No.101 S・H・Ark Knight

登録日:2013/12/11 12:00:06
更新日:2023/08/29 Tue 07:36:26
所要時間:約 3 分で読めます






現れろ!No.101!
満たされぬ魂を乗せた方舟よ。光届かぬ深淵より浮上せよ!

S・H・Ark Knight(サイレント・オナーズ・アーク・ナイト)


No.(ナンバーズ)101 S・H・Ark Knight(サイレント・オナーズ・アーク・ナイト)とは遊戯王OCGよりLEGACY OF THE VALIANTで登場した水属性・水族のエクシーズモンスター。
バリアン七皇であるナッシュこと神代凌牙の使用するエクシーズモンスターの一枚である。


【テキスト】

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/水属性/水族/攻2100/守1000
レベル4モンスター×2
「No.101 S・H・Ark Knight」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのX素材を2つ取り除き、相手フィールドの特殊召喚された表側攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをこのカードの下に重ねてX素材とする。
(2):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードのX素材を1つ取り除く事ができる。


【概要】

アニメ遊戯王ZEXALのⅡにおいて物語の中核になっているバリアン
そのバリアンのリーダーでありベクターによって行方不明になっていたナッシュの使用するカードこそNo.101 S・H・Ark Knihgtである。
ドン・サウザンドによりもたらされた「オーバーハンドレッド・ナンバーズ」と呼ばれる100より上のナンバーズの一枚でもある。

名前の「オナーズ(Honors)」は、「名誉・尊敬・信義」を意味する「Honor」の複数形であり、ほかに「切り札」の意味も加わる。
バリアン七皇のリーダー・ナッシュのエースカードであるこのカードは、まさに切り札と言えるだろう。

「アーク(Ark)」は有名だが「方舟」である。ジャンプでは「怒り、嘆き、悲しみを背負った名誉の方舟」と紹介されていた。

「S・H・Ark」を並べると「Shark(シャーク)」と神代凌牙の異名になるが、
アニメ公式サイトの「必勝!モンスターアカデミー」では「バリアンになっても凌牙としての気持ちがどこかに残っているのかも」と言われている。
……RUMドン・サウザンドの力を最大限発揮するとDがついてシャークじゃなくなるあたり、やるせない。


さて、オーバーハンドレッドナンバーズは設定に恥じず、その効果はどれもなかなか強力なものがある(某パラディオスでおkなグローリアスヘイロー!に目を背けつつ)。
カード化された際も調整こそされていたが原型は完全に残っておりどれもそれなりに優秀なカード群であった。
そしてそのリーダーの使用するカードはどうなのかと言うとアニメではこんな効果であった。


エクシーズ・効果モンスター
ランク4/水属性/水族/攻2100/守1000
レベル4モンスター×2
このカードは「No」と名の付いたカード以外では戦闘破壊されない。
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、相手フィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターをこのカードの下に重ねてエクシーズ素材とする。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
また、フィールド上のこのカードが破壊される場合、代わりにこのカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事ができる。


平たく言えば、エクシーズ素材1つ切って相手をエクシーズ素材にするので実質ノーコストと化す非破壊除去効果、
そんな有り余ってるエクシーズ素材を消費する破壊耐性を持ち、そこにナンバーズの共通耐性まで合わさるというバケモノエクシーズであった。
なので「またシャークさん弱体化フラグww」「原型残らないだろこれww」とまで言われていたが、そんな予想は裏切られることとなった。

確かに弱体化はされたのだが、ナンバーズの共通耐性を除くと
  • 「取り除く素材が2つに増加」
  • 「攻撃表示に加えて、特殊召喚されたモンスター限定」
これだけで、固有の耐性効果についてはノータッチ。
除去対象にするモンスターなど大抵攻撃表示だし大抵特殊召喚されているので仮想敵は非常に幅広く、大抵の相手なら吸収範囲にしてしまえる。
そして「エクシーズ素材にする」という除去方法はそれ自体が非常に強力。
破壊耐性を突破できるのはもちろん、エクシーズ召喚時の処理を思い出していただければわかる通り、フィールドからエクシーズ素材になったカードはフィールドを離れた扱いにならないため、対処不能でおなじみアブソルートzeroの「フィールドを離れた時」の効果まで封殺する事ができるのである。

しかも縛り無しのレベル4×2と言うのがまた非常に出しやすい条件であり、守備・低攻撃力狩りのエキスパートなコーン号なんかも使えば対象耐性でもない限りはほぼどんなモンスターでも簡単に処理できる。
相手が大量展開してきた時に強いヴェルズビュートも合わせ、このカードの登場で汎用ランク4に隙はなくなったと言っても過言ではない。

そもそもこのカードの登場当時の汎用ランク4の除去要員なんて
とかだったのである。そんな状況からのコレ、とんでもないランクアップである。

消費素材が2つになったことで1回効果を使った時点で実質打ち止めとなるが、1回分の破壊耐性は残っている状態になる。
攻撃力はランク4にしては弱めのサイドララインなのでぶっちゃけ気休め程度の戦力ではあるが、
除去で仕事を果たしたカードがついでのように戦線を維持してくれるのは侮れない。
戦闘や場持ちが本分のカードとは比べ物にならないが、このカードは除去要員なのだから十分に優秀である。

ちなみにちゃんと水属性なのでシャークさんデッキだと
何気にダブルフィン・シャークに対応したりするのでこいつ一枚から出てきたりするのも覚えておこう。
……と言うかランク4の汎用なのでアクセス手段は数えきれないほど存在するのだが。


もちろん弱点もいくつかある。

まず、エフェクト・ヴェーラー幽鬼うさぎに弱い。
ヴェーラーに弱い事自体はスペルスピード1の効果モンスター全般に言えるが、このカードの場合は素材を2つ使うので、効果を無効にされて吸収出来ないとエクシーズ素材が0になる。もちろん耐性も無くなってしまう。
しかもステータスもランク4にしては低いので、ヴェーラーが余計に刺さるのである。
また、効果にチェーンして幽鬼うさぎを使用されると、このカードは破壊され、除去も不発してしまう。
なぜなら、幽鬼うさぎの効果解決時にはエクシーズ素材を持っておらず、本体がいなくなった以上エクシーズ素材にはできないためである。

また、守備表示モンスターには通用しないと言う問題点もある。
普通は攻撃表示で出てくると言っていいが、例えば先攻1ターン目だとか、ソウル・チャージ使用後とかの攻撃できないターンならステータス次第で守備表示の選択肢は十分ある。
そして、このカードが環境で存在感を示したからこそ、このカードを警戒して守備表示にするプレイングが出てきてしまうのだ。
またギャラクシーアイズ FA・フォトン・ドラゴンのように守備力の高いモンスターに攻撃後エクシーズチェンジされる場合もある。

何度も言及しているが、攻撃力が微妙なのは無視できない弱点。
まあ、ランク4では攻撃力が2000を割るような者もちょくちょくいるし、同じ除去系ならコーン号は同じ2100、後述のカステルも2000なので
大型モンスターとしての基準での話にすぎず、同系統のモンスターの中なら決して低くはない。

ちなみにエクシーズにする効果は「コントロール奪取」の一種である。
滅多にいないが、コントロールを変更できないモンスターを吸収することが出来ないので注意。



その圧倒的な性能でマエストロークなどを一瞬でエクストラデッキから消し去ったこのカードだが、程なくしてライバルが出現した。
鳥銃士カステルである。

カステルは、守備表示モンスターや魔法・罠カードにも対応している上により再利用されにくい「デッキに戻す」効果(とフィールドのモンスターを裏側守備表示にする効果)を持つ。
こちらは総合的な性能こそ高いが、肝心要の除去としての信頼性という1点で譲っており、程なくして採用率はあちらの方が優勢に。
必須級の最強エクシーズとされたこのカードは、わずか半年程度で二番手に成り下がってしまった。
そして多種多様なカードを擁するランク4で役割の被るカードに割ける枠はなかなかなく、リンク召喚の登場以後はエクシーズ特化デッキでもさらに枠を詰める必要が出てしまった。

こちらの長所としては、破壊耐性があるため、効果を使用した後も壁もしくは除去の的になってくれる点。
また、奈落や激流葬などの召喚反応罠を使われても、吸収効果は使えなくなるが「耐性1回持ちの攻撃力2100」として残ってくれる。
この点は天霆號アーゼウスでリセットしたい場合に便利であり、アーゼウスの登場でX素材が残りづらいカステルに対する明確な優位点を得ることとなった。
どうしても全体除去したい時には、吸収効果を使わず耐性を活かした自爆特攻から素材2枚持ちのアーゼウスを出すというルートも可能。

あと、アブソルートZeroなどのフィールドから離れると効果が発動するエクストラデッキのカード相手でもこちらに軍配が上がっていたが、第11期のルール変更により現在はカステルでも無効化可能になっている。
なお地縛神 Aslla piscu等のメインデッキのカードの場合はカステルのデッキに戻す効果でも効果の発動を封じられた*1

種族や属性の差は優劣をつけられないが、No.であり対応する強力なCNo.も有しているという点は明確に勝っている。
No.系のサポートカードを扱うデッキなら当然優先順位は上がる。

総じて、「守備的なアークナイト、攻撃的なカステル」と言う事が出来るだろうか。



追記・修正はバリアル・フォーゼしてお願いします。


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最終更新:2023年08月29日 07:36

*1 これはメインデッキではナーガなどの一部のモンスターを除いてモンスター効果は発動しないという裁定になっているため