサークルの斬撃速度が低下するのが現状唯一の欠点。

「オルガノン(οργανον)」はギリシャ語で「道具(もしくは楽器)」を意味する。オルガンの語源でもある。


  • 泥の王(ボルボロス)
エネドラの黒トリガー。
全身を液状にし、液状化した部分を固体化する事でブレードを生成する事が可能。
液状にした状態で地面や壁に潜り込ませることで「風刃」の様な時間差攻撃も可能。しかし、液状から固体化(ブレード化)する段階を踏むため、展開までの時間がやや遅く、素早い相手には避けられる事もある。
本人曰く「全身を液状にする能力」ではないらしく、相手の体内からブレードを発生させる攻撃を持つ等、色々と謎が多いトリガーである。

その実態は「固体、液体、気体の間を変換できる能力」
液状化によってトリオン体の弱点である「伝達脳」と「供給機関」を常に移動させ、固体化によって両者を守る「殻」を形成、更にダミーを複製する事で的を絞らせないようにすることが可能。
気体化では気体となった不可視のトリオンを相手の体内に侵入させ、それを固体化することで相手を貫く気体(ガス)ブレード」が可能で、屋外であれば風上にいるだけでも十分効果を発揮する。

ただし、このトリガーは攻撃力よりも能力の特殊性こそが強みであり、気体ブレードも空調が聞いた屋内では効果が出ず、弱点の移動も殻を破壊できるだけの攻撃力とマーカーを付けられてしまえば意味を持たなくなる。

「ボルボロス(βορβορος)」はギリシャ語で「泥」を意味する。


  • 窓の影(スピラスキア)
ミラの黒トリガー。
マーカーを通じて空間を繋げる事が可能で、「門」から棘の様なものを出して攻撃できる。
複数のゲートを直線に並べて突っ切る事で加速も可能。あれ、前にも似たような能力のアルコバレーノがいたような?

視覚内であれば敵の狙撃をそのまま撃ち返す事も可能。
扉絵の説明を見る限りでは、厳密には「空間転送」の類ではないらしい*5
開く「門」の大きさによってトリガーの消費量も変わるらしく、作中では攻撃用の「小窓」、転送用の「大窓」に分類される。

ハイレインの「卵の冠」との相性は非常に良く、「卵の冠」の持つ弱点(トリオン以外の物質に干渉できない)を補う事ができる他、
トリオン弾を門で転送する事で正面切って戦っていた筈なのに後ろから攻撃されるという状況が出来上がる(米屋曰く「初見じゃ無理」)。
しかし、門がある以上はその先にミラがいるという事であり、門に銃弾を撃ち込まれるとそのまま被弾してしまう弱点がある。

完全なサポートタイプのトリガーと言うわけではなく、上記の小窓を用いる事で何もない場所から突然攻撃してくるという地味ながらも恐ろしい能力を持つ。
作者によると使用者本人がサポートを好むため、完全に裏方に徹していた場合は手におえない強敵と化していた様子。


強化トリガー

  • 雷の羽(ケリードーン)
ランバネインの強化トリガー。
性能は平たく言うと「長射程・高威力のガトリング砲&ホーミングレーザー+飛行ユニット」
片腕から両肩までを覆うように装甲を纏い、掌の部分から光弾を撃ち出す。弾丸の威力は極めて高く、通常のシールドや遮蔽物程度では防ぎきれない。
それだけの威力がありながら腕の部分を砲身状に変形する事で連射も可能。この状態になると周囲にガンベルトの如く数珠繋ぎの光弾を纏い、中々格好いい。
下記のマントを媒介に肩や背中部分の装甲を変換し、レーザーの雨による広範囲爆撃や飛行*6も可能。

攻撃が広範囲かつ高威力である為、大雑把でも周りに甚大な被害を与える事が可能。
ランバネイン自身のシールドの強度も高く隙が少ない為、大多数相手でも圧倒する事できる。

「ケリードーン(χελιδών)」はギリシャ語で「燕」意味する。


  • 蝶の楯(ランビリス)
ヒュースの強化トリガー。腕や下記のマントを三角形の結晶体に変形する。
結晶体同士を引き寄せる「磁力」の様な性質が備わっており、引き合う事で相手を捕縛したり、反発させることで威力を減衰させる能力を持つ。
結晶体自体は暗色なので、地下などの暗所では保護色になって戦闘がより有利に進める。

防御や捕獲に向いたトリガーだが決して攻撃が不得手ではなく、結晶体を組み替える事でトリオン弾を反射して相手に撃ち返す「反射鏡」やブレードやダーツの矢の様な弾丸を形成することも出来る。

腕をレールガンのように変換して結晶体を射出する事で特定の相手だけを引き寄せたり、リニアのような発射装置と翼を形成する事で飛行も可能。

ヴィザ曰く最新型のトリガーらしく、ヒュースのトリガー角の性能と相まって一欠けら単位まで操作できる。

「ランビリス(λαμπυρίς)」はギリシャ語で「ホタル」を意味する。


トリオン兵関連

●改良型ラッド
前々からバムスターやモールモッドの腹部に格納され、運搬主が撃破された後で人目に付かない夜を狙って行動していた。
ラッド自体は偵察・哨戒用の小型トリオン兵で攻撃力は皆無。しかし、改良型にはゲートの発生装置が付けられており、作中序盤のイレギュラーなゲートの原因でもあった。
大規模侵攻でも同様にトリオン兵の内部に格納されており、撃破された個体から這い出してゲートを出現させてトリオン兵を呼び出す等、下記のラービットにも劣らぬほどの脅威になった。


●ラービット(プレーン体)
今回の大規模侵攻で投入された新型トリオン兵。
名前の様に兎型の頭部を持つ人型。
今までのトリオン兵と比べて非常に小柄(3m弱)だが、B級隊員は瞬殺、A級でも単独では食われるほどの今までとは一線を画する戦闘力を持つ。初登場時の絶望感は異常。
頭部と背中、特に腕部の硬度が極めて高く、対大型ネイバー用のアイビスも弾かれる。
(ただし、千佳の場合はトリオン出力が桁違いである為、防いだ腕ごと吹っ飛ばされた)

最大の特徴は上記の「卵の冠」の能力の一つである「キューブ化」で、プレーン体や下記のモッド体全てに付与されている*7
これだけ戦闘に特化していながらも実質的な分類は捕獲用トリオン兵である。
腹部の鋸状の触手を対象に刺す事でキューブ化し、腹部に収納する(全容量は不明だが、キューブ化すれば相当な量の隊員も収容出来る)。

捕獲の為に過剰な威力の火器は搭載されておらず、圧倒的なパワーでのゴリ押しが基本戦術(単純な腕力であればラービットの中では最強)。
電撃やトリオン固着などのベイルアウト対策が取られている。
ちなみにベイルアウトの情報が漏れたのは、修が原因だったりする(初期の彼がやられたモールモッドがアフトクラトル製であるため)。

登場初期こそ圧倒的な性能でボーダーを翻弄したが、機能が判明するにつれて登場人物の噛ませになっていく可哀想なトリオン兵。


●ラービット(モッド体)
中盤から投入されたラービットの亜種。
上記のトリガーの能力が付与されており、腹部には改良型ラッドが搭載されているために倒しても直ぐに増援のラービットが現れる等、唯でさえ強力なラービットが手に負えない存在になっている*8
学習能力が存在し、千佳の砲撃を警戒して回避パターンを変化させている。両肩に元になったトリガー使いのエンブレムが書かれている。


◇ラービット ランバネイン型
最初に現れたモッド体。
背中のスラスターが特徴で、ラービットの巨体でも短時間飛行可能なうえに細かい空中制動も可能。口部には極めて強力な砲撃能力が追加されている。
ランバネインの性格が反映されているのか、行動全てが派手。
作者からもぶっちゃけ捕獲には向かないと言われている。


◇ラービット エネドラ型
黒い腕部が特徴。腕部を液状化してブレードに変換できる。ただし、エネドラの様に全身までは変化できない。
エネドラの性格が反映されているのか、手負いでまともに動けない木虎に真正面から液状化奇襲を行う性格の悪さが出ている。


◇ラービット ヒュース型
唯一外見の違いが無いタイプ(腹部のトーンが違う程度)。腹部から磁力を持つ結晶体を撃ちだす事が可能で、ラービットの捕獲能力を高めている。
付与した能力が複雑なせいか、他の三体と比べて行動は消極的。


こちらもA級上位の隊員が相手では噛ませと化しており、しかも「鉛弾」のような動きを阻害するトリガーを無効化する能力が無いため、三輪の攻撃を受けて動きが取れない姿は余計哀れに見えてくる*9




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最終更新:2024年01月03日 08:24

*1 ボーダーが採用している標準的な狙撃銃

*2 ダメージを受けた箇所は即座に切り離され、新たなマントが形成される

*3 外見から黒トリガーと認識できないように偽装している

*4 肉眼では一瞬光った程度にしか認識できない

*5 説明文の最後に?が付いてる事から

*6 推進装置を破壊されても数十秒で再構築出来る

*7 生成に多大なトリオンを食らうのはこれが原因

*8 無論、プレーン体の能力も備わっている

*9 念のため言っておくとあくまでボーダー側が素早く効果的な対策をしてくるため起きてる噛ませ化であり、決してラービットが弱体化してるわけではない