フューチャーカード バディファイト

登録日:2014/04/29 Tue 20:50:00
更新日:2024/03/05 Tue 22:30:50
所要時間:約 7 分で読めます




いくぜ!俺の相棒(バディ)!!

『フューチャーカード バディファイト』は、ブシロードが2014年1月から2020年8月まで商品展開していたトレーディングカードゲームである。

とりあえずこちらを見てほしい。

《ドラゴニック・グリモ》
魔法
クラン:ドラゴンW 属性:金竜/ ドロー

のライフが5以下なら使える。
の手札全てを捨て、カードを3枚引く!「ドラゴニック・グリモ」は1ターンに1回だけ使える。
(捨てる手札が0枚でも使えるぞ!

言っておくが、これは実際のカードに書いてあるテキストである。
基本的に
  • 他ゲーでいう「プレイヤー」を「君」「相手」と表記する。
  • 「引く!」「使えるぞ!」「4ダメージ!!」など、くだけた言葉使い。
  • 裁定で迷いそうなところをカッコ書きで表現。

と、テキストが妙に馴れ馴れしい口調なのである。
どこのチャー研だ。


●目次

真面目な概要

『ヴァイスシュヴァルツ』『カードファイト!!ヴァンガード』など、大友向けのTCGを多数手掛けてきたブシロードが
「小学生のTCGユーザーをもう一度取り戻す」というコンセプトの下、完全にキッズ層に的を絞ってリリースした。

  • グッズ展開をブシロード
  • 宣伝及び漫画連載を小学生向け漫画の王者、月刊コロコロコミック。漫画連載は田村光久が担当
  • アニメ制作をアニポケのOLM
というなにやらスゴい面子で製作され、カード商品と漫画とアニメが同時並行展開されている。
デュエマの領域に土足で踏み込んだ気もしなくもない。

また、ゲーム自体の原作者としてタライのおっさんことコマンダー池っち(池田芳正。池っち店長)、
ファイトシーン製作に賞金制カードゲーム「ディメンション・ゼロ」の元プロ、校條春(めんじょうはる。コスモM)など
なんかマニアックな人材を迎え入れている。
キッズ向け…?
そのせいで特定のカードショップでこの商品が贔屓されているような気がするが気のせいである。

また、小学生をターゲットにするに辺り、下記のような工夫がされていた。
  • 上述した砕けたテキスト
  • デッキへの投入を促す常識破りのフレーバー
  • ゲームが長引かないように設定された攻撃的なルール(休み時間などの短い時間でも遊べるようにという事らしい。)
  • 小学生男子が使いにくいであろう美少女イラストのカードの排除(初期のみ)
など。

更に小学生プレイヤーを優遇する効果を持つカードまで登場した。
…が、中学生以上のプレイヤーから物議を醸し、裁定が改められた。

アニメとの連動も強く意識しており、アニメキャラクターがカードイラストに多く登場している。
しかし『バディファイト』シリーズの脚本を務めた川崎ヒロユキ氏は、当時の自身のTwitterにて、「(カードイラストにアニメキャラを描く都合上カード開発と脚本陣の関係は一方的で)新シリーズ前に、その1年分のキャラ対戦表と決定された勝敗が送られてきて、その対戦表をもとにストーリーを考えている*1」(現在は削除済み)と述べていた。
結果、人気キャラでも新シリーズになったり販促期間が終わったりするとバッタリ登場しなくなるなど、脚本を作る上での制約は大きかった様子。

2014年頃から展開していたアニメが2018年『神バディファイト』で終了。
その後は、某TCGの成功例に倣ってかコラボ路線やカードの同名リメイクのリバイバル路線を打ち出していた。
しかし、そのコラボ作品が名探偵コナンBanG Dream! ガルパ☆ピコアイドルマスター シンデレラガールズ劇場ゲゲゲの鬼太郎SSSS.GRIDMANソードアート・オンラインメダロットと、10ヶ月以内に7作品も出してしまった。
当初のターゲットであった小学生ユーザーの興味や資産を完全に切り捨てたラインナップだったことが致命傷となり、20年8月発売の『リバイバルバディーズ』にて日本での商品展開が終了となった。*2

しかしブシロードとしては「終わったコンテンツ」としては扱っておらず、2022年のイベントで専用ブースを作ったりしている。
タイでは人気が出ており、バディファイトも独自に継続している。

もしかしたら復活もあるのかもしれない。期待して待とう。

カードの種類


モンスター

攻撃の要になるカード。
モンスターを呼び出すことを「コール」と呼ぶ。
置く場所は左から「レフト」「センター」「ライト」の3つ。
センターにモンスターがいると直接攻撃を受けない代わりに、様々な面で制約を受ける。
デッキのモンスターのうち一枚を「バディ(相棒)」とする。

魔法

モンスターをサポートするカード。
使用することを「キャスト」と呼ぶ。
「対抗」と書かれた物は相手ターンに手札から使用可能。

アイテム

武器のカード。
ただしモンスターが装備するのではなく、プレイヤーが装備する武器である。
プレイヤーが武器を担いで相棒(バディ)と共に戦うのが「バディファイト」たる所以である。
ただし基本的にセンターにモンスターを置いている場合、武器による攻撃はできない。
(位置的に相棒の背中を斬ることになるため。例外アリ)
このようなシステムになったのは、
「モンスターに命令を出すプレイヤーが自分で戦えないのはおかしい」という池っちの思いつきらしい。
ヴァンガでは「憑依」という設定だが、こっちはプレイヤー自身が直接斬りかかるのである。

必殺技

「ファイナルフェイズ!キャスト、ガルガンチュア・パニッシャー!!」
キャストできる条件が厳しい代わりに、ゲームを終わらせるレベルの強烈な効果を持つ特別なカード群。
ヴァイスシュヴァルツの「クライマックス」に近いもので、絵柄が横向きになっている。
ただし、ターン終了間際の「ファイナルフェイズ」にしかキャストできない。
例として、代表的な必殺技の「ガルガンチュア・パニッシャー!!」は、
  • ゲージが4枚以上
  • お互いのセンターが空いている
  • 相手のライフが4以下
という条件があり、その効果は軽減不可の4ダメージ!!
まさに決めたら勝つカードで、アニメや漫画ではいかにキャスト条件を整えるかの戦いになる。

フラッグ

プレイヤーが所属するワールドを示す旗。
ワールドはクランやカテゴリのようなものだが、バディファイトではフラッグと異なるワールドのカードはコール及びキャストできない。どちらかというとハースやシャドバのヒーロー/クラスに近い。
ただし所属ワールドのない「ジェネリック」のカードは例外。

バディ(相棒)

モンスターカード一枚をデッキとは別にフラッグの隣に設置し、バディとする。
バディに指定したモンスターをコールすると、「バディギフト」を得てライフが1回復する。
この1点に救われることが稀に良くある。
アニメや漫画のキャラは切札モンスターをバディにするが、実際には軽量モンスターをバディにした方が効率が良い
少数だがアイテムや魔法にもバディにできるカードがある。

ルール

0.ゲームスタート

デッキは50枚+バディモンスター1枚+フラッグ1枚。
同名カードは4枚まで。(バディは含まない)
デッキを互いにシャッフルし、山札に置く。そしてフラッグとバディを伏せる。
(この作業は「互いを信用するために重要」だと鈴羽嬢も言ってたのでちゃんとするように)
準備ができたら「バディーファイッ!オープン・ザ・フラッグ!」と叫び、フラッグとバディをオープンする。
初手を6枚ドローする。

1.スタートフェイズ

「ドロー!チャージ&ドロー!」
カードを一枚ドローする。(先攻1ターン目は無し)
手札のうち一枚をゲージに伏せることができ、伏せた場合さらに1ドロー。(チャージ&ドロー)

2.メインフェイズ

「ドラムバンカー・ドラゴンをライトにコール!バディギフトで1点回復!」
モンスターをコールしたり、魔法や武器をキャストする。 

3.バトルフェイズ

攻撃する。
バディファイトの特徴の一つに、先攻1ターン目は1体だけアタック可能という珍しいルールがある。
当然先攻1ターン目は相手のセンターは空いているので、工夫すればいきなり打撃力4で殴ることすらできるのである。
ライフは10なので、必殺技と併用すれば先攻1ターンキルも理論上は可能である。

4.ファイナルフェイズ

ターンエンドを宣言。
と同時に必殺技をキャストするタイミングなので、このフェイズをわざわざ宣言する場合は「ファイナルターン!」と同義である。

カリスマ

コロコロホビーにはもはやお約束だが、この作品にもカリスマキャラがいる。しかもやたら多い。
Youtubeに公式の「バディファイトチャンネル」が置かれており、カード解説やファイト実況を動画で行っている。
中でも凄いのは、アニメのデュエルを実際のカードで再現するという、ありそうでなかったコーナー「爆熱再現!バディファイト」

さらにそれとは別に原作者の古巣の人間が動画を投稿しまくっているので、ネットを使った宣伝には特に気合を入れているといえよう。

コマンダー池っち

「バディファイトの生みの親、タライのおっさんです」
原作者。自称「バディファイトの生みの親」「カードゲーム好きなただのおっさん」。
普段はTwitterで広報活動している他、なんとコロコロのDVDに出演している。
後に開発から離脱したが、その後度々Twitterで(名前は伏せつつも)本作の設定等や裏話などを無許可で発信し、
原作者という立場の影響を憂慮したブシロードに止めるように何度か注意されるも、発信を続けた結果、ついにキレたブシロードから提訴される羽目に。
自分で作ったカードゲームにも無許可でバディファイトキャラをモチーフにしたキャラを出したりと作品に対しては愛はあったのだが
「女性向けイベントに乱入、二次創作を解釈違いと切り捨てて同人活動を実質終了させる」
「割と初期の方から開発を離れておりほとんど絡んでいなかった」と言った話も聞かれ、なんというか名前を呼んではいけないあの人みたいな扱いとなっている。

アミーゴ☆タカタ

「めっちゃ痛タコス!」
「爆熱再現!」でのもりしーの対戦相手。

もりしー

「オレに言うの忘れてた…。」
大盛爆の中の人、M嶋秀太その人。
ちなみにもりしーはプライベートでヴァイスの大会にこっそり出て、くぐるの中の人に見つかり気まずくなるほどのTCG好き。

オカダ・カズチカ

「オカダッシュ!」
ブシロードの子会社である新日本プロレスの人気レスラー。
ヴァンガで言うDAIGOポジション。一時DAIGOとトレードされたけど。
「オカダさんな、オイッ!!」



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最終更新:2024年03月05日 22:30

*1 『神バディファイト』41話のみ、勝敗を変更してもらった。

*2 もっとも、コロコロ掲載漫画もアニメ完結と同時期の18年5月号で終了している為、一部のユーザーからは商品展開をこの頃から懸念されていた