ゲキトージャ

登録日:2011/12/06 Tue 21:54:29
更新日:2024/04/14 Sun 18:52:22
所要時間:約 15 分で読めます






修行 その2

巨大になるゲキワザを学びたいレツ。

そのためには、ジャンに激獣拳を教えなければならないが……?

次回!


ワキワキ!獣拳(じゅうけん)合体(がったい)


ゲキトージャ、バーニングアップ!!










ゲキトージャ、バーニングアップ!!



ゲキトージャとは、スーパー戦隊シリーズ第31作『獣拳戦隊ゲキレンジャー』に登場する戦隊ロボの名称である。
搭乗者はゲキレッドゲキイエローゲキブルーの3名。


【基礎スペック】

分類:巨大拳士
全高:52m
全幅:32m
重量:2100t
スピード:510km/h
出力:1500万馬力


【概要】

ゲキレンジャー達が、自らの激気(ゲキ)によって編み出す激気技(ゲキワザ)「来来獣」により召喚されたゲキビーストと一体化し、重ね合わせる激気技「獣拳合体」を発動させる事で完成する獣拳巨人。
つまり、正確にはロボットではなく、巨大な激気の塊
本来、激獣拳には激気によって巨大な分身を生成する激気技「倍倍分身拳」が存在するが、未熟故にこれを使えないゲキレンジャーが自分たちなりにアレンジし、
「互いに足りない部分を補い合い、『心』『技』『力』という3人の長所を組み合わせた三位一体の巨大拳士となって戦う」という結論にたどり着いた事により生み出された存在である。

合体する際、クラッキング音が生々しく響く。

コクピットに当たる空間激気(げき)闘場(とうば)は胸に存在し、搭乗したゲキレンジャー達は内部で技を繰り出す事で獣拳巨人を操縦する。
なにこのモビルトレースシステム

1号ロボらしからぬスマートな外見に違わない身軽さが強みだが、3人が実際に融合している性質上、息が合わなければ能力が低下する上に、3人のうち誰かが毒などで受けているダメージや苦痛も共有してしまうのが弱点。
また、機械が使われていないせいか、『特捜戦隊デカレンジャー』の1号ロボ「デカレンジャーロボ」に比べて7mも全高が高いにもかかわらず、重量は半分以下。
まあ、どこぞの鳥人戦隊の風船ロボ程ではないが。

例年の1号ロボと異なりをデフォルト装備しておらず、戦闘は徒手空拳や後述する「獣拳武装」で行う。
なお、剣を装備しない1号ロボは『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』のルパンカイザー及びパトカイザー*1が登場するまではシリーズで唯一の個性であった。

巨大戦が始まるとどこからともなく激獣フライ拳のバエが実況に現れるため、いわゆるロボソンは存在しない。
これは2号ロボのゲキファイヤーや3号ロボのサイダイオーも同様。


【武装】

ゲキセツコン
ゲキビースト3体の尻尾を繋ぎ合わせた棒術の棍
三節棍のように折り曲げる事も可能。
元々使用回数が少ない上、「獣拳武装」が実装されてからは本格的に使われなくなった。


必殺技

大頑頑拳
上半身を高速回転させて連続パンチを繰り出す。
拳で殴ってるのでダブルラリアットではない。
ヒット後、ゲキレンジャーが「ゲキ!ゲキ!ゲキ!ゲキ!」と叫んだ後、「獣拳は、正義の証!正しき者は、必ず勝つ!!」と言い放った後、臨獣殿拳士が石化して砕け散るのが巨大戦の〆だった。

大頑頑脚
下半身を高速回転させてドロップキックを繰り出す。

大分分脚
ジャンプ後、空中でスピンしながら回転蹴りを繰り出す。


【ゲキビースト】

激気が獣拳拳士の流派のモチーフとなった動物の姿を取った存在。
激気技「来来獣」により実体化する他、各々の激気技のエフェクトとして出現する事も多い。

ゲキタイガー

全高:22.5m
全幅:32.7m
全長:49.7m
重量:1400t
スピード:420km/h
出力:900万馬力

ゲキレッドが発現するトラ型のゲキビースト。
パワーと柔軟性に優れ、前足の爪が最大の武器。
激気技「砲砲弾」ではその名の通り、砲弾のような強烈な一撃を繰り出す。
ゲキトージャの大部分(大腿部から上)を形成する。


ゲキチーター

全高:20.4m
全幅:12.4m
全長:38.8m
重量:350t
スピード:600km/h
出力:300万馬力

ゲキイエローが発現するチーター型のゲキビースト。
スピードに優れており、激気技「瞬瞬弾」では目にも止まらぬスピードで敵を蹴散らす。
ゲキトージャの右足を形成する。


ゲキジャガー

全高:19.1m
全幅:12.4m
全長:44.7m
重量:350t
スピード:510km/h
出力:300万馬力

ゲキブルーが発現するヒョウ型のゲキビースト。
カラーリングと両目に施されたゴーグルを除けば、ほぼゲキチーターと同じ見た目。
機動力に優れており、激気技「転転弾」では車輪の如き高速回転で敵を薙ぎ倒す。
ゲキトージャの左足を形成する。

◎獣拳武装用ゲキビースト

ゲキレンジャー達が拳聖との修業で他流派を習得した事により、新たに発現したゲキビースト。
激気技「獣拳武装」により、ゲキトージャの装備へと変形、装着される。

ゲキエレファント

全高:22m
全幅:22m
全長:32m
重量:1800t
スピード:360km/h
出力:200万馬力

激獣エレファント拳を習得したゲキイエローが発現したゾウ型のゲキビースト。
鼻先で固有武器「エレハンマーボール」をぶん投げて攻撃する。

ゲキエレファントージャ
全高:53.8m
全幅:46.4m
全長:16m
重量:4200t
スピード:420km/h
出力:2100万馬力

ゲキエレファントを頭部、肩、右腕に装着したゲキトージャ。
ゲキエレファントの頭部とエレハンマーボールが一体化した「エレハンマー」は直径10.2m、重量300tを誇り、これによる鎖鉄球術が武器。
必殺技は上半身を高速回転させた勢いでエレハンマーを叩き付ける「大頑頑丸」


ゲキバット

全高:19.7m
全幅:79.1m(両翼の幅)
重量:990t
スピード:マッハ3
出力:660万馬力

激獣バット拳を習得したゲキブルーが発現したコウモリ型のゲキビースト。
全ゲキビースト中唯一飛行能力を有し、ミサイル「ゲキミサイル」での爆撃を得意とする。

ゲキバットージャ
全高:58.5m
全幅:65m(両翼の幅)
全長:21.2m
重量:3000t
スピード:マッハ2
出力:2100万馬力

ゲキバットを頭部、背中に装着したゲキトージャ。
飛行能力と本体から分離した翼による鉄扇術で戦う。
必殺技は上半身の高速回転で発生させた竜巻で敵を吹き飛ばし、空中で両断する「大分分扇」と、空中で舞い上がりながら敵を連続で斬る「扇扇断斬」


ゲキシャーク

全高:18.7m
全幅:29.7m
全長:51.2m
重量:990t
スピード:90ノット
出力:900万馬力

激獣シャーク拳を習得したゲキレッドが発現したサメ型のゲキビースト。
水中を自在に泳ぎ回り、突進や噛み付きはゲキトージャすら追い込む程。
登場早々敵に取り憑かれてゲキトージャに襲いかかる醜態を晒し、召喚を指示したシャッキー・チェンが叱られる原因となった。

ゲキシャークトージャ
全高:65.5m
全幅:45.5m
全長:16m
重量:3090t
スピード:120ノット
出力:2400万馬力

ゲキシャークを頭部、両腕に装着したゲキトージャ。ムダに頭がでかいのが特徴。
尾びれを分割した刃「シャークセイバー」による二刀流と水中戦が得意。
必殺技は頭上にシャークセイバーを構え、キリモミ回転で突っ込むスーパー頭突き「大頑頑斬」


ゲキウルフ

全高:33.6m
全幅:12.4m
全長:41m
重量:350t
スピード:600km/h
出力:800万馬力

ゲキバイオレット紫激気(シゲキ)から生み出したオオカミ型のゲキビースト。
巨大なカッター状の尻尾「ウルフカッター」が武器。

ゲキトージャウルフ
ゲキチーターの代わりにゲキウルフを右足とした新たな「獣拳合体」形態。
ウルフカッターが装備された右足の蹴りは強烈の一言。
初回は重傷を負ったゲキイエローの代打としての合体だったが、2回目からはゲキバイオレットがゲキタイガー、ゲキジャガーをコピーし、1人で合体出来るようになった。
1号ロボを追加戦士用ロボとして流用したわけである。
ちなみに、バエは本形態が一番のお気に入り。
必殺技はウルフカッターを足先のゲキウルフの口にくわえさせ、蹴りの要領で飛ばす「大狼狼脚」

ゲキバットージャウルフ
ゲキバットージャのウルフ版。
能力はゲキバットージャとほぼ共通。
必殺技は下半身の高速回転と共に放つドロップキック「大脚」そこ、「大頑頑脚と同じじゃん」って言わない!


サイダイン

全高:52m
全幅:58m
全長:103m
重量:3800t
スピード:600km/h
出力:3500万馬力

獣拳の開祖ブルーサ・イーが操獣刀で一刀掘りした石像にブルーサの激気魂が乗り移り、動き出した「獣拳神」。
つまり、厳密にはゲキビーストとは異なる存在。
獣拳巨神サイダイオーに変形し、獣拳を学ぶ者の素質を引き出す「獣力開花」を引き起こす。
基本的にはブルーサの魂を受け継ぐゲキチョッパーの意志で操作されるが、あくまで「ケンが一番向いている」というだけで彼専用というわけではなく、修行その39では真咲美希が操獣刀を手にして操った。

サイダイゲキトージャ
サイダインにゲキトージャが合体、ゲキチーター、ゲキジャガーが脇を固め、ゲキウルフが背中に飛び乗った、最強の獣拳合体形態。
……というより、合体しているのは実質上半身のゲキタイガーのみ。
必殺技はゲキトージャの高速回転とチーター、ジャガー、ウルフの突撃で発生した巨大竜巻に敵を巻き込んでの連続攻撃の後、サイダインがトドメを刺す


【リンビースト】

臨獣拳士が臨技(リンギ)「招来獣」で召喚した、臨獣拳版ゲキビースト。
先述の通り、獣拳合体は元々間に合わせの巨大化法として編み出されたものであり、リンビーストのみでの獣拳合体は存在しない。
三拳魔に学べば新たなリンビーストも増えるのかもしれないが、明確には設定されていない。

リンライオン

全高:22.8m
全幅:15.6m
全長:51.4m
重量:1200t
スピード:600km/h
出力:1300万馬力

黒獅子リオが発現したライオン型のリンビースト。
変身シーン及び臨技「剛勇吼波」等でその姿が確認出来る。
規格外なサイダインを除けば、紛れもなく最強のビースト。
口から臨気の衝撃波「獅子吼」を放つ。


リンカメレオン

全高:5.2m
全幅:10m
全長:16.3m
重量:200t
スピード:500km/h
出力:200万馬力

獣人メレが発現するカメレオン型のリンビースト。
リンライオンとは異なり、臨技での出番は一切無し。
全ビースト中最も小柄な体躯ながら、無限に伸びる舌を武器にトリッキーな戦法を用いる。


ゲキトージャ

全高:53m
全幅:50m
全長:21.5m
重量:3500t
スピード:550km/h
出力:3000万馬力

映画『電影版 獣拳戦隊ゲキレンジャー ネイネイ!ホウホウ!香港大決戦』にて初登場。
ゲキトージャにリンビースト2体が「呉越同舟獣拳合体」により一体化した姿。
「リンカメレオンさんは左腕にしがみついてるだけ」とか言ってはいけない
武器はリンライオンの尻尾が変形した「激臨剣」
ゲキトージャの派生形態で唯一の手持ちの剣を持った姿であり、逆三角形型のマッシブなフォルムや胸のライオンフェイスなど、異色づくめな基本形態に対していかにもな「王道の動物系戦隊ロボ」的な外見が特徴。
必殺技はアンコウの吊るし切り……ではなく、上半身を高速回転させて飛び蹴りの態勢から激臨剣で切り刻む斬」

ゲキトージャウルフ

Vシネマ『獣拳戦隊ゲキレンジャーVSボウケンジャー』に登場。
ゲキトージャウルフにリンビーストが「呉越同舟獣拳合体」により一体化した姿。
その実力はアルティメットダイボウケンを苦戦させたパチャカマック12世をも圧倒する程。
必殺技は大狼狼脚と激激臨臨斬の二段攻撃「激狼狼

サイダイゲキトージャ

ゲキレンジャーと臨獣殿、二つの獣拳が一つとなり誕生した、究極の獣拳巨人。
登場は終盤と映画『炎神戦隊ゴーオンジャーVSゲキレンジャー』の2回のみだが、その存在感は正に最強。
必殺技はサイダインの角で打ち上げた敵にチーター、ジャガー、ウルフの連撃とゲキリントージャの激激臨臨斬で追撃を加える


【その後のスーパー戦隊シリーズでの登場】

海賊戦隊ゴーカイジャー

第7話でゲキレンジャーの大いなる力により、ゴーカイオーからゲキトージャを構成するゲキタイガー・ゲキチーター・ゲキジャガーに加え、ゲキウルフとサイダインの5体ものゲキビーストの幻影を召喚。
必殺技「ゴーカイ大激激獣」を放ち、行動隊長パチャカマック13世を倒した。

映画『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦

人々の想いが玩具に宿って姿を変えた歴代戦隊のロボの1体として実体化。
ゲキトージャはバイオロボグレートファイブと共に天装戦隊ゴセイジャーの宿敵・彗星のブレドランと交戦した。
なお、通常のゲキト―ジャが登場したのは本編の第25話(2007年8月19日放映)以来、実に4年ぶりだった。

映画『特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE

メガゾードキーの力でゴーバスターエースがゲキトージャにゴーカイチェンジ。
ちなみに『特命戦隊ゴーバスターズ』という作品は『ゲキレンジャー』同様、「初期メンバーは赤青黄(紅一点)の3人戦隊」「ゴーバスターエースとゲキトージャはネコ科繋がり」という繋がりがある。


【玩具について】

バンダイから放送当時発売されていた玩具「DX獣拳合体ゲキトージャ」は、劇中と同様ゲキタイガー、ゲキチーター、ゲキジャガーが合体。
ゲキタイガーの背中に電池ボックスを内蔵しているためか、異様にデカい

ゲキトージャに合体後、スイッチを入れると電動ギミックが発動し、必殺技の動きを再現。
背中のスイッチを押すと上半身が大回転、両拳部が発光する。腰部のスイッチを押すと腰から下が回転する。
これらのギミックは『パワーレンジャーシリーズ』において発売されたフィギュア「スピンモーフィンシリーズ」がヒントとなっている模様。

別売りのゲキビースト各種との獣拳武装もバッチリ……なのだが、
前年度の『轟轟戦隊ボウケンジャー』の轟轟合体シリーズがゴーゴービークル単体でも遊べるギミックを持っていたり、
(腕換装しかできないサイレンビルダーダイボイジャーはともかく)余剰パーツを残さない合体方式だったのに比べると、合体しないと遊べないのが難点。

最終合体に武装ゲキビーストと2号ロボたるゲキファイヤー組(ゴリラ、ペンギン、ガゼル)が余る、
電動ギミックも2003年のアバレンオーを中心にドリルやらノコギリやらが可動した『爆竜戦隊アバレンジャー』の爆竜アクションシリーズに比べると上半身と下半身が回転するだけ……と微妙にしょぼい。
ゲキバットージャ状態では翼が常にくっついた状態を保っており、劇中のように翼を分離して鉄扇のように持たせる事も出来ない。
また、本編ではこれでもかと存在感を見せつけた理央メレコンビのリンビーストもゲキトージャの強化用に留まっており、ロボに合体せず単体で遊べないという残念さにも拍車がかかってしまった。

とはいえ、当時発売された食玩ミニプラシリーズは00年代戦隊のミニプラの中でも屈指の出来のよさ。
合体後も各関節が可動し、獣拳武装を再現しているので、DX玩具よりもそちらに流れるのが多かったらしい……。
ただ、ミニプラのリンライオンには金プラが使用されており、経年劣化で破損しやすいので持っている人は注意。


【余談】

上記の通りロボソンがないため、スーパー戦隊シリーズ45作品記念の『合体魂〜昭和・平成・令和 スーパー戦隊シリーズ ロボットソング大全〜』では、パッケージにゲキトージャは描かれているのに、『ゲキレンジャー』関連の曲は一切入ってない。
なお、同じくロボソンがない『電子戦隊デンジマン』はデンジタイガーのテーマ曲「ゴーゴーデンジタイガー」が収録され、
更にはロボソンですらない爆竜3体のキャラソンである「爆竜マンボDEテラ!ケラ!プラ!」も収録されており、
なんなら替え歌でロボソンにした「ジュウオウザワールド(トウサイジュウオーバージョン)」、「エックスエンペラー M・A・X POWER」もボーナストラック扱いで収録されているため、『ゲキレンジャー』だけ非常に浮いてしまっている。

ちなみに放送当時の玩具CMはミュージカル調であり、ファンの間ではこのCMソングが便宜上のロボソンとして扱われる事もある。


追記、修正は「ゲキトージャ、WIN!!」のポーズの後にお願いします。

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最終更新:2024年04月14日 18:52

*1 前者はマシンガンと丸ノコ、後者は警棒と大砲が武器。