狂竜ウイルス

登録日:2014/07/10 Thu 23:48:20
更新日:2024/03/21 Thu 21:20:35
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狂竜ウイルス(Frenzy Virus)とは、『モンスターハンター』シリーズに登場する要素・設定のことである。





概要

『モンスターハンター4』(MH4)の作中の時系列で発見された新種のウイルス。
厳密に言えばMH4の新モンスター「ゴア・マガラ」とその成体が発散する鱗粉であり、
これを吸引した生物は身体に異常をきたし、モンスターの場合は自我を失ったかのように凶暴化してしまう。
現実の狂犬病と似たようなものか。
そのため、感染者が人間(ハンター)かモンスターかで内容はまったく異なる。



マガラ種と鱗粉との関係については各自の項目を参照のこと。



ハンターの場合

ゴア・マガラの鱗粉サークルやブレス、或いは狂竜化モンスター(後述)のウイルス付き攻撃などで感染する。



感染したハンターは黒い煙に包まれ、画面のネーム下に紫色のゲージが表示される。
(ついでに発覚状態を表すアイコンが紫色に染まる)
このゲージは放っておくと満タンになってハンターが「狂竜症」を発症し、
被ダメージ時の赤ゲージ消滅=自然回復消滅などのデメリットをしばらく抱えるようになってしまう。
ゲージの進行はウチケシの実で一時的に回復でき、進行を遅らせられるが
発症すると自然回復かベースキャンプで寝る以外の方法では解除不可能。


逆にウイルスを克服すると「狂撃化」状態になり、武器の会心率が一時的に15%上昇する。
この間は免疫も出来ているのか、ウイルスに感染することがないメリットも副次的につく。
(狂竜症でも付くっちゃ付くが、あちらはデメリットの方が圧倒的に大きい)
克服にはモンスターをひたすら攻撃すればよく、その目安は黒い煙に混じっている鱗粉の色。
何度か攻撃を重ねることでこれが水色に変化していく。
ただし、途中で狂竜ウイルスをまとった攻撃を喰らうとゲージ進行が早まるので注意。




プラス効果を併せ持つためか、狂竜ウイルスを完全にシャットアウト可能なスキルは存在しない。
一応、「無我の境地」というスキルで感染の進行を遅らせたり逆に克服を早めたり、
狂撃化した際の会心率を更に高めるといった効果は得られる。
また「バイオドクター」は狂竜症の時間を短くする効果があり、無我の境地がなければ代用にはなる。




モンスターの場合

途中から狂竜ウイルスに感染するようなことは無く、開始時点で感染or狂竜化している。


基本的には「生態未確定」というアイコンが付いた高難度クエストでのみ登場。
発症前は一見普通のモンスターだが、戦闘が進むと突然倒れ込む。
その後、口元から黒い煙を吐きながら目覚めて狂竜化し、戦闘を再開するようになる。
開始時点から狂竜化しているモンスターは既にこの状態。



狂竜化モンスターは目が真っ赤に染まり、体全体が黒ずむなど不気味な風貌になる。
血は種族に関わらず赤紫色と化し、鳴き声に至っては甲高く禍々しさと狂気すら感じさせる。
一度倒れてから起き上がるゾンビ的な演出も重なり、さながら同社の人気シリーズ『バイオハザード』の如し。
というか一部のプレイヤー達からは実際にバイオハザードとか言われている。



変わったのは何も外見だけではない。

技の性質が変化するのはまだ易しい方で、この状態だとあらゆる行動の速度が不安定になる。(速度が最大1.3倍になるイャンガルルガが顕著)
いきなり高速で畳み掛けたかと思えば、冗談かと疑うほどスローになるなどとにかく安定しない。
特に最高速度は健常な個体より振り切っていることが多く、見慣れた攻撃でも求められる対処は違う。
怒り状態だろうと疲労状態だろうとこの特徴は全く変わらないので、いつもと同じ感覚は通用しないと思っていい。


次点で変化が著しいのは肉質で、全身に一律補正がかけられる。
モンスター毎に上下は異なるが、基本は硬いモンスターほど柔らかく、柔らかいモンスターほど硬くなりやすい。
良い例が弱点以外硬めでタフなゲネル・セルタスと、中型モンスターでは比較的柔らかめで弱いアルセルタス。
狂竜化個体は前者が+10%されるのに対し、後者は-14%と異様に硬くなる。
もちろん硬い方が厄介なことは言うまでもなく、今まで攻撃の通った部位が急に弾かれるので
行動速度と同じく通常の個体とは違った立ち回りを強いられやすい。




これら以外にも狂竜化したモンスターは下記のような特徴が存在する。

  • 発覚BGMがいつもと違う
  • まれにハンターとは見当違いの方向に攻撃する
  • 小型モンスターが攻撃に巻き込まれると即死
  • ギルドクエストでは上位レベル以降から感染の可能性あり。10の倍数レベル時のみ確率がぐんと上がる
  • 狩猟すると「狂竜結晶」という特別な素材が手に入る


狂竜化モンスターとギルドクエスト(&それに関連する全ての要素)は特に切っても切れない関係にある。
まず、狂竜結晶はマカ壷屋や発掘武具の研磨に使用するため、かなり需要が高い。
更にギルドクエストのモンスターは、限界のLv100に達すると確定で狂竜化する。
つまり、本作を極めるなら狂竜化モンスターの狩猟は絶対に避けて通れないのである。


ちなみに小型モンスター、ラージャンイビルジョーアカムトルムウカムルバス、希少種、古龍などは感染しない。
小型モンスターが感染する様子はムービー内のみだが一応描かれており、
それ以外のモンスターは世界観的には強大な種である証拠とも言える。
だが、悪い見方をするとゲーム的には連中を軽く上回るような化け物クラスの狂竜化個体がうようよいるわけで…
特にギルドクエストでも登場しないイビルジョーはこの煽りを強く受けており、
怒り喰らう個体が続投したにもかかわらず影が薄いような扱いをされてしまっている。




更に余談となるが、狂竜ウイルス発表当時は一部のファンの間で割と物議を醸していた。
お気に入りのモンスターの痛々しい変貌を受け付けられない人が一定数いた他、「世界観に合わないからこんなもの要らない」という声すら出たほど。
実際はゴア・マガラという存在をモンハン世界に組み込む上で必要不可欠な要素だった訳だが、それでも不満の声は少なからずあった。

そもそも狂竜ウイルス、狂竜化モンスターが導入された経緯には、
「高難度クエストを単にモンスターのパラメータをいじっただけのものにしたくない」
という制作サイドの思惑が絡んでおり、その解としてこれが打ち出されたのである。

何にせよ、モンハンに新たな風を吹き込んだ異質な要素であることは間違いないだろう。


狂竜化モンスターの変化一覧

以下に挙げるものは全てではない。



最高速度が3GのG級ドス鳥竜を彷彿とさせるターボ状態。
しかもドスランポスの場合、全身の肉質が一気に-18され硬くなるので辛い。
更にドスランポスはギルドクエストでの最終的な体力・攻撃力がメチャクチャ高いことも合わさり
ガチンコでは蔦のフィールドを利用しないと苦戦を強いられる。

ちなみにこのドスイーオス、とあるムービーで悲惨な末路を辿ることになる。


元が弱いぶん、ドスランポスの次点に並ぶ肉質補正-14は厄介。
また、空中での突進回数が+1される。


食料旦那と違って肉質が柔らかくなるので攻めやすい。


パニック走りを途中で折り返して再度行うようになる。
ギルドクエストではLv76以上から予備動作が無くなるため脅威が増す。


行動速度の恩恵を最も受けているであろうモンスター。
通常種は通常使わない振り向き岩飛ばしを行うほか、突進回数が+1される。
亜種は大咆哮を行うまでの時間にばらつきが出るため、油断すると巻き込まれやすい。


デフォルトの口臭ブレスがアイテム使用不可から毒の効果になり、毒テングダケを食うと猛毒にパワーアップする。
また、口臭ブレス自体も通常はやってこない2連続使用が行動パターンに含まれている。

MH4ではなぜか通常種しか感染しない。


鋏角によるハサミ攻撃が毒と狂竜ウイルスの2種類に増加。
こちらも↑の口臭ブレスと同じく2連続使用の可能性がある。


前脚なぎ払いが2連続になる。
氷鎧をまとっていてもいなくても同じ。


電気ブレスに2発目が追加され、左右に広い角度で2つ飛んでいく。
あと戦闘には関係ないが叫び声が物凄く怖い。


  • ジンオウガ(通常種・亜種)
元が俊敏なので影響が非常に大きい。
特に通常種のお手は攻撃速度が毎回異なるというトリッキーな特徴を持ち、かわしづらい。
上位からはチャージ版を使うが、ギルドクエストはLv76以上から普通のお手も使い分けるので脅威。

通常種はとあるムービーで狂竜化ドスイーオスと子分の群れに襲われるのだが…


設置した粘菌が爆発するまでの時間が不安定になるほか、コンボが増加。
例を挙げると尻尾回転を1回で終わらせ、すぐに別の攻撃を繰り出すようになる。
特に怒り状態では後退からの前方爆発を仕掛けてくるため、チャンスと思って潜り込むと危険。
そもそも平常時からして十分強いので悪夢だが、肉質は軟化する。


これといって技の性質に変化は無い。
無いのだが、元がビックリするほど強化されたせいでベテランハンターも悲鳴を上げる強敵と化している。
行動速度1.0倍から下が無く、常にフルスロットルでハンターに襲い掛かってくるのが最大の原因。
T本「誰もが嫌がるイャンガルルガの完成です(笑)」
ハイスピードで放つパニック走りやクチバシ叩きつけは脅威以外の何者でもなく、
とてもじゃないが真正面から戦って勝てるような相手ではない。
これらの事実から、ギルドクエストでは最終的な2強モンスターの名を欲しいままにしている。
ちなみにもう片方はブラキディオス。




その後、拡張版である『モンスターハンター4G』(MH4G)には、古参ハンター因縁のディアブロスをはじめとした多くの旧モンスター達の凱旋が決定。
やはりというか彼らにも狂竜化個体が用意された。しかもMH4では感染していなかったラージャン、イビルジョーにも狂竜化個体が登場。
またしても新たな惨劇が生み出されてしまうのか…と思いきや、MH4Gには狂竜化を抑制して一時的に元へ戻す新アイテム「抗竜石」が新登場。
これにより以前ほどの脅威は無くなり、高難度クエストの敷居はある程度引き下げられる事となった。








MHX/MHXXでもマガラ種は登場するが、ウイルスに感染したモンスターは出ず、ハンターが受ける状態異常としての出演である。
なおこの作品では自らウイルスに感染する薬を飲む「狂竜身」というトンデモない狩技がある。
MHRiseの超大型拡張コンテンツ『サンブレイク』でもやはりマガラ種共々登場しつつも、別の変化があるせいか、ウイルスに感染したモンスターは出ず、ハンターが受ける状態異常としての出演であったゴア・マガラのデモで明らかにゴシャハギが狂竜化しかかってたが、こちらでは勝手に狂竜症【蝕】になるが攻撃力等が上がる「狂竜症【蝕】」というこれまたトンデモないスキルが登場した。



追記・修正は狂竜ウイルスを克服してからお願いします。

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最終更新:2024年03月21日 21:20