ガンマン(キン肉マン)

登録日:2014/06/24 Tue 02:08:14
更新日:2024/04/01 Mon 22:40:39
所要時間:約 14 分で読めます


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うるさい せんとくん クッキングパパ ←自信がなかった頃の私の姿 その存在、揺るぎなし―― それはひょっとしてギャグで言っているのか オリジン ガンマン キン肉マン クソコテ コスプレおじさん サイクロプス パワーキャラ パーフェクト・オリジン ピサの斜塔 モロッコ 一つ目 傲慢 劇的ビフォーアフター 単眼 嘘つき 嘘発見器 土のダンベル 変身超人 変身超人 ←しなーい! 始祖 完璧・漆式 完璧超人 完璧超人始祖 巨漢 正々堂々 消された過去 真実 真眼 眼力 矛盾 私は変身などしなーいマン 私は変身などしなーい! 粛清 純粋 脳筋 華麗なる”変身”!! 超人 超人レスラー 過激派 鬼神 鹿



己の実力に絶対の自信があるこの私にしてみれば

変身など下衆の極みの戦術よ!


ガンマンとは『キン肉マン』に登場する超人。
「完璧超人始祖編」から登場。




【プロフィール】

所属:完璧超人
出身:モロッコ
身長:302cm
体重:580kg
超人強度:3800万パワー

+ 戦績
vsスニゲーター○(エルクホルン・テンペスト)
vsバッファローマン●(ハリケーン・ギガブラスター)


【概要】

太古の昔に超人界滅亡の際、下界に降り立った神に選ばれた10人の完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)の一人、完璧・漆式(パーフェクト・セブンス)
大きな一つ目とヘラジカのような二本の大角「エルク・ホルン」を持つ、巨躯の超人。
名前の“ガン”も『眼』からきている。
また、超人閻魔帳のカラーページでは岩肌のような色をしており、『岩』とのダブルミーニングなのかもしれない
(ただし、単行本50巻の表紙では黄緑色の肌に変更されている)。
…というか、途中でデザイン変更されたキャラなので、リデザインの際にダブルミーニングを意識したのかもしれない。
絶対の神器のひとつ「土のダンベル」を所持する。
笑い声は「シャバハハハ」

外見に違わずというべきか超人強度はザ・マン以外の始祖の中で最も高いが、試合で見せた圧倒的なパワーはその数値以上のインパクトを持つ。

未来と真実を見通す目である真眼(サイクロプス)を持っており、
その目で「イレギュラー(普通の超人の枠を超えた力を持つ者)」が始祖の理想とすべき世界に悪影響を及ぼす未来を見通したため、
彼らを粛清すべしと超人閻魔に長年進言していた。
しかし、下等超人の中から完璧超人に選ばれる例があるように、イレギュラーを容認していた超人閻魔からはその進言は尽く却下され、
番人である"参式"ミラージュマンには外界に出ることを厳しく禁じられていた。
そのため今になって動き出した閻魔の対応を後手後手と非難している。*1

これまでのミラージュマンアビスマンペインマン「選ばれしもの」として(のイメージに)相応しい人柄を持っていたのに対して、
このガンマンは下等超人を「ド下等」と罵るなどおよそ人格者とは言い難い(この辺りから慈悲深い神の人選に疑問が持たれるようになっていく)。
しかし、後の戦いと散り際に見せた姿により多くの読者を虜にして、それまでの否定的な意見や疑念を払拭して有り余る印象を残した。
実際“『完璧超人始祖』とは何か?”を、クライマックスに向けて読者が真に理解したのは、このガンマンの戦いを通してからだったかもしれない。


【性格】

性格は非常に傲慢にして獰猛、そして苛烈で好戦的。
その不寛容・無慈悲な態度と、上記の通り悪い意味で完璧超人らしい格下超人を露骨に見下す傲慢さ、自尊に違わぬ圧倒的な強さは、まさしく『荒ぶる鬼神』と呼ぶにふさわしい。
その為、他の始祖とは比較にならない程にド下等への態度が厳しい。

そしてなによりうるさい。とにかくうるさい。
台詞の八割がたで叫んでいる上に、人と会話をしようという姿勢は見せず一方的に詰りまくってくる。
対戦相手であるスニゲーターと対峙した際に彼の話を全く聞かず喋り倒す姿は、
直前のジャンクマンVSペインマンの爽やかかつ丁々発止のやり取りと激しいギャップがある。
その興奮しながら噛み合わない会話を延々と続ける姿や、同僚からも馬鹿にされるほどの煽り耐性の低さがまるで掲示板荒らしを想像させるせいで、一部のファンからは「クソコテ」とあだ名されている。
ただし、この苛烈な性格の根底にあるのは嘘を嫌い、理想を追い求めて自分の信じるモノに対してどこまでも実直であり続けようとする真摯な感情であり、根は非常に純粋で誠実。
ただの煽り耐性の低い乱暴な脳筋という訳ではない…多分。

加えて彼の強硬な性格も破滅の未来を見通しているからこそであり、実際現状はガンマンの危惧した通り、完璧始祖篇の視点ではイレギュラーにより世界の理が崩れてしまっている。


そもそも私はなぁ、ウソが大嫌いなのだーーっ!

変身なんてみっともない戦法はやめるんだーーっ さあ本来の姿で正直に闘おう!

裸一貫偽りのない正直な闘いで自分達の力を比べ合う、それが我ら完璧超人が持っていた原初的な理想のはずだったのだ!


と言う押し付けがましい頑固な性格や主張も、過激な原理主義ではあるものの完璧始祖の理念から外れているわけではない。

また、シングマンの回想における一般超人の素行の悪さを踏まえると、
過激な思想を持つとはいえ、本人としては真剣に超人の未来を考えているガンマンは少なくとも悪行を続ける当時の一般超人と比較すれば遥かにまともな人物であり、始祖として選ばれたのも、比較対象である当時の他の超人がそれ以上に悪質なものばかりだった部分が大きい模様。
それでも若かりし頃のガンマンは今以上に直情的で粗暴な気性だったらしく、慈悲深い元神の像を壊すなどの狼藉を働く下等超人を見て激昂。
会議の席で、「殺しに行こうぜーっ!粛清だーっ!」と下等超人顔負けの不穏当なセリフを発している。
根底は今でも変わってはいないらしく、バッファローマンが悪魔に徹するあまり全力を出し切れないまま戦っていることを悪魔将軍に問い質した時には
「おいゴールドマンーっ!そもそもお前は一体どう思ってやがるんだ?」
と若い頃の口調に戻っている。

根こそ正直者ではあるが、他の始祖と比べて真っ当な人格者という訳ではないのもまた事実で、「自身に瞬殺されていった超人は早々に忘れて、記憶しようともせず、そのことに対し何ら反省の色を見せない」という悪癖を持つ。
ただし、これは無限に等しい時間の中でも、同志(始祖)を除いては自身と対等に渡り合える対戦相手が居なかったという現実から来るもので、後述のようにバッファローマンという自分に食いついてこられる相手が現れた時には、怒るどころかその事実に歓喜し、試合を楽しんでいた。

……真の意味で“完璧”となった始祖達は、ガンマンに限らず各々が同じ経験をしている筈だが、ド下等の感情の力に可能性を見出だした金銀兄弟などとは違い、ガンマンは相手の力を計るのにぶつかり合う以外の方法を見つけられず、それ故にド下等への評価が「殺しにいこうぜーっ」の頃から変わらなかったのだろう。

一方で、特殊能力で真実や未来が見えるキャラの割には直情的で脳筋な面が目立ち、"拾式"サイコマンからは「その場のノリと勢いで行動するガ・ン・マ・ンさん」と馬鹿にされている。
ガンマンの方も得体の知れない性悪であるサイコマン(回想からするに、いつも煽られおちょくられていた)を蛇蝎の如く嫌っており
「クサレ外道」「性格の捻れた男」「あやつの許可さえおりれば今すぐ殺してやりたい」と憎悪を隠さない。
一方で"捌式"シングマンのことは、古くからイレギュラー粛清に同意してくれている同士として「盟友」と呼んでいる。



【活躍】

ミラージュマンが悪魔将軍に抹殺されたことで全ての軛から解放され、
イレギュラーを粛清するため超人墓場と現世の空間を繋ぎ、イタリアのピサの斜塔に意気揚々と出現、
悪魔六騎士スニゲーターと対決する。

その際にピサの斜塔の本当の姿は完璧の塔(トゥール・パルフェ)というものであり、彼らの時代には同じデザインの塔が立っていたと語られる。
ピサの斜塔が傾いてしまったのは、完璧超人が作ったものを人間が不完全に模倣したためであり、斜塔をガンマンが垂直にした事で土地の記憶から彼らが使っていたリングが復活した。
ガンマンはもはや崩壊を免れえない超人墓場に代わって、完璧超人始まりの地に建つピサの斜塔を新たな総本山=“完璧の塔”にするとスニゲーターの前で宣言した。


ただ、その性格の過激さ以上に読者にインパクトを残したのは、
初登場した際には「まん丸の眼、つるつるした肌、大きなアゴ、綺麗に整った歯、裸足」とコミカルな姿だったにもかかわらず、
次の話で何の説明もなく「蛇の様な眼、ゴツゴツとした岩の様な肌、引き締まったアゴ、ギザギザの牙、大きな蹄の付いた足」
ほとんど別のデザインに変貌していたことだった。

しかもその姿で「私は変身などしなーい!」と宣言。全国の読者から総ツッコミを浴びたのは言うまでもない。
「なぜなら私は今の己の姿に絶対的な自信を持っているからだーーっ」とのことだが
まるでさっきまでのクッキングパパとせんとくんとミニオンをちゃんぽんにした姿には自信がなかったかのような言い方である。

その台詞の後の煽りに狙ったかのように「その存在、揺るぎなし―――」と書かれる始末。
回と回の間のデザイン変更だけなら悪魔将軍など多くのキャラが行っているが、1コマのみだった彼らとは違い
ガンマンの場合前述の通り初登場した際に大声で丸々1話喋り倒し変身前の印象を強くし、
その次の話でデザインが変更されたのだからその衝撃やかくや。


デザイン変更の衝撃はさておき、圧倒的な戦闘能力を持つガンマン相手に、スニゲーターは「変身によって体の構造を丸ごと作り変え真眼の先読みを封じる」という攻略法からガンマンを切り崩そうとしたものの、
攻撃も攻略法も全く通じず終始叩きのめされ、更にガンマンは「さあ本来の力で正直に戦おう」と真眼から光線を浴びせスニゲーターの変身を解除しフルボッコ、
どさくさ紛れに観客席にも光線を乱射しカツラや厚化粧といった「嘘」を暴くなどやりたい放題。
が、試合中に正義・悪魔VS完璧の試合が行われていた鳥取砂漠と連絡が繋がり、
そこでのバッファローマンとの会話により手のかかる弟子であったスプリングマンやステカセキングの死を知ったスニゲーターは
火事場のクソ力のようなオーラを放ち、真の姿であるティラノサウルスの足でガンマンを締め上げる。

しかしその攻撃ですら強靭な肉体を持つガンマンには通じず、力技で脱出。地力の桁がまるで違うのである。
完璧漆式奥義エルクホルン・テンペストでスニゲーターをバラバラに引き裂き、更に再生を試みるスニゲーターを
「無駄な足掻き」とばかりに強烈な蹴りでふっ飛ばしK・O。

直前のジャンクマンの勝利、悪魔超人の教官役として以前からキャラ立てをしていたスニゲーターの試合、
相手はこれまでの始祖とは違い傲慢さが全面に出ているガンマンと、前評判でのスニゲーターの勝ちフラグを尽く潰しての圧倒的な勝利で、読者を驚かせた。



その後はバッファローマン・ブラックホールに対して「土のダンベルが欲しければいつでも私に挑戦しにくるといい」と言い、それまで完璧の塔で暮らすと堂々と中に消えていった。


……が、二人は直後に銀のマスクによって照らされたサグラダ・ファミリアのサイコマンを追いスペインに向かってしまい、獲物をよりによって大嫌いなサイコマンに取られたガンマンは激怒してまた塔の中から出てきてしまった。
そしてオーロラエキシビジョンを通して仮にも神に近い超人とは思えない激しい口喧嘩を勃発させていた。いつでも待つとはなんだったのか。
というか未来視でわからなかったのか

「完璧の塔」で挑戦者を待つ予定だった彼だが、勝ち残った超人達が国立競技場に集結したため、彼もそちらに合流することに。
この地には、かつて「下等超人」らが神々の裁きを逃れるための避難所としていた許されざる世界樹(アンフォーギブン・ユグドラシル)が埋まっており、
再び地上に姿を表した世界樹内部のリングで完璧超人らが待機し、正義・悪魔超人軍に自由に対戦相手を選択する権利を与えた。

ガンマンの対戦相手は、スニゲーターの遺志を継ぐバッファローマン
重量級同士の対決は両者の角、エルク・ホルンとロングホーンの突き合いからスタートすることに。


ハァ あの人? なんだそれは?

知らぬものは知らーん!

対戦2話目にして早くもネタっぷりを披露。
なんと戦ったばかりの対戦相手のことすらきれいさっぱり忘れてしまう、素晴らしい健忘症の持ち主だった。
真面目に解説すると、ガンマンはこれまでも多くの「下等超人」を粛清してきたのだが、
彼にとっては、その誰も彼もが手応えのない弱者に過ぎず、一度倒した相手のことなど、いちいち覚えていられないという。
彼曰く、「私にとってそいつらは名無しも同然」「ワン・オブ・ゼムに過ぎぬのだ」とのこと。
スニゲーターのために戦いに臨んだにもかかわらず、相手はその存在を覚えてすらいないことに屈辱を覚えるバッファローマン。
怒りに燃える彼は傷を集めてパワーアップさせたロングホーンでのハリケーン・デビルソードや悪魔殺法デビルシャークでガンマンに対して逆襲に出るのだった。

会話の流れとしてはシリアスなはずなのだが、
「いくらなんでも忘れるの早すぎだろ」というツッコミどころのせいでギャグシーンと化してしまっている。

そんな怒りの攻撃をも圧倒的な実力で跳ね除けるガンマンだったが、
突如、バッファローマンに対し、「私の“真眼”をなめるなよ、このウソつきめ!」と怒り出す。
彼は、“真眼”の能力でバッファローマンがまだ潜在パワーを最大まで発揮していないことに気づき、不満を抱いたのだ。

己の心の半分(正義超人としての精神)を封印しているせいで本来の実力を出すことができないバッファローマンだったが、
キン肉マンから「悪魔とか正義とか関係ないわい!私と闘った時のことを思い出せーっ!」
悪魔将軍からも「再び私に忠誠を誓ったなら、どんな手を使ってでもそやつを倒せ」「神をも超える新たな力を手に入れろ!」という叱咤を受け、
遂にグリムリパー(サイコマン)との戦いで見せた8000万パワーを発揮し始める。

覚醒したバッファローマンを相手に地力の高さでなおも互角以上に渡り合い、腕の力だけでロングホーンの1本をへし折るガンマン。
しかし、バッファローマンも何度倒れようと不屈の精神で起き上がり、ガンマンに立ち向かっていく。
やがて「お前は楽しいヤツだな!とても正直な闘いをする」
「あんただって変わったヤツだぜ!わざと俺のパワーを引き上げて不利に追い込まれた自分を楽しんでいる!」と、
互いに相手を認め合い、闘いを楽しむ発言が見られるように。

だが、バッファローマンは正直を信条とするガンマンが“真眼”で武道=超人閻魔を見ようとしないことに疑問を投げかける。
「今の超人閻魔が昔に比べてどれほど変わってしまったか気づいているんじゃないのか」という問い掛けに対し、
ガンマンは激昂し「私は心の底からあやつのことを信頼している!」
「“真眼”であやつを見るという行為自体が疑っている証拠であり、侮辱以外の何ものでもない!」と強弁し、
スニゲーターを倒した奥義「エルクホルン・テンペスト」で一気に決着をつけようとする。

バッファローマンもガンマンに対抗するため、片方だけ残ったロングホーンをコーナーポストに引っ掛けて回転することで加速していく。
その動きを“真眼”で追っていくガンマンだったが、激突の瞬間バッファローマンの背後にいた武道を“真眼”で見てしまう。

はたして、あらゆる嘘を暴くその眼に映し出された武道の正体は敬愛するザ・マンではなく、超人閻魔の姿であった。

思わず目を逸らしてしまい、目前に迫るバッファローマンに慌ててエルクホルン・テンペストを再発動するガンマンだったが時既に遅く、
バッファローマンの新奥義「ハリケーン・ギガブラスター」でエルク・ホルンを二本とも粉砕されてしまい、頭からマットへと轟沈した。


おまえの名前は覚えた...

シャババ…ババ…バッファローマン…

「ド下等」に敗北を喫しながらも、どこか満足げなガンマン。
ゴールドマンを含む他の始祖と共にザ・マンの元で修行に明け暮れた日々を「一番楽しかった」と懐かしみつつ、
自らの記憶に名を刻んだ初めてのド下等バッファローマンに土のダンベルを託し、彼の名を呼びながら事切れる。
敗北の原因は、自分がついたたった1つのウソだと吐露。
しかしその内容を、最期まで口にすることはなかった。

自分の気持ちに正直になったバッファローマンに対し、嘘が嫌いと言いながら自分の気持ちに嘘をついたことが敗因となったようだ。
ジャスティスマンは、「元来ひたすらに純粋な男だったが、真実を信奉する余り真実を見据えることが出来なくなっていたことが唯一の弱点だった」と語っている。

その最期は、「下等超人が成熟して始祖を超えたことを認め、自らは退場する」というザ・マンが唱えた始祖本来の理想に近いものだった。

バッファローマンとの試合中(スニゲーターを覚えていないと主張する直前くらい)に「これじゃいつまで経っても
我ら完璧超人始祖が統治する世を…崩すことなどできぬわーーーっ!」
と発言しており、
傲岸不遜な台詞ながら、裏を返せば始祖本来の理想に忠実であったということだろう。


【戦闘スタイル】

色々ネタ要素まみれのガンマンであるが、一度闘いに臨めば鬼神の如き強さを誇る。
「真眼」により筋肉の動きなどを察知する先読みと、それを守る2本の「エルクホルン」による攻撃は十分強力だが、
真に恐ろしいのはそのフィジカルの強さ。
正々堂々を標榜している通り、その戦闘スタイルは特殊能力に殆ど頼らず「敵に背を向けず己の身一つで渡り合う」という、
完璧超人の理念を生真面目に煮詰めた分かりやすくも清々しい正統派なファイティングスタイルである。

外見に違わぬ非常に強靱な肉体を生かし、相手の技を肉体の強さだけで悉くはね除けてしまう。
蹴りのような単純な打撃や投げ技でさえ、スニゲーターが「悪魔将軍の一撃に匹敵する」と評する程の恐ろしいまでの威力を持ち、
モロにその暴力に晒されたスニゲーターは踏みつけで甲羅(※防御のために亀に変身した)を容易く踏み砕かれ、普通の空手チョップ一発だけで首を切断されかけた。

「先手必勝」を美学に掲げたド派手かつ豪快な速攻で相手の反撃の機会を潰しながら一方的に攻め、さらに相手の正体を暴く真眼(サイクロプス)により変身能力を無効化するなど、
戦術を異能に頼るタイプの超人や、肉体を変化させるギミック系の超人にとって天敵とも言える超人である。


一方で自身の美学とは対照的に、ガンマンのスタンスが「(秘められた底力などがあった場合)相手の実力を最大限まで引き出した上で勝つ」であるため、
自分が例え不利になろうがお構いなしに相手の底力を引き出した上で戦おうとする欠点がある。
故に試合が拮抗すると相手への対応がある程度後手に回ってしまう。
しかしそれはあくまで「火事場のクソ力」等に挙げられる秘められた底力などがあった場合という前提条件によるもの。
そういったものが無い場合はガンマンのパワーの前に即座に叩き潰されて瞬殺され、仮にあったとしても生半可な力ではガンマンを打倒するには遠く及ばない。
この欠点を突くことが出来たのは下等超人の中だとバッファローマンだけであった。

なお始祖の中では唯一、奥義の名を冠するフェイバリットを複数披露している。


真眼(サイクロプス)

未来視を行うガンマンの一つ目。
ただ未来を見るだけではなく、筋肉の動きや息遣いを読み行動を先読みしたり、
真眼から発射される光で相手の変身能力などの「嘘」を暴き、相手の変身を強制的に解除させる効果がある。
この効果は肉体的なものだけでなく精神的な嘘も見抜く事ができ、相手が本心を誤魔化していた場合それを見抜くことができる。
なお常人がこの光を浴びた場合カツラがずり落ちたり、化粧が崩れて消失するなどの現象が発生する。
もしキン肉マンが対戦したら食らった瞬間に自害が確定してしまう
非常に強力な特殊能力だが、前述した通りガンマンはこの能力に頼りっぱなしどころか純粋な肉弾戦を仕掛けてくる上に、例え目を封じられても殆ど戦闘力が劣化しない。

ちなみに、ガンマンの衣服にも大きな目玉模様があるが、これは神器「土のダンベル」が変化したもの。


  • エルク・ホルン
ガンマンの頭部に備わる2本の大角。
角度や位置を自在に動かし背後の敵を迎撃したり大技に繋げたりと、単純ながらも多方面に渡り隙が無い凶悪武器。
角は前後にも移動させて挟む事が出来、これにより多角的な攻撃が可能。真眼を攻撃する敵を撃退する手段としても有効。


  • エルクホルン・シザーズ
エルク・ホルンで相手を左右から挟み込む。
背後目掛けて使用すれば「ビハインドエルクホルン・シザーズ」となるため背中からの攻撃もガードし迎撃できる。


  • "本顔(リアルフェイス)"あぶり出し固め
両手足を使い相手の全身を激しく締め付ける固め技。
これを受けたスニゲーターは、あまりの激痛に5本の指から全て顔を出してしまう。


  • 完璧・漆式(パーフェクト・セブンス)奥義 エルクホルン・コンプレッサー

さっそく粛清準備の出来上がりだ! たーんと味わうがいい!

ガンマンのフェイバリットに当たる技。
エルクホルンで相手を挟み込んだ後エルクホルンを前後に移動させ、鋏み込んだ相手の頭と足をタワーブリッジの如く抱え跳躍。
そのまま突き刺すように後ろ向きにリングに落下し叩きつけることで相手を真っ二つにする。


  • 完璧・漆式(パーフェクト・セブンス)奥義 エルクホルン・テンペスト

待ったぞこの瞬間!

ガンマンのフェイバリットに当たる技その2。
エルクホルンを展開した後プロペラのように回転させ突撃し、角の回転に敵を巻き込んで引き裂くという非常に豪快でシンプルな技。
その威力は強烈で、この技でスニゲーターの本体を文字通り一瞬でバラバラに引き裂いてしまった。



【余談】

デザイン変更が話題になりがちなガンマンであるが、デザイン変更前のガンマンの活躍が収録された単行本47巻では、初登場時の姿は全て現在のデザインに描き直されていた。
かくして初期ガンマンは完璧超人始祖漆式にそっくりのコスプレしたおじさんとして闇に葬られることになったのだ……。

……と、思いきや巻末のQ&Aに修正前の姿が1コマだけ掲載、単行本派にもコスプレおじさんのご尊顔が拝めるようになっていた。
作画担当ゆでの話を要約すると「前のデザインは威厳がなさすぎて二戦させるには厳しいので急遽変更した」とのこと。そんな御無体な。





追記にいこうぜーーーっ!! 修正だーーーーっ!!

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最終更新:2024年04月01日 22:40

*1 余談だが却下する際の閻魔の仕草は両手で大きく「×」を作るものであり、意外にお茶目なリアクションをしている