強化人間(宇宙世紀)

登録日:2013/10/17(木) 19:22:34
更新日:2024/02/13 Tue 19:50:27
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強化(きょうか)人間(にんげん)とはガンダムシリーズに登場するキャラクター。

ここでは宇宙世紀作品に登場する強化人間について説明する。
アナザーガンダムに登場する強化人間はコチラのページを参照。




◇そもそも強化人間は何故生み出されたのか


一年戦争終結後、ジオン軍のニュータイプ研究施設などから資料が押収された。
ニュータイプの目覚ましい戦果に注目した連邦軍がこれらの資料をもとにして軍事的利用を目的とした人工的なニュータイプ、強化人間を生み出すことになった。
(なお近年では一年戦争の時期からニュータイプ的強化ではなく投薬などによってパイロットの身体能力強化を行っていた事例が確認されている。ジオン側もニュータイプ研究の過程で何かしら人為的に改変を加えた人間を兵士として排出しており、非人道的なやり方で作られた兵士は戦中から陣営問わず出現していたようだ)

しかし、自然に覚醒するのを待っていては肝心な時に利用できない可能性が高い。
そこでニュータイプ研究所は被験者に薬物投与やマインドコントロールなどの人体に過酷な処置を行って無理矢理覚醒を促した。
ただし、全ての研究員がこのようなことに賛成していたわけではないということを忘れてはいけない。
それでも、彼らは「モノ」扱いされることがほとんどであり、人権などあってないようなものであった*1

このような過酷な処置によって初期の強化人間は頭痛や情緒不安定などに悩まされることが多かった。
尚も、時代が下るにつれてこのような精神的なマイナス面はあまり見られなくなった。
もちろんニュータイプ研究所はニュータイプについて研究する所なので被験者を強化措置ばかりしているというわけではなく
Z小説版のサラ・ザビアロフはニュータイプの素養があったのでニュータイプ研究所にスカウトされたが
彼女は自身のニュータイプ能力の調査研究をされただけで強化措置はされておらず
サラ自身も本業のハンバーガー屋の店長のついでに 週一のバイト感覚でニュータイプ研究所に通っていた。

アニメ『機動戦士Vガンダム』のU.C.0153にもなると、強化人間はザンスカール帝国を除いて確認されなくなった。
これは、サイコミュという装置がニュータイプという存在に依存した事、バイオ・コンピューターの発展によってサイコミュが機動兵器に搭載される事が稀になってしまったからである。
所謂ニュータイプ神話がU.C100年代中盤以降になると完全に形骸化してしまったので、それを兵器として模倣する存在も必要なくなったということであろう。
そのため『機動戦士ガンダムF91』以降の強化人間はそれまでと異なるアプローチが成されていることがうかがえる。

Vガンダムより前に書かれた作品だが、小説『ガイア・ギア』のU.C.0200頃では強化人間は登場しない。
サイコミュが引き続き使用されているが、やはりアフランシ・シャアのようなニュータイプではないと、サイコミュ反応が出ないしファンネルを使用する事も出来ない。(ラジオドラマ版においては、オールドタイプでもサイコミュを使用可能だが、神経系に甚大な負荷がかかり、精神が破綻して廃人になるリスクがあるとされている。)

◇作中での扱い

前述の設定故、劇中に登場する強化人間は大体ロクな目に遭わない事で知られる。
純粋に強敵として登場して主人公サイドと戦い敗れて戦死するだけならまだマシな方の描写であり、薬物投与やマインドコントロールが嵩んで廃人化する、主人公達と仲良くしていた記憶を書き換えられて敵として現れるなど様々。
宇宙世紀の各作品において最後まで生き残った強化人間は数えるほどしかおらず、生き残っても何かしらの後遺症を抱えたままというケースが殆どである。

また、劇中では人工的なニュータイプゆえにニュータイプの主人公と心を通わせたりする。
それゆえ戦争の悲劇や狂気を視聴者や主人公に認識させる役割を担うことも多い。

宇宙世紀以外のガンダムシリーズでもこれに該当するポジションのキャラは多く登場する。
そちらでは強化人間同様に悲惨な末路を遂げる場合もあれば、主人公達の頼れる仲間として最後まで健在であるなどケースバイケースである。
後発の宇宙世紀派生作品では最初から主人公サイド(或いは主人公)のポジションで強化人間が出てくる場合もあり、何かしら問題を抱えながら生存するケースも見られるようになった。

以下、強化人間の一覧。

◇おもな強化人間(グリプス戦役まで)


◆機動戦士ガンダム ギレンの野望

別名プロト・ゼロ。コードネームはナンバー・ゼロ。ムラサメ研究所で生み出された人類史上初の強化人間。
あるゲームでは薬中の3馬鹿を説得。その3馬鹿が別の強化人間を救い出すという優しさの連鎖を作り出した。
ガンダムEXAにも登場した。
  • レイラ・レイモンド(CV:伊藤美紀)
コードネームはNT-001。ジオン公国軍で初めて生み出された強化人間。
  • NT-002、NT-003、NT-004
レイラのデータをベースに生み出された強化人間。能力はゼロやレイラと比べて劣る。

◆機動戦士ガンダム ミッシングリンク


・クロエ・クローチェ(CV:能登麻美子)
謎のMSペイルライダーを駆る少女。戦災孤児になったところをオーガスタ研究所に引き取られ投薬などの調整を受けていた。この強化はNT的な強化というよりかは「HADES」に耐えるための側面が強いためコテヅと同じく強化兵士が近いか。
「HADES」と投薬により身体を蝕まれ、ア・バオア・クーでのマルコシアス隊との戦いの後記憶障害を発症。その場に居合わせたヴィンセントに懐く。
その後は監視役となったヴィンセントと共にジオン残党に参加。ペイルライダーの改造機であるトーリスリッターを駆りヴィンスのギラ・ドーガ、トラヴィスのZIIと共に元マルコシアス隊のアンネローゼ駆るクィン・マンサと戦闘を行う。戦闘によりクィン・マンサとトーリスリッターは破壊されクロエは「HADES」の呪縛から解放される。
その後、ヴィンセントの店と思わしき食堂の前で赤子を抱いているのが確認される。

◆機動戦士ガンダム アグレッサー

「HADES」に対応出来る強化兵士開発の前段階として、強化処置を施した戦災孤児を用いてテストが繰り返されていた。
データ収集が目的のため運用は考慮されていない。そのため孤児達は使い捨てにされており、生き残れたのは様々な偶然が重なって保護された少女ターニャ唯一人。

機動戦士ガンダム サンダーボルト

  • レヴァン・フウ
第二部において南洋同盟を率いるカリスマ的指導者。
連邦のニュータイプ機関で育てられていて、実験施設にて12歳の頃より15年間に渡り、多くの実験の被験体となり特殊な感応能力を引き出された強化人間。
この実験中ににダメージを受けたことで、余命1年と宣告されている。
強化人間としてのニュータイプの素質と育ちの影響で他人への共感能力が高く、作中でもその力を強く発揮する。
他者と共感した際にはアムロとララァの時のような、周りが光っている空間になる。
カーラ「ところで、あの光はなんなの?」

◆機動戦士ガンダム カタナ

  • イットウ・ツルギ
『カタナ』の主人公。父カネサダに実験を受けさせられた。そのため父に対し殺意を抱いている。
平時は明るく折り目正しい好青年であり精神も比較的安定しているが感情が高ぶると口調が変わる。
最後まで生き残った強化人間の一人。

  • コテヅ
正確には試作品に当たる強化兵士。かつては戦争孤児であった。
BGSTの前に立ちはだかるが組織から用済みになったことでBGSTと行動することに。

  • ユージ・アルカナ
『カタナ』の前作に当たる『連邦愚連隊』の主人公。
強化手術を受けイットウ・ツルギと交戦する。

・リチャード・グレイソン
スパーダ公の正体。


OVER THE MIND

主人公。この物語は彼のモノローグによって進む。
彼の死によって強化人間人格OSが完成。TR-6に搭載される。

  • 少女
脱走した少女。


◆フォウ・ストーリー そして、戦士に…

Z本編に登場する強化人間。この時はキョウと呼ばれていた。

  • ジル・ラトキエ
『1st』にも登場したミハルの弟。妹が誘拐され天涯孤独の身となりムラサメ研究所に拾われた。「ニュータイプになれるのなら」と思っていた。
フォウの代わりにサイコガンダム試作8号機に乗り死亡した。

  • アマリ・ガーフィールド
素質はないがムラサメ研究所に入った。家族をニュータイプの力で探そうと考えていた。
フォウは彼女を逃がそうとするも彼女は射殺される。


機動戦士ゼータガンダム1/2

  • ウォルナック
ティターンズ所属の強化人間。サイコミュ搭載MS「アモン・ドッグ」に搭乗する。


◆M-MSV

  • サード・ムラサメ
ムラサメ研究所の三番目の強化人間。
プロトタイプサイコガンダム搭乗中に暴走。彼ごと機体を破壊される。


機動戦士Ζガンダム

カミーユと心を通わせた強化人間の少女。
現実の時系列において初めて登場した「強化人間」であり、ガンダムにおける強化人間とは何たるかを定義づけた存在であると言ってもいい。
詳しくは彼女の項目を参照。

  • ロザミア・バダム(CV:藤井佳代子〈TV〉、浅川悠〈劇場版〉)
オーガスタ研究所の強化人間。ロザミィ。
精神安定のためにカミーユを「お兄ちゃん」と呼び甘えた。
最終的にはゲーツ・キャパを兄と呼び、サイコガンダムMk-Ⅱでカミーユ達と交戦。この頃になると強化が進み過ぎてほぼ廃人化してしまっており、カミーユによって憐れみつつ討たれる。
劇場版では知らないうちにフェードアウト。しかしその後TV版同様に魂でやってきた。
TV版と併行して公開された小説版では真のヒロインと言うべき存在感を放っており、「コロニー落としで絶体絶命の危機に陥った際に大好きだった母親が助けに来てくれなかった」焦燥と怒りの記憶を従順なモルモットを作ろうとしたオーガスタ研に「両親は暖かくて優しい」という記憶で上書きされてしまったが故に精神不安定になっているという内情が描かれている。
「父の浮気騒動の際に母が仕事に逃げてネグレクトされた事が深刻な心の傷になっている」カミーユとは似た者同士であり、男に対する独占欲が強く、庇護対象の危機に躊躇無く身体を張るファ・ユイリィを「お兄ちゃんの理想の恋人」と言ったのも実は核心を突いた言葉である
物語終盤にカミーユの「母親に対する憤激」の感情を感知した事で、完全に正気を取り戻し、カミーユを「嘗ての自分と同じ苦しみを抱えた人間」として慈愛と共に受け入れる。
しかし、カミーユに襲い掛かったゲーツと自ら盾になって刺し違えた事によって、カミーユに母の死のトラウマを再発させてしまい、結果的に命を捨ててまで守ろうとした対象を死なせてしまうと言う各媒体の中でも最も救われない結末となってしまった。
劇場版等の一部の作品では苗字が「バム」になっている。

  • ゲーツ・キャパ(CV:矢尾一樹)
ロザミアの兄役を演じた強化人間。続編の主人公ではない。しかし強化人間に兄のように接してもらえたという点は同じである。
劇場版では出番を全カットされる。劇場版Zの世界で彼が何をやっていたかを知りたい人は「機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―」を読もう。


◆強化人間物語 ANOTHER Z GUNDAM STORY

  • シヴァ・イップス
ガンダムディフォルティータを駆る強化人間の少女。
彼女は多数のMSパイロット達のデータが記録されており、この多数のパイロット達のデータをフィードバックしてMSの動きを最大限に引き出せる。


◆機動戦士ガンダム エコール・デュ・シエル

  • エリシア・ノクトン
軍需メーカーの社長令嬢でエリートだったがアスナのニュータイプの能力や三角関係により劣等感を抱く。
本人的には強化人間プログラムを断っていたつもりだが、本人の預かり知らぬ間に強化されており、アスナを仮想敵とした強化人間となる。
ティターンズに編入した時にはかなり精神不安定となっていた。あとケバくなった。

  • サクヤ
強化の伸び悩みによりエリシアの当て馬にされた。
自分の能力だと思っていたものが裏工作によるものだと知ってアッシマーを強奪して暴走。エリシアに撃墜される。


◆ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者

オークランドのニタ研で調製された十代半ばの少女。技術はあるが感情等に問題があり研究所時代は「UF(UnFinished Cyber Newtype)」と呼ばれていた。
本名はユズ・イシロギ。ドクター・ロキ(イシロギ博士)の実娘で、生まれつき心臓と肺に病を抱えていた。そのため彼は娘を存命させるため人工心肺を積んだ強化人間にした。調整で「氷人形」と呼ばれるほど感情が乏しくなったり幼児退行などを起こすも最終的には元に戻りグリプス戦役終結後はアーネストと共に火星に渡り2児の母となる。


◇おもな強化人間(第一次ネオ・ジオン抗争以後)


機動戦士ガンダムΖΖ

薔薇の騎士。最初は愛すべきバカだったのだが、強化施術を受けた結果えらいことになってしまう。
詳しくは彼の項目を参照。
何の因果かのちに彼の中の人は概念こそ違えど元ニュータイプを演じる。
小説版では強化されていない。

  • キャラ・スーン(CV:門間葉月、山下亜矢香〈Gジェネ魂以後の代役〉)
過激な衣装に身を包んだ強化人間。巨乳オッパイお化け。でも彼女が出てもGジェネはCERO:A。
こちらも最初ははっちゃけていたとはいえ常人だったのだが、物語途中で強化されてしまう。
量産型キュベレイ部隊と交戦し相打ちになる。
ちなみにこちらも小説版ではゴットンと駆け落ちし行方不明になるため強化されていない模様。
『C.D.A. 若き彗星の肖像』にもチラっと登場。

プルクローンの一人。
プルシリーズ全般に言えるが、信義を尽くす対象が居ることで精神の安定を図るタイプなようで、劇中ではそれが原因で不安定な状態に陥った。
当該項目参照。

  • プルクローン
読んで字のごとくプルのクローン。プルシリーズとも。後述のトゥエルブまで存在が確認されている。
名前がナンバー由来な時点でも倫理観がアレだが中にはナンバーすら付けてもらえない粗悪品のニュータイプクローンもいた模様。


◆機動戦士ガンダムZZ ゲームブック

  • 主人公
元連邦軍上層部直属組織所属の強化人間。
vol.1「ヘルメス迷走」では記憶を取り戻すために戦い、vol.2「ヘルメス夢幻」では再び戦場に舞い戻り、vol.3「エニグマ始動」では恋人の精神にダメージを与えた人物を探す。
後日談小説ではトラッパーと呼ばれる整備兵として登場する。


機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還

  • イングリッド0
ジョニー・ライデン」と呼ばれる少女。通称ジョニ子。

青いゲルググを駆る強化人間。ジョニー・ライデンを探している。


◆ゲームブック 機動戦士ガンダム シャアの帰還―逆襲のシャア外伝

  • ユマ・カザァマ
このゲームブックの宿敵として登場する強化人間。所属する組織は不明。
ティターンズがサイコガンダムバウンド・ドックに続くサイコミュ搭載MSとして開発した、アクシズから流れたシステムであるファンネルを装備した唯一の連邦製MS・ノクチュルヌを乗りこなし、シャアを狙う。
出身は日本で、家族は両親と姉のユカ、妹のユイがいたが、ユイと両親は一年戦争の時に死亡し、ユカはグリプス戦役の混乱で生き別れ、後にエグムの連絡員になる。
「ジオンは空を落とした、シャアは自分の敵」という刷り込まれた記憶に従って、宇宙へ向かおうとするシャアを狙い、その際にシャアと同行していたユカと再会、ニュータイプであるユカに思念で呼びかけられるも、過去の記憶を奪われていたユマは「不愉快なヤツ」と拒絶、彼女を搭乗していたリック・ディアスごと吹き飛ばしてしまった…
その後、ふたたびシャアを狙ってジオン残党ダンジダン・ポジドン少将が根城とするグワダン級大型戦艦イン・エクセスを襲撃、ダンジダンのザクⅢを撃破した後、戦場に現れたユカの思念による説得を振り切ってシャアと対決の末に敗北。
戦闘後、シャアの所へ行くようにというユカの声に従って半覚醒状態でコックピットから立ち上がるも、シャアに受け止められると同時に精神崩壊を起こし、精神病棟に送られた。


機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

ネオジオン軍のエースパイロット。強化施術を受けた事は劇中でも明かされているが、頭痛に苦しむ描写や精神の不調といった事は見られずかなり安定している。
もっとも若さゆえの不安定さは散見され、クェス・パラヤとの接触でそれは更に加速していくことになる。
小説・漫画『ベルトーチカ・チルドレン』では初期設定のグラーブ・ガスとして登場する。
詳しくは当該項目参照。
なお、ギュネイの強化を担当したナナイ・ミゲルもかつてはニタ研で 強化を受けていた側 から研究者側に転身した人物で
ナナイのみでは強化を担当するには技量不足なので補佐としてロザミアなどを担当したローレン・ナカモトを引き入れている。
一方で『ベルトーチカ・チルドレン』でのナナイに相当するメスタ・メスアの方は完全に個人の才能だけで
シャアの個人秘書→貧乏なネオジオンの経理→軍の指揮運営→ニュータイプ研究所の業務を 全て1人で完璧にこなした才媛。
メスタは両親がザビ家派の嫌疑をかけられて辺境のコロニーに追いやられ、コインよりも小さな太陽を見ながら母と泣く幼少期を送り、
それから強化人間の話を聞くと「 いつか人間は宇宙空間でも生きられるようになるかも 」というガンダム世界では珍しいポジティブな目的で参加した人物。
そのためかメスタが手がけた強化人間で作中に登場したのは 自分の意思で強化を志願した グラーブのみで、特に問題がある描写はないというある意味変わったタイプと言える。

機動戦士ガンダムUC

プルトゥエルブ。同じクローン体のプル、プルツー(共に本多知恵子)、プルクローン(松岡ミユキ)とは声優が違う。
詳細は彼女の項目を参照。

・フル・フロンタル
実は強化人間。詳細は彼の項目を参照。


◆機動戦士ガンダム Twilight AXIS

  • クァンタン・フェルモ
マイッツァー・ロナに雇われた謎の武装集団「バーナム」に弟ヴァルターとともに所属する強化人間。
かつては、地球のオーガスタ研究所で強化体の実験をされてきた。

  • ヴァルター・フェルモ
クァンタンの弟。兄と共にオーガスタ研で強化実験された過去を持ち、現在は「バーナム」に所属している。
鼻筋に傷がついており、髪の分け方とヘルメットの角の位置が兄と逆。


機動戦士ガンダムNT

ジオン共和国の袖付き残党部隊に所属する強化人間。
元々は一年戦争時にジオン公国のNT研究機関で被検体にされた者で、後に「シャアの再来計画」の候補者となったが能力不足から脱落し失敗作の烙印を押された。
感情的だが強化の産物というよりは自身の境遇に対する怒り、人類への絶望が根底にある。

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

  • レーン・エイム
ペーネロペーのサイコミュ兵器であるファンネル・ミサイルを使いこなしており、小説上巻ではハサウェイから、連邦軍の強化人間ではないかと疑われている。また、月刊ニュータイプ1989年10月号では強化人間と明言されている。
SDガンダム GGENERATION-Fなどのゲーム作品ではニュータイプと設定されていた。
劇場版設定では、2022年8月3日発行の『機動戦士ガンダム閃光のハサウェイメカニック&ワールド』によれば、劇中の時代において連邦軍にはニュータイプは存在しないという定義があるため、レーンはどうやら強化人間という設定に回帰したようである。

機動戦士ガンダムF91

ラフレシア・プロジェクトにより自身を改造した強化人間。
ただし冒頭の通り彼に関してはここまで挙げてきた「ニュータイプの模倣」としての強化ではなく、一言で言えば「強い男」になる(本人曰く「任務遂行の為にエゴを強化した」)ための強化。
なので銃弾を頭部に受けても平然と演説を続けたり、生身で宇宙空間に出たりコックピットハッチを力業でこじ開けたりする人間離れした技を見せる。
詳細は彼の項目を参照。


◇媒体によって強化人間かどうか判別が難しいキャラクター

劇中で強化施術による「刷り込み」を受けているのは明言されているが、ニュータイプの素質が元々あったことも示唆されている(強化によって「戦えるようにした」だけとも取れる)
そのためGジェネ等の一部ゲームではニュータイプ扱いされることがある。
ちなみに本人は自覚以前に「強化人間」という単語すら知らないようで、『ZZ』第28話でリィナから「あなた強化人間なんでしょ!」と言われた際それに反応できず、
「戦うために作られたニュータイプよ!」とリィナに説明されてから「私、そんな変な人間じゃないよ!」と言い返している。

TV版では、モビルスーツを見て綺麗というなどニュータイプ的要素を当初から匂わせており、クロノクルに同行しベスパに参加してからはみるみる内にモビルスーツの操縦技量を上げるなどニュータイプであった。
小説版では、展開が全く異なり序盤でクロノクルのマン・ハントに巻き込まれ半死半生となり、その後宇宙に送られ、スーパーサイコ研究所で処置を受け強化人間となった。

  • ファラ・グリフォン
本編終盤では序盤と比較して明らかに精神の変調が著しく、サイコミュが搭載されたザンネックやゲンガオゾを使いこなしているが、テレビ版小説版双方とも強化人間とは明言されていない。


◇ゲームでの強化人間

Gジェネスパロボなどのゲーム作品ではNTと同様に命中・回避などの補正やサイコミュ兵器を扱える能力を持つ。
所詮紛い物であるためかNTよりも能力補正値やサイコミュの射程が劣る下位互換扱いされることが多いが、それでもなおトップクラスに優秀な能力。

スーパーロボット大戦では特にデメリットの無い(言うなればNT技能の代わり)能力だが、NT技能と違い最大レベルまで上がらないキャラが多く、そこについては天性のニュータイプと差別化されている節がうかがえる。
F.IF以前のGジェネでは何とオールドタイプをプレイヤーの任意で強化人間に改造することができるが、レベルアップが遅くなるのと撃墜されると廃人化し能力が初期化するデメリットがある。
強化の度合いがキャラクターによって異なる点も踏まえ、どの段階で強化を施すかプレイヤーの判断が問われる。*2
FとF.IFにおけるシス・ミットヴィルは強化によって本領を発揮する*3キャラの代表格で、WORLDでの再登場以降は最初から強化人間となっている。

なお、Gジェネ第一作目で何故かヒイロが最高レベルの強化人間になっていた
ゼロシステムの再現か、あんな人外は強化人間に違いないと思われたのかは永遠の謎。頼むから前者であってほしい


追記・修正は強化処置を受けてからお願いします。

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最終更新:2024年02月13日 19:50

*1 そのため、理屈の上では捕まえた敵兵が未強化であれば「捕虜」、強化されていれば「鹵獲兵器」という扱いとなる。よって、捕虜虐待が発覚した場合「強化人間かと思った」とシラを切ればいとも簡単に戦争犯罪を「事実誤認による事故」に偽装可能となる

*2 ちなみに実質FのファンディスクであるF.IFではニュータイプにすることもできる。この場合デメリットなしとなる。

*3 というか、強化してねと言わんばかりにあからさまに強化人間っぽい言動である。