千手扉間

登録日: 2013/10/04 Fri 06:27:56
更新日:2024/03/26 Tue 20:43:08
所要時間:約 23 分で読めます


タグ一覧
NARUTO NARUTO登場人物項目 NINJA×忍者〇 ※味方です ある意味人気者 うちはアンチ→そうでもなかった これは二代目火影の卑劣な項目だ だいたいこいつのせい まさに卑劣 インフレについていったキャラ コメント欄ログ化項目 ツッコミ役 ナルトス モフモフファー リアリスト リアル忍者 ワシが作った術だ! ワシの術だ! 二代目 二代目の顔岩のおっちゃん 五影 冷徹 千手一族 千手扉間 卑の意志 卑劣 卑劣な項目 卑劣様 卑影 卑怯は褒め言葉 卑雷神の術 受け継がれる意志 合理主義者 堀内賢雄 外道 大した項目 姑息 嫌われ者 影分身の術 意外といい人 扉間 故人 有能 木ノ葉隠れ 本物の忍者 次男 水遁 汚いなさすが忍者きたない 河西健吾 火影 穢土転生 苦労人 過激派 陰険


サルよ…。里を慕い、貴様を信じる者達を守れ。

そして育てるのだ。次の時代を託す事のできる者を…。

明日からは貴様が……火影だ…!



千手(せんじゅ)扉間(トビラマ)とは、『NARUTO‐ナルト‐』の登場人物である。
CV堀内賢雄ペイン六道兼任している)、河西健吾(少年期}。




◆もくじ


◆プロフィール

所属:木ノ葉隠れ
役職:火影
年齢:不明(推定享年60歳)
身長:182.3cm
体重:70.5kg
誕生日:2月19日
血液型:A型
星座:うお座
忍者登録番号:-
性格:豪気、合理主義、情熱家
好きな食べ物:新鮮な川魚
忍道:里の繁栄に全てをかける

◆概要

木ノ葉隠れの里の二代目火影。名前の通り千手一族の一人であり、初代火影・千手柱間の弟。
一人称は「ワシ」だったり「オレ」だったりと安定しない。兄の柱間と比べるとやや古風な喋り方をする。
柱間とは対照的な逆立てた白い髪と頬と顎に入っている赤い線がトレードマーク。赤目(色がハッキリしていなかった頃のアニメ第一部ではオレンジ)。
額から頬の辺りまでを覆う金属製の額当てを愛用しており、忍装束は柱間と同じく鎧甲冑を思わせる古風な物。
ただし甲冑部分は青色で、首元に白いファーのようなものが付けられているなど、柱間やマダラとは違った方向性のデザインとなっている。

里が出来る以前のうちは一族との戦乱期から柱間の補佐役を務め、彼の死後に二代目火影に就任。
第二次忍界大戦中に雲隠れの里の二代目雷影との会談の際、雲隠れの忍である金角銀角の起こしたクーデターに巻き込まれ、
そのままでは逃げきれぬと判断した扉間は、猿飛ヒルゼンを三代目火影として任命、自らは囮として戦った
この事件がおそらく死因と思われ、実際銀角が「二代目火影をぶっ倒した」と発言している*1

弟子に三代目火影・猿飛ヒルゼンと、暗部養成部門「根」のリーダーであり六代目火影候補になった志村ダンゾウがいる。
火影になってからは、忍者学校(アカデミー)*2や木ノ葉警務部隊の創設等、木ノ葉の里の基盤を作り上げた。
一方で忍界史上最凶最悪の禁術と名高い「穢土転生」を開発した人物であり、またうちは一族を里の中枢から追い出したりもしているため、
他里やうちは一族からは悪名高い人物として知られている。

ダンゾウの回想で描かれたおそらく生前最後の姿は柱間存命の頃とほぼ変わらず、享年は不明。
ただ同世代のうちはイズナが24歳で戦死し、扉間が死んだのがそれからおおよそ36年後なので、おそらく60歳前後だったと思われる。

◆性格

柱間とは逆に、己を客観視し、感情をほぼ完全にコントロールしている合理主義の塊というべき人物。
目的に向かいひたすらに突き進む情熱的な面も併せ持つが、基本的には効率や合理性を最も重視し、時に非情に徹することも辞さない本物のリアリストである。
好物は里の川で獲れる新鮮な魚と、兄の柱間同様に山の幸を好む。

あくまでも感情に流されないよう己を律しているだけであり、ヒルゼン、ミナトナルトシカマル等の後進の活躍や気概に顔をほころばせ、次代の芽を摘もうとするマダラに声を荒げる等、強い父性愛を示す場面も多い*3
また、やはり柱間の弟なのか彼に通じる個性的な面もあり、影分身の術を「ワシの術だ!」と起源を主張したり、大蛇丸柱間の細胞で自らを強化していることに気づかず行動に出ようとして縛りを喰らったり、笑いのツボが変なところにあったりと、ある意味兄以上にネタキャラ化している。
滅多に無いが、本当に危ういときは人並み以上に動揺する事もあり、マダラの為に自害しようとした柱間を見て扉間が本気で焦っていた描写もある。

しかし、穢土転生という危険な術を開発したことや、後述するその運用法の卑劣さからも分かるように、
目的を達成するためならば徹底して手段を選ばない人物であったことも事実である。
「里が要であり、それこそがもっとも重要」と考えており、里のためとあらば自らを犠牲にすることもいとわない。
生前は側近や部下達を逃がすため一人で囮になり、第四次忍界大戦では一切の躊躇なく互乗起爆札を用いて自爆している。
ただし、後のダンゾウのように目的のためにどんな犠牲でも払ったわけではなく、その覚悟や力の足りない者に強要することは決してなかった。そもそも先述のように部下を逃がすために自分を囮にするなど、里の民を思う気持ちはとても強い。

これらの合理的な性格は少年時代にすでに完成しており、
絶え間ない戦争により互いに殺し殺され、それにより「仲間の無念を晴らすため、全ての敵を殲滅する」と誰も彼もが憎しみ合う戦乱の世を、
「バカ」「熱くなりすぎ」と一蹴し、「戦いをやめたければ協定を結び、ルールを制定してそれに則って無駄に戦わなければいい」と述べていた。
こんな性格だからこそ、感情に流されやすい柱間の補佐が務まり、逆に柱間の甘さと合わさることでその合理性が上手いこと機能したのだろう。
余談だがこの台詞の直前の場面では、戦乱の世を非難する柱間を父・仏間が上述の価値観を根拠に「ガキ」「頭を冷やせ」と叱りつけており、この発想により父上のお叱りの言葉をただのブーメランに貶めるなど、卑劣さもこの頃から完成している。

冷静で合理的な分やや自省心に欠ける側面もあり、穢土転生で蘇生された際に他の火影三人が程度の差はあれ悔恨の念を口にする中、彼だけはそうした描写がない。

合理主義の性格が付く以前の初めて性格などのプロフィールが記載された「闘の書」では「荒ぶる闘志!初代の遺志継ぐ烈火の男!」と紹介されており、当初は熱い男として描く予定だったのかもしれない。

◆能力

チートの権化である柱間にはさすがに及ばないものの、その補佐を務め後を任されただけに忍としての実力は超一流。
性質変化は五つ全てに加えて陰陽遁まで使いこなした*4が、特に水遁を得手としており、
一度目の穢土転生では低い精度+水のない場所にもかかわらず、ヒルゼンの火遁を防ぎ切るだけの防御力を見せた。
またスピードにも優れており、あのマダラをして「天は俺に味方した」「忍一の速さを誇った」と言わしめている。

忍術の発明家としての側面も持ち、「影分身の術」や「飛雷神の術」と言ったナルトミナトの代名詞とも言える術も彼が開発している。

そうした個人としての高い能力の一方、協調性やサポート力も非常に高く、劇中ではオビトの弱点を見破り、即座にナルトの行動を補助。オビト攻略の切っ掛けを作った。
オビトの攻撃を受けたミナトが、いくらでも再生するはずの穢土転生体なのに腕を再生できない事に気づいた際、オビトが「お前らの常識では測れはせんぞ!」と言い放った2秒後に陰陽遁ベースの「忍術そのものを無に帰す性質」である事を看破するなど非常に鋭い。
また、口寄せのガマ吉の水飴鉄砲だけ無効化ではなく求道玉で物理的に防いでいたのを見ただけで「仙術攻撃のみ無効化できない」事を見抜き、同様に見抜いて仙術螺旋丸を発動させていたナルトの背後に何も言わずにサポートに回っている。

しかし彼の最大の武器は、その極めて合理的かつ容赦のない思考回路である。
他の水遁使いが「膨大な質量」や「勢い、範囲」を重視した水遁を用いるのに対し、扉間の水遁(のみならず彼の術全般)は、
「いかに効率的に敵を殺すのか」という点を重視している。薙ぎ払うようにして神樹を斬った水断波や、チャクラも練れず印も結べない状況でも放てる天泣などがそうである。
それに加えて影分身や飛雷神を使いこなし、一瞬でオビトに半身を砕かれた際にはオビトの体に数枚の起爆札を張り付ける+マーキングを施すなど、手も早い。

個人の戦闘力も高く、頭も切れ、協調性もあり、さすがに柱間ほどではないがカリスマにも優れると総じて万能の人であり、「No.1でもNo.2でも輝ける」タイプといえる。

ちなみに完全にスルーされているが、何気に穢土転生の開発成功に伴い死後の世界の実在を証明するというとんでもない偉業を達成していたりする。*5

◆使用術

◇水遁

インパクト重視のゲーム版を除き、少量ながらも相手を殺傷することに重点をおいた、効率の高いものを好む。
扉間のチャクラ量が少ないわけではないため、これは彼の合理性ゆえだろう。

  • 水遁・水陣壁
水の壁を作り出す術。
作中では木ノ葉崩しの際に大蛇丸に蘇生された時に使用。
暗部や大蛇丸には水のない場所でこの術を発動させたことに対して「信じられん」「さすが二代目」と感嘆されたが、
後々水のないところで同レベルの術やもっと凄い量の水遁を発動させる忍者が何人も現れたため、
「木ノ葉の水遁のレベルが低いだけじゃ?」「このレベルの水遁で火影(笑)」とネタにされまくってしまった*6
実際のレベルとしては、本編でのマダラ登場時に火遁を相殺するために忍連合が多勢で放ったレベルを一人で行使できるのだろう…
が、扉間の術は「殺し」に特化した効率優先仕様なので、できるかどうかに関係なく実戦ではやらないだろう。

  • 水遁・水龍弾の術
龍を象った水を相手にぶつける術。作中では水陣壁から繋げて発動している。
アニメではイズナとの戦いでも発動し、「火遁・豪火球の術」を相殺し、目くらましをした。
アニメオリジナルストーリーでは、上記の「水遁・水陣壁」と共にコテツに伝授している描写がある。

  • 水遁・水断波
圧縮した水で相手を切り裂く術。要するにウォーターカッター。
口から出しているものと思われ、神樹を薙ぎ払うように切り裂いた。
当然人に対してはオーバーキルな威力であり、高速かつ長射程でそんなものを振るわれたらたまったものではないだろう。
アニメでは術名こそ出てこないが、木ノ葉崩しの時点でこれらしき水遁を使用している。

  • 天泣
対マダラに使用した水遁で作った含み針。
口から無音かつノーモーションで素早く放て、須佐能乎に突き刺さる速度と硬度、威力を持つ。
おまけに一度に複数本発射できる。口以外でも使えるかは不明。
作中の描写から印を結んだりチャクラを練る事ができなくても使える超低燃費・手軽・効率的な術で、大質量の水を扱い圧倒する鬼鮫とはやはり対照的。須佐能乎にも刺さるため奇襲・暗殺技としては十分すぎる攻撃である。
サスケの援護に使われるも、マダラには須佐能乎で防がれた。
しかし、わざわざマダラが須佐能乎で防ぐあたり、よほど警戒されていたとうかがえる。
ネットでは「二代目の術だしエグい追加効果がありそう」「マダラもそれを警戒していたのでは」と囁かれている

  • 水遁・硬渦水刃
ゲームオリジナル術。
周囲を水浸しにし、水の衝撃で相手を打ち上げたあと、掌から大容量の水を生み出し、その水をドリルのような形状に変化させ相手を貫く。

  • 水遁・水衝波
アニメオリジナル術。
周囲から水を噴出させて津波のごとく叩き付ける。
恐らく鬼鮫が使用した「水遁・爆水衝波」「水遁・大爆水衝波」の基本バージョン。

  • 水遁・水龍咬爆
ゲームオリジナル術。
相手の足元に水遁で雨を降らせて大池を作り、そこから伸び上がった水龍と無数の水弾で敵を粉砕する。

  • 水遁・水喇叭の術
ゲームで使用。

◇時空間忍術

  • 飛雷神の術
扉間が開発した術の一つ。
術式でマーキングした場所に一瞬でワープする時空間忍術。
分類は口寄せの術の一種で、マーキングに向けて自分自身を口寄せするという原理らしい。

ワープするのは自分自身の他、自分の体かチャクラが間接的にでも触れている物体や生物を一方的に転送することもできる。
また作中の描写から、ワープさせる物体の(質量や保有チャクラに関係なく)体積に比例して消耗が激しくなることが確認できる。

ほぼ完全な瞬間移動であるにもかかわらず、マーキングさえしてあれば印を結ぶ事すらなくノーモーションで発動できるため、奇襲性・速攻性に非常に優れる術。

ゲームでは高速移動攻撃に使われているが、これは「マーカー目掛けて空間を飛び越える」術なので、瞬身の術と違い移動中には攻撃できない。
波風ミナトに受け継がれており、第四次忍界大戦において使い手としてはミナトの方が上手であることを自ら認めている。
さらに他にも使い手は存在するが、複数人での連携でないと発動できない等不完全で、単独で自由自在に飛べるほどの使い手は扉間本人とミナトの2人しかいない。
血継限界や性質変化等、個人の努力ではどうにもならない資質に左右されないが、
それはそれとして習得・運用は高難易度である代わりに応用性が非常に高いという、
二代目様の開発する術を代表するかのような好例。

  • 卑劣斬り飛雷神斬り
通常のクナイと共にあらかじめマーキングしたクナイを相手の元へ投げ、クナイが相手に近づいた直後に飛雷神の術を発動、相手にスキを与えず刀で斬りつける。
戦国時代末期には既に完成しており、うちはイズナに致命傷を負わせている。
イズナに対して使った際は、豪火球の術と水龍弾の術が相殺した時の多量の蒸気に紛れてクナイを投げつけて使用した。
イズナは写輪眼で蒸気に紛れてもクナイをはっきりと視認できたが故に油断し、飛雷神斬りを察知することができなかったようだ。

ナルトスではよくこのシーンの扉間の顔を差し替え「ギャハハハ!卑劣斬りィー!!」などとコラされる。

  • 飛雷神互瞬回しの術
飛雷神の使い手ふたりによる連携技。略して「飛雷神回し」。
術者が互いにマーキングを施し、片方は標的に接触し、もう片方は味方の攻撃の目の前にわざと身を晒し、攻撃が命中する瞬間に互いが互いの場所に向けて飛ぶ事で、「攻撃が既に命中している状態」を無理やり作り出す。

作中ではナルト・サスケの灼遁光輪疾風炎遁・螺旋手裏剣を人柱力オビトに命中させるために使用。
オビト本体にマーキングをしている扉間がオビトの背後に、ミナトが螺旋手裏剣の前に出てから互いの位置を交換してオビトに螺旋手裏剣を食らわせた。
本来は位置交換が早すぎると相手に回避の猶予を与えてしまい、遅すぎると交換前に自分が食らってしまうのでタイミングが難しい技のはずだが、この時はミナトは穢土転生体であり「食らってから飛んでも問題ない」ため、確実にするために実際に食らってから飛んでいる。

なお生前の時代では扉間とミナトは同時代には生きておらず生前にこの2人で飛雷神回しをやったことはなく、この2人以外のまともな飛雷神の使い手も皆無だったのだが、「飛雷神回し」という技自体はこの一言で通じていた。
恐らくは自身の影分身とやっていたのだろう。

  • 飛雷神二の段(仮)
「まずクナイ投擲による攻撃を行い、クナイが回避されたらそのクナイめがけて飛雷神で飛ぶ事で相手の背後を取る」という技。
扉間自身は技名に言及していないが、ほぼ同様の攻撃をミナトも行っており、その時は「飛雷神二の段」と呼んでいた。

扉間の他の技に「飛雷神斬り」があるが、飛雷神斬りは相手にクナイが到達するかしないかの辺りで目の前に飛ぶ技=クナイ攻撃は完全に囮なのに対し、
こちらはクナイが当たれば良し、当たらなければクナイが相手を通り過ぎてから飛んで背後を取る技という違いがある。
相手からすればクナイ一つの対応に本人の前方からと後方からの2パターンの奇襲まで択に入るため非常に厄介。

作中ではマダラへの「飛雷神斬り」による不意討ちを察知され、弾かれたクナイに転移し、頭上から追撃を行った。
この際、マーキングが視認し難いよう、黒塗りの刃に施しておく工夫が見られる。

  • 遠隔転送(仮)
ナルトとミナトが九尾チャクラを連結させ、忍連合を丸ごと転移させた術を解析し実践したもの。
ミナトに触れておくことで、彼程の規模はないがチャクラリンク内の味方を遠隔で転送することが可能。
危機に陥った者を優先的に避難させる事を伝え、味方を鼓舞した。

  • マーキングリンク(仮)
自身と他人が施した飛雷神のマーキングをリンクさせることで、転移箇所をさらに増やすことができる。
輪廻写輪眼に開眼したサスケによって外道の棒から解放され「(ナルトとマダラのいる場所へ)飛べるか、二代目?」と尋ねられた際の回答が
「ああ…四代目のマーキングとリンクさせておいたからな」である。
これ以前に両者がマーキングを共有している描写はないことから、即興でやった模様。
作中ではこの一回きりだが、なにさらっとヤバイ術を開発してるんだアンタ。

口寄せ系

  • 口寄せ・穢土転生
扉間が開発し、大蛇丸が完成させた、作中最凶最悪と名高い禁術。
生け贄を使って死者をこの世に呼び戻し、操る。真価は意思の強さ等に関係なく必ず情報を抜き取れる優位性にあり、
コストも敵の忍を使えばいいので戦果に対してコストが非常に少ない、費用対効果の高い術。……本当に味方側の術かこれ?
ついでに生死を黄泉という誤魔化しのようのない場所経由で確認できるのもポイント。
二代目世代には影分身とも違う“分裂”を行える無がいたため、嫌な説得力があろう。
第一次忍界大戦~第二次忍界大戦初期において、情報収集と攻撃を両立するために開発した。(柱間の反対意見は一蹴した模様)

術の開発者であり歴代でも屈指の強大な忍である扉間を操ることは通常不可能だが、
影クラスの実力を持つ大蛇丸が一度目は精度を落とし、二度目は柱間細胞を取り込んだことであっさり操られてしまった。
詳細はこちらを参照。

  • 卑遁・囮寄せの術
身代わりになる人間を口寄せし、敵の攻撃に対する盾にしたり、逃げる際の囮にしたりする。
ナルトス発祥のオリジナル忍術。ナルトスでは、自らではなく部下を囮にして逃亡したり、味方を呼び寄せて盾にするといった卑劣なコラ画像が大量に作られており、これがまた意外としっくりくるためナルトス外でも定着してしまっている感がある。

◇結界術

  • 四赤陽陣
火影クラスの忍が4人揃って発動できる超強力な結界。十尾の尾獣玉でも壊れない。
作中では自身を含めた四代目までの火影全員で発動した。

◇その他

  • 影分身の術
扉間が開発した術の一つ。
詳細はこちらを参照。
扉間の性格上、ナルトのように殴る蹴るの直接戦闘より、
偵察・リスク分散等を主軸において開発されたと思われる。

  • 互乗起爆札
扉間が考案した術の一つ。穢土転生を攻撃に転用するため作られた。
札が札を口寄せし続け一点集中された爆発を繰り返す。その結果、局所的かつ長時間爆破が発生するため生身の人間が行えば自分も巻き込まれる自爆装置。*7
作中で披露した際には穢土転生の自分の体に腕を突き込み内部から取り出し「自分の体でやるのは初めてだが…」と自分ごと爆破していた。
ヒルゼンの「出るか…!二代目様考案の…」という倫理的にアウトな発言内容から穢土転生体の内部にこの互乗起爆札が組み込まれ、蘇生させた死者の身体を人間爆弾にするのが常套手段だったことが推測できる。
穢土転生という術について言われていた、「術の精度を上げないと強さが発揮されず、上げると反逆される危険が高まる」という欠点に対する答えでもある。
精度を上げなくても人間爆弾にすれば力量に関係なく一定の成果が出るし、反逆されるリスクも無くなる。
千手扉間というキャラクターの合理的・効率的な思考回路がよく分かる術である。
ちなみに普通の起爆札は札の真ん中に○印と「爆」の字が一つだが、これは一回り大きく、四隅と真ん中に「爆」の字があるのが特徴。
「ナルティメットストームレボリューション」「4」では彼の奥義として採用。
自爆技ではなく水遁で作りだした水のドーム内に相手を閉じこめ、飛び回りながらドーム内に起爆札を配置した後、自分だけ脱出して起爆、飛雷神で安全圏にジャンプして〆。

  • 禁術
詳細は不明。
マダラにサスケが倒された際に使おうとしたが、扉間がマダラの外道の棒の影響でチャクラが練れず、動けなかったため使われなかった。
扉間のセリフから考察するに、感知タイプである扉間にチャクラが感じ取れない程の瀕死状態であっても、魂だけならどうにか留めることができる術らしい。
穢土転生の可能性もあるが、それなら素直に穢土転生というであろうことから、この期に及んで、さらに別の超高等禁術を隠し持っていた可能性が高い扉間様は本当に卑劣なお方。
この術といい穢土転生といい、なぜ扉間は魂を操る術を複数生み出していたのだろうか。

  • 雷神の剣
まだ碌に設定もない頃のアニメオリジナル忍具。「二代目火影が使用した」という触れ込みなので記述する。
刀身のない三鈷剣のような形状をしており、構えるとどっかで聞いたようなSEと共に光の刃が形成される
殆ど消耗もなく千鳥並みの威力を発揮し、また単純な破壊ではなくスタンガンのように使うこともできる。
非常に強力だが、千鳥と螺旋丸を何度も立て続けに受けたために折れてしまった。

◆作中での活躍

◇過去

柱間の回想で少年時代や里の黎明期の姿が描かれている。
現在に繋がる合理的な性格はこの時点で既に顔を出していたが、現実に戦の世であったことからそれを強弁もせず、世を変えられる時を淡々と待ちながら戦っていた。

里の成立後は甘さの目立つ柱間をフォローしつつ里の地盤を整える。
木の葉隠れに追随する形で忍び五大国の原型が成立し、後に勃発した第一次忍界大戦では「口寄せ・穢土転生の術」「多重影分身の術」など後に自ら禁術とした数々の術を開発して運用、他国にその名を恐怖と共に知らしめた。
第一回五影会談では柱間の護衛として出席し、彼の死後は二代目火影に就任。

本格化した第二次忍界大戦においては、初期に雲隠れとの同盟を結んだものの、その帰途で金銀兄弟のクーデターに巻き込まれ逃走を余儀なくされる。
自身の護衛であった「扉間班」の6人のみが残り、金角の部隊に追われて絶体絶命となった際、言い争うダンゾウとヒルゼンを制して自ら囮役となり、ヒルゼンを三代目火影に任命。囮を果たした後に、その時の傷が元で死亡する。

◇第一部「木ノ葉崩し」

「木ノ葉崩し」を始動させた大蛇丸により穢土転生で蘇生され、自我を奪われた状態で弟子のヒルゼンと戦わされる。
影達が強すぎてコントロールしきれないため、この時に大蛇丸が使用した穢土転生は劣化版で、本来の強さを再現しきれていなかった。
そのため飛雷神の術も使えない。

不死身の体と水遁を駆使してヒルゼンを追い詰めるも、彼が発動した封印術「屍鬼封尽」により封印された。その際に魂は死神に捕らわれてしまう。

◇第二部「第四次忍界大戦」

屍鬼封尽の封印により穢土転生できなくなっていたが、大蛇丸がその屍鬼封尽を解き、直後に穢土転生を使用したことで兄とヒルゼン・ミナト共々蘇生された。
真実を求めるうちはサスケに柱間と共に自分達の過去を語った後、マダラを今度こそ仕留めるべく里を発った。

その後、オビトマダラ十尾のいる戦場に合流。
主にナルト、サスケ、ミナトのバックアップに回っており、彼らのツッコミ役と術の解説役も務める。
ナルトに対しては「馬鹿」と評しつつもその人格や実力を認め、馬鹿なとこも含めて兄の姿を重ねる場面も。

六道オビト戦後、輪廻天生したマダラの不意を打つも穢土転生が不完全だったため仕留めきれず、全身に外道の棒を刺され動けなくなってしまう。
続く六道マダラ戦ではサスケをナルトの元に送るなど目立った活躍はなかったが、死者である穢土転生だったため無限月読にかかることはなく、
大筒木カグヤのチャクラを感知した場所に向かい火影逹と合流した。
何が起きたかを知るためにマダラの穢土転生を提案するなど相変わらずだったが…

柱間が触れたことで突如出現した六道仙人に対しては、他の火影が戸惑う中ただ一人驚くこともなく*8
むしろ「助言を頂けるならもっと早くにしてほしかったですね」と忍の祖に嫌みを言ってみせたりした。

その後、ハゴロモが呼び寄せた歴代五影と協力してナルト逹を口寄せで異空間から連れ戻す事に成功。
ようやくマダラとの決着がついた事に安堵しつつ、最後は後の世代に後のことを託して昇天した。

◆おもな人間関係


兄にして先代の火影。
少年時代から彼の右腕として立ち回り、何かと甘い部分の目立つ彼をフォローする一方、自身の行動で生じる亀裂や感情面でのフォローもされていた。
何だかんだ言いつつ彼の理想主義に共感しており、何かと比較対象に挙げる。

  • うちはイズナ
戦国時代の宿敵でマダラの弟。戦国時代末期に彼を討ち取ったことで、長年マダラに恨まれていた。

宿敵。一応、共に木ノ葉を創設した仲間でもあるのだが、性格的に反りが合わなかったらしく、上述した理由もあってマダラの里抜け前から険悪な仲だった。

弟子で、「サル」と呼び目をかけていた。
金銀兄弟のクーデターから逃げる途中で追いつかれた際、真っ先に囮役を買って出た彼を三代目火影に任命した。

弟子で部下の一人。
囮役を志願したヒルゼンの代わりに囮役をかって出たが、その本質にヒルゼンへの対抗意識を捨てきれていないところを見抜き窘め、ヒルゼンと共に後を託した。
「扉間班」の中ではもっとも扉間に近い考え方を持っているが、私情を捨てきれていない点で扉間に劣るため、ヒルゼンと二人でも二代目ほど上手くはやれなかった。

  • うちはカガミ
上忍時代からの部下。ちなみに子孫(恐らく孫)がうちはシスイ。
人物像は不明だが、扉間の言葉から推察するに、イタチや子孫のシスイ同様、一族の枠にとらわれず里に尽くす人物であったと思われる。

  • 金角・銀角
雲隠れの大罪人兄弟。彼らが起こしたクーデターに巻き込まれ、戦いの末に命を落とすことになった。

四代目火影。第四次忍界大戦ではともに飛雷神使いという共通点を利用してナルト達のサポートに回った。
ちなみに扉間の人間的な一面が読者に知れたきっかけでもある。

  • 千手仏間
千手兄弟の父親。生前は森の千手一族の長だった。
扉間からは感情に走って無駄に犠牲を増やしていると割と冷めた目で見られていた。

  • 千手瓦間
弟。幼いながら優秀な忍だったが、羽衣一族と、うちは一族との戦で戦死した。

  • 千手板間
弟。兄の扉間を慕っていたが、うちは一族との戦で死亡した。

◆余談

◇時系列の混乱

「陣の書」の記述を信じるならば、戦死した時期は第二部開始の31年前である。しかし、これが第二次大戦なのか、第三次大戦なのかがいまひとつ不明瞭になっている。

時期の把握をややこしくしているのがほぼ同時期に戦死した加藤ダンであり、この時綱手が既に「木ノ葉の三忍」として知られていることが第一部の回想でわかっている。が、「三忍」が半蔵によって命名されたのは現在の設定では第三次忍界大戦末期とされており、その時期だとするとヒルゼンの在任期間がミナトとの兼ね合いで非常に短くなってしまう。

さらに、長門・小南・弥彦が自来也に弟子入りしたのが30年前=火影が代替わりしてから1年後なので、“”の結成と台頭、半蔵の謀略も込みで考えると、どう考えても第二次忍界大戦が基準でなければならない。
つまり、公式の設定が間違っているという前提で第二次大戦後の時系列を整頓すると、

  • 第二次忍界大戦開戦(恐らくこの前後に柱間が戦死)
 ↓
  • 32年以上前:雨隠れとの国境沿いで半蔵率いる部隊と木ノ葉隠れ・岩隠れが三つ巴の激戦。「伝説の三忍」の呼び名が半蔵によって命名される
 ↓
  • 31年前:大戦末期に木ノ葉隠れと雲隠れが協定を締結するが、金銀兄弟がクーデターを起こし、二代目エーと扉間が戦死。また同時期に加藤ダンも戦死。ヒルゼンが三代目火影に就任
 ↓
  • 30年前:雨隠れの里を木ノ葉の忍が襲撃、長門の両親が死亡。孤児となった長門達が自来也に弟子入り。小康状態だった戦火が激化し、第三次忍界大戦勃発
 ↓
  • 20年前:長門達が独立、平和を目指して“暁”を結成
 ↓
  • 19年前:「神無毘橋の戦い」でうちはオビトが消息不明となる。第三次忍界大戦終戦。岩隠れとの協定問題でヒルゼンが退任、ミナトが四代目火影に就任。
 ↓
  • 18年前:オビトがうちはマダラを名乗って長門達に接触
 ↓
  • 17年前:ナルト達の世代が誕生。九尾事件でミナトが戦死、ヒルゼンが復任
 ↓
  • 16~13年前:半蔵の裏切りによって“暁”の初期メンバー壊滅、テロ組織化
 ↓
  • 12年前:うちはイタチによる一族皆殺し事件が発生。イタチ、“暁”入り
 ↓
  • 4年前:第一部開始
 ↓
  • 現在

となる。

◇扉間とうちは一族

長きに渡る抗争を繰り広げた過去からか、柱間からは晩年に「うちはを蔑ろにするな」と釘を刺されており、
その言葉に従い、里の治安維持を一手に担う警務部隊を創設、これをうちは一族の独占業務とすることで信頼の証とした。

この政策はうちはを里の中枢から遠ざけると同時に、一族を一纏めに里の監視下に置くためのものでもあったため、
うちはの性質を知らない大蛇丸には、
「里の治安維持を行う警務部隊は同胞を取り締まる嫌われ者になりやすく、うちは一族の居住地を刑務所と同じ地域にしたことがうちはのマダラシンパの活動を助長させた」とその点を批判されたが、
うちはを里の政治から遠ざけたのは、綺麗事だけでは罷り通らない忍世界に触れて万華鏡写輪眼が開眼・成長(=闇落ち)してしまうのを防ぐ、或いはそうなったものが政治の中枢を担うことを防ぐ目的だったと思われる。
実際、岩隠れとの協定はマダラが原因で反故になっているのでこの判断は間違いではないだろう。

警務部隊そのものは閑職どころか要職である(ただし同胞を取り締まる役職故汚れ仕事でもある。加えて暗部と違い素性も隠せない)。
実際この政策が上手く機能したことにより、当時のうちは一族は木ノ葉のエリート一族として畏敬と羨望の対象とされていた。

扉間個人としてはうちはの人間の一部は「一族のしがらみがなければ頼りになる」と評価しており、
カガミのようにうちはの深い愛を一族の枠を超えて里に注いでくれる者は己の側近に取り立てていた。
さらに、金銀兄弟のせいで失敗してしまったが、雲隠れと同盟を結ぼうとしていた点も評価されるべきもので、仮にこのとき同盟が締結されていれば砂隠れとも対立関係にあった岩隠れにとっては(地理的に)致命的であり、後の第三次忍界大戦が勃発しないなど忍世界に大きな影響を与えたのは間違いない。

過去回想でこれらの事情が明らかになってからは扉間の政策に概ね落ち度はなく、
むしろうちは一族の性質と柱間の遺言を考慮した上で、里長としてできるかぎりの処置を行っていたことが判明した。
尤もうちは一族の管理を重視した故に一族を里の一区画に隔離するような形となり、結果として里との間に溝を造ったのも事実であり、後述するとおりこの問題が次世代にまで受け継がれてしまったのがうちは一族壊滅の原因となった。

扉間が行ったうちはに関する処置の中で明らかに失策といえるのは、
マダラの遺体を速やかに埋葬せず秘密裏に研究を行った結果、マダラの復活を許し、挙句まんまと逃げられたことくらいである。致命的ミスじゃないか!


問題なのは、扉間のこの措置はあくまで「当時の情勢では正しい」という前提がつくことである。

扉間の時代においては木の葉創設期のゴタゴタや千手とうちはの関係など正しく認識しているものが多く、マダラと言う問題児危険分子がいたことも考えればこれらの政策はむしろ温情ある処置といえ、うちは一族自身もその意図を正確に汲み取ることができただろう。
しかし、一族の管理を重視した故に一族を里の一区画に隔離するような形となったこと、さらに時代が下るにつれて当時の木の葉の事情を知るものが減ってしまったことでこの政策の問題点を浮き彫りになってしまい、結果として里との間に溝ができてしまった。

ダンゾウが「保護して隔離することこそが差別」、「二代目の政策は古い」と指摘し、うちはへ苛烈な弾圧を行ったことからもすでにこの世代から扉間の考えが正しく認識されず、また、扉間時代の政策が対応できなくなったことがうかがえる。
特に内側で纏まりがちなうちはに対してこの政策をそのまま継続して待ったのは愚策といえる。
実際、ナルト達の時代で現状に満足したのはイタチぐらいであり、会合で「一族に対する里の意識は積極的な嫌悪ではなく誰もが抱いているやっかみや妬み」と報告した際はフガクに「その感情が大きなうねりになる」と後ろ向きに予測し、イタチは、「あの場では違う意見を言うことすら許さない空気だった」と語っていた。

後任のヒルゼンがその政策をそのまんま引き継いでしまったこと、
九尾襲撃の際にうちはの関与が疑われたこと*9
事件当時「警務部隊のうちは一族が全員現場に不在」という謎の問題行動を起こした*10ことで、ダンゾウをはじめとした上層部にうちは危険論が蔓延し、先の問題行動から三代目もダンゾウの強硬意見を押し返しきれず、うちは一族に対して差別的な隔離が始まった。

これにより「うちはを里の暗部から遠ざけつつ里のために力を生かす」ための警務部隊の存在が「うちは一族をまとめて管理するための体のいい飼い殺し」へ変わり、
うちは一族もプライドを傷つけられたことと、マダラに扮したオビトにより創設時の歴史を聞かされて「千手に主権を奪われた悲劇の一族」という認識を持ったことで里側に叛意を抱くようになってしまい、
それが後にイタチに全責任を被せての一族抹殺に繋がってしまった、というわけである。

扉間自身も二度目の穢土転生後、うちは一族がクーデターを目論んだ末に滅んだことを聞いて「いずれそうなるとは思っていた」と語っており、予想の範疇ではあった模様。
仮に当時生存していてクーデターの計画を聞けば、間違いなく何らかの方法で叩き潰していたのは性格上疑いない。

一番の問題は「イタチ真伝」で語られたように、里の創立から続く「木ノ葉隠れの里とうちは一族」という構図が、何と「BORUTO」の時期まで解消されなかったことにある。
結果としてうちは一族は、木ノ葉に属しながらも壁を作り作られ、里の枠組みから一歩外れかけた危うい状態で何とか留まっている状態に陥り、それが九尾事件をきっかけに悪化、クーデター実行を決断したことで里側に先手を打たれて滅ぼされてしまうことになった。

◇愛称について

一部の読者の間ではうちはに対する扱いの描写などから、「卑影」「卑劣様」などといった不名誉なあだ名で呼ばれている。
元ネタは穢土転生で甦った二代目土影・無が二代目水影、三代目雷影、四代目風影を口寄せし彼らと会話した際に発言した「これは二代目火影の卑劣な術だ」。

当初の扉間は微妙な描写が目立っており、

  • 「水の無いところでこの(湖を容易く生み出す鬼鮫と比べてショボい*11)レベルの水遁を主に使うというだけ」の第一部における穢土転生時の実力のショボさ*12
  • トビなどが語っていた木の葉隠れにおけるうちは一族冷遇の原因の一つ
  • 大戦時に、最悪の禁術「穢土転生」の開発者と判明。しかも扉間のそれは未完成で、穢土転生体が生前に近い実力になるまで再現できるように完成させたのは大蛇丸と薬師カブト

…と、蔑称に近いものであった。

しかし、後に柱間と同じく平和な世を願っている人物であること、里の安定のために常に心を砕いていたこと、民主制や協定を重んじていたこと、うちは一族の性質に対して里長としてできるかぎりの処置を行っていたこと、お人よしな理想主義者である初代火影を影で支えていたことなどが明かされたことにより再評価。

彼についての情報・人となりが明らかになるにつれ、

  • 倫理より効率を優先する徹底した合理的思考
  • 第1部の穢土転生時は能力が格段に劣化していたと語られ、明かされた生前のレベルに近いその忍術は第一部とは比べ物にならないレベルかつ多彩であり、ナルトもミナトも愛用する術の開発者と判明。そして自身の使用する術にも一切無駄がない
  • 第四次忍界大戦でいかんなく発揮された、ツッコミ・解説・サポート役としての有能さ
  • 効率を重視しながらも情を理解し、なんだかんだ言って兄の理想を形にしようとする姿勢。同時に、みだりに情に流されることはない冷静さ
  • 彼が作った卑劣な禁術の『本来の使い方』が、読者の想像の更に斜め上を往く卑劣さだった。おまけに扉間の使い方ならば、穢土転生は未完成どころか扉間の方法が最も安全かつ安定している
  • その他、戦いにおける細かい立ち回りからも卑劣っぷりが滲み出ている

から「立ち回りがあざとすぎて卑劣」「根が外道じゃないところが逆に卑劣」「やっぱ卑劣じゃねーか」など「卑劣様」という蔑称は愛称へと変わり、読者の間で完全に定着してしまった。
某動画サイトでも、扉間が出てくるといきなりコメントが増えるほど。中でも「卑劣な○○だ」「○○のないところでこれ程の○○を……」というテンプレートが大半。

ちなみに、本編最終回でボルトが火影の顔岩に落書きをしているが、扉間の顔岩には「インケン」と書かれていた。里の忍の間でも卑劣様はこんな認識らしい。

◆扉間語録


  • その1
扉間「大人達はバカだ。戦いをなくしたいなら、敵と協定を結び戦いをやめればいい」
板間「でも…それじゃ殺された親や兄弟、仲間の無念はどうするの!?」
扉間「そんなこと言ってると、お前も死ぬぞ。お前も大人も、熱くなりすぎだ」
  「これからの忍は感情を抑え、きっちりルールを作って、それに則って余計な争いを避けていけばいいんだ」

  • その2
「囮役はもちろんオレが行く…貴様達はこれからの里を守っていく若き火の意志達だ」

  • その3
「サルよ…里を慕い貴様を信じる者たちを守れ。そして育てるのだ、次の世代を託すことの出来る者を。明日からは……貴様が、火影だ……!」

  • その4
「大事なのは里だ、里が要よ。兄者もそれはわかっておろう」

  • その5
「貴様ごときの穢土転生に縛られるワシではないわ。そもそもこの術を考案したのはこのワシよ……兄者、こうなっては致し方ないぞ。ワシは動く!」
(!? …動けぬ……!?)

  • その6
「お前の兄だけではない。ワシの部下にもお前の兄と同じような、うちはカガミという男がいた。本来愛情深い一族であるうちはだからこそ、お前の兄やカガミのように、一族の枠を超えて里のために尽くしてくれた者も少なからずいた」

  • その7
「里とは…一族と一族の枠を取り払うものだと兄者は考えた。まあ、そう簡単にいかぬのも事実だったが。兄者、柱間の甘さ…うちはマダラの危うさ…この二人の間を取り持ちつつ、里を守り、作り固めるのが二代目のワシの役目だった」

  • その8
「穢土転生の術はワシが作った。それに合った戦い方もな。自分の体でやるのは初めてだが……こうやるのだ」(互乗起爆札を掴みだす)

  • その9
ミナト
「やはり螺旋閃光超輪舞吼参式で…オレがスキをつくるしかありませんね」
扉間
「……四代目、お前…少しばかり天然だの……。普段ならお前の術名にツボるところだが……奴の前では笑えんぞ…」

  • その10(原作)
ミナト
「名づけて灼遁・光輪疾風―――」
扉間
「とにかくそのまま行けェ!!」*13

  • その11
ナルト
「すっげー! 父ちゃんの真似できんのか! 二代目の顔岩のおっちゃんも!」
扉間
「四代目がワシの真似をしとるのだ。それにそこは二代目様でいい!」

  • その12
ナルト
「二代目のおっちゃんはオレの影分身のことも詳しいんだな…!」
扉間
「ワシが作った術だ! ワシの術だ!」

  • その13
(オビトに失敗ばかりで何も出来ない火影と揶揄されながら
 ナルトと九尾の協力を得て忍連合を飛雷神で救出したミナトに対し)
「四代目、これでお前は忍の皆を『二度』救ったことになるな」

  • その14
扉間「ナルト。威勢の良い声をあげカッコつけるのはいいが、仙術以外通用せんと忘れてはおらぬだろうな? お前もバカではない……」
ナルト「……そうでしたぁぁーッ!?」
扉間「よし! お前は兄者以上のバカだ」

  • その15
「うずまきナルト……まるでかつての兄者を見ているようだ。バカで甘く綺麗事を大声で口にするガキだ。だが、何故だか皆に好かれ頼りたくなる」

  • その15.5
「兄者もサルも甘いのだ。敵は排除せねばならん!」

  • その16
「せめてワシの禁術で魂だけでも…」

  • その17
「……助言を頂けるならもっと早くにして欲しかったですね」

  • その18
「ワシらがやるべきことはもう何もない。サルの言うように、後は後の者共に任せるとしよう」


追記・修正は効率最優先でお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 扉間
  • NARUTO
  • NARUTO登場人物項目
  • 五影
  • 火影
  • 卑劣
  • ツッコミ役
  • 意外といい人
  • 汚いなさすが忍者きたない
  • これは二代目火影の卑劣な項目だ
  • まさに卑劣
  • 合理主義者
  • 影分身の術
  • 受け継がれる意志
  • 陰険
  • 嫌われ者
  • ある意味人気者
  • 次男
  • 堀内賢雄
  • 卑影
  • 卑劣様
  • 故人
  • 外道
  • 卑の意志
  • 千手一族
  • 穢土転生
  • 卑雷神の術
  • 苦労人
  • 有能
  • 姑息
  • ナルトス
  • 千手扉間
  • 二代目
  • 水遁
  • 木ノ葉隠れ
  • モフモフファー
  • リアリスト
  • 冷徹
  • うちはアンチ→そうでもなかった
  • 大した項目
  • 卑劣な項目
  • 過激派
  • 卑怯は褒め言葉
  • コメント欄ログ化項目
  • ※味方です
  • だいたいこいつのせい
  • 河西健吾
  • NINJA×忍者〇
  • 本物の忍者
  • リアル忍者
  • インフレについていったキャラ
  • ワシが作った術だ! ワシの術だ!
  • 二代目の顔岩のおっちゃん

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月26日 20:43

*1 またガイドブックの陣の書と綱手の談によると、金角銀角は二代目に瀕死の重傷を追わせたとあるため生還してから死んだ可能性アリ

*2 ただし柱間が在任している時からアカデミーが建てられているため、柱間がアカデミーを考案のもと扉間が監修して建てられた可能性が高い。

*3 『ナルティメットストーム4』では、尾獣を抜かれ瀕死の状態のナルトを守ろうと、マダラに挑みその姿勢を「変わったな、昔はもっと非情だと思っていたが…」と発言され「全ては里のためよ。里を活かすため、非情に徹していたのみ」とその旨を発言するシーンがある

*4 他に同様の性質を持つのは、瞳術や六道仙術の使い手を除けばヒルゼンのみ。

*5 浄土=あの世にいる死者の魂を口寄せ契約で呼び戻す術であるため。つまりあの世が架空の概念であれば穢土転生は開発できない。同じくあの世に近い概念に位置する輪廻眼はこの時期には開眼者も伝承も途絶えていた。

*6 擁護するとすれば、描かれた限りでは木ノ葉に水遁使いは珍しいほうである。とはいえ暗部でもテンゾウ(ヤマト)が得意としているはずだが……

*7 時空間忍術を使用できるなら話は別

*8 柱間とミナトは「!!」、ヒルゼンは「!!?」と驚きを示しているのに対して扉間だけノーリアクション。穢土転生なんて術を開発してしまうくらいなので幽霊の類いも平気なのだろう。

*9 事実としてはうちは一族出身の者=うちはオビトが関与していたが、元をただせば扉間がマダラを逃がしたせいでもある

*10 「イタチ真伝」によると、フガクは出動しようとしたが、上層部から里の守りを固めるよう命令が下ったためにその場を動けなかったのが理由。恐らくうちは殲滅を狙っていたダンゾウの差し金。

*11 一応鬼鮫は「尾のない尾獣」という異名を持つほどの無茶苦茶なチャクラ量を誇り、更に水遁に特化した霧隠れ出身であるため、比較する対象が間違っていると言えるが…

*12 この時三代目火影は四代目の穢土転生を最も危惧している・穢土転生による劣化も言及されていないなど設定に差異があり、当時は「全盛期の三代目が歴代最強」の設定だったことがうかがえる。

*13 アニメではその部分がミナトによる台詞となっている。