死神(暗殺教室)

登録日:2013/07/20 Sun 13:00:00
更新日:2024/02/14 Wed 23:29:11
所要時間:約 3 分で読めます








この項目には、暗殺教室のネタバレが含まれます!!









「畏れるなかれ、死神の名を」





死神とは、『暗殺教室』に登場する人物の一人である。
CV:島﨑信長*1



その名前が出たのは57話。

夏休み旅行に突入する前、『殺し屋屋』ことロヴロが、の『一番腕の立つ殺し屋は誰ですか?』という問いかけに対して名前を挙げたのが初出である。

殺し屋はそれぞれ二つ名を持つが、死神とは彼一人のことを指すらしい。
ロヴロ曰く、『神出鬼没』『冷酷無比』『『死』そのもの』。

ロヴロの「どこかで暗殺の機会を伺っているのかもしれない」という言葉の背景に、レーションを頬張りながら訓練に励むE組を眺めていた謎の人物がいた……



彼が本格的に動き出すのは76話。

殺せんせーとの電話を終えたロヴロの目の前に突然現れ、彼を手に掛ける
幸いロヴロは一命を取り留めたものの、1か月の昏睡状態に陥ってしまった。


ロヴロが目を醒ます1か月の間、ロヴロと繋がりのある大勢の殺し屋が彼に手を掛けられたらしい。
その中には、殺せんせーに諭され旅行に出かけていたレッドアイも含まれていた。

ロヴロ曰く、『超一流の変装技術』に『超一流の情報力』そして『超一流の暗殺技術』を持ち、万を超える屍を築いてきた彼は、
相手が女だろうが中学生だろうが容赦無く手を掛けると言い、烏間に撤退を勧めた*2




以下、ネタバレ含む。































「僕は『死神』と呼ばれる殺し屋です」
「今から君達に授業をしたいと思います」



記念すべき第100話。
死神と名乗る男は、何食わぬ顔でE組に入ってきた。
その際、しばらくE組の誰も気づかないくらいに溶け込んでいた

なんと、彼は学校近くにある花屋の店主だった。



彼の初登場は94話。
校外でのフリーランを決行し、偶々通りかかった孤児院の院長に怪我をさせてしまった際、救急車を呼んだのが彼だった。

99話では、ビッチ先生と烏間先生をくっつけようと奔走するE組生徒に対して花の素晴らしさを説き、彼らに花を売った。

99話終盤にて、生徒たちの作戦がバレ、烏間先生と一悶着起こしたビッチ先生は学校を出る。
そこには、彼女を影から追いつつ、固形食糧を頬張る花屋の姿があった……


そして100話にて。

縄で縛り上げられたビッチ先生の画像を律に送り付け、E組生徒に指定した場所に来るよう指示する。

もし来なければビッチ先生の身体を小分けにして生徒たちに送り付けた後、次は生徒を襲うと脅迫した。


「恐ろしいことを平然と口にしてるのに それが嘘じゃないとわかるのに」

「どうして… こんなに安心できるんだ」


恐ろしいことを淡々と述べる死神と名乗る男に対し、渚たちは恐怖していた。

それは、かつて旅行の肝試しの際、カルマが奥田に対して漏らしていた、『(渚が)怖くないということが怖かった』というものに通じていた。


「あのビッチがどうなろうが知ったこっちゃない」「俺らにボコられることまでは想定してたか?」と言って彼を囲む寺坂、村松、吉田の不良三人に対し、
「話し合っても見捨てるという結論は出せない」と断言し、三人に囲まれた状態でありながらその姿を消した。

床に散らばる沢山の花と、地図を残して……


ビッチ先生を救うため、E組生徒たちは烏間先生や殺せんせーの力を借りることなく、死神に挑むこととなる……




戦闘班、調査班、救出班の3手に分かれたE組の内、戦闘班は1分で瞬殺され、救出班もビッチ先生により壊滅させられる。
残る調査班も降伏することを選んだ。

……が、ここで想定外の出来事が起こる。
烏間先生と殺せんせーが想像以上に早く、しかも二人で手を組んでやってきたのだ。

死神は、「2人はビッチ先生の裏切りを知らない」ということを利用し、ビッチ先生に殺せんせーの触手を破壊させ、
殺せんせーを落とし穴にハメることに成功する。

このまま、落とし穴に貯水を押し流し、対先生物質で出来た檻に押し流せば勝利……というところまできたが、
「28人の命は地球より重い」という判断を下した烏間先生と敵対することになる。

想像以上に化け物だった烏丸先生の足止めができず、ビッチ先生を捨て駒にして放水施設にたどり着いた死神だが、
エロガキどもに魚眼レンズの監視カメラの盲点を突かれて檻を脱出されたと勘違いし、元来た道を戻ることに。

そこで待ち構えていた烏間先生によってその身もろとも底が見えないほどの高所から飛び下ろされ、コンクリートの小部屋に叩き込まれる。

水面に叩きつけられる前に受け身をとるが烏間先生に「ツメも脇も甘すぎる、ブランクでもあったのか…」と言われ激怒した死神は顔の皮を剥がし、本来の素顔を捨てて骨格がそのまま浮き出ているおぞましい形相であることを明かして烏間先生とのタイマン勝負を始める。
烏丸先生とは一進一退の攻防を繰り広げ奥の手である"死神の見えない鎌"を使い烏丸先生に致命傷を与えたかと思われたが殺せんせーのアシストによって防がれ、その隙を突かれて烏間先生に男の急所を思いっきり殴られ悶絶している所に追撃をくらい完全にダウン。
生徒たちの救出に駆け付けた防衛省職員に身柄を拘束された。

烏間先生との対決中に自身の過去を一部語ったが、それによれば元々は大金持ちの家庭で生まれ育ち子供の頃に父親を殺し屋によって殺されたが、その時に親を殺した殺し屋の技術に見惚れ、自分も人を殺す技術を身に着け最高の殺し屋になろうという道を選んだらしい。



  • 余談
死神の正体について、ネット上では「渚の母親じゃね?」「理事長だったりして……」「殺せんせーの元の姿じゃ……」など様々な推測が飛んでいたが、
当の本人は突然現れ、突然正体を明かすという衝撃の登場を果たす*3

なお、殺し屋の斡旋をしていたロヴロと烏間先生が音信不通になった事により、学校に送られてくる殺し屋の質が急激に低下したらしい。
100話では明らかに頼りなさそうな殺し屋がやってきたが、烏間先生に丁寧にお引き取り頂かれた。


読者の間でささやかれている考察の一つとして、「烏間先生と戦った死神は偽者ではないか」というものがある。
根拠として110話終盤のシロの「知っているよ。君の正体」といったセリフ、ことあるごとに「「死神」のスキル」と、まるで自分以外の何かを誇示するかのような描写、さらに烏間先生が対峙した時の「お前、そんなにたいした殺し屋か?」などがある。
さらに監視カメラや首輪型の爆弾は簡単に解除できるような安物を使っていたために生徒たちに逆襲されるなど、詰めが甘い部分が多々あるのも、この考察を後押ししている要素。
仮に偽だとしても、上述した数々のスキルを発揮していたこと自体は事実なので、非凡な才能の持ち主だったのは確かだが……








以下、最終盤ネタバレ!!



















「夏休みの南の島で烏間先生がイリーナ先生をこう評しました。
“優れた殺し屋ほど万に通じる”。的を得た言葉だと思います」

「先生はね、教師をするのはこのE組が初めてです。
にも関わらずほぼ全教科を滞りなく皆さんに教える事ができた
…それは何故だと思いますか?」

2年前まで先生は…死神と呼ばれる殺し屋でした


大方の予想通り、この「死神」は偽者。
(もしくは二代目。死神としてきちんとカウントするべきかにもよるが)
「本物」の正体は、これまた以前の予想通り、2年前まで人間だった頃の殺せんせーである。

「死神」を名乗っていた人物は、本物の死神の弟子であった。
二人での仕事中に師を裏切って罠にはめ、「死神」の名とスキルを自分だけのものとした。
顔の皮を剥いでの変装のスキルは、この時期に独学で身に着けたものだった。

尤も弟子とはいえ、仕事の成功率を上げるために弟子に取られたので、技術だけしかたたき込まれておらず、メンタル部分は余り手をつけていなかったため、あんな感じの性格のままだったのだろう。

「先生」こと「死神」のことは拾ってくれた恩から当初は慕ってはいたものの、最後まで自分のことを正面から見ずに道具としか思わず、いくら技術を磨こうと褒めてもくれないことから次第に憎悪を募らせ、前述の裏切りへと繋がった。
(このことは「死神」から昔話を聞いた雪村あぐりも推測しており、殺せんせーとなった今はこの件を後悔している)


烏丸先生に敗れたのちは政府によって拘束されるも、殺せんせーへの復讐を目論む同志としてシロこと柳沢によって回収され、全身を覆い隠す服を着た姿で再登場。
その際には触手を移植されていたイトナ以上の身体能力を発揮し廃ビルを数秒で分解するなど、おそらくは「触手」を移植され異形の姿へと変貌していると思われる。
一方で茅野やイトナのように理性を失っている様子はないことからそのあたりの処置も完璧に行われている模様。

ちなみに現在は殺せんせーのことはそこまで恨んでいるわけではないが、「教わった生徒として先生へのお礼をする」という名目で殺害することを誓っている。
彼と柳沢もまた、「暗殺教室」の最初の生徒と言えるかもしれない。

そして20巻170話にて登場。
やはり柳沢から触手の改造を受けており、全身触手の巨大な怪物へと変貌していた。そしてレーザー発射のリミット間際に柳沢とともに殺せんせーを殺そうと襲い掛かる。継続的運用を考慮していないため寿命は3ヶ月もないが、その代わりに初速からマッハ2、最高瞬間速度はマッハ40という殺せんせーの2倍の能力をもち柳沢との連携で殺せんせーを圧倒する。

そして単身挑んだ茅野を殺害した時殺せんせーはかつてないほどのド怒りで真っ黒に染まり(アニメでは怒りのエネルギーで殺せんせーの姿が視認しづらいレベル)、自身も柳沢から薬を注入されて限界以上の力を引き出し、かつての師に最大の一撃を叩き込んだ。

しかし殺せんせーは怒りだけでなく全てのエネルギーを混ぜて黒から純白へと進化させたエネルギー砲を放ち、2代目は吹き飛ばされた。
肉体のほとんどが崩れおちたが即死は免れ、止めを刺そうと追いかけてきた師に最後の一撃を放つが間に合わず、対触手ナイフに胸を貫かれた。





触手が僕に聞いてきた

「どうなりたいのか」を

………あんたに認めて欲しかった
あんたみたいに…なりたかった

死ぬ間際に涙を流しながらこれまで師に抱いていた思いをぶつけた。そして殺せんせーも

今なら君の気持ちがよくわかります

『あっち』で会ったらまた2人で勉強しましょう

お互いに同じ間違いをしないように

と返し、2代目はどこか安らかな顔をしながら消滅した。

【プロフィール】

誕生日、身長、体重:全て戸籍より抹消

初代「死神」のスキルを85%継承。師事中または独立後には初代にないスキルを所持。
能力や貪欲さは初代を遥かにしのぎ、後10年もすれば初代を超えていた暗殺者になっていただろう
というのは初代自身の評価。





追記、修正は中学校の教室に誰からも違和感を感じられることなく入り込めた人がお願いします

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最終更新:2024年02月14日 23:29

*1 ちなみにVOMIC版のカルマの中の人でもある

*2 烏間は、腕の良い商売敵を排除して、満を持して百億の賞金首を殺しにかかるのだろうと予想した

*3 この時点でE組生徒との血縁関係がないことが確定