バトルフィーバーロボ

登録日:2011/07/10 Sun 12:37:04
更新日:2024/04/19 Fri 16:02:44NEW!
所要時間:約 6 分で読めます




※推奨BGM:「バトルフィーバーJ」


坂口「この償いはきっとする。俺を信じてくれ!」

エゴスのやり方はどこまでも汚かった!

卑劣な手段でバトルフィーバーの秘密を聞き出したエゴスは、
力と獰猛この上ないバッファローロボットで粉砕せんとするのであった!


ロボット

 大空中戦


みんなで見よう、バトルフィーバーJ!








鉄山将軍「一刻の猶予がならん!巨大ロボット・バトルフィーバーを出撃させる。お前たちは、巨大ロボット『バトルフィーバー』に乗り込み、エゴスの悪魔ロボットと戦うのだ!」


将軍!バトルフィーバーロボが完成したんですか?

鉄山将軍「うむ。操縦は、コントロールタワーから私が指令する。急いでカプセルに乗れ。早く行け!」

一同「はっ!」











バトルフィーバーロボとは、スーパー戦隊シリーズ第3作『バトルフィーバーJ』に登場する巨大ロボットの名前である。
劇中では上記の通り、「巨大ロボット・バトルフィーバー」と呼ばれる場合もある。ある意味では44年後を先取っていると言えなくもない

本項目は、当機を搭載する万能戦艦・バトルシャークについても記載する。

目次

◆概要

倉間鉄山将軍の設計・指揮の元、国防省が総力を結集して造り上げたバトルフィーバー隊の切札。
それが、万能戦艦・バトルシャークと巨大戦闘ロボット・バトルフィーバーである。
特に、後者は長い歴史を持つスーパー戦隊シリーズ初のスーパー戦隊が乗り込んで戦う巨大ロボットである。

この頃はまだ変形機構や合体機能のような目立つギミックは無いが、かえってそれが単体のロボットとしての完成度を高めていて、歴代戦隊ロボの中でも少々異質で、孤高の存在感を放っている。
ちなみに上半身は日本の鎧武者、下半身は西洋の鎧騎士をイメージしたデザインとなっている。
世界の国々をモチーフとした本作のコンセプトにマッチしたデザインと言えよう。


鉄山将軍「全計器・オートコントロールに作動!

戦艦・バトルシャーク発進!

諸君、健闘を祈る!」

◆バトルシャーク

全長:150m
体重:5000t(バトルフィーバーロボ格納時は8000t)
飛行速度:マッハ5

バトルフィーバー隊の移動要塞ともいえる万能戦艦。
海底移動基地・ビッグベーサーからハッチが展開、そこから発進し海底浮上。秘密結社エゴスの悪魔ロボットが暴れる戦場へと向かう。
基本的にオートコントロールで行うが、状況に応じてバトルフィーバー隊も搭乗可能。その際、ジャパンが艦長的存在で、コサックとケニアが兵装、フランスとミスアメリカが索敵を担当する。

バトルシャークには国防省が持てる限りの最新鋭の装備が積まれており、エゴス戦闘機を迎撃する際に各武装が展開。
エンジン部からの船尾ミサイルと爆雷、翼部からのウイングミサイル、そして機首部からの超熱線砲・ナバロン砲といった装備で迎え撃つ。
甲板部には伸縮自在のマジックハンドが仕込まれており、エゴスロボットの脚を封じることも可能。
後述するバトルフィーバーロボ出撃後は、状況に応じた各種武装を射出する移動倉庫的役割を持つ。

この存在を危険視したエゴスは第6話「万能戦艦発進せよ」にて「ホコラ作戦」を実行。
怪電波を流して潜入したドグウ怪人が国防省の大古岬レーダー基地を占領、コントロールタワーからイタチみたいなおじちゃんヘッダー将軍がニセの情報を垂れ流してドグウロボットのいる戦場の到着を遅れさせた。
同話ではバトルフィーバー隊の中原ケイコ隊員と青葉ミドリが搭乗していたが、慣れない操縦に四苦八苦。あれやこれやと計器を操作していた。



鉄山将軍「『巨大ロボット・バトルフィーバー』にチェンジするんだ!
『BFC』を押せ!」

BFC、スイッチオン!!

出典:バトルフィーバーJ/東映/第6話「万能戦艦発進せよ」/1979年3月10日放送

◆バトルフィーバーロボ

全高:58m
体重:3000t
飛行速度:マッハ10
出力:500hp/t


◆概要

倉間鉄山将軍設計・指揮の元、国防省が総力を結集して造り上げたバトルフィーバー隊の切札的巨大戦闘ロボット。
そして、長い歴史を持つスーパー戦隊シリーズ初の戦士が乗り込んで戦う巨大ロボットである。

この頃はまだ変形機構や合体機能のような目立つギミックは無いが、かえってそれが単体のロボットとしての完成度を高めており、歴代戦隊ロボの中でも少々異質で、孤高の存在感を放っている。
ちなみに上半身は日本の鎧武者、下半身は西洋の鎧騎士をイメージしたデザインとなっている。
世界の国々をモチーフとした本作のコンセプトにマッチしたデザインと言えよう。

普段は巨大母艦バトルシャーク内部に格納されており、出動時には現場まで輸送されて空中で射出、自動で地上に降り立つ。
バトルフィーバー隊はこれに向かって「ジェットオン!」の掛け声を合図に腰のハッチから乗り込んで頭部のコックピットから操縦を行うのだ。

基本的に操縦は5人で行うが、バトルジャパン1人でも操縦が可能。
この為に後半からはエゴス怪人と悪魔ロボの二面作戦にはバトルジャパンのバトルフィーバーロボと他の4人に分かれて戦う場面も多々あった。


ちなみに登場初期はシートベルトが装備されておらず、倒れた衝撃でバトルフィーバー隊の面々がコックピットから投げ出されたことさえあった。
流石に危なかったためか、第11話「ペット誘拐大事件」から4点式シートベルトが備え付けられた。

ボディは世界で最も軽く、強度の高い金属であるISO合金製であり、巨体ながら機敏な動きが可能。
飛行能力も備えており、マッハ10のスピードで空を駆け、空中戦もお手の物。

登場自体は第1話「突撃!! 球場へ走れ」からだが、設計図を巡る秘密結社エゴスとの攻防の末に第5話「ロボット大空中戦」で完成。
同じく完成したエゴスの最初の悪魔ロボット・バッファローロボットとの戦いで初陣を飾った。
それ以降も細かい改良を加えられつつ、サタンエゴスを倒すまで戦い抜いた。


◆主な装備

非常に多彩な武器を持つが、その殆どはバトルシャークに収納されており、ロボ自体にはソードフィーバーとチェーンクラッシャーとクロスターン(未使用)しかない。
これは当初からバトルシャークとのコンビネーションを前提として開発されたからである。

ソードフィーバー
両脚のホルスターに装備された、クナイ型のダガー。
起爆装置が内蔵されており、必殺技である「クロスフィーバー」の際に使用される。
バトルフィーバーロボが常備している数少ない武器。

電光剣
バトルシャークから鞘に収められて投下される巨大な日本刀
刀身には「電光剣」、柄にはバトルフィーバー隊のメンバーを表す「ACFKJ*1」と刻まれている。
電気と宇宙エネルギーを吸収することが出来る為、攻撃以外に防御にも使われる。

フィーバーアックス
巨大な。初期には投げて使うことが多かった。

スティックアタッカー
。柄の端には防御に使うトゲ付きの円環がある。
取り回しが良かったのか、必殺武器以外では最も使用された。

チェーンクラッシャー
両手首に内蔵されたISO合金製の鎖。悪魔ロボットに絡ませて武器を奪ったり転倒させる。

アタックランサー
こちらは三又の槍。厚さ12mの鉄板を貫く威力がある。
チェーンクラッシャーと繋げて豪快に振り回したこともある。

バトルシールド
バトルフィーバー隊のロゴと赤い円が書かれたISO合金製の長方形型の
その耐熱温度は2万8千度である他、投げつけて使用した事もある。

ケーンノッカー
バトルシャークから投下される錫杖。
第24話「涙!ダイアン倒る」のドラキュラロボ戦にのみ使用された。

ナックルパンチャー
巨大メリケンサック。劇中未使用。

クロスターン
頭部に装備された角。
戦闘時にはこれを取り外してブーメランのように扱う事が可能だが、劇中未使用。

日本刀(正式名称不明)
上述の電光剣とは別の巨大な日本刀。最初期に敵ロボットとの白兵戦で使用されていた。
最終盤でも幽霊ドグウロボット戦で久々に用いられている(過去登場話の流用)。


◆必殺技

クロスフィーバー
ソードフィーバーを数度交差して打ち鳴らすことで起爆装置を作動、相手に投げて突き刺して爆破する技。
電光剣・唐竹割り登場前の第1クールでは決め技として使用。第14話「美女と野獣の結婚」からBGMが流れるようになった。
中期以降は繋ぎ技として使用されたが、最終決戦時の幽霊悪魔ロボやヘッダーロボット、サタンエゴスには通用しなかった。
ちなみに、初期と後期ではソードフィーバーを交差させる際のポーズが違う*2

電光剣・唐竹割り
第15話「エゴスの地獄料理」から終盤に掛けて使用された必殺技。
電光剣を眠狂四郎の円月殺法ばりに回転させて宇宙エネルギーを刀身に集め、上段から一刀両断する。
剣の名人である鉄山将軍の得意技を基に編み出されたもので、劇中では鉄山将軍、そして彼に伝授された渚マリアも等身大で披露している。
主にクロスフィーバーから繋いで殆どの悪魔ロボを倒したが、ヘッダーロボットには破られた。
2019年の『スーパー戦隊最強バトル!!』では、何とトッキュウ5号が自身のイマジネーションでこの技を使用している*3

バトルフィーバーパワー
電光剣・唐竹割りが通じないヘッダーロボットを倒した技*4
鉄山将軍が基地からゲージを操作し、ロボの全エネルギーを電光剣に収束させた後、横薙ぎで一閃する。

電光剣ロケッター
電光剣に宇宙エネルギーを漲らせ、ロケット噴射による加速を利用して投げつける。
最終回「英雄たちの交響曲(シンフォニー)」でのみ使用された最強最後の大技で、見事サタンエゴスを倒した。
後にゴーグルロボグレートファイブファイブロボギャラクシーメガも同様の技を使用したことがある。


◆その他の作品でのバトルフィーバーロボ

第44話「大脱走・ヘリ爆破」では、嵐山長官の設計した新兵器として、バトルフィーバーロボの設計図が流用されている(ただし、設計図のみでロボ自体は未登場)。
このため、「嵐山長官がバトルフィーバーロボの開発に関わっていた可能性がある」あるいは「時系列的には『デンジマン』→『サンバルカン』(この2作の順番は劇中で明言)→『バトルフィーバーJ』の順番ではないか?」とファンの間で指摘されることもある*5が、何分視聴者の想像の範疇なのであまり鵜呑みにしないように。

特別編(第51話)「スーパー戦隊大集合」ではタイムレンジャーの面々がタイムジェットγをタイムマシン代わりに使って過去の時代を訪れた際、バトルフィーバーロボと衝突事故を起こしかける一幕があった。
一歩間違えていれば歴史を最悪な方向へと変えてしまっていたかもしれない。

  • Vシネマ『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』
巨大母艦バトルシャークが登場。
ガオライオンの雄叫びに応えるかの如く歴代レッドメカと共に参戦し、『秘密戦隊ゴレンジャー』のバリドリーンと『ジャッカー電撃隊』のスカイエースと共に、巨大化したはぐれハイネス・ラクシャーサへの総攻撃の先陣を切った。

Task.6「呪いの霧」に登場した埴輪武者モガリは、バトルフィーバーロボがモチーフ。
また、ミニコーナー「30戦隊大全集スペシャルファイル」にはバトルフィーバーロボが登場し、同時唐竹割りを披露した。

黒十字城との最終決戦に姿を現し、「30戦隊大全集スペシャルファイル」同様、ダイボウケンとの同時唐竹割りを繰り出した。
スーツは現存しておらず、『バトルフィーバーJ』時の映像を合成している。

バトルフィーバーロボをモチーフとした、バトルシーザーロボが登場。
ステイシーザーの専用ロボとして開発されており、各種武装にも元ネタへのオマージュが込められている。
詳細はステイシーザーの項目を参照。


◆余談

ここで夢のない現実的な話になるが、バトルシャークとバトルフィーバーロボが設定されたことには理由がある。

前年に製作された『スパイダーマン(東映版)』に登場したレオパルドンは子供達に好意をもって受け入れられ、超合金を始めとするトイフィギュアは当時空前の大ヒット商品となった。
つまりバトルフィーバーロボは、レオパルドンの商業的成功を引き継ぐ目的で設定されたのである。
同様に母艦であるバトルシャークも、『恐竜探検隊ボーンフリー』の、タカラトミーから発売された「ボーンフリー合体セット」に対抗する形で生み出されたものである。

そうして発売された「超合金 バトルフィーバー(ロボとは付かない)」の玩具は「ポピー DXバトルシャーク」と連動して遊べることもあって再販される程の大ヒットを記録。

2006年にはスーパー戦隊シリーズ30周年を記念してバンダイが誇るブランド・超合金魂シリーズの特撮ロボの第1号としてより完成度の高い「超合金魂バトルフィーバーロボ」が発売された。

その完成度の高さゆえに、映画『スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』でも現存しない着ぐるみの代用として脚をアップで撮るために超合金魂が使われた。

現実的な理由で設定されたものではあったが、バトルフィーバーロボは非常に格好良いものであり、人気をもって受け入れられることはもはや必然であった。
この成功を受けて後続のシリーズにも巨大母艦・巨大ロボットを導入することが決定。
様々な発展を遂げつつ、一種の「伝統」として受け継がれてゆくことになるのである。



遂に巨大ロボット・バトルフィーバーの項目が誕生した。

しかし、敵荒らしも、これから続々と強力な立て逃げロボットを繰り出してくるに違いない。

追記と修正を懸けた、Wiki篭りの戦いは続く!



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最終更新:2024年04月19日 16:02

*1 それぞれアメリカの「A」、コサックの「C」、フランスの「F」、ケニアの「K」、ジャパンの「J」から取られている。

*2 初期版は市街地セット(第5話のバッファローロボ戦)を背景にしたライブフィルムだったが、山中セットでの戦闘シーンに繋ぎでそれを挿入すると、多少違和感が生じてしまう事に対する処置でもあった思われる(後期ライブフィルムは山中セット)。実際、後期版の登場以後も、ロボ戦の舞台となるセットに合わせて初期版が何度か使用されていた。

*3 「巨大ロボの武器をヒーローが使う」というパターンなら『忍者戦隊カクレンジャー』にてニンジャレッドが火炎将軍剣を使用しているが、全く別作品の、かつ必殺技となると前例がない。

*4 バトルフィーバーパワーの登場自体は割と唐突さが否めないものだが、あえて解釈するならば、バトルフィーバーロボを安定して稼働させるために普段は抑えているエネルギー出力を、機体にかかる負荷を度外視して上昇させた……という感じだろうか。

*5 ただし『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン』では、デンジブルー/青梅大五郎バトルケニア/曙四郎を「先輩」と呼ぶ場面が存在する。