両儀式

登録日:2009/06/01 Mon 22:54:20
更新日:2024/01/05 Fri 10:53:58
所要時間:約 15 分で読めます




生きているなら、神様だって殺してみせる


りょうぎ しき
CV:ドラマCD/川上とも子
  劇場版以降/坂本真綾
身長:160cm
体重:47kg
誕生日:(1980年)2月17日

竹箒(TYPE-MOONの前身)作の小説「空の境界」の登場人物。
高校時代の黒桐幹也のクラスメイト。
男の人が見ると美女に、女の人が見ると美男に見間違えてしまう中性的な顔立ち。

かなり育ちの良いお嬢様。というか実家は表向き暴力団。
元々は七夜と同じ退魔四家の一つ。
料理は板前顔負けの腕前、幼い頃に修めた剣道は藤村大河と同程度*1、字もとても上手と、何でもござれ。
ただ、これは「出来る事しか努力しない」故の万能さであって、「努力した結果何でも出来る」遠坂凛とは若干「万能」のベクトルが異なる。

普段着は和服(細かな所に手が加えられていてハイキックが打てる)で、寒い季節になるとその上に革製のジャケットを着てブーツを履く。
そんな適当な服装でも十分様になるのが恐ろしい。
なお、『Grand Order』の霊基再臨時台詞によれば、この変わった着こなしは当人のお気に入りスタイルらしい。
特にジャケットに関しては「着物の柄は変えるかもしれないがジャケットは変えない」と断言するほど気に入っている。

また、直死の魔眼の保有者でもある。遠野志貴のそれとは性質こそ同じものの細部が異なり、死の点が視えない代わりに概念を殺すことができる。
志貴とは脳のスペックが違う上に発現経緯も違うため、意識的に線を視ようとしてもほとんど脳に負担はかからず、達観しているため発狂の危険性がない。
この為魔眼の使い手としては身体能力も含め式の方が一枚も二枚も上手。

冷めた性格で、万事がどうでもいい様に振る舞う。不器用で唯我独尊。苗字で呼ばれるのが嫌い。さん付けも嫌い。
面倒臭がりだが凝り性なので一度はじめたらとことんやらないと気がすまない。
人が作った料理なら自分のそれと違って大抵の味は許容するが、舌は相当に肥えている為、余りにマズいとマジギレする。*2
因みに彼女自身がその気になって料理すれば琥珀、アーチャーなどの型月料理自慢を超える腕前とされているが、滅多に行わないようである。

土曜日は習い事をしており、日曜日はずっと寝ている。メインヒロインらしい色気もあったものではない。

近寄りがたい人物であるが、わりと平凡な将来設計をしているらしい。

なお、苦手な食べ物は冷たい食べ物全般。だが、とあるきっかけからストロベリーアイスはコンビニに立ち寄った時に必ず購入している。


事故による二年間の昏睡から奇跡的に意識を回復し、蒼崎橙子の仕事のアシスタントというか、裏の仕事を請け負っている。
昏睡以前の記憶はちゃんとあるが、まるで他人事の様に感じる。
退院後は両儀邸ではなくアパートに住んでいる。ちなみにそのアパートのオーナーは式自身。部屋の掃除は付人の秋隆がしている。
生活費も秋隆が気を利かせて届けている。
部屋に食べ物のストックは(ストロベリーアイスを除けば)無く、基本的に『ここなら食べてもいい』と認めた高級な店で外食している。

元々は女の人格「式」と男の人格「織」を宿した二重人格者。主人格は名前の通り「式」の方であり、「織」は彼女に起こされない限り基本的に眠っている。
互いに会話をした事は無いが人格が入れ替わる際に相手の想いが一気に分かる。
「織」は明るい性格をしているが、出会ったもの全てに殺意を抱いている。別に殺人が好きなわけではなく、判断のものさしに「殺人」しかないためである。
しかし、事故に遭った際に「織」の人格が消え、昏睡から目覚めた後は「式」の人格だけが残されている。
そのため、本来の「式」は女性的な性格で口調も丁寧だが、事故後は「織」の欠落を埋めるように男性的な口調になっており、一人称も本来の「私」から「オレ」に変化している。
幹也がいなかったりして油断してる時に咄嗟の事態に巻き込まれると極稀に素が出る。

刃物が好き。部屋には見あたらないが収集もしている模様。
橙子の仕事の報酬として「また殺せなかったじゃんか」「じゃあコレで我慢しといて」みたいな感じの取引があるとか。

小遣いは月に五万円。また、それとは別に買い物がしたくなったら秋隆が察して用意する。ちなみに買い物がしたいオーラとはいつもより不機嫌になること。

なんだかんだ言って幹也のことが大好き。
とある占い師には全身全霊で独り相撲していると評された。

余談だが、劇場版で式を演じた坂本真綾氏と幹也を演じた鈴村健一氏が入籍したため、
外の人的な意味でも中の人的な意味でも幹也の嫁だったりする。


2009年7月に型月公式携帯サイト「まほうつかいの箱」で行なわれたALL型月キャラ人気投票にて、一位の栄冠を手にした。





以下ネタバレ注意

































人は一生に一人しか人を殺せないんだよ

彼女は祖父から教えられた、独特の死生観を持っている。
彼女は人は一生に一人の人物を「殺人」する事ができると考えている。
「殺人」はその人物に対して、許容量を超える感情を得た時に起こりうる。そして「殺人」は、その人物の尊厳を奪ったということである。
つまり、その尊厳を奪ったという自覚を背負える限界量が「一人」分だという事である。

では「二人」め以降はというと、間違いなく最初の殺人と同じように尊厳を奪ったという自覚を持てるはずはないと式は考えている。
そしてそうした自覚を背負わずに人を殺すことは「殺人」とは言わない。それは「殺戮」と呼ぶのが相応しい。
この「殺人」「殺戮」の違いは彼女が浅上藤乃の所業を嫌悪する理由の一つである。


普通の人間はこの「一人」分の殺人を自分自身に対して行う。
別に自殺という訳ではない。要は誰も「殺人しなければ」真っ当に人間として死ねるということである。
逆に言えば「殺人」をした人間はその時点で人として死ぬことができない。周りに人として死なせて貰わない限り、一生涯その罪を背負い、罪を背負ったまま死ななければならないのである。

なおこの「殺人」カウントはあくまで「人」を殺した場合にのみ適用される。
その為幽霊とか人の姿をしながら人の身を超えた者を殺すことには何の問題もなく、殺人としても殺戮としても扱われない。


事故で死ぬのは本来は「式」のはずだった。
しかし、夢を見るのが好きな「織」は、「シキ」が幸せに暮らすという夢を見ていた。「織」は殺人しか知らないため、この夢を実現できるのは「式」しかいない。

——————ありがとう。君を殺す事なんて、できない。

こうして「彼」は「彼女」の代わりに死ぬことを選んだ。
しかし、彼は伝えたい人に、その言葉を伝えることすらできなかった。

残された彼女の喋り方が男性口調なのは、単に自らの欠落を埋めるためだけではなく、無意識のうちに「彼」の事を覚えていてほしかったためである。



久しぶりね、黒桐くん

実は「式」や「織」の他に第三の人格「両儀式」がいる。この事に「式」も「織」も存在に気付いていない。
(※ただし、地の文で触れていたり、苗字やフルネームで呼ばれることを嫌がったりという描写から、無意識下で認識している可能性はある。またクロスオーバー系だと「式」の人格であっても他のヒロインに神という比喩をされると反応を示している)
肉体の人格であるシキ。肯定の「式」と否定の「織」の中間の存在であり、『陰陽』を司る「式」「織」に対して『両儀』を司る。「式」「織」の原型であり、「式」の殺人衝動もこの人格の存在ゆえである。
陰と陽を内包する一つの『両儀』であるということは道教で言うところの『太極』であり『無極』であり、タオでもある。
というか、名前の式というのは「図式」のことで、「両儀式」とはそのまま「太極図」の言い換えである。その道に詳しい蒼崎橙子なら名前を聞いただけで全て悟るほどの露骨な名前(いわく「出来すぎ」)。
本来なら式が成長する過程で消えてしまう筈だが、両儀家の技術の集大成により人格を形成している。

「式」が使わなくなった女性的な口調で話す、お淑やかなひと。一人称は「式」とも「織」とも違い「わたし」*3
あらゆることを知る「 」に繋がるが故に、あらゆるものに執着がなく、自らが動くことはない虚無を内包するモノ。
根源の渦に繋がっているためというより、根源の渦の一部にしてそのもの(おそらく「 」の事)なので、今の世界を消して新たな世界を作ることも可能と本人が語っている。

しかし一方でアーネンエルベではそんなに便利なものではないとも明言しているので、結局どれだけの事が出来るのかは分からないままである。
セイバーは「ぶっちゃけ神様」と称しているが、主人格の「式」は「そんな頭の悪い比喩をするな」と拒否反応を示している。


ちなみに根源の渦とは宇宙やら空間、時間、並行世界やら、世界の裏側やら魔術、魔法、概念の源流で、Fateシリーズの英霊の座、全ての未来、現在、過去を記録しているアカシックレコードもここの一部でしかない。



武器には基本的にナイフを使うが、投擲用の短刀を使う事もある。
本来の武装は日本刀で、刀を持つと古の侍の技法により身体を戦闘用に作り変え超人じみた身体活用や未来予測など段違いの強さを発揮する。サーヴァント相手ですら防戦に徹すれば対応出来るくらいには強くなる。その違いはとある相手との二度の戦いではっきり分かる。
しかし、本人は刀よりナイフの方が好きなためか、刀を使った戦闘も一度きり。
なお刀を使わなくとも肉体強度は相当なものであり、回復力も桁違い。瀕死レベルの重傷から2週間ちょっとで完全回復してしまう。逆にそんな人を2年間昏睡させたトラックって何だったんだ*4

浅上藤乃との戦いで使い物にならなくなった左腕を殺し、以後は橙子製の霊体を捉えられる義手を使用している。この義手は予備のナイフなども収納できる。
魔眼殺しを使用していないが、それは死の線が見えない様に制御できているわけではなく、単に橙子を喜ばせるのが嫌なので橙子が大金を注いで作った魔眼殺しを突き返したからである。
そんな理由で魔眼殺しをせず、常時死の線と向き合っているが志貴と違って精神に異常を来たすことはない。これは元々達観しているために死の線を見ても『そういうもの』と気にしていないから。
ちなみに突き返した魔眼殺しが志貴の眼鏡と同じ物かは不明(橙子自身も魔眼殺しの眼鏡を使用しているなどの理由から、式以外の目的で作ってもおかしくないため)。


彼女の対人感情は動物的で一緒にいてもいい人間と一緒にいたくない人間に分かれる。
一緒にいてもいい人間なら嫌いだろうと付き合っているらしく、蒼崎橙子は嫌いで黒桐鮮花は好きのカテゴリらしい。
鮮花は面白いやつ、気を遣わなくていいやつと認識されており、女友達として大好き。
ちなみに幹也はというと、本人曰く「知らない」とのこと。

礼園女学院に潜入捜査する際は学院の制服で潜入したが、その姿は橙子曰く

素 晴 ら し い

そうな(なにががどう素晴らしいか不明だが)。


『未来福音』において『未那』という娘が一人できている。父親は不明だがどう考えても幹也と思われ、『ロード・エルメロイⅡ世の冒険』1巻では両儀姓になった幹也が幼い娘と会話していた。
そしてなんと本編から約1年以内で妊娠している事になる。幹也ちょっと表でろ。
さらに言えば未那の年齢によっては(10歳くらいの~というニュアンスとも取れる台詞で言及されたのみ)ため本編中に妊娠していた可能性すら……つまり7章の不安定さはマタニティーブルーだったんだよ!(嘘)

娘にライバル宣言をされてはいるが、未那をファンであるミツルの所に同行させたりと親子仲は多分良好。

ちなみに普通に結ばれて子供がいる事から歴代型月ヒロイン(主人公?)の中では特に恵まれた結末を迎えている。


●MELTY BLOOD

家庭版Actress Againから追加キャラとしてゲスト参戦。当時は原作ファンを驚かせた。
主にナイフを使って戦うが、ラストアーク時のみ刀を使う。というか、姿が着物だけになって声も普段より女性的な柔らかい声色になるため、おそらく「両儀式」の人格が出てきている。
ゲストキャラだけあってどのスタイルでも強く、使いやすい。
また、ヴァイタルソースをごっそり削る技が多い。
(アナザー)アークドライブは遠野志貴と同じく直死の魔眼。
志貴とほとんど同じモーションだが、式の場合、相手の近くで発動すると相手に死の線が表れて相手をロック、
ガードも回避も許さずに確定でダメージを与えることができるため、志貴のそれよりも格段に使いやすい。志貴より魔眼の性能が優れているという設定を踏まえたものか。

ストーリーでは何故か『月姫』の世界に巻き込まれたことに困惑しつつ、事態を解決するため行動を開始する。
同じく直死の魔眼を持つ志貴とのやり取りはある意味ファンサービス。
また、ラストアークでトドメを刺すと勝利台詞が特殊なものになる。



2周目以降特殊な条件を満たすことで隠しボスとして登場。クラスは"MONSTER"。
神様から怪物扱いである。強さ的には妥当だが。

レベルは50。ラスボスもパートナーサーヴァントがレベル30代後半あれば倒せるのにまさかの50である。流石隠しボス。
隠しボスなだけあって多彩かつ凶悪なスキルを持つ。
それは『直死の魔眼』でこちらの行動を『殺す』というもので、式のスキルにはそれぞれ『〇〇を永久に封じる』という効果があり、もしATTACKを封じる効果のスキルをATTACK選択時に受けてしまうとATTACKを封じられてしまう。
しかも回復不可&永続効果。じゃんけんで『おまえ次から(死ぬまで)チョキ禁止な』とされるのと同義である。しかも禁止される手は下手すればさらに増える。
『直死の魔眼』パネェ。

このスキル効果はアーチャーのスキル『熾天覆う七つの円環』でしか防げないので、初めて挑む際はアーチャー推奨。
赤セイバーキャス狐でも勝てないというほどではないが、前者は防御スキルがない、後者はスキルを封じられると詰むため、難易度がかなり上がる。

行動を全て封じられるとカンストダメージと即死効果&蘇生無効効果を持つ宝具『無垢識・空の境界』でトドメを刺される。
ぶっちゃけ宝具を使われるということは即ち詰み状態なのですぐに殺してくれるだけありがたいのだが。

ちなみにキャスターで挑む場合の難易度は非常に高いが、「両儀式」の人格が出てくるので挑む価値は十分にある。



路地裏さつき ヒロイン十二宮編にも卯の宮「首斬場」を守るゴールドヒロイン「首切りバニー」として登場。
首切りバニーの名にふさわしく、さつき達を一方的にチョンパした。


設定上は「両義式」でもサーヴァントには防衛戦が精一杯とのことだったが、『EXTRA』で対峙した時には式よりもサーヴァント側が戦慄し、その力を畏れている。
敢えて設定的に考慮すれば、前者と後者の舞台の差異は、肉体の違いが挙げられる。
時が西暦に移って以降、マナを始めとする神秘の力への耐性が低下し続けてきた人間の肉体という制約が軽減されたことで、より「 」の力を引き出し易くなった。とでも言ったところか。


と、本編外では大抵かなりブーストがかかっており、型月界のジョーカー的存在とも言える。
作品として成立したのは空の境界が最古である事や、単にゲスト枠補正、勝ち確ヒロイン補正などが掛かっているのだろう。
MBAAの参戦も当時の劇場版の人気を受けてのことと言われている。


また、「出くわせば殺し合い」がデフォルトと謳われる程仲の悪い月姫系ヒロインズ事情と比べると、
空の境界ヒロインズである礼園ガールズとも文化祭に招待されたりと案外仲良くやっている様子。…まあ、そもそも彼女らが顔を合わせることが少ないことも要因と思われるが。
小説版故に個別ルートがない(月姫ヒロイン談)ということもあり(鮮花は認めていないが)『絶対かなわない相手』として認識されているようである。
なお、式の側が最も警戒したヒロインは(娘だとか『両儀式』とかを除けば)瀬尾静音のようである。



2016年2月後半に実装された『空の境界』と本作のコラボイベントにてゲスト参戦。
アサシン(「式」)とセイバー(「両儀式」)の2クラスで参戦し、レアリティは前者が☆4(SR)、後者が☆5(SSR)。
アサシンの式はイベントの報酬サーヴァントで、剣の「式」はガチャ限定である。
加えてイベント限定礼装「首切りバニー2016」のイラストにも描かれている。ナンバーは旦那の隣。
式の生年は1980年という設定があるので、つまり2023年現在の彼女はもうすぐアラフ(
声優は劇場版と同様、坂本真綾氏が務めている。イラストは当然のように社長。

変則特異点と化したかつて騒動になったマンション「オガワハイム」付近に気が付いたら立っていたらしく、事態解決の為に主人公達と行動を共にする。


  • 両儀式(アサシン)

サーヴァント、アサシン。両儀式だ。……挨拶ってこれでいいのか?

ヘンな決まりだな、まったく……。

勝手は違うけど、適当に暴れてやるよ。

◯プロフィール
身長160cm 体重47kg
属性:混沌・善
好きなもの:そんなの知るか
嫌いなもの:自分が見えてるのに誤魔化す奴
聖杯について:眉唾にも程がある、セールス販売はお断り

◯ステータス
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
E D A C A+ EX

◯スキル
保有スキル
直死の魔眼:A
魔眼と呼称される異能の中でも最上級のもの。
異能の中の異能、希少品の中の希少品。
無機・有機問わず、“活きている”ものの死の要因を読み取り、干渉可能な現象として視認する。
直死の魔眼から見た世界は“死の線”で満ちた終末の風景であり、まっとうな精神構造ではこれと向き合っての日常生活は難しい。
式は普段、焦点をズラして物事を俯瞰することでこの異様な視界と折り合いをつけている。
ゲーム的には自身に1Tの無敵貫通状態とArtsカードの性能強化を付与すると共に、選択した敵の即死耐性を1T低下させる。

陰陽魚:B 
陰陽螺旋。
是を生かしたくば即ち是を殺し、
是を叶えたくば即ち是を損なう。
恩恵と損失は表裏一体。
さながら男女の関係のように。
痛覚残留。ゲーム的にはHPを失う事でNPをチャージする。

心眼(偽):A
第六感による危険回避。虫の知らせとも言われる、天性の才能による危険予知。視覚妨害による補正への耐性も併せ持つ。
ゲーム的には1Tの回避と3Tのクリティカル威力アップを付与する。

クラススキル
気配遮断:C
サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。

単独行動:A
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
もしかしたらマスターとかいなくても何とかなるのでは?と思わせるほどの単独行動っぷり。
しかし、魔力が足りていようといなかろうと、寂しくなったら消えるのでマスターは必要ですよ幹也くん!

◯宝具
「唯識・直死の魔眼」
ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1

直死───死が、オレの前に立つんじゃない

直死の魔眼を最大限に解放し、死の線を両断する。メルブラのアークドライブと似たモーションで、発動時の台詞もほとんど同じ。
ゲーム的には敵単体に即死効果を確率で付与するか、強烈なダメージを与える。Arts属性。
その個体における死の概念を切断するので数百の命のストック、数億の寿命をも無効化する。
死は決して避けられない現象、終わりは万物に共通する。


性格は以前と変わらず、猫に例えられている。基本的にダウナーだが、主人公やマシュには結構親切である。
シナリオではサーヴァントも武装もバッサバッサと切り落としているが、本来は彼女と言えどサーヴァント相手では勝負にならないとされている。
しかし、今作では彼女自身もこのマンションに縁ある為か引き寄せられて擬似サーヴァントと化している為か問題なく応戦している。

マスターたる主人公に対しては幹也を連想させる一面がある為に友好的で、霊基再臨や絆レベルを上げると、
「覚悟を決めた」と最後まで護衛役として主人公に付き合う決意をしてくれたり、個室に上がり込んでアイスを食べてくつろぐ権利をくれたりする。
マテリアルによると、素っ気ない口調と態度を取っているが本質的には寂しがり屋かつ姐御肌で、気に入った相手にはついつい世話を焼いてしまうらしい。
なお、最終再臨のイラストはかなり破壊力が高いものになっている。無防備ってレベルじゃねぇ!

ユニットとしてはArts型のアサシン。実装から2年以上経った現在でも星4アサシン最優の一人に数えられる優秀なアタッカー。
カード性能が非常に良くArtsでかなりのNPを回収できる他、Quickも性能が良く星とNPを同時に稼げる。
「単独行動」「心眼(偽)」がある為クリティカル威力も高い。
宝具は上記の通り。
即死確率は殺しのスペシャリストと同じ。自身のスキル込みでの即死確率はあちらと並び全サーヴァント中トップだが、宝具単独かつOC1では怨霊より低い。
キメラ等の妙にHPが多くて面倒なエネミーにもそれなりの確率で通るため敵にいる時には重宝する。ただしサーヴァントには刺さらないので注意。
第2部2章「無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング」に登場する「ある敵」は元となったサーヴァントの量産型という設定故か、即死が通るという弱点が存在するため彼女の「神様だって殺してみせる」を再現できる。
即死抜きでも「直死の魔眼」のバフがあるので火力は上々。NP効率の高さと「陰陽魚」により連発も視野に入る。防御無視効果もあるので「直死の魔眼」の無敵貫通を合わせれば回避不能の必殺の一撃になる。
加えてイベントを走れば宝具レベルを最大まで上げられるので、特にレアリティの高いアサシンに恵まれないマスターにはありがたいサーヴァントである。
惜しむらくは版権の都合イベントの復刻が絶望的なので再入手が難しいことだろうか。
2018年2月中旬に唐突にイベントの復刻が発表された。
今までの復刻の仕様上ここを逃すと再入手が本当に絶望的になるのでイベントを頑張ろう。
なおこの復刻と同時に金ぴかの特攻対象からセイバーの式ともども外れている。
さらに2023年10月中旬に巡礼の葉*5の交換対象に追加されたため、上述の復刻イベントをも逃したプレイヤーも入手できるようになった。
FGOACで『空の境界』イベントが開始されるに伴い、セイバーの式とともに宝具強化が実装され、威力強化とともに防御ダウン効果が追加された。ちなみに完全配布限定サーヴァントでは初の強化クエストである。流石ゴールドヒロイン。
防御ダウン値は宝具レベル依存だが、実質宝具5固定な事を考慮して宝具5で他鯖の宝具1相当の値になっている。Arts強化や自身のスキルを絡めれば簡単に宝具連射できる式にとってこの効果は見た目以上に大きく、アサシンの中でも随一のダメージディーラーとして更に磨きがかかったと言える。


  • 『両儀式』(セイバー)

セイバーのサーヴァント、両儀式。召喚に応じ参上いたしました。

……ふふ、これでいいのかしら?異色にも程があるでしょうけど、よろしくねマスター?

式の身体に宿る三番目の人格。
イベントで確実に手に入るアサシンの式とは異なり、ガチャから排出される。
根源と繋がる肉体に宿る人格で、式がかつて用いた女性口調で喋る大和撫子のような和服美人。
アサシンのクラスである少女を「式」とするならばこの人物は「両儀式」という名の女性。
両儀が目指した完成系、「 」を体現した肉体そのものの人格。

本来、この世に出ていいものではなく生まれてから死ぬまで式の中で眠り続けるもので空の境界においても式に比べて出る場面は少なかった。
式は『両儀式』の存在は知らず、また知覚もできないという。

こちらはガチャ限定という都合、再入手の可能性がアサシンの式よりは目があるが、それでも入手はかなり難しい部類に入る。


◯プロフィール
身長/体重:160cm・47kg
属性:中立・中庸
好きなもの:主人公
嫌いなもの:アイスクリーム
聖杯について:人間の在り方の事

◯ステータス
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
E A C B B B+
但し、後述のスキルにより、このパラメーターは実質無意味なものになっているという。

◯スキル
保有スキル
直死の魔眼:C
式と同様、1Tの無敵貫通・Arts強化と敵の即死耐性低下効果。
違いとしては耐性ダウンが敵全体にかかるようになった。
アサシンの式よりもランクが下がっているが、これは元より「彼女」には必要ないものだから、とのこと。

陰陽魚:A
陰陽螺鈿。
是を覚えたくば即ち是を捨て去り、
是を救いたくば、即ち、是を忘れる。
憧憬と悔恨は表裏一体。
さながら生と死のように。
矛盾螺旋。ゲーム的にはアサシン時の式とは逆にNPを失う事でHPを補う効果。

雲耀:B
心構えを剣士のものに切り替えてからの超高速の踏み込み斬撃。
五間(約9メートル)の間合いを瞬時に詰め、対象を一閃する。
ゲーム的には3T攻撃力と精神異常耐性がアップする。

クラススキル
対魔力:A
A以下の魔術は全てキャンセル。
事実上、現代の魔術師では傷をつけられない。
ゲームでは弱体耐性がアップする。

単独顕現:C
特殊スキル。単独行動のウルトラ上位版。
存在が確定しているため、即死耐性、時間操作系の攻撃に対して耐性を持つ。
このスキルを持つものは、即ち――
ゲーム的にはクリティカル威力と即死耐性・精神異常耐性をアップさせる。

根源接続:A
其れは「 」から生じ、「 」を辿るもの。
両儀に別れ、四象と廻し、八卦を束ね、
世界の理を敷き詰めるもの。
両儀とは太極図が示す陰陽の事。
彼女の呼称は数式の式、式神の式からつけられた。
即ち、万能の願望機の証。
このスキルを持つ者にとって、通常のパラメーターは意味のないものとなる。
ゲーム的にはBuster、Quick、Arts全てのカードの性能がアップする。

◯宝具
『無垢識・空の境界』
ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:1~999 最大補足:64人

空が明けるわ

総ては夢と……これが、名残の花よ

名前はエクストラの宝具と同じだが、実態はメルブラのラストアークとして登場した技。
直死の魔眼の理論を応用し、対象の“死の線”を切断する全体攻撃。
彼岸より放たれる幽世の一太刀はあらゆる生命に安寧を与える。
ゲーム的には防御無視の全体攻撃で、確率で即死を与え、さらに味方全体の弱体を解除する。
モーション改修以降、発動時に不穏な黒い太陽らしきものが一瞬映る。


ユニットとしては耐久寄りアタッカー。Arts性能は並程度だがQuickの性能は良く星もNPも稼げる。
ATKのステータスこそ低めだが「根源接続」によりEX攻撃以外の性能が底上げされている上に火力アップスキル「直視の魔眼」「雲耀」も持つため実際にはそれなりの火力は出せる。
コストを要するだけあって「陰陽魚」の回復量は破格であり、最大で5000の回復をCT4で打てる。

宝具は上記の通り。即死効果を持つ防御無視の全体攻撃であり、スキル無敵貫通も含めてかなり使い勝手はいい。
イベント中にはこの即死効果を活かせと言わんばかりのやけくそスペックの敵が出てくるのでまとめて始末してしまおう。
また即死抜きにしても厄介なデバフを味方全員分解除できるという個性が光る。
同じ全体即死宝具持ちのサーヴァントにはニトクリスがいるが、あちらは即死宝具の使用に振り切った性能をしているため、普通に戦えるという点で容易に差別化できる。
ちなみに微差だが、自バフ込み・バフなしともに即死確率は同条件のニトクリスを超える。だからどうしたという感じではあるが。
以前は低い宝具火力が最大の欠点だったが、宝具強化でかなり改善され、更に味方全体にNPを配る効果が追加された。
NP配布は10固定だが、Arts宝具なのでチェインすればそれ以上の効果が見込める。またArts宝具にも関わらずリチャージ量が少ないという欠点もある程度解消される。
さらに「陰陽魚」も「自身のNPを増やす+味方単体のHP回復&NP減少」というユニークな効果に強化され、使いやすさに磨きがかかった。

弱点は無敵・回避を持たないこと。耐久ステにもかかわらず相手宝具などの強攻撃の回避手段を持たないのでパーティなどでうまく補うこと。


イベントシナリオでは主人公達が自分たちや式の手には負えない強敵と対峙した時(例外あり)に式の人格と入れ替わる形で助っ人として現れるが、
見た目や声こそ同じなものの服装や立ち居振る舞い、言動が似ても似つかないものになるため、初めて目の当たりにしたマシュらは呆気に取られていた。

サーヴァントとしてはセイバークラスに該当するので自分以外のセイバー絶対殺すウーマンに認知され、当然のように襲われそうになるが、雰囲気だけでビビらせ、戦闘後に素直に撤退させてしまった
そりゃ呼んではいけない存在を呼んでしまったのと同義なので当然といえば当然なのだが、ヒロインXにしてみればかなり異例の事態だったりする。
一方の『両儀式』はヒロインXについて戦闘終了後「次会ったら殺すわ(意訳)」と言っている。これは別に憎さとかではなく、完全にただの好奇心である。どうやら宇宙人というのに興味を持ったらしく、緊急時以外出てこない助っ人のはずが勝手に出てきてしまっている。どんだけだよ。

なお、イベント中は「両儀式」の人格が出ている時は式当人の意識は眠っているためその間の記憶はない。
どのように表層化してきているのかは不明だが、式は毎回「両儀式」が引っ込むとどこかしらぶつけて記憶が曖昧と言っている。…出たくなったら体の一部を操ってぶつけているんだろうか。
カルデアでは別人扱いとして同居できているが、当然ながら式はうまく視認する事ができない様子。
両方の式を所持していると、マイルームで式が「両儀式」の存在を感じとるが、幽霊のような幻と思い直し、勘違いだと結論付けた。

式と異なり、自分の感情を隠したり抑えたりすることがなく、ストレートに感情表現を行う性格で、式よりも素直で可愛らしい印象を受ける。猫要素は薄くなったらしい。
所謂年上の穏やかなお姉さん気質の持ち主。
本来表立って出てこれる事が少ないが、サーヴァントになって自由な体を得たせいか現世をエンジョイしている。サーヴァントとして命令を聞くのすら楽しんでいる。
この為主人公にも最初から友好的であり、もっと積極的に令呪でも使って命令して欲しいとも言っている。
更に絆レベルを上げると主人公に対して恋慕とも取れる愛情表現を行う。端的に言えばデレる


私、眠らないの。だから夜はいつも一人ぼっち。でも、あなたの寝顔を見ていられるのは役得ね。
あなたの夢の中にも現れて、あなたを守れたらよかったのに


執着はしない主義だけど今回だけは自分を曲げるわ。私どうかしちゃったみたい。あなたのせいよ、マスター


これが好きという感情かしら。あなたの為ならどんな間違いも犯してしまいそう。さあ、あなたの望みは何?マスター



同じ型月内とはいえFateシリーズ外からのコラボキャラなため、他のイベントシナリオへの出番は少なめ。

ただ、終局特異点にはヒロインXに連動して「両儀式」がアンドロマリウス戦に参戦。事実上ヒロインXに対する最強のストッパーという位置付けを確立してしまった。

また、CCCコラボにはシナリオでこそ登場しないが、EXTRA原作再現で裏ボスとして登場した。
名義はEXTRA準拠で"MONSTER"。最初はアサシンの式が相手で、ゲージをBreakすることでセイバーの「両儀式」にチェンジする。
とにかく宝具で即死を連発してくる上、「直死の魔眼」による無敵貫通もあるため無敵や回避で凌ぐのも難しい。おまけに防御無視なのでバフを持って無理矢理耐えることもできず、セイバーの時は全体宝具なのであっという間に全滅する。加えてアサシンの場合はチャージ増加と「心眼」による回避、セイバーの場合はBreakスキルによるほぼ確定クリティカルも痛い。
総じて裏ボスに恥じない難敵になっている。
なお、メインインタールード版には登場しない。

2019水着イベには刀を持っているためかメインシナリオ後の裏ボスとしてセイバーの式が参戦。この時は開始時に敵全体に即死耐性ダウン、Breakで自身に即死確率アップを付与して何が何でも即死を通しにくる。特攻礼装があるので宝具の前に倒しきりたいところ。
型月ドル箱ヒロインのバニー版が実装されたからか首切りバニーの簡易霊衣を持ち出してきた。しかも再臨に応じて3種類ある。そんなことしていいのか根源接続者。
おまけにバニー状態ではケモノ科属性が追加されるのでどこぞの調教師と相性が良くなる不思議。




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最終更新:2024年01月05日 10:53

*1 要は剣道五段。ただし両儀家で修めたのは「剣術」なため剣道の段位を持っているかは不明。

*2 本編中では触れられていないが、「未来福音 Extra chorus」に鮮花の届けたコンビニ弁当を一瞥するなり押しやる描写がある。

*3 後述するFGOでは「私」になっている。

*4 トラックの衝撃によって起きなかったのでなく、肉体が無極の状態に陥ったため、動きようがなかったのだと思われる。荒耶宗蓮の起源ではないが、完全な「制止」状態だったのだ。実際、肉体面の変化・成長がないと診断されている(なぜか髪だけは伸びていた)。

*5 同年4月に実装された、過去の配布サーヴァントやその強化アイテムと交換できるアイテム