呉島光実/仮面ライダー龍玄

登録日:2013/11/25 Mon 03:24:05
更新日:2024/03/21 Thu 18:38:56
所要時間:約 30 分で読めます





どんな力にだって危険は伴う。分かってます。それでも覚悟の上です。

僕はいつも進む道を他人に決められて、ただ流されてばっかりで…そんな自分が嫌で仕方なかった。

でも、このベルトを手に入れて初めて自分の意思で選んだ戦いをすることが出来たんです。



これは僕にとって、宝物なんですよ。



呉島(くれしま)光実(みつざね)とは、特撮テレビドラマ『仮面ライダー鎧武』の登場人物である。

演:高杉真宙


◆概要


沢芽市のビートライダーズ「チーム鎧武」の一員。16歳。
チーム内で『ミッチ』の愛称で呼ばれている白皙の美少年。
丁寧な言葉遣いや端正な立ち居振る舞いに育ちのよさを感じさせるが、それもそのはず、
実は街の支配者とも言える巨大企業・ユグドラシルコーポレーションの枢軸を担う名門・呉島家の御曹司であり、チームには素性を隠して参加している。

ビートライダーズになった理由は敷かれたルールに従うだけの窮屈な生活から脱出したいという願望があり、そのために自由に生きられる自分の居場所が欲しかったからだが、
本来ビートライダーズは『社会の負け組の鬱憤晴らし』というパンク・サブカルチャー的な側面を持ち、裕福な階層に対しては排他的・閉鎖的な性格が強い。
光実が自分の出自を打ち明けられないのはそうした背景から、『もし真実を知られたら仲間に嫌われるのではないか』という恐怖心が渦巻いているためである。


ビートライダーの中では珍しく、学生というチーム外の社会的な身分が明かされている。
ユグドラシル社関連のエリート進学校・私立天樹高等学校に通い、クラスでもトップの成績を誇る秀才。
だが、自分を押さえ込んでいるために学校では無口で冷淡、没交渉な態度を取り、特定の友人はいない。

家族構成は兄・呉島貴虎と父親・呉島天樹がいることが判明しているが、
父は本編の時点で既に故人であり、兄も多忙ゆえ家を空けることが多く、表立って波風が立ってこそいないものの、あまり良好な関係とは言い難い。

その兄からは期待をかけられ、自身の進路についてもかなり干渉されている。
表面上の態度は従順だが、内心では兄の過剰な期待や干渉を重荷に感じており、距離を置きたがる傾向にある。

このように、主要登場人物の中では、満ち足りた環境に生まれ育った光実が最も番組アナウンス時に説明された、『閉塞的な空気から脱するためにダンスに興じる』ビートライダー像を体現している。


チーム内では副リーダー格の葛葉紘汰の弟分的ポジションであり、彼には子犬のように全幅の信頼を寄せている。
それは紘汰が社会に出てチームを抜けても変わらず、アーマードライダー鎧武として戻ってきたときには心底喜んでいた。
その一方で、本来のチームリーダーである角居裕也が蒸発してもメンバーはリアクションが薄いが…


ライダーとなった紘汰の登場でチームが躍進していた矢先、紘汰がバロンとの決闘で赴いたヘルヘイムの森にて、
「白いアーマードライダー」こと斬月に遭遇し、いたぶられた恐怖心から引き篭もってしまうアクシデントが発生。

自身が新たなアーマードライダーに変身してチームを守る覚悟を決め、
そのために必要な戦極ドライバーを錠前ディーラーのシドから購入しようとする。

呉島一族に危険な玩具は渡せないとその申し出を突っ撥ねるシドに対し、
「将来兄をも超えてのし上がるかもしれない自分に今から貸しを作らせるチャンスだ」「もしここで突っ撥ねたら後々出世した自分に何をされるか分からない」と脅迫ハッタリを仕掛け、
その度胸に面白みを覚えた*1シドから念願のベルトを入手。

バロン連合となったことで力を増したチーム・インヴィットの城乃内秀保の前でアーマードライダー龍玄に変身し、衝撃的なデビュー戦を勝利で飾った。


裕也が消え、紘汰は復帰こそしたものの、臨時の助っ人という形でしかチームに参加しなくなった現状では、チーム鎧武の実質上のリーダーに。

集めた情報をボードに書き出し、情勢を冷静に分析したうえで戦略を立てる姿は指揮官として中々堂に入っている。
無益な争いこそ好まないが、インベスゲームそのものにはさほど抵抗を持っておらず、
チームのために変身して戦えることに誇らしさすら覚えている感がある。


その後、貴虎が自宅に持ち帰っていた戦極ドライバー一式を目撃し、成り行きで、スイカロックシードを持ちだしてしまう。
お兄さん?全く気付いていないどころか、後に紛失したことをシドに失笑されました…

そのロックシードを鎧武が使用している様子の動画がネット上に大々的に流れたため、ロックシードの在り処が発覚。
(大体事態を把握していた)シドが錠前について尋ねに来るが、あっさり自分が盗ったと公言したうえで、

「シドってディーラーに唆されたからやったって言ったら兄は信じるよ?」(意訳)

再度脅迫兄の性格を利用した交渉を持ちかけて空間転移システムを獲得。
事前にヘルヘイムの森に入り込んだ舞を助けるために初めてヘルヘイムの森へと足を踏み入れることになり、先に入っていた紘汰と合流する。
ついでにそこで新しいロックシードもゲット。


それと前後して自然発生した裂け目からインベスが現実世界に出現する事件が多発するようになり、
街の自警団的活動を始めたチーム鎧武の参謀として水を得た魚のごとくその智謀を発揮する。
もう変身前の方がはるかに役立ってるレベルである。

繁殖したヘルヘイムの植物を焼却処分する白いライダーのベルトについたフェイスプレートが兄のトランクにあったものと同じだったことから、貴虎が光実の正体にまったく気が付かないのを差し置いて斬月=貴虎という疑念を抱く。
それを確かめるため、紘汰の目的に便乗して他のアーマードライダー全員を巻き込んだ囮作戦を提案、決行。
目論見通り斬月と遭遇して、通信で名を名乗るところを目撃したことで遂に確信を得た。*2

森からの帰還後は、ユグドラシルと森のことを公表しようとする紘汰を自らの立場を守るために理屈を捏ね回して制止したり、
紘汰を変身させないために平然とインベスに襲われている市民を見捨ててあまつさえそれを「仕方ない」と言い放つなど、徐々に危うい面を見せつつあり、良好であった紘汰との関係にも陰りが差し始めている。


そんな中、貴虎の車に忍び込んでユグドラシル本社に潜り込み、そこでインベス誕生の秘密、そして裕也がインベス化し、鎧武に変身した紘汰によって始末されたことを知り衝撃を受ける。

その後、紘汰及び戒斗の脱走を(DJサガラの暗躍も手伝い)成功させるも、その際に監視カメラに自身の姿及び龍玄に変身するところを映され、それを目撃した貴虎に自身の秘密を知られることとなった。
……そもそも光実の変身シーンを散々配信しているサガラや、売り付けた元凶のシドとグルなのに、龍玄の変身者を全く知らなかった貴虎にも責任があるが……

脱出後に正体を知られた貴虎に対して自分の知った事実を公表すると宣言するが、貴虎に伴われて遠くない先に世界そのものが崩壊するという「ヘルヘイムの森の真実」を知ってしまい、公表する意思を無くし、以降は貴虎にユグドラシルの一員として迎え入れられる。
だが、それでもなお紘汰や舞などの大切な人間とその居場所を失いたくないがために、表向きは貴虎に素直に従いつつ、
「紘汰からドライバーを奪え」という指示に対し、凰蓮・ピエール・アルフォンゾや城乃内を利用した狂言誘拐でユグドラシル側に怪しまれることなく、可能な限り紘汰を傷つけずにドライバーを奪おうとする。

計画は凰蓮の独断行動で失敗するが、凰蓮が不利にもかかわらず、
加勢せずに静観していた湊耀子を見て、上司の戦極凌馬が紘汰を泳がそうとしていることに勘付き、彼と交渉。
凌馬から貴虎に、量産化ゲネシスドライバー実現のための紘汰の利用価値と、ユグドラシルの計画続行のために自分を内通者として側に置かせる必要性を説明させて、その場を収め、そして凌馬と協力体制を結んだ。


以降は、ユグドラシルの一員として動きながら内通者の名目でビートライダーズ側にも残り、ユグドラシルと決定的に対立した紘汰を理屈を総動員して、彼がユグドラシルと衝突しないようにそれとなく説得するなど、
周りのほとんどの人間を欺きながら、自分の大切な物を守るために動く実質的な2重スパイとして行動する。
オーバーロードインベスに関する情報も紘汰の口から知ることになった。

しかし、自身の思惑から外れた行動を取り続ける紘汰に対して次第に苛立ちを感じるようになり、
第26話にて舞がヘルヘイムの森の真相を知り、公表しようとしたことで、紘汰が真実を話したこと(実際は舞が紘汰に問い詰めた)を知り、彼に対して怒りを爆発させてしまう。
その場は収まるも、舞からビンタを喰らったこともあって、彼の中でなにかが決定的に変わってしまった。

そして紘汰を利用して凌馬達のデータ収集に協力するが、その後対立する鎧武とバロンの姿を目撃。


あいつさえ戻らなければ…


あろう事か、あれほど慕っていたはずの紘汰をアームズチェンジの隙を突いて後ろから銃撃するという特撮として見ても非常にアカン暴挙に出てしまった。
迷いを見せながらもそのままとどめを刺そうとしたところを、その卑怯さを見かねたバロンの妨害を受け撤退する。


このことを契機に、光実は紘汰を邪魔者として本格的に認識する。
貴虎が凌馬らの裏切りにあった際には凌馬らにつき、貴虎を見殺しにした後、彼のゲネシスドライバーとメロンエナジーロックシードを回収する。
そしてそれらを使い、斬月・真*3に変身して絋汰を襲撃する。
結局とどめを刺そうとしたところを、助太刀に来た戒斗の妨害を受け失敗し、インベスを召喚してその場を撤退した。
絋汰が信じ合えたはずの相手の豹変に混乱するという結果を残して…。

紘汰を排除するためにシドと手を組む代わりにオーバーロードの捕獲を手伝うも、レデュエから罠の気配を感じてシドを生贄にして回避したり、今度はレデュエと手を組み沢芽市侵攻を手助けしつつ紘汰の排除を狙う光実であったが、
アメリカ政府が沢芽市に戦略兵器ミサイル攻撃をした際にロシュオが知恵の実の力を使って送り返した光景を目撃した光実は、人類がオーバーロードに敗北すると悟り、本格的にオーバーロード側に寝返る事を決めた。

「世界が終わった後に、僕の手で理想の場所を作ればいい」と邪悪な笑いを浮かべて…。

拉致した人間から生命力を取り出し、オーバーロードの王妃を復活させるというロシュオの計画に加担する。
ダンス仲間であるリカとラットをこっそり助け出した上で、舞に「自分たちだけで新たな自由な世界を作ろう」と誘うが、
光実自身が人間と敵対するオーバーロードと手を組んだこともあってか、やはり舞から拒絶されてしまった。

その拒絶した理由が「希望を諦めない紘汰」の存在にあることを知った彼は、誰もいない場所に紘汰を呼び出し、積もりに積もった暗黒面を曝け出した。


『希望』ってのはタチの悪い病気だ。しかも人に伝染する。

紘汰さん、あなたはね…そうやって病原菌を撒き散らしているんですよ!


希望」を「タチの悪い病原菌」と罵倒し、「貴虎はアンタの病原菌のせいで死んだ」と、
これでもかと言わんばかりに紘太のやり方をボロクソに批判しながら、斬月・真に変身して自身の手で紘汰を抹殺しようと襲いかかる。

その光景を一部始終見た貴虎によって事なきを得たが、
その後に行われた、彼との一騎打ちにおいて、その貴虎すらも手をかけてしまう…。
……まぁ生きてたんですけどね。


これがきっかけで貴虎の幻影が付きまとい、それを振り切らんばかりに怒りと狂気の叫びを上げ、
舞を連れ去った上にそれを止めようとしたペコに「黙ってろよ、クズ」と言い放ってシンムグルンを利用してリンチをかけた。

大事な人である舞を守るためにレデュエではなくロシュオに託したが、ロシュオは決意を固めた舞に黄金の果実を埋め込む形で託したことを、フェムシンムが全滅した際にそれを知ってしまう。


今度は凌馬に舞を託し、彼から「紘汰が舞を危険な目に遭わせるだろう」と、奸言に乗せられた光実は、
命と引き換えに強大な力を得る曰く付きの代物であるヨモツヘグリロックシードを託されたのであった。

光実は何もかも失った自身の最後の希望である舞を守るために、自分の命を捨ててまで紘汰をその手で討つことを決意。
ヨモツヘグリアームズに変身した彼はその副作用に苦しめられながらも、紘汰とぶつかり合うが、
紘汰が捨て身の一撃を与えてヨモツヘグリロックシードを破壊し、数々の非道を行ってきたと知ってもなお、光実を許した直後に崩れ落ちてしまった。


そんな紘汰を見た光実は今までの行動が許せないとぶちまけるも、全てにけじめをつけようと舞の元に戻ったが、
そこに待っていたのは、凌馬によって帰らぬ人となった舞の姿だった。

黄金の果実が心臓と融合したことを知った凌馬は舞の命より黄金の果実を手にすることを優先した。
そのことを知った光実は怒りを爆発させるが、凌馬にゲネシスドライバーを壊され、ダメ押しと言わんばかりにボコボコにされてしまう*4

絶望する光実だったが、その黄金の果実から出現した精神体となった舞は、彼に別れを告げた。
そして未来を変えるために過去へと消えていった。彼の下にはただ、人間だった頃の舞の遺体だけが残された。
戒斗と耀子が駆けつけた後、2人が見たのは、全てを捨ててまで守ろうとした最後の希望を失い、ただ泣きじゃくるだけの光実の姿であった…。


ヘルヘイムをめぐる事件後は周囲の皆を傷つけた罪悪感から、ビートライダーズと距離を置いており、ザックから誘いを受けても断ってその場を去ってしまった。
最終話においては7ヶ月が経過し、回復した貴虎と、ぎこちないながらも会話を交わすようになった。
そして、復活したコウガネ=仮面ライダー邪武を倒すべく龍玄へと変身。コウガネを倒すべく地球に帰還した紘汰との共闘で彼を撃破した。
騒動終結後、紘汰や貴虎、ビートライダーズの面々と和解した。

それから数ヶ月後、大学生となった光実は、兄を支えるために勉学に励んでいたが…(詳しくはこちらを参照)。





仮面ライダー龍玄


光実の変身するアーマードライダー。
市内のビートライダーズでは3人目のアーマードライダーにあたる(斬月がいるので厳密には4人目)。

森でメロンから暴行を受けたショックで戦えなくなった紘汰に代わり、
インベスゲームが激化する状況からチーム(特に舞さん)を守るために戦う。
後に紘汰=鎧武の臨時復帰によってチーム鎧武は上昇志向こそ希薄なものの実質2人のライダーを擁する強豪チームに成り上がった。

スーツアクターは佐藤太輔。ゴーカイのギンギンな6人目など、
ニチアサではどちらかというとスーパー戦隊シリーズでの活躍が主でメイン格のライダーを演じるのはこれが初になる。


スタンバイ音声は中華風系列の『ハイィーーーッ!』
待機中は毎度おなじみ銅鑼と二胡(アルフー)が織り成すコテコテのチャイニーズサウンドが響く。


\ジャーン ジャーン/
げぇっ 龍玄!?

モチーフは『中華武将』(実物というより京劇のそれに近い)で、オリエンタルな意匠を多く含み、
武器や身体各部位のパーツもすべて漢字でネーミングされている。

各フォームにおいて頭部には共通名称の部分があり、目は「龍眼」、額の鉱石は「莫耶石」、クラッシャーは「干将牙」と呼ばれる。

ライドウェアは黒地のアンダースーツの上から鮮やかなエメラルドグリーンの上着(チャイナ服に似ている)を重ね着している。
なんとなく色使いがメレ様とか関羽っぽい。


豪奢な装飾に隠れがちだがマスクのデザイン自体は丸く大きな複眼など、
個性派ぞろいのアーマードライダーの中では最も伝統的な仮面ライダーに近い面構え。
顎を覆うクラッシャー部分は武将の髯を思わせる黒塗りになっている。

なお、現時点では戦極ドライバーで変身する中華風系列のアーマードライダー、及び中華サウンドがスタンバイ音声なのは龍玄のみである。

どちらかというと軽装な分、身のこなしが素早く小回りが利く。
格闘戦よりもブドウアームズを用いた距離をおいての射撃戦を得意とする。

空を飛ぶインベスや接近戦用の攻撃手段しか持たないライダーを一方的に攻撃可能というアドバンテージを持つ反面、
(光実があまり喧嘩慣れしていないのも大きいが)懐に飛び込まれると弱く、単体ではやや決定力に欠ける。

そのため、相手と正面から切り結ぶのが得意な鎧武とタッグを組み、
前衛は任せて隙を見て援護射撃で支援するのが現状では最も安定したパターン。


龍玄の「玄」とは「黒」を意味し、兄である斬「月」とあわせて仮面ライダーBLACKシャドームーンの隠喩であるとかないとか。



☆装備


ロックシード

○ブドウロックシード
シリアルナンバーはL.S.-09。クラスはA。
シドから提供されたもの。
起動時の「ぶどうぅー」というサウンドが妙にローテンションで笑いを誘う。

○キウイロックシード
シリアルナンバーはL.S.-13。クラスはA。
初めてヘルヘイムの森に入った際、『果実をもぐと錠前に変わる』という現象を紘汰から教わったミッチが
試しにその辺の果実をひとつテキトーにもいだらゲットした。スゲェ豪運である。やっぱ金持ちはツキからして違うね。
怪我を押して森の中を延々と探したのにハズレのヒマワリばっか引いてた戒斗は泣いていい。

細かい毛がびっしり生えていたりはしない。

○ヨモツヘグリロックシード
シリアルナンバーはL.S.-YOMI。
あまりにも危険すぎて封印された曰く付きの代物であったが、光実が紘汰と決着を付けようと凌馬から受け取った。

○イチゴロックシード
シリアルナンバーはL.S.-06。クラスはA。
チーム・インヴィットの城乃内にインベスゲームで勝利した際ゲットした戦利品。
復帰した鎧武に譲渡。ユウジョウ!

○スイカロックシード
シリアルナンバーはL.S.-10。クラスはA。
兄のトランクからくすねたもの(中身を確認していた時に貴虎が来たので戻し損ねたようにも見えるが)。
鎧武に譲渡した。

○ヒマワリロックシード
シリアルナンバーはL.S.ー00。クラスはD。
インベスを召喚する際に使用。敵の行動の妨害、及び撤退する時に使用した。

○Wロックシード
映画『戦国MOVIE大合戦』にて入手した仮面ライダーWの顔の形をしたロックシード。
武神鎧武との決戦時に謎の少女から提供されたロックシードと、
斬月から提供された武神Wの形見のジョーカーメモリがそれぞれ反応して生まれた。

映画と本編の時系列が不明なのでテレビ本編でも持っているのかは不明。

○サクラハリケーンロックシード
シリアルナンバーはL.V.-01。
鎧武から一時的に借りて使用。晴れてバイクに乗った仮面ライダーになれた。
『MOVIE大合戦』でも御神木からもいだ実からこのロックシードを手に入れたが……

「紘汰さん、これ使ってください!」鎧武に渡す
「おう!」鎧武、サクラハリケーンに乗る
龍玄、走ってその後を付いていく

……何故

○ローズアタッカーロックシード
シリアルナンバーはL.V.-02で、バロンのと同型。
借りものじゃない自分のバイクである。

お友達のシドに、
「スイカロックシード、あんたにそそのかされてGetしたって兄さんに伝えちゃおっかな?
いや、そんなことしないけどさ? ところで、欲しいものがあるんだけど?」(意訳)
なんてことを言って手に入れた。


★戦極ドライバー

本作の仮面ライダーが変身に使用するベルト。
先述の通り中華風テイストの音声が鳴り響く。
左には龍玄の横顔が描かれたプレート「ライダーインジケータ」がある。

本来ユグドラシル社の重鎮たる呉島一族出身の者に渡せる代物ではないが、
光実がシドに精一杯のブラフを仕掛け、『忘れ物』という形でゲット。
彼にとっては自分の居場所となけなしの自由を守る力を与えてくれる『宝物』となった。


★ローズアタッカー

スピード:245.0km/h
ジャンプ力(高さ):154m
ジャンプ力(飛距離):616m

オフロード型バイク。
バロンが使用するものと同型。



☆必殺技(全形態共通)


★龍玄脚


ハイィーーッ!
ブドウ・スカッシュ!

カッティングブレードを1回倒して発動する。
果物状のエネルギーを纏い、跳び蹴りを叩き込む。
劇中では第21話でブドウアームズにてナックルと同時に初使用。
第43話にてヨモツヘグリアームズでも使用された。

Wアームズでは、ジョーカーエクストリームよろしく、体を左右に分裂させて時間差で両足蹴りを叩き込む。

因みに3段階目のブドウ・スパーキングでアームズを待機状態に戻すことができる。



アームズ一覧

ブドウアームズ



ハイィーーーッ!
ブドウアームズ!


龍!砲!ハッ!ハッ!ハッ!

身長:206cm
体重:105kg
パンチ力:6.7t
キック力:10.2t
ジャンプ力:ひと跳び28m
走力:100mを5.9秒


ブドウロックシードを戦極ドライバーにセットして変身する龍玄の基本形態。
ハンドガンの『ブドウ龍砲』を使いこなすガンスリンガー。

頭部は「招龍面」と呼ばれる。
頭の後ろに伸びている「龍舌」が特徴。

肩部の「武肩甲」や胸部の「武猟甲」といった、円形の装甲板をブドウに見立てて重ねた紫の鎧を身に纏う。
コンパクトな武器や薄い装甲を繋ぎ合わせた鎧の構造上、他のアーマードライダーと比べて間接の稼動域に若干の余裕があるのがミソ。

ただ、本来房状の果実が生るブドウを自然なデザインに落とし込むのが難しかったためか、
オレンジやバナナと比べると果実形態の造形はやや不自然さが目立つ印象。


ブドウ龍砲

ブドウアームズ専用の多銃身ピストル型アームズウェポン。
小型ながら高火力を誇る。

葡萄状に並んだ六つの銃口「火砲六連」と葡萄の意匠の弾倉ユニット「龍玉弾倉」を備える。
1分当たり最大で6000発分の弾丸を生成しストックできる。
レバーの「緑宝撃鉄」により弾丸を送り込み、トリガーの「龍尾鉄」を引いて発射する。

単発型と連発型の2つの発射モードを切り替えられ、後者のモード時は
ガトリングガンのようにエネルギー弾丸を1秒当たり最大600発を高速連射可能。ナチスの技術の60倍ィィィーッ!?

また、光実は銃身を後ろにして逆手に持つことでトンファー状の打撃武器としても使用している。

「中国の武将なのになんで銃?方天画戟とか青龍偃月刀じゃダメなの?」という向きもあるが、
現実でも明代(14世紀)の頃に『五雷神機』や『七星銃』といった多銃身の火器が発明された背景があったりして、
全く荒唐無稽の組み合わせというわけでもない。


☆必殺技


★ドラゴンショット
カッティングブレードを倒す回数によって、以下のように技が変化する。

ハイィーーッ!
ブドウ・スカッシュ!

1回倒すと、龍玉弾倉から生成した房状のエネルギー群を火砲六連の先に集中させ、連続で光弾を発射した後に、
龍の形をした紫の大型エネルギー弾を発射して敵を撃ち抜く。
技を発動する際、銃身に黄金の龍の胴体を模したエネルギーが螺旋状に巻かれる。

連続で光弾を発射するのみのパターンや、複数の敵に対して1発ずつ命中させるパターンもある。

ハイィーーッ!
ブドウ・スパーキング!

3回倒すと、強化型として長大な龍を模したオーラをブドウ龍砲から放つ。
『MOVIE大戦フルスロットル』の鎧武編にて使用された。

ブドウ龍砲によるオーレの必殺技は不明。


ちなみに魔弾戦記リュウケンドーに登場する魔弾銃士リュウガンオーの必殺技に

  • 10秒間に100発の光弾を放つ連射技『ドラゴンショット』
  • 1発でドラゴンショットの弾丸100発分の威力を持つ龍の形のエネルギー弾を放つ『ドラゴンキャノン』

というものがあり、技の名前とエフェクトが絶妙に被っている。



キウイアームズ



ハイィーーーッ!
キウイアームズ!


撃!輪!セイ!ヤッ!ハッ!

身長:206cm
体重:100kg
パンチ力:8.4t
キック力:11.8t
ジャンプ力:ひと跳び28m
走力:100mを5.7秒


キウイロックシードを戦極ドライバーにセットして変身する、接近戦用の派生形態。
両手に持った『キウイ撃輪』を振るい、器械武術を思わせるカンフー戦法で戦う。
広範囲を切り払うような動作が多いため、一対多数の乱戦で真価を発揮する。

装着時の音声は「撃!輪!セイ!ヤッ!ハッ!」
ヒッフッハでもなければセイハットウでもない。


『中華風ヒーロー=武術!』という期待が否応なしにかかる中
銃ライダーという性質上どうしても動きに乏しい印象のあった龍玄だが、
ここにきてようやくの衣鉢を継ぐことに。

また、遠・近両方に対応できるアームズを手に入れたことで総合的な戦闘力も大幅にアップした。


鎧の展開形式はイチゴアームズに近い。
鎧の色はキウイの皮の金褐色と、果肉のライトグリーンのツートンカラー。

なお、各部パーツには『急威』と書いて『キウイ』と読ませるネーミングがされており、
左右非対称の大きな円盤状の肩当ては「急威大袖」、湾曲した胸部装甲は「急威甲」と呼ばれる。

頭部は「急威面」と呼ばれ、頭頂部のセンサー「龍角」や、
輪切りにしたキウイを孔雀の拡げた羽に見立てたような側頭部の飾り「緑鳴」が特徴。


どこか緑の半魚人にも見える…またもや不遇な影が…

テレビ本編では第10話が初登場だが、公開時期の関係で『戦国MOVIE大合戦』に先行登場。

その後は長らく使用されなかったが、『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』と
プロローグの『春休み合体スペシャル』で久々に変身した。


キウイ撃輪

キウイアームズ専用の円盤カッター状アームズウェポン。
中国武術における佐助器械(暗器・サブウェポンの類)のひとつ『圏』を大型化したようなシルエットで、
中央にある安定板の「風車環」は、輪切りにスライスされたキウイの果実を模している。

名称は龍の『逆鱗』からで、雰囲気は『ゲキ!ゲキ!カゲキに♪』っぽいが『逆』でも『激』でもなく『撃』輪である。
持ち手のグリップ部分である「黒龍骨」を除く全周囲に鋭利な刃の「円撃刃」を備え、
その斬撃はライダーのスーツを除く地球上のあらゆる物質を裁断する。

両手に持ち円運動を描くように流麗な動作で周囲を斬り裂く他、
鐃鈸(シンバル)のように左右から叩きつけたり投擲武器としても使用可能。


☆必殺技


★スピニングフープ

ハイィーーッ!
キウイ・オーレ!



カッティングブレードを2回倒すと発動。
キウイ撃輪を振るい、キウイを模したエネルギーの刃を飛ばし敵を切り裂く。
上記の方法では、『仮面ライダー大戦』にて使用した
(画像は『戦国MOVIE大合戦』時のもの。この時にはカッティングブレードを倒していないが、
演出としては『仮面ライダー大戦』とほぼ同じである)。


なおキウイアームズが公開された時期の児童誌の記述では、
「両手に持ったキウイ撃輪を構えたまま、中国拳法の動きを活かして高速回転し、周囲にいる敵の体を切断する」
「キウイ撃輪を円盤のように投げつける。遠くの敵も真っ二つ」

『THE仮面ライダーEX VOL.1』の記述では「キウイ撃輪を投擲して敵を両断する」
と紹介されていた。





自分の命だからって…惜しむものかぁ!!



仮面ライダー龍玄・黄泉 ヨモツヘグリアームズ



ハイィーーーッ!
ヨモツヘグリアームズ!


冥・界! 黄泉・黄泉・黄泉!

身長:206cm
体重:96kg
パンチ力:17.5t
キック力:22.8t
ジャンプ力:ひと跳び35m
走力:100mを5.0秒


ヨモツヘグリロックシードで戦極ドライバーにセットして変身する龍玄の最強形態。
ただ緑色の龍玄のフェイスプレートは赤い龍玄・黄泉のものに変化するため、厳密には龍玄とは別の存在である。
変身時のアームズは従来のようなジッパー式のクラックではなく、頭上に発生した赤黒い暗雲から召喚される。

頭部はキウイアームズ、鎧はブドウアームズと龍玄に酷似した外見をしているが、
基本カラーが鮮やかなエメラルドグリーンから臙脂色に変わっている他、前垂れもボロボロになるなど、不気味さを醸し出している。

アンダースーツは「ヨモツライドウェア」に強化され、
胸部の「ヨモツラング」や肩部の「ヨモツオオヨロイ」で装着者の生命力をパワーへと変換し高い身体能力を発揮する。

ブドウ龍砲やキウイ撃輪といった龍玄のアームズウェポンに加えて、
オーバーロードの武器(シンムグルンの斧やレデュエの戟)を扱うこともできる為、スペック上だけならば凄まじい性能を発揮する。

しかし、その力は装着者の生命力を吸い取って生み出されているものであり、加えて変身しているあいだ変身者は苦しみ続け、まともに動く事ができずに最終的には死に至る到底実戦には使えない代物である
そういった危険性からか、凌馬も当初はこのロックシードを雑に机の引き出しにしまって封印していた。

劇中で鎧武と互角に戦えたのは、紘汰が光実と戦う事を躊躇っていた事が大きい。

第43話で捨て身の戦法を取った紘太によってヨモツヘグリロックシードを破壊された。


なお、「ヨモツヘグリ(黄泉戸喫、若しくはヨモツヘグイ)」とは記紀神話に登場する死者の国「黄泉比良坂」にある食べ物、もしくはそれを食すこと。
それを食べると二度と黄泉から出られなくなると伝えられている。


☆必殺技



ハイィーーッ!
ヨモツヘグリ・スカッシュ!

以下の技をカッティングブレードを1回倒して発動した。


★ドラゴンショット

ブドウ龍砲の連射力を上げる。チャージする必要はない。


★斬撃(名称不明)
レデュエの戟にオーラを纏わせて、敵を切り裂いたり刺し貫く。



☆龍玄・VVアームズ


ハイィーーーッ!
ダブルアームズ!

サイクロン! ジョーカー! ハッ!ハッ!ハッ!

身長:203cm
体重:96kg
パンチ力:8.5t
キック力:11.8t
ジャンプ力:ひと跳び30m
走力:100mを5.4秒


Wロックシードで変身する『戦国MOVIE大合戦』限定の特別形態。
色調はサイクロンジョーカー準拠だが、武器はトリガーマグナム

これまでの武器に頼った形態から一転、軽快な格闘戦で敵を追い詰める。


☆必殺技

★トリガーフルバースト

さあ……お前の罪を数えろ!



仮面ライダー斬月


ソーダァ…
メロン・エナジーアームズ


ゲネシスドライバーにメロンエナジーロックシードをセットして変身する新世代アーマードライダー。
光実が貴虎が所持していたゲネシスドライバーとメロンエナジーロックシードを使って変身した。
変身者が違うことを除けば、装備・スペックともに貴虎変身時と同じなので詳しくは項目を参照。
そのため、視聴者からは斬月・なんて呼ばれることもあり、実際、公式にも「偽りの斬月」と呼ばれている。

ただ、龍玄変身時よりも紘汰に対して、容赦がなくなっている(首を鷲掴みにする、コンベアの上を引きずるなど)。
一方で鎧武ジンバーレモンやバロンレモンエナジーアームズとの交戦ではかなり苦戦しており、
それらを凌ぐ鎧武カチドキアームズと初見で互角の勝負を繰り広げた兄・貴虎とは流石に技量で劣ることがうかがえる。

しかし、第38話にていろいろと吹っ切れたのか、鎧武 極アームズとバロンレモンエナジーアームズを相手に圧倒し、わざと見逃すほどの余裕を見せるなど戦闘能力が飛躍的に向上した。

ちなみにブラーボには「エレガンスに欠ける」としてあっさり正体がバレた。
とはいえ、元から荒々しい(暴力的)といえる戦法を採っていたのでそう見えても不思議ではないが

第43話にて凌馬が発動したキルプロセスによってゲネシスドライバーが破壊されたことで、変身が不可能となった。

詳しくは項目参照



龍玄・ジンバードラゴンフルーツアームズ


ミックス!
ブドウアームズ!

龍!砲!ハッ!ハッ!ハッ!
ジンバードラゴンフルーツ!ハハーッ!

小説版で登場した強化フォーム。何気に純粋な龍玄の強化形態としては初。
イラストが存在しないため姿は不明。「HEROSAGA」では解釈の一つとして中華鎧と陣羽織の折衷になっており、ソニックアローが青龍偃月刀をイメージした形状に変化している。

供界が差し向けた仮面ライダーデュークからドライバーとドラゴンフルーツエナジーロックシードを奪い取った光実が変身、斬月・ナックルとの同時攻撃で仮面ライダーセイヴァーを一度は撃破した。


☆余談


  • のボディにの複眼の後輩ライダー (0H0)
  • 武器が銃

など、歴史的に鑑みて不遇な因子が多い。

実際、その戦闘が本格的に見られたのはマラソンで中止になった翌週を挟んでの2週間後だった。
また、キウイアームズのお披露目では美味しいところを鎧武に持って行かれるハメに…

更には光実がゲネシスドライバーを使用するようになってからは出番がほとんどなくなってしまっている。





光実役を担当している高杉氏は、2012年にフジテレビ系列局で放送されたミステリードラマ『高校入試』において、矢車想/仮面ライダーキックホッパーでお馴染み・徳山秀典氏と出演しており、
このドラマで高杉氏が担当した役も、作中の事件の首謀者の1人の正体を、他の誰よりもいち早く掴むという、光実と共通する部分を持った役柄であったりする。


高杉氏について、どこかで見たことがあるという反応が度々あるが、ファブリーズのCMに出てくる修造ファミリーの彼である。


第26話で舞にビンタされるシーンだが舞役の志田友美氏は、リハーサル時に高杉氏にビンタを当てないように練習していたが
本番ではガチでビンタが当たってしまうことに…
結果として、よりリアリティのあるシーンとなり、その日のロケーションは誰も怪我をすることなく無事に終わったらしい。
(HYPER HOBBYでの志田氏のインタビューによると、高杉氏は「思いっきりビンタして下さい!」とノリノリだったとか)

光実版の斬月・真のスーツアクターは第36話までは渡辺淳氏が担当していたが、それ以降以降は龍玄を担当していた佐藤大輔氏となっている。



Wiki項目の編集だってバロンだけでなく強豪(アニヲタ)が続々やってくる。これからが正念場だよ?

画像出典:仮面ライダー鎧武
© 2014 石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
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最終更新:2024年03月21日 18:38

*1 「もし本当に光実がいいところのお坊ちゃんなら、俺が忘れ物をしても届けてくれる筈だ」という皮肉を交えてわざとベルトを置いていった。

*2 斬月には「どこを狙っている…。」「やけに慎重だな」と評され、追い詰められたが、インベスがユグドラシルのベースキャンプを襲った最中に黒影が割って入ったことで事なきを得た。なお、黒影は力加減を誤った斬月の攻撃で戦極ドライバーを破壊されてしまい、図らずも兄弟で初瀬を破滅させる原因を作ってしまった

*3 一部では区別のために「斬月・偽」と呼称されているが、あくまでファンの間での通称であり、公式では一貫して「斬月・真」名義である事に注意。

*4 スーツを着用して周囲に大人ぶっていた子供である光実が、子供のようにラフな格好ではあるが真に悪い大人である凌馬に全く敵わない構図になっている。