登録日：2012/05/14(月) 22:27:30
更新日：2021/09/26 Sun 03:20:10
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「う～～一本饂飩一本饂飩」
今昼飯を求めて全力疾走している僕は幕府に仕えるごく一般的な武士。
強いて違うところをあげるとすれば火盗改同心だってことかナ―。
名前は木村忠吾。
そんなわけで海福寺門前にあるうどん屋「豊島屋」にやって来たのだ。
ふと見ると一人の大男の武士が相席を求めてきた。
ウホッ！ 気持ち悪い男……。
男色一本饂飩（なんしょくいっぽんうどん）は池波正太郎の小説「
鬼平犯科帳」のエピソード。
文春文庫版11巻に収録。中村吉右衛門主演のドラマでは第9シリーズ4話に「一本饂飩」のタイトルで放映された。
池波作品において江戸時代の風俗として同性愛が取り上げられたことは他にもあるが、
鬼平レギュラーキャラの木村忠吾がホモの盗賊に尻を狙われるという笑撃的な内容からファンの間ではカルト的人気を誇っている。
◆あらすじ
市中見廻りの途中うどん屋に立ち寄った同心・木村忠吾に怪しげな大男が近づいてきた。
「同席かまわぬかしら……？」
堂々たる体驅にオカマ口調の不気味な男は浪人姿の忠吾を色子（男娼）とカン違いしたらしく尻を撫でて迫る。
忠吾はビビりながら店を出るが、背後から襲われて気を失い穴蔵に監禁されてしまう。
「長官（おかしら）ならきっとおれを見つけてくれるに違いない……」
――火盗改同心、失踪す！
「奴の事だ、どこぞの岡場所の女に鼻毛を抜かれているやも知れぬ」
火付盗賊改方長官・長谷川平蔵は忠吾（の貞操）を救えるのか？
◆登場人物
「知れたことよ。俺にはすぐわかった」
主人公。事件解決後に人の噂を気にする忠吾を優しく気遣うが、
恨みを買うことの多い同心の失踪は危険だと言いながら捜索を始めたのは三日後であった。
もっと早く助けてやれよ。
「わたしは操を守り抜きました！ 真でございます！」
うさぎ、兎忠（うさちゅう）の渾名で愛されるひょうきん者の若手同心。
女好きで失敗することも多いが、今回は色白にぽっちゃりした容姿が災いしデカいオカマ・武兵衛に貞操を狙われる羽目になる。
武兵衛一味が盗賊であることに気づいて火盗改同心の身分を隠し必死に耐えるが
不幸せなキス
浴びせた唾を目の前でおいしそうに啜られる
血舐めプレイ
とフルコースをお見舞いされる。
あわや一本饂飩よりぶっといブツを下の口で味わわされる危機に好物だった一本饂飩がすっかりトラウマになってしまった。
「ああ、早う押し込みを済ませてあの若者をおもうさまなぶってみたい、みたい……」
濃い眉毛に体毛、筋骨たくましい肉体をもつ中年の浪人。
両刀使いで「どちらかというと女のほうがきらい」。
算者指南（会計・経営コンサルタント）を掲げて商人や武家の相談に乗るのを生業とするが、その正体は狙った獲物の内情を探って押し込みをかける凶賊の首領である。
最期は平蔵と戦って斬られるが、死ぬまでさらった忠吾が火盗改の人間でそのせいで手が回ったことを知ることはなかった。
剣術の腕もなかなかで一刀流免許皆伝の平蔵が一目で「生かして捕らえるのは無理だ」と考えるほど。
入り込んでいた大店「尾張屋」襲撃計画については火盗改はまったく感知しておらず、
事を終えてすぐ江戸を出る準備もしてあったのでホモ趣味がなければ完全犯罪が成功していた可能性が高い。
◆漫画
さいとう・たかを氏作画による劇画版鬼平でもこのエピソードは取り上げられており、
武兵衛に全裸の忠吾がバックからガン掘りされる（という武兵衛の妄想）場面が描かれるなど一読の価値ありに仕上がっている。
◆一本饂飩
事件のきっかけになった一本饂飩（親指大の太さのうどんを丸々一本とぐろを巻いて盛る）は存在が文献に見えるのみで現代に残っていなかった。
現在は「鬼平」の再現料理という形で復活しいくつかの店で食べることができる。
◆余談
鬼平犯科帳には他にも、「レズで凄腕剣士な男装の麗人盗賊」（『白蝮』）や「強姦する様に妻を抱くのが癖になってしまった同心」（『夜針の音松』）という
「性」に関わって事件が起こる話が多めである。
追記・修正は極太の一本饂飩を下の口で味わってからお願いします。
- やっぱりホモは害悪、駆逐しなくちゃ(使命感) -- 名無しさん (2013-12-09 20:44:17)
- 一本饂飩の描写が美味そうで困る。忠吾は…犠牲になったのだ -- 名無しさん (2013-12-09 21:32:23)
- 一本うどん、この前のもしツアで鬼平コラボのＳＡの中にあるうどん屋のメニューにあったんだよなぁ……（風評被害防止祈願） -- 名無しさん (2013-12-24 23:38:15)
- この話ほんと・・・・好き -- 名無しさん (2014-04-14 20:05:50)
- 忠吾、案外モテてる。劇画版で読んでるけど、結構好きなキャラ。 -- 茶沢山 (2014-05-09 08:35:44)
- 濱口が前に一本饂飩を作ってた -- 名無しさん (2014-05-28 14:56:57)
- この後も忠吾は一本饂飩を食べに行ってる。ハッテン場化？ -- 名無しさん (2014-06-16 08:13:12)
- てっきりまたヤマジュンマンガと思ったら・・・さいとう御大の・・・うそ～～～！！！！ -- 名無しさん (2014-06-16 09:03:44)
- なんなんだこれは・・・たまげたなぁ -- 名無しさん (2014-06-16 09:15:45)
- ↑×2 正確には池波正太郎 -- 名無しさん (2014-06-16 14:50:44)
- 穴ザーストーリー→掘られた忠吾がそちらの道に目覚め、火盗改めきっての男色盗賊用ハニートラップ要員として括約、いや活躍。キメ科白は「貴方も、私の穴で踊っていただけなのよ、おまぬけさん。」 -- 名無しさん (2014-09-07 15:56:45)
- ホモは有能だけどマヌケなのね -- 名無しさん (2014-10-07 22:23:59)
- 原作ではどうか知らんが、さいとうプロの劇画版では当初「岡場所の女郎に度々入れ揚げるスケベであまり有能な人物ではないが、愛嬌があって憎めないキャラ」だったが、徐々に火盗改同心として成長して行く姿が描かれる。時に盗賊とも（互いに正体を知らぬまま）親交を結ぶ事もある。 -- 名無しさん (2014-11-10 21:33:04)
- なんで池波どころか鬼平の項目も無いのにこの項目があるんだよｗｗｗ -- 名無しさん (2014-11-15 20:25:05)
- ↑そりゃホモネタだからだろうが（キッパリ）ｗｗｗｗ -- 名無しさん (2014-12-02 12:06:22)
- ホモとか言うなよ。例えホモだとしてもホモと言う名の性の冒険者だよ。 -- 名無しさん (2014-12-02 12:53:30)
- 確か盗賊がアジトにしてる廃寺に潜入させる為に丸坊主にされる（もちろん忠吾君が）話もあったな・・・・長谷川平蔵、色んな意味で鬼だｗ -- 名無しさん (2015-03-05 15:32:00)
- 病院に漫画が置いてあって爆笑しかけたｗ 一本うどん食べてみたいなぁ -- 名無しさん (2015-06-05 00:00:45)
- アニメ化するのならこの話と「妖盗・葵小僧」も放映して貰わないとなあ…！！(迫真) -- 名無しさん (2016-10-03 15:38:10)
- 葵小僧のエピソードもそうだが、この話アニメじゃやらないのか…残念 -- 名無しさん (2017-01-18 15:43:23)
- なるほど、尻穴を掘ろうとして墓穴を掘ったのか -- 名無しさん (2017-01-18 18:45:30)
- 葵小僧はコンビニコミックでも見たときあるけどこっちは無いなあ。 -- 名無しさん (2017-01-18 18:53:47)
- ドラマ版を再放送か何かで見た覚えがあるが「相棒」の角田課長が愛人役で出演してて驚いたな。歩き方といい言葉遣いといいホモホモしさが溢れてて何とも言えない気分になったわ -- 名無しさん (2017-01-18 19:04:05)
- 葵小僧はちょっと救いがないからキツイかも、こっちはぎりぎりイケそう -- 名無しさん (2017-01-18 19:26:06)
- 一応一本饂飩は他の池波作品にもちょくちょく出てるからな、これだけのせいで復活したわけじゃないぞ -- 名無しさん (2021-07-05 11:04:03)
最終更新：2021年09月26日 03:20
